危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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原作と状況が幾らか違います。



エーテリオンの投下

 

評議院ERA

 

上級評議員のいる階層

 

 

「楽園の塔は危険だ、エーテリオンを発射しろ!!」

 

「私も賛成です。あの塔は死者の魂を蘇らせる禁断の術。この世界に残してはいけません」

 

「しかしだな、あの兵器を使うのは…」

 

「エーテリオンは楽園の塔、Rシステムより危険な兵器である事を分かっているのかねジーク君」

 

 

評議院では思念体を復活させたジークレインとウルティアがエーテリオンの投下の承認を他の上級評議員を扇動していた。他の上級評議員はジークレインの圧に戸惑いながらも反対の意思を示していた。

 

 

「ジェラールはRシステムを完成させた。後少しで黒魔道士ゼレフが復活してしまう!!これでも奴らの行いに目を瞑る気か!!」

 

「だが…、楽園の塔にいる人間の命はどうなるんだっ…」

 

「あの塔にいる人間はゼレフの妄信者達だ。我々が最も防がねばならない事は奴等がゼレフを復活させ、この世界を支配する事だ。貴様らには何故それが分からぬのだ!!」

 

「…わ、儂も賛成だ」

 

「レイジ老師!?」

 

 

それまで反対の意思を示していた評議員が更に1人エーテリオンの発射に賛成した。

 

 

「後、2人だ!!今、この瞬間にも奴らは動いてる!!もうゼレフが復活するかもしれないんだぞ!!」

 

「…っ…!!!」

 

「っ…」

 

 

 

ジークレインの圧にエーテリオンの投下に反対派だった上級評議員の内2人が顔を見合わせる。

 

そして…

 

 

「責任をとれ…ジークレイン」

 

「儂も賛成だ…」

 

「なっ、お前達!!」

 

 

ヤジマが賛成した2人に思わず声をあげる。エーテリオンの投下が決まった。

 

 

 

エーテリオン。別名‘’超絶時空破壊魔法‘’。

 

魔法評議院本部(ERA)が所有している魔法の1つであり、発射地点の遥か上空に描かれた衛星魔法陣(サテライトスクエア)から27億イデアもの魔力と複数の属性から成るエネルギーを一点に照射する魔法。非常に多くの魔法属性が融合されており、加減次第では一国をも滅ぼし得る程の超強力な兵器である。

 

その余りにも危険な性質上、発射するには10名いる評議員の内過半数の5名以上の承認が必要だった。

 

 

「皆、ご協力感謝する。では発射準備だ!!」

 

「ジークレイン様、急ぎましょう」

 

「ま、待てジーク!!貴様、命の重さを分かっているのか!!」

 

 

ジークレインはエーテリオンの投下が決議されると自ら動き、下級評議員にエーテリオンの投下の準備をさせるのだった。半数残っている反対派の評議員の声を無視して部下に準備を進めさせる。

 

既にジークレインと繋がっているであろう人物、ジェラールは彼の仲間(手先)に目的の人物を捕らえさせたのをジークレインは何らかの方法で知っていた。楽園の塔の方では、ゼレフ復活の為に必要な肉体の準備をほぼ完了させている。

 

後はジェラールの仲間(手先)が目的の人物を楽園の塔に連れてくるだけだった。その人物を完成させたRシステムと融合させるだけで死者である伝説の黒魔道士・ゼレフは蘇る。そしてジェラールはそのゼレフと共に世界を支配する事を目標にしている。

 

ジェラールの目的達成の為にはRシステムを完成させなければならない。その為にはRシステムには27億イデアの魔力が必要だった。その魔力を補う為に彼は今、評議員全体を動かしている(エーテリオンをRシステムに投下させる)のだ。

 

ジークレインは焦っていた。彼の部下であり、彼の目的の達成の最大の障壁であるブルーを無力化出来ず、それどころか自分達の作戦ミスで計画がバレてしまったのだ。

 

何故かあれ以降評議院にも出てこないブルーが自分達の目的の人物から離れた今が、ジークレインの夢を達成させる最大のチャンスだった。

 

一刻も早くエーテリオンを投下してゼレフの生贄をRシステムと融合させ、夢を達成させなければならない。

 

ゼレフさえ蘇ればブルー如き敵では無い。彼と彼の仲間をこの世から消し去ってこの世界を支配するのがジークレインの目的だった。

 

 

「エーテリオン投下決定、一刻も早く目的地に投下せよ」

 

 

ジークレインの部下達がエーテリオンの発射の準備を始めた。

 

フィオーレで最も危険な魔法が、今正に楽園の塔に投下されようとしている。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

エルザ・スカーレットは目を覚ました。辺りを見る。木箱や酒樽等の荷物が大量においてある場所だった。物置きだろうか。

 

 

「くっ…」

 

 

動こうとしたが、動けなかった。身体を見ると(チューブ)が彼女を柱に縛り付けていた。どうやらこの管には魔力を封じる力があるようだ。全く動けない。

 

 

「何処だここは…」

 

「船の中だよ姉さん」

 

「ショウ…」

 

 

1人の青年が階段から降りてくる。金髪で褐色の肌の男だった。彼の名前はショウ。

 

 

「船だと…」

 

「そう、楽園の塔に行く為の船さ」

 

 

楽園の塔と言う言葉を聞いてエルザは納得した。。

同時に何故、今自分がこのような状況に陥っているのかも思い出す。

 

 

…エルザはナツ、ハッピー、グレイ、ルーシィと共にロキ(ルーシィの星霊である獅子宮のレオ)から貰ったチケットで観光の為にフィオーレ沿岸のアカネビーチに来ていた。

 

目的は勿論、楽しむ為だった。ギルドで眠り込んでいるブルーが目を覚ました時に自分達がいては気負ってしまうという気遣いと言う目的もあったが、それを差し引いてもここ数週間、大変な日々が続き、久しぶりの息抜きに思う存分遊ぶ事が出来た。

 

海で遊び終わった後は施設の地下のカジノで楽しんでいた。皆、キツかったこの数週間を忘れて思いっ切り楽しんでいた。

 

エルザのかつての奴隷仲間であるショウ達と会うまでは。

 

ショウ、ミリアーナ、ウォーリー、シモンの4人。幼少期のエルザの奴隷仲間であり、かつての同胞。

 

そして、今のエルザを捕らえ、奴隷時代にいた場所(楽園の塔)に連れ戻しにきた敵。

 

妖精の尻尾の面々と遭遇した彼らはエルザに会うなり、先ず、ナツとグレイ、ルーシィに攻撃をし、その隙をついてエルザとナツの相棒の猫であるハッピーを攫っていった。エルザは不意打ちで気絶させられ、気が付けばショウ達達が乗っている楽園の塔行きの船に乗っていたと言うわけだ。

 

そしてエルザは彼らの目的も知っていた。ショウ達は死者を蘇らせる建造物、通称、Rシステム(楽園の塔)を完成させ、伝説の黒魔道士であるゼレフを蘇らせる為にエルザの肉体を生贄にしてRシステムでゼレフを復活させ、この世界を支配するのが目的だと。

 

 

「くっ…お前達、自分達が何をしようとしているのか分かっているのか」

 

「当然分かっているさ。今更姉さんに言われるまでもないね」

 

「お前達はっ、ジェラールもお前達も闇ギルドに洗脳されて評議院の目を眩ます為に塔を作らされていたんだぞ!!」

 

「何の事かな、俺たちは関係ないね。もし姉さんの言う事が全て正しかったとしても。この塔を脱出しようとした時に船に爆弾をしかけた姉さんの言うことなんて信用出来ないよ」

 

「私はそんな事してない…」

 

「ジェラールが言ったんだ。姉さんはジェラールが嘘つきだとでも言うのかい?」

 

 

エルザの声はショウには届かない。ショウ達にとっては彼等の仲間であるジェラールの言葉が全て正しいのだ。

 

ショウの仲間であるシモンが甲板から船内に降りてきた。

 

 

「ショウ、エルザ、到着だ」

 

「お、遂に着いたか、姉さんと一緒に無事に楽園の塔に戻れるなんて思わなかったよ。」

 

 

歓喜したショウは甲板に立った。

 

その時だった。

 

 

ドコ゚オオオオオオオッ

 

 

「な、何だ、あの光…」

 

「聖なる光、恐らくエーテリオンだ…」

 

 

空から物凄い魔力の光が楽園の塔に降り注いだ。その光は全て、楽園の塔に吸収されていった。

 

聖なる光、エーテリオンが投下された。そしてそれが楽園の塔に吸収されていく。船にいる者にはそれが何を意味するのか分かった。

 

Rシステムの完成。後は最後に聖十大魔導士に匹敵する魔力を持った人間を生贄にし、Rシステムと融合させれば死者の復活が成される。

 

伝説の黒魔道士であるゼレフの復活。そして同時にエルザ・スカーレットの死が近づいていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「ねえ、本当にこっちで合ってるの?」

 

「う、うぷ…」

 

 

フィオーレ沖、小さな船に乗っている者、ナツ、ルーシィ、グレイの3人。ナツの鼻を頼りにエルザの匂いを辿って捜索しているのだが、頼りのナツは絶賛船酔い中である。

 

 

「っ…くそっ、この船もっと早く動かねえのかよっ、エルザを攫ってあいつら何するつもりだっ…」

 

「きっと、ERAでジークレインって奴が言ってた楽園の塔って所に連れ去られたんだよね。エルザ、無事かな…」

 

「っ…、どうすれば良いんだ!!これじゃエルザの身に何かあっても助けられねえじゃねえか!!」

 

「グレイ…」

 

 

焦る気持ちとは裏腹に船の進む速度は遅い。エルザが連れ去られてから何時間か経っている。

 

ルーシィ、グレイ、ナツの3人はジェラールの手先であるショウ、ミリアーナ、ウォーリー、シモンの4人にアカネビーチの宿泊施設地下のカジノで襲われた。

 

ナツはウォーリーに口の中に拳銃を打たれたあげく、相棒の猫のハッピーをミリアーナに奪われ、ルーシィはミリアーナの魔法封じの(チューブ)によって拘束され、グレイはシモンの闇魔法で目眩ましをくらい、攻撃されそうになった。

 

幸い、ナツは気絶しただけで無事、ルーシィは近くでショウのカード封印魔法によってカードにされた人の刀によって魔法封印の(チューブ)を切って貰い、グレイは氷魔法で自身の身代わりを作ってシモンの攻撃を躱す事が出来た。

 

しかし、ルーシィと一緒にいたエルザは連れ去られてしまい、3人はナツの嗅覚を頼りにして船でエルザが連れ去らたであろう場所、楽園の塔を目指しているのだ。

 

闇ギルド、悪魔の心臓に操られている奴らに楽園の塔でエルザが何をされるか、グレイは気が気でなかった。

 

 

「っ…こんな時にあいつがいてくれたらって思うぜ…」

 

「…本当ね…」

 

 

グレイとルーシィの脳裏に1人の人物が思い浮かぶ。今の事態に直面した時に必ず助けてくれるであろう人物を1人知っていた。グレイにとっては2度もやられた強い相手。それでいて、こんな時こそ頼りになるであろう人物だった。

 

そんな2人だったが、不意に強い魔力反応を感じ取った。

 

 

「っ…何か近づいて来る!!」

 

「な、何だ…こっちに向かって来るぞ!!」

 

 

強力な魔力を2人は感じ取った。今2人が来た方向から、闇の魔力が高速で接近してきた。ルーシィとグレイの眼に黒い光が見えた。

 

そして…

 

 

ドオオオオオオオッ

 

 

「きゃあっ」

 

「うおっ」

 

 

魔力で暴風を発生させながら、グレイ達の上を闇の閃光が通過した。強風で海が揺れる。

 

 

「い、行っちゃった…、ねえ、あれって…」

 

「あ、ああ…間違えねえ、あいつだ!!」

 

 

どうして勘付いたのかは知らないが強力な助っ人の登場だった。これでエルザが助かるかもしれない。彼ならきっとやってくれる。それだけその人物の実力をルーシィとグレイは信頼していた。これから自分達が向かっている方向に行った人物の登場に2人は歓喜する。

 

 

だが、それも一瞬で…

 

 

「え、あたし達はこのまま?」

 

「な、あ、あいつ…」

 

「「あたし(俺)達を置いて行きやがったー!!!」」

 

 

自分達を無視して目的地まで行ってしまった事に今更気付いた。さっきとは打って変わって激怒する2人。

 

そんな中、揺れる船の上でナツは一言。

 

 

「うぷ、気持ち悪…」

 

 

 






という訳で焦ったジークレイン(ジェラール)が原作よりも早くエーテリオンを投下させました。

まあ、状況的に原作通りだと何か悠長に思えたので、少し改変(改悪)しました。

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現時点のヒロイン達から主人公への好感度どう思う?

  • 高過ぎ(原作のキャラのイメージと違う)
  • 思ったよりも高い
  • こんなもんかな(だいたい合ってる)
  • あまり好感度を感じない(もう少し高く)
  • 低い(もっと高くなるはず)
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