危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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はあ、新年始まってしまった。あと5週間くらい休みたい。

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感想あったらどんどんください。


今回はこの章の終わりです。
あってもこの章は後1話ですかね。





終焉の塔

 

楽園の塔は崩れ始めていた。青い魔水晶が天井から落ちて来る。俺、エルザ、ジェラールの3人は崩れ落ちる魔水晶から何とか逃れていた。

 

 

ガラガラッ

 

 

「…っ…!!!」

 

 

だが、それが出来るのは少しの間だけだった。壁が崩れ落ちて俺達の眼の前に落下した。衝撃音が鳴り響き、その魔水晶はブルー達の立っている床を破壊して、下に落ちていく。

 

 

「急いで外に出るぞ!!このままでは持たない!!」

 

 

ジェラールを背負っているエルザが叫んだ。俺はそれに頷き、出口を探した。先程の戦闘で破壊した穴はもう落ちて来た魔水晶で塞がっていた。

 

 

「あったぞ!!」

 

 

エルザが出口を見つけた。そこまで走っていく。外が見えた。後は飛ぶだけだ。

 

 

「ブルー、例の魔法を頼む」

 

「ああ…」

 

 

闇の鳥(ダークネス・バード)。闇の大きな鳥を2羽造形し、それぞれ乗り込もうとする。

 

 

「待ってくれ、エルザ、ブルー」 

 

「なんだジェラール、時間が無い、後で良いか」

 

「いや、今でないと駄目だ」

 

「早くしてくれ」

 

 

塔の外を見ながらエルザがジェラールを急かす。外では魔水晶が上から落ちて来ていた。防御魔法が必要だった。このまま飛ぶのも危険だった。

 

 

「このまま3人で外に出られたとしても、多分塔の爆発に巻き込まれる。これだけ高い魔力がこの場所に集中している。塔の爆発は防げないだろう。結局俺達は全員助からない。だが塔の暴走を止める方法が1つある」

 

「ジェラール、まさかとは思うが…」

 

 

エルザが何かに気付いた様子。ジェラールは首を縦に振るとその方法を明かした。

 

 

「誰か1人が塔と融合して魔力を空に逃がすのだ」

 

「な、馬鹿者!!」

 

 

ジェラールの言う方法は衝撃的なものだった。ここにいる誰か1人がRシステムと同化して、魔力の暴走を抑える。その1人は助からないが、他2人は生き延びる事が出来る方法だった。

 

 

「エルザ、俺を降ろしてくれ、言い出したのだから当然俺がやる仕事だ。お前達2人とはここでお別れだ」

 

「ジェラール!!」

 

「お前は優しい。俺はお前をこの世界から消そうとしたのに俺を気遣ってくれるんだ。だが、これは俺がお前達2人に出来る最後の事なんだ」

 

 

ジェラールは動けない。拘束蛇(バインド・スネーク)の効果は続いている。エルザがジェラールを魔水晶の上に降ろすだけで動けないジェラールは魔水晶に吸収されていくだろう。しかし、エルザはジェラールを降ろす気は無い。

 

俺は深呼吸した。そして造形した片方の鳥に魔法をかけた。

 

 

「エルザ、そのまま取り敢えず、これに乗ってくれ」

 

「脱出するんだな!?」

 

「ブルー…」

 

 

エルザと彼女に抱えられてるジェラールを闇鳥の一羽に乗せる。彼女達が乗ったのを確認した。

 

そして…

 

 

闇の球体(ダークネス・スフィア)

 

「なっ…ブルー!!」

 

 

俺の思考を読んだらしいジェラールが叫んだ。そのまま闇鳥に乗っている2人を闇の球体で防御した。これで塔の外から落ちてくる瓦礫を防げる。そして2人は塔の外に出ることが出来る。完璧だ。

 

球体の中から騒いでる2人に声をかける。

 

 

「ジェラール、エルザさん、俺はもし2人がいなかったら牢獄にいたか、街で暴れていたかのどちらかだった。俺は貴方達2人に凄く感謝している。だから、どんな形でも良いから生きて欲しい」

 

 

闇の球体を内側からエルザさんが強く叩いている。その顔には色んな感情が混じり合っていた。

 

 

「エルザさん、世話になった。ジェラール、頑張って生きてくれ、俺はお前ならいつか自由を勝ち取れると信じてる。それが出来てこそ俺の上司だ」

 

 

魔法に魔力を込める。外を見た。

 

 

「いつか、また…」

 

 

そのまま2人が乗ってる鳥を外に飛ばした。

 

外の魔力を探ってナツ達が乗っているらしい船まで飛ばし、魔法を解除した。

 

ガラガラと砕け落ちてくる楽園の塔の魔水晶。

 

 

「ふ、ここまでか…、俺、よく頑張ったよな…」

 

 

そして遂に、楽園の塔の魔水晶が暴走し、魔力のある人間を吸い込もうとし始めた。

 

俺の両足が魔水晶に吸い込まれようとしている。

 

 

「バイバイ、皆…」

 

 

瞬間、俺の上から魔水晶が落ちて来た。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「「「エルザ!!」」」

 

 

外にいたナツ、グレイ、ルーシィの3人がブルーの魔法で飛ばされてきたエルザに駆け寄る。

 

 

「良かった、無事だった…、ブルーは?」

 

「っ…」

 

 

エルザが答える前に塔が傾いた。塔の上の方を見る。上の方からどんどん崩れ落ちていた。誰も出てこない。

 

 

「っ…逃げるぞ、お前達…」

 

「エルザ、待て、ブルーはどうしたんだ!!」

 

「そうだよ、ブルーも連れて帰らないと!!」

 

「ブルー!!出て来い!!勝手にギルドから出やがって!!俺がぶん殴ってやる!!」

 

「あいさー!!オイラも手伝うよ」

 

 

ブルーがいない事を指摘する妖精の尻尾の面々にエルザは声を震わせた。

 

そして…

 

 

「良いから逃げるぞ!!」

 

 

船を押した。そのまま3人と一匹を船に押し込んだ。全員、船に乗り込んだ。同時に先程彼らがいた場所に塔の魔水晶が落ちて来た。

 

 

「エルザ、ブルーは…?」

 

 

ルーシィが崩れる塔とエルザを交互に見ながら聞いた。まるで、「信じられない」或いは「嘘だよね?」と言う響きが含まれていた。

 

 

「エルザ…」

 

「っ…行くぞ!!私達は生きるんだ!!」

 

 

エルザは叫んだ。ルーシィはビクッと震えた。そして「信じられない、こんな事って」と下を向いた。他の面々も声が出なかった。

 

塔から離れた。

 

ナツがエルザが背負ってきたジェラールに気付いた。

 

 

「何でそいつが一緒にいるんだ?」

 

 

ナツがジェラールを睨んだ。彼の中ではまだジェラールは敵だった。ERAで自分達に敵対し、ルーシィを人質に取り、エルザを脅し、痛めつけたのだから。

 

 

「待て、信用ならないが、今はそれどころじゃない」

 

 

エルザがジェラールを庇うように待ったをかける。

 

 

一行の方に近づいてくる船が1つ。

 

 

「エルザ…」

 

「シモン…」

 

 

その船に乗っていたのはシモンと気絶しているショウ、ミリアーナ、ウォーリーだった。

 

 

「エルザ、無事で良かった」

 

「シモン…」

 

 

シモンが魔力切れで動けないショウ達を船に乗せて来ていた。

 

 

妖精の尻尾の面々はシモンを見て驚きと怒りが混じった声をあげる。

 

 

「あんた達は!!エルザを攫った人達!!」

 

「てことは敵か!?」

 

「今度は俺達がお前等を潰してやる」

 

 

ルーシィが近づいて来たシモンを睨んだ。ナツとグレイも魔法を構える。エルザが止めに入る。

 

 

「お前達、落ち着け、少なくともこの男、シモンは私の味方だ」

 

「はあ!?そんなの信じられるかよ!!こいつらはお前を攫った奴らだぞ!!」

 

「そうだ!!敵な事に変わりねえんだろ!?」

 

 

 

納得しない一同。

 

ナツ達の声にシモンに担がれていたショウ達が目を覚ました。そして眼の前の光景を、塔が崩れる光景、そしてエルザと船の中で倒れているジェラールを見て震えていた。

 

 

「ね、姉さんがここにいるって事は、儀式は失敗したのかよ…」

 

「俺達は自由を手に入れられるんじゃ無かったのか…」

 

「ミャア、私、辛い…」

 

「んだとコラあ!!」

 

 

ナツ達がショウ達の言葉に彼らを睨みながら拳を構えた。そんな彼らを止める者が現れた。

 

 

「待ってくれ、ショウ。妖精の尻尾(フェアリーテイル)、俺からお前等に言わなければならない事がある」

 

「ジェラール!?」

 

 

エルザと同じ船に乗っているジェラールを見てショウは驚く。ジェラールは動けないまま、妖精の尻尾の面々に対して声だけをあげる。

 

そして…

 

 

「すまなかった。お前達を巻き込んだ。エルザにも酷いことをした」

 

「ジェラール!?何そいつ等に謝ってるんだよ!?悪いのは裏切った姉さんと外の世界でのうのうと生きてるこいつらだろ!?」

 

「エルザ、ショウの方を向かせてくれ」

 

「ジェラール…」

 

 

信じられないと言わんばかりにショウが叫んだ。エルザの手を借りてジェラールはショウの方に向き直る。

 

 

「ショウ、俺からお前に話さなければならない事がある」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

魔水晶が落ちて来た衝撃で俺は倒れた。そのまま無数の魔水晶が俺に落下してくる。

 

 

「駄目か…、はあ、ギルドに入れないまま終わってしまった…」

 

 

思い返せばやりたい事は沢山あった。

 

正規ギルドに入る事。妖精の尻尾の皆に恩返しをする事。本当の仲間を作ること。皆にとって大切な存在になる事。兎に角色々あった。

 

 

「皆、どうか無事でいて…」

 

 

落ちて来た巨大な魔水晶が頭にぶつかった。意識が朦朧としてくる。魔水晶が俺を吸い込もうとしている。

 

 

「バイバイ、皆」

 

 

外の方に向かって手を伸ばした。その時、俺の脳内に1つの声が響いた。

 

 

『生きたいか』

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「と、言うわけだ…」

 

「「「……」」」

 

「「「「……」」」」

 

「……」

 

 

ジェラールの話にショウ達は声が出なかった。自分達が信じて疑わなかったジェラールがまさか自分達を利用していたなんて信じられなかった。

 

 

「信じられないのも無理は無い。だが全部本当の事だ」

 

「嘘だろ…、それじゃ、姉さんはずっと…」

 

 

ショウの声が震えだした。ずっと自分達を裏切ったと思っていたエルザが、まさかジェラールの手から自分達の事を護っていたなんて認められなかった。

 

 

「嘘だ、だって確かにあの時、俺達の乗っている船は爆発して…」

 

「それも俺がお前達を信じさせる為にしかけた爆弾だ。全部俺の嘘なんだ…」

 

「何で、何でだよ、ジェラール!!俺はずっとお前だけを信じて来たんだぞ!!」

 

 

突きつけられた現実にショウは我慢できず、2つの小船を跨いでジェラールの両肩を掴んだ。

 

 

「何で、そんな事を言うんだよ!!じゃあ姉さんはずっと8年間も俺達をジェラールから護る為に外の世界で我慢していたのかよ!!そんな話信じられるか!!」

 

「残念だがショウ、全部本当の事だ」

 

 

シモンがショウの肩に手を置いた。

 

 

「巫山戯るな!!こんなの馬鹿げてる…こんなのあり得ない…。何で俺達を8年間も騙してたんだ…」

 

「ねえ、さっきからずっと気になってるんだけど…」

 

 

震えているショウにルーシィが声をかける。

 

 

「貴方達にとってエルザはそんな人だったのかな。船に爆弾を仕掛けて1人で逃げる卑怯者だったの?」

 

「お前等に何が分かるんだ!!俺達はジェラールの言葉だけを信じてずっとこの日の為に苦しくても働いてたんだ!!それが嘘をついてるのはジェラールで姉さんが正しいなんて思えるわけないだろ!!」

 

「ジェラールが言った事をそのまま信じたの?」

 

「そうだ!!俺は…何で…俺は…」

 

 

ショウは頭を抱え出した。彼の眼から涙が出て来た。

 

 

「何で…俺は姉さんを信じられなかった…」

 

「ショウ…」

 

 

エルザがショウの肩に手を置いた。

 

 

「急すぎて信じられないのは分かる。だが聞いて欲しい。私は8年間お前達の事を忘れた事はない…」

 

「姉さん…」

 

 

ショウは何も言えなかった。そんな彼に追い打ちをかけるようにジェラールが口を開いた。

 

 

「ショウ、すまなかった…全部俺がやった事だ…」

 

「っ…う、うわあああああ!!」

 

 

ショウはジェラールに殴りかかった。ジェラールの頬に拳が突き刺さる。何発も何発も殴り続けた。ジェラールは黙ってそれを受け入れた。やがて、ショウは項垂れた。

 

 

「姉さん、俺は…」

 

「ショウ…」

 

 

エルザがショウの頭を撫でる。ショウは涙を流しながら信じ難い現実に絶望した。そして、自分を恨んだ。大切な仲間であったエルザをあの時から信じられなかった自分を…。

 

 

塔の方から魔力の暴走を感じ取る。塔が爆発しようとしていた。

 

 

「ブルー!!」

 

 

ルーシィの叫び声が塔に向かって消えていった。

 

 






次から間章に入ろうと思います。

内容は…、まあ、原作でも彼女次第ではあり得たかもしれない内容です。話の都合上、強力なオリキャラが出ます。設定は話の中でか、後で出します。


1つ残した爆弾が今になって爆発するみたいですね。

明るい内容ではありません。





現時点のヒロイン達から主人公への好感度どう思う?

  • 高過ぎ(原作のキャラのイメージと違う)
  • 思ったよりも高い
  • こんなもんかな(だいたい合ってる)
  • あまり好感度を感じない(もう少し高く)
  • 低い(もっと高くなるはず)
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