危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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タイトルのままです。


勿論戦闘回。






悪魔の心臓のマスター

 

 

悪魔の心臓(グリモアハート)のマスター…」

「貴様が例の青年か…」

 

黒の眼帯をした隻眼らしき老人が俺を見やる。

その身体は大きく、仁王立ちで立つ姿は彼がまだ健全であることが分かる。

 

老人が口を開いた。

 

 

「随分と儂の部下を痛ぶってくれたようだな。組織を半壊させた以上、貴様を逃がしはせぬ。」

「逃げるつもりは無い。俺はお前達を倒しに来た。」

「自信過剰者が…、

だが大口を叩くだけの事はあるな。まあここまでだが…」

 

 

俺は魔力を込める。

 

相手の老人も闇の魔力を滾らせる。

相当な実力者だ。

 

不意に奴がこう語った。

 

 

「相当な魔力だな、ウルティアの言う事は強ち間違いでは無かったか」

「!!!!」

 

 

瞬間、2つの魔力が激突した。

爆風で辺りの木々が吹き飛び、更地となる。

 

 

「お前っ…俺の上司に何をしたっ!!!」

「何をしたかだと…、青年よ、お主こそ奴に何をされてるか分からないようだな。」

 

 

答える気は無いようだ。

何故彼女を知っているのか。捕らえられた!?

 

強引にでも聞き出さねばならない。

 

 

「お主には関係無いことだ。」

 

 

ハデスが何かを描き始めた。

黒い魔法陣が俺の周りに浮かぶ。

幾重にも大量に…

 

これは…

 

 

「一瞬で終わらせてやろう、天照百式」

闇の光(ダークネス・レイ)!!!」

 

 

魔法を発動する前に、闇の閃光となり離脱する。

眼の前の魔法陣が光る。

 

 

「散れい!!!」

 

 

ドガアアアアッ

 

 

 

「!!!!」

 

瞬間、眼の前で大爆発が起きた。

巨大な暗黒のエネルギーが周りを吹き飛ばす。

爆風で辺りの木々が吹き飛び粉々になる。

 

その余波は街にまで及んだ。

 

 

「!!!…」

「貴様はここで終わらす。」

 

 

ハデスがそう言った。

あまりの魔法の威力に俺は冷や汗をかいた。

 

 

「…やるしか無い。」

 

 

戦うしか無い。

奴の言葉を無視して突っ込んでいった。

 

奴には明確な弱点がある。

 

 

攻撃を続ければ勝機はある。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

闇の魔剣(ダークネス・ブレイド)!!!」

「がああああっ!!!」

 

 

闇の剣がハデスを切り裂く。

衝撃波でその身体が吹き飛ぶ。

 

王国辺境の街の郊外で俺は悪魔の心臓(グリモアハート)のマスターハデスと戦っていた。

 

 

ハデスは何やら魔法陣を描こうとする。

 

危ない予感がする。

俺は奴目掛けて即魔法を発動させた。

 

 

「電闇石火!!!」

「があっ!!!天照魔法陣が、」

 

 

魔法を発動しようとしたハデスを天から落雷した闇の雷が攻撃する。

ハデスが作ろうとしていた魔法陣はその電撃波で掻き消され爆発した。

 

 

闇の光(ダークネス・レイ)!!!」

「!!!」

 

闇の閃光となり、一気に接近をする。

奴の眼の前に迫り、一撃を叩き込む。

 

 

「がはあっ、」

 

 

そのまま後ろの木々を破壊しながら突き進んだ。

 

続いてもう1枚魔法陣を発動する。

 

 

闇の電撃波(ダークネス・サンダーフォース)!!!」

「がああああああっ!!!」

 

 

闇の電撃波がハデスに直撃する。

ドサリとハデスの身体が地に倒れた。

 

 

「ぐううううっ…おのれええっ!!!」

「!!!!、タフな奴だな…」

 

 

しかし、立ち上がった。

奴は俺の攻撃でダメージを受けてる様子だが、何度も立ち上がって来る。

 

思った通り身体能力は俺の方が上だった。攻撃しては離れて相手の魔法を妨害、あるいは躱してを繰り返していた。

 

攻撃は確実に通っていた。このまま削り続ければ身体に限界が来るはずだった。

 

 

「……。」

 

 

…にも関わらず奴は立ち上がって来る。まるで不死身だと言わんばかりに。

 

加えて奴の魔法、天照魔法陣の威力は厄介だった。

 

 

ハデスの手に魔力が込もる。

その手が暗く光った。

 

 

「喰らえっ!!!」

「また鎖だと!!!?」

 

 

ハデスは反撃の手として鎖を伸ばして来る。

ヒュンと音を立てて引っ掛けのついた鎖が突き刺さるように飛んでくる。

 

当然避ける。

 

 

「ふっ、」

「!!!!」

 

 

その鎖を辺りの木や巨岩に引っ掛けて攻撃してきた。

ダンッと巨岩が後ろから落下してくる。

しっかりと避けて見せる。

 

後ろにはクレーターが出来ていた。

 

避けながらハデスの方を注視する。

ハデスは手で何かを描いた。

 

 

「ふんっ」

「!!!、魔法陣…!!!」

 

 

気がつけば俺の周りには魔法陣が展開されていた。

黒の魔法陣が俺の周りに回っていた。

 

それも何重にも…

 

この魔法は…

 

 

「天照百式!!!!」

闇の球体(ダークネス・スフィア)!!!」

 

 

咄嗟に魔法陣を展開し、防御する。

俺の身体を闇の球体が包む。

 

この魔法はあらゆる攻撃を反射し、跳ね返すはず…

 

 

ドゴオオオオオッ

 

 

瞬間、俺の周りで大爆発が起きる。

辺りの地面が吹き飛んだ。

 

術者であるハデスまでもが後退する程の威力。

爆風で辺りの木々が吹き飛ぶ。

 

 

「ふははははっ!!!

この魔法を受けたものは四肢を焼かれその力を失う!!!

終わったな!!!」

 

 

ハデスは笑う。

 

これで仕留めたと思ったのだろう。

 

…確かに予想外の威力だった。

爆風で辺りが更地となる程の威力。

防御魔法を展開しなければ確実にやられていただろう。

 

だが、寸での所で展開した。

俺を護っていた闇の球体が静かに消える。

 

何とか防御仕切った。

 

故に、その油断が命取りだ。

 

 

闇光(ダークネス・レイ)!!!」

「!!!」

 

 

一気にハデスの近くまで接近する。

驚愕の表情を浮かべるハデス。

まさか防御されてるとは思わなかったのだろう。

 

 

「吹き飛べ!!!闇の死翼(デス・ヴィング)!!!」

 

 

その顔面に拳を叩き込み、闇の翼で殴り飛ばした。

 

吹き飛ぶハデス。

 

宙を舞う奴にもう1枚魔法陣を発動。

 

 

闇の暴雷風(ダークネス・サイクロン)!!!」

「うおおおおおおっ!!!」

 

 

ゴオオオオオッ

 

 

ハデスの身体を業風が巻き上げた。

上空に向かってその身体が吹き飛ぶ。

 

気流が変化し、辺りの雲が動く。

 

 

オオオオオオッ

 

空の色が変わる。

ゴロゴロと雷のなる音がする。

 

ピカッ

 

ドシャアアアッ

 

 

「がああああああああっ!!!」

 

 

落雷が発生し、強風の竜巻に入り込み、その稲妻がハデスに命中する。ハデスが悲鳴を上げる。

 

 

「これで終わりだ。」

 

 

宙を舞うその身体に向かって両手を構える。

 

そして一気に魔力を込めた。闇の魔力が凝縮し一気に集まる。

そして、空に向かって魔力を発射する。

 

 

闇の破壊光線(ダークネス・デストロイア)!!!!」

 

 

ドゴオオオオオッ

 

 

一気に闇のエネルギーが空に向かって放出された。

それは一直線にハデスの方に向かっていく。

 

 

「ぐあああああああっ!!!!」

 

 

闇で出来た極太の破壊光線がハデスに向かって放出される。

宙にいるハデスは防御すら出来ずにその光線を受けて苦悶の声を上げた。

 

 

「「「「うわあああああっ!!!」」」」

 

 

近くにいた闇ギルドの奴らが余波で吹き飛ぶ。

辺りの木々が大きく揺れていた。

 

街の郊外の森の上空を破壊光線が通過した。

その余波は街にまで及ぶ。

 

 

「はあ、はあ、」

 

 

俺は荒い息を吐いた。

魔力を大幅に消費した。

 

 

「流石に終わったか…?」

 

 

空に向かって疑問を投げかける。

ハデスは俺の攻撃でダメージを受けていたはずが何度も立ち上がって来た。

倒しても倒しても立ち上がる敵はいたが、この魔力クラスでそのような能力を持つものは初めてだった。

 

 

ドサッ

 

 

空から落ちてきた。

俺はそちらを見やる。

 

 

「やった…か…?」

 

 

ピクリとも動かないその身体を見る。

動く気配は無い。不死の身体にもついに限界が訪れたようだ。

 

 

「終わり、なの…か…?」

 

 

ハデスは立ち上がって来ない。

また起き上がるのでは無いかとつい疑ってしまう。

その身体は動かない。今度こそ倒したようだ。

 

 

「……、奴には聞き出す事がある。」

 

 

奴らが言ってた。彼女、ウルティアさんの名前。

その事を確かめる必要があった。

最悪、捕虜になってる可能性もある。吐かせなければ。

倒れたハデスに近づいた。

 

 

 

「!!!!…」

 

 

 

その時だった。

眼の前からゾクリとするような魔力を感じた。

 

 

「大した若造だ。儂がここまでやられるとは…」

 

 

聞こえるはずが無い声が聞こえて来た。

その影がゆらりと立ち上がる。

 

 

「随分と鍛え上げたものだ。

この儂が奥の手を使う事になるとはなるとはな。」

 

「喜ぶが良い、この姿を見たものは貴様が初めてだ。」

 

 

倒したはずのハデスが立ち上がる。

 

バサリとボロボロだったマントが復活した。

俺との戦闘で受けた筈の身体の傷が消える。

その眼帯の下が紅く光っていた。

 

 

「魔導の深淵の力を見せてやろう…」

「!!!」

 

その眼帯を外す。

そこには紅い眼が現れた。

 

 

「そんな馬鹿な…」

 

 

俺はそれを見て驚愕した。

さっきまでは本気では無かったのか。

 

その答えが正に今、目の前にある。

奴は奥の手を隠していた。

本領を発揮せずに俺と渡り合っていた。

 

 

あの眼は一体…

 

 

「見せてやろう…悪魔の眼、開眼…」

「!!!!」

 

 

その魔力が上昇する。

さっきまでとは比べ物にならないくらい。何倍にもその魔力が膨れ上がる。

 

 

「さあ、青年よ、第2ラウンドだ。」

 

 

 

俺の前に膨大な魔力を持つ敵が立ちはだかった。

俺はこの日、闇ギルドマスターの恐ろしさを知る。

 

 





と言う訳で前哨戦でした。

ハデス、ヤバいですね。

原作でもあのままだったら大変な事になっていました。


強敵を眼の前にした主人公の命運は如何に!!?

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