危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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今回はマグノリアの夜です。

シャドウ・ギア、
そして、彼が登場します。









鉄と闇 夜闘

 

 

「ここは、マグノリア…」

 

あの男について行けば良かったのだが急いでいるようで生憎地図だけ渡されて置いて行かれてしまった。

 

 

頼れる人がいない。

 

 

 

マグノリアの夜は静かだった。

皆寝静まった夜静かな夜。

 

 

 

なはずだった。

 

 

ゴッ

ドゴッ

 

「がっ、」

「ぐはっ」

「きゃあああっ!!!!」

 

「!!!!」

 

 

轟音がなった。それに続いて叫び声も聞こえた。

 

 

鉄を打ち込むような音がする。ついでに建物が破壊される音も聞こえた。そして悲鳴も、

 

 

 

…どう考えても夜の工事では無い。

 

 

「行くか……、」

 

 

その方向へ取りあえず向かって行った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「ギヒヒッ、手応えねえな。」

 

 

 

長い黒髪の体格のそこそこ良い男がゲラゲラと笑い声をあげていた。その腕は鋼鉄の棒と化していた。

 

 

彼の名は鉄の滅竜魔導士ガジル・レッドフォックス。

 

その異名の通り、鉄を使った竜迎撃用魔法を使用する男である。

身体全体を鉄に変化させることも出来、並大抵の攻撃ではびくともしない。

また、その鋼鉄と化した腕や脚での攻撃は彼の身体能力も相まって建物を容易に破壊する事が出来る。

 

 

 

ガジルの前には2人の青年が地面に倒れ伏していた。

既にボロボロであり、完全に気絶していた。

その後ろには青髪の小柄な少女が震えていた。

彼女も傷だらけであり、立ち上がれないようだ。

 

 

「ジェット…、ドロイ…、お願い、もう止めてっ、2人が死んじゃう。」

「ギヒッ、そんな心配してる場合か?次はお前の番だってのによう。」

 

 

少女の懇願も虚しく、ガジルは腕を振り上げた。

 

 

「安心しろ、妖精の尻尾(ケツ)共の目につく場所に飾って(張りつけて)おいてやる。俺は優しいからよ。」

 

 

笑い声と共に鋼鉄の腕が下がる。

 

 

 

 

 

 

街の一角にて轟音が鳴り響いた。

 

辺りの家々の人間が起きて明かりが点く程だった。血渋きが生じ、苦悶の声が上がる。致命傷になりかねないダメージを受けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガガガガガッ

 

 

 

 

 

「がああああああっ!!!」

 

 

 

しかし、その音は鉄を身体に打ち込む音では無く、寧ろ雷が降り注いだような音だった。

 

そして声をあげたのは少女ではなく男の方だった。

 

 

 

闇の雷を受けて、背中から煙をあげて、男の身体が前のめりに倒れた。

 

 

「が、うぐ、ギイっ…」

 

 

ボロボロになった長髪の男。

一撃で戦闘不能に近いダメージを受けた。

 

 

「くそ、何者だっ!!!鉄竜槍・鬼神!!!!」

 

 

何とか立ち上がった男が逃亡すべく、見えない敵に周囲を無差別に攻撃する。

 

大量の鉄の槍が辺りを攻撃するように見える。

 

 

少女達の方にも鉄の槍が来るが…

 

 

 

 

 

 

 

 

犠牲(サクリファイス)

 

 

空から声が聞こえた。

 

 

その槍が闇に染まったと思うと、

 

 

空に向かって曲がり、そちらに向かって全ての攻撃が一直線に命中した。

 

 

「な、…!!!」

 

攻撃を曲げられた男が驚き、慌てふためく。

 

 

闇の魔剣(ダークネス・ブレイド)

「がふっ」

 

 

空から闇の衝撃波が襲ってきた。

 

攻撃に耐えられず男は吹き飛ばされる。

 

 

「く、くそっ」

 

 

 

距離が出来たので何とか男は逃げ出した。

 

 

 

追っ手は来ない…

 

 

そのまま少女達の前に闇が降り立つ。

 

 

「え、」

 

 

はっと少女は顔をあげる。街の街灯の光の中、1人のの青年が少女の眼に映った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「やり過ぎた…」

 

 

大分ダメージを与えてしまった。

 

いくら何でも人相手にはやり過ぎだった。

彼らにどんな理由があったのか分からないし、知る気もない。

 

 

 

…とにかく俺は悪いことをした。

 

 

「鉄か…」

 

 

さっき自分の魔法で男の攻撃を受けた。

服がボロボロになってしまったし、左手が少し傷ついた。

 

……まあ、大した事はなさそうだった。

 

 

 

 

取り敢えず、少女の方を見る。

 

 

「よう、怪我は…あるな……。」

「っ!……。」

 

 

 

長髪の男に襲われていたらしい青髪の小柄な少女に声をかける。少し警戒しているのか此方から目を逸らさない。

 

彼女の横には2人の青年が倒れていた。どちらも結構負傷している。長髪の男に一方的にやられていたみたいだ。こちらも気絶している。

 

少女の方は突然現れた俺に言葉が出てこないようだ。1歩近づくとビクリと震えて後ずさろうとして尻もちをついた。

色々聞きたいんだが、これでは話せない。

 

取りあえず傷と体力だけでも回復させるか。

 

 

犠牲(サクリファイス)

 

彼らに片手をかざす。手に魔力を込める。

 

辺りが黒く発光して、暗い光が少女と青年2人をを包む。そしてその光が俺の手の方に槍が飛んでくるかのように突き刺さる。雷を発生させ、俺の手には3本の切り傷が走った。

同時に3人の身体の傷が消える。

 

 

「え、何…、あれ、痛くなくなったっ…。」

「…。」

 

 

 

傷が消え、体力の回復した少女が自分の身体の至るところを見てる。

2人の男は倒れたままだが、もう彼らの身体に傷は無い。

 

これが俺の魔法犠牲(サクリファイス)、術者が治癒すると術者はその分のダメージを受ける。

 

加えて、戦いでも使用出来る。攻撃してきた相手の攻撃を全て自分が受けるという効果だ。

 

先程鉄が曲がったのはそういう原理だ。

 

 

 

「凄いっ!綺麗に治ってるっ、ありがとう、君、もしかして魔導士だよね?」

 

 

立ち上がって俺の手を握り笑顔でお礼を言ってくる少女。彼女の問いに俺は頷く。

 

 

「そうだ。」

「へえ、何処のギルドにいるの。」

「無所属だ、だが誘われたギルドがある。俺はそこに行く。」

「そっか、残念だな、何処に行くの?」

 

 

そう聞いて来る少女。俺は答えた。

 

 

幽鬼の支配者(ファントム・ロード)

「!!!!」

 

 

ビクッと震える。

何だ?

まあ、良いか取り敢えず、

 

 

「ん、それじゃお大事に、俺はギルドに入ってくる。」

 

少女が何かを言いかける前にその場を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、幽鬼の支配者…

 

 

 

 

「ガジルがやられただと!!!あの妖精のクズにっ

…ありえん!!!何をやってるんだガジル!!!!」

 

自分の側近がボロボロになって帰って来た。妖精の尻尾の3人組を襲撃していたら何者かにやられた様だった。

 

魔力で辺りの物を壊すジョゼ。

 

「「「「「ひいいいいっ!!!」」」」」

 

 

周りの者は震え上がる。

 

ジョゼの怒りが収まらない。

妖精の尻尾に強襲を仕掛けたガジルがやられて帰って来た。

何者かに一瞬で、殆ど一撃でやられたと言っていた。

 

 

「まあ、良い…こんな時の為に奴を誘って置いて良かったぜ…」

 

 

ジョゼはついこの前会った青年を思い浮かべる。

 

 

 

 

 







少しだけ鉄竜と戦いました。

主人公、強いですね。

ガジル君じゃなければ大変な事になっていました。


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