危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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今回は評議員の日々です。


着々と危険な方向に向かう主人公。




評議員の日々

 

 

 

 

「終わった…」

 

 

俺は肩を下ろす。

 

目の前には大量の人が倒れていた。

彼らに魔力拘束具を取り付け、連行する。

 

本部に届けて仕事は完了だ。

 

 

「魔物狩りの頃に戻りたい…。」

 

 

仕事場のクエストを受けていた頃に戻りたくなった。

魔物狩りをしていた時とはまた違う感覚だ。

闇ギルドとは言え、人を検挙するのがこんなに後味悪いものとは思わなかった。

 

 

「……。」

 

 

ジークレインの命令で、辺境の地に拠点を組む闇ギルド。

バラム同盟の三大ギルドの悪魔の心臓(グリモアハート)の傘下ギルドの1つを検挙した。

 

彼は評議員の部隊を俺に貸した。

 

 

…総勢20名程の雑兵。

残念ながら彼らはやはり弱く、正直使い物にならなかった。

 

闇ギルドの大半は俺が撃退し、捕縛した。

 

荷馬車に彼らを乗せ、移動する。

 

 

評議院ERAの本部に彼らを送り届けた。

 

 

 

 

 

「ブルー、お疲れ様、貴方にばかり悪いわね。」

 

 

本部に戻ると早速声をかけられた。

振り返ると、ジークレインさんの側近のウルティアさんがいた。ここに来てから彼女には世話になっている。

 

 

「お疲れ様です。問題ありませんよ。他の評議員は嫌いですけど。」

「ふふっ、相変わらずね。

戻って来た所悪いけど早速この仕事をしてくれないかしら。」

 

 

そう言って新しい資料を俺に渡してくる。

え、早いな。もう次の仕事か…

 

不満が顔に出ないようにして取り敢えず承諾する。

 

 

「あ、はい…良いですよ。何時までですか?」

「それがね、この組織、結構派手に活動を始めてるから、出来れば明後日までに掃討したいの。」

「明後日!!?いくら何でも早すぎませんか?

現地調査だけでも半日くらい欲しいくらいです。他の評議員はいないんですか?」

「彼らは正直言って実力不足よ。出来る人は限られてるわ。」

 

 

う〜んハード過ぎる気がしないでも無いけど…。

やらないといけないのか?

 

俺が悩んでいるとウルティアさんは溜息をついた。

 

 

「仕方無いわね。私がやっておくわ。

ごめんね、貴方だって疲れてるわよね。大丈夫、気にしないで。」

 

 

そう言って手元の資料を取った。

 

あ、ヤバい。これ、見限られる奴だ。

 

 

「ま、待ってください!!」

 

 

慌ててウルティアさんの肩を止める。

彼女の前に出る。

 

 

「すみません、生意気言って申し訳ありませんでした。

俺が遂行しますのでどうかお任せください。」

「……。」

 

 

返事が来ない。

もう見限られてしまったのだろうか。

 

彼女の眼を見て再度押す。

 

「ウルティアさん、俺にやらせてください。」

 

 

彼女が顔を上げる。

真剣?な眼で俺を見てくる。

 

 

「出来るの?」

「はい。」

 

 

再度の確認に俺は首を縦に振る。

ウルティアさんはじっと俺を品定めする眼で見てくる。

 

やがて、はあ、と溜息をついて俺に資料を渡して来た。

 

 

「それじゃあ、お願いするわ。無理はしないでね。」

「承知致しました。必ず、遂行致します。」

 

 

良かった。もう仕事貰えないかと思った。

 

俺の味方はこの人達だけだ。

しっかりやらねば。

 

 

「ごめんね、疲れてたら言ってね。お願いね。」

「大丈夫です。何かあったら報告しますから、その時はお願いします。」

 

 

資料を手に取って机に戻る。

一刻も早く調べ出さねば。地図を広げる。

 

 

「この組織がいる場所は……」

 

 

 

 

 

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「どうだった?」

 

 

部屋の椅子に腰掛けてたジークレインが戻って来たウルティアに声をかける。

ウルティアは溜息を吐いて不満そうに話す。

 

 

「想像以上よ。まさかあのギルドが半日で片付けられるなんて思わなかったわ。」

「ハッハッハッ、凄いな。ブルー・インフェルノ。流石は聖十を倒しただけある。」

 

 

ジークレインは笑いながらも少し冷や汗をかいた。

ブルーを部下にしたのは良いが、彼を何とかして止めなければ自分の計画に支障が出るかもしれない。

 

少し安心出来ない彼だったが…

 

 

「ジークレイン様、その心配は無用ですわ。彼、思ったより従順ですもの。」

「それも、そうだな…。」

 

 

ウルティアの言う通り、ブルーは今の所、彼らに対して従順な態度を示している。

怪しい事をしてないのが原因だと思われるが…

 

ジークレインの不安は消えない。

念押しするように自分の側近に問いかける。

 

 

「なあウルティア、お前が期待してる人物なら彼を止められるのだろう?」

 

 

ウルティアによって伏せられてるブルーを止める作戦が上手く行くかを改めて聞く。

 

 

「当然ですとも、あの方なら必ず彼を止めるでしょう。」

「そうか、それは頼もしいな。」

 

 

答えを聞いて安心したのかジークレインは椅子に深く腰掛けた。

 

 

「時は満ちた。伝説の魔導士の復活。俺は自由を得る為ならどんな犠牲も厭わない。俺の夢が叶うときまで、精々足掻くが良い。」

 

ここにいない緋色の髪の女性を思い浮かべながら、ジークレインは笑った。

 

 

 

 

その横で自分の側近がどんな表情をしてるかも知らずに…

 

 

 

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「ふう、上手く行きそうね。」

 

 

風呂に浸かりながら黒髪の女性、ウルティア・ミルコビッチは思わずそんな言葉を漏らした。

 

「これで彼の計画は実行されるわ。後は私がどう抜け出すかね…」

 

 

意味深な単語を口にする彼女。

その意図は本人にしか分からない。

 

ふう、と溜息を吐く。

 

 

そして何かを思い出したように再び呟き始める。

 

「それにしても、従順な子だったわね。それに良い腕してるわ。潰してしまうのは惜しいくらい…。」

 

 

少し憂鬱げに、何処か虚しそうに独り言を呟く彼女。

誰の事を言ってるのだろうか…。

 

 

「まあ良いわ、彼らとももうすぐ別れるのだし…」

 

 

そう言って湯船から起き上がる。

 

 

「この人生は一周目、二周目が来たら貴方達に危害は加えないわ…

だから、私を許してね…」

 

 

誰に向かって言ってるのか分からない言葉を彼女は呟く。

そして、湯船から上がり、風呂を出た。

 

 

……その背中には闇ギルド、悪魔の心臓(グリモアハート)のマークが記されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ジークレイン(ジェラール)とウルティア…
彼らの表現が難しい…


相変わらず騙されてる主人公…


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