危険な勧誘 作:ダークネスドラゴン
序盤で勝利経験を積まないまま戦闘をスキップし、その状態で更に強い敵が立ちはだかる。
この作品、妖精の尻尾の反理想郷に入る可能性があるルートの1つかもしれない。まあ幽鬼の支配者に負けるよりはマシだけど…
以下、幽鬼の支配者に負けた場合。
・妖精の尻尾が解散。或いは幽鬼の支配者に吸収される。マカロフが逮捕、或いは聖十大魔導士の称号を剥奪され、魔法界を追われる。
・ルーシィが幽鬼の支配者に拘束され、ハートフィリア家の財産を全て毟り取られた後は望まぬ政略結婚をさせられる。厳しく監視され自由を奪われる。
・ガジルとジュビアが幽鬼の支配者に滞在し続ける。
・その後の敵達に抗う術が無くなる。
・ライバルギルドの消滅により幽鬼の支配者の影響力拡大。他の正規ギルドはジョゼの権力の前に萎縮し、何も出来ない。
・ナツとグレイとエルザの運命の変化。推定幽鬼の支配者に対して抵抗軍を結成する。エルザは下手すると楽園の塔編で物語から離脱するかも…
他にも色々ありそうです。
この作品も妖精の尻尾にとって反理想郷の1つだけれど。少なくとも原作と比較してあの娘の精神的苦悩は倍増してる。
上級評議員、ウルティアにより評議院ERAは壊滅していた。これにより拘束されていた悪魔の心臓は全て評議院の手を逃れ、再び復活するであろうと予測されている。
一連の事件により信頼を失った評議院は新生評議院の設立を目指していた。同時にエーテリオンの投下、更には楽園の塔の建設に関わっていると発覚したジェラール・フェルナンデスの捕縛が決まった。同時に彼の思念体であるジークレイン及びウルティアの直属の部隊は全員、評議院の職を追われた。
兎に角、世間は目まぐるしく動いていた。フィオーレ王国には不安が渦巻いていた。
そしてその頃、マグノリアの街のギルド、妖精の尻尾にも変化が訪れた。幽鬼の支配者の襲撃により壊れたギルドを修復。新しいギルドを設立した。以前よりも立派な建物となった。
「ただいまー」
「おう、お前達、帰ってきたか」
アカネビーチから帰って来たナツ、グレイ、エルザ、ルーシィ、ハッピーをギルドメンバーが迎え入れる。
「お前達に言わなければならない事がある。新しいメンバーの加入じゃ」
「ジュビアの事ですか。私達は気にしてません」
「ああ、もう仲間だ」
「はは、そうか、それは良かった…な…」
「あ、改めてよろしくお願いします」
「ジュビア、よろしくね…」
「ルーシィさん、それに皆様どうしたんですか…なんか元気ない…」
正式にギルド入りしたジュビアがナツ達に頭を下げる。
彼らと元々対立していたギルド・幽鬼の支配者だった者が妖精の尻尾に加入した。
1人はジュビア・ロクサー。幽鬼の支配者の主力のエレメント4の1人。水系の魔道士である彼女は評議院のある街が悪魔の心臓の襲撃を受けた際に抵抗した魔道士の1人である。
そこで妖精の尻尾の主力メンバーと知り合い彼らと共闘し、悪魔の心臓との戦闘及び、暴走したブルーを抑えた。共闘した妖精の尻尾のメンバー内の1人、グレイ・フルバスターに一目惚れし、新たなギルドでは彼と仲良くなる事を目標にしていた。彼女はブルーの紹介によって妖精の尻尾に加入したのだ。
「そうか、ならもう1人おる。彼とも仲良くせえ」
そしてもう1人。幽鬼の支配者から妖精の尻尾に入った者がいた。マスターが机の1つに視線を送る。その方向をナツ達は見た。そして驚いた。
「マスター、正気かよ!!」
「ジュビアは兎も角こいつはギルドを破壊し、レビィ達を襲った張本人です!!」
ギルドにグレイとエルザの怒声が響いた。彼らの視線の先には1人の人物。比較的大きな体躯、ザンバラの黒髪は背に伸びるほど長い。顔にはいくつかピアスが付けられている。
「ガジル…!!」
幽鬼の支配者との戦闘で彼に攻撃されたナツは敵意を顕にする。ガジル・レッドフォックス。幽鬼の支配者のエースであり、妖精の尻尾との戦いではブルーに次いでギルドに深い傷を与えた男。シャドウギアの3人を襲撃し、その事に怒った妖精の尻尾が殴り込んだ際にはブルーとの戦いで深手を負ったナツにとどめを刺した。加えてブルーやジュビアと違って妖精の尻尾のギルドメンバーと和解も共闘もしてない。
ナツの他にもガジルを快く思ってないメンバーは多い。特に襲撃されたチーム・シャドウギアの3人。男2人、ジェットとドロイはガジルを睨み、レビィは怖がっていた。
「待ってください、ジュビアが誘ったんです。放っておけなくて」
見かねたジュビアがガジルと帰って来た妖精の尻尾の面々の間に入った。しかし、敵意は消えない。一度決まった印象を払拭するのは難しいのだ。
「ルーちゃんお帰り。ねえ、ブルーは…?」
帰って来たルーシィにレビィが駆け寄る。ルーシィの顔が曇った。
「ブルーは…」
「待て、ルーシィ、何も言うな。私が全部話す」
声を震わせるルーシィをエルザが止めた。ギルドの空気は悪かった。メンバー同士のいがみ合いだけではない。
「そんな、じゃあブルーは…」
「分からないんだ…塔が暴発した後全員で捜索したが見つからなかったんだ。私のせいだ、あいつがどんな奴か薄々気付いていたつもりだったのに…!!」
楽園の塔で起きた事をエルザの口から聞いたレビィは悲観的になった。彼女にとってブルーは最近折角仲間になりかけた戦友だった。それはルーシィも同じだった。
「レビィ、ルーシィ、元気出せよ」
「……」
「……だって…」
グレイが2人の女子を励ましたがやはり元気が無かった。原因は1つ。ブルー・インフェルノの行方不明だった。
塔の魔力の暴発が収まった後、ナツ達4人と一匹、更にジェラールとシモン達4人を含めたメンバー全員で島を捜索した。近くの海の中を潜り、島周辺の隅々まで探し回った。だがブルーは見つからなかった。ルーシィはアクエリアスを無理やり召喚してでもブルーを見つけようと躍起になった。だが一行の努力も虚しくブルーは見つからなかった
そして結論はジェラールが出した。ブルーは塔の爆発に巻き込まれて死んだ。もうこの世にいない。泣き出すルーシィを連れて一行は出発地点に戻った。
アカネに戻った一行は妖精の尻尾とジェラール、その他のメンバーで3つに別れた。皆暗い表情をしていた。特にルーシィは悲しみ、エルザ、ジェラールは強い責任を感じた。
話を聞いたレビィは下を向いた。あまりの内容に彼女の肩が震えた。ルーシィは先程から何も言わない。2人共悲しみに暮れていた。
だがその結論に納得してない者がいた。
「だー!!皆、決めつけやがって!!もう我慢できねえ!!」
「…ナツ…?」
「……?」
突然騒ぎ出したナツに皆顔を上げる。ナツは地団駄を踏むと、ルーシィとレビィの方に近寄った。そして女子2人の肩をナツが掴んで揺らした。
「勝手に決めつけて悲しむんじゃねえ!!ブルーはまだ死んでねえ!!絶対に生きてる!!少しはあいつを信じられねえのかよ!!」
「だって…」
「…っ…」
泣き声のルーシィ達。しかし彼女達を鼓舞するようにナツは大声をあげた。
「俺はあいつと戦ったんだ!!いつもよりずっと強い力を使ってだ!!でも勝てなかったんだ!!それで分かったんだ。あいつはあのくらいで死ぬ玉じゃねえ!!」
「そうですよ!!ブルーさんの事です。絶対に何処かで生きてますよ!!」
「ナツ…、ジュビア…」
ナツと彼に同意するジュビアの言葉にルーシィはブルーが彼女に魅せた戦いを思い出した。
あの時、ルーシィにとっては人格、魔力共に恐ろしい程危険な存在に思えた幽鬼の支配者のマスター・ジョゼを上回る強さを見せつけたブルー。ルーシィは彼に隠れていたがあの時彼から感じた魔力はルーシィにとって2度と感じる事が無い程味方としては心強く、敵としては恐ろしい物だった。
ジョゼを一度潰したその後のガジル、エレメント4との戦闘では殆ど一撃ずつで彼らを倒してしまった。決して彼らが弱いわけではない。皆強さはS級を超えているはずだった。だがブルーはそんな彼らを圧倒的に上回る存在だったのだ。
ルーシィは泣き止んだ。
そして離れた机から優れた聴覚で一連の話を聞いており、ナツとジュビアに同意する者がいた。
「同感だな。俺もあいつがたかが塔の爆発如きで死ぬ奴だとは思えねえな」
「っ…ガジルに何が分かるの!!」
突如割って入った人物にレビィが怒鳴る。しかし彼は話すのを止めなかった。
「分かるさ、俺はあいつと3度も戦ったんだ。そしてあいつの魔法を受けた。その度に死を覚悟した。ギルドに入りたての俺にジョゼが俺にどちらが上か分からせる為に見せたどの魔法よりも強かった。本当にやべえ奴だったんだよ。
…だが本気じゃねえって分かったんだ。あいつにとって俺との勝負なんて記憶にねえだろうよ。俺なんざ鉄屑程度にしか見えてねえかもしれねえ。ちょっと触った程度だったんだろうよ。それでも俺にはあいつの強さが身をもって分からされたんだ。そして気付いた。あいつは本物の化け物だってな」
「……」
意外な人物の言葉にレビィの嗚咽が止まった。そして、思った。一縷の希望が彼女の中に差し込んだ。彼の言う通りかもしれないと。ブルーはまだこの世界の何処かで生きている。そしていつか自分達の元に来るかもしれないと。
「レビィ。ガジルに賛成する訳じゃねえがブルーを信じよう。それが俺達に出来ることだ」
「そうだぜ、あの夜見たんだろ?ブルーがあの野郎を圧倒する姿をよ」
話を聞いていたジェットとドロイがガジルを睨みながらもレビィの肩を叩いた。
そして彼らを見て考えを変えた者が更に2人。
「ガジル…、そうだったな。私はブルーの強さを忘れていたかもしれない」
「だな、あいつの強さは本物だった。むしろ死んだと考える方が無理やりだったな…」
「エルザ、グレイ、それじゃ、ブルーは生きてるって事!?」
ルーシィがガタリと机から立ち上がった。顔色が変わっていた。彼女にも希望が差し込んだようだ。
「俺は2度も簡単にあいつにやられたんだ。撤回する。あの野郎は死んでねえ。何処かに隠れてるだけだ」
「私も同意だな。ふっ、心配かけやがって…、今度会った時はどうしてやろうか…」
「はーはっはっはっ!!!いいぞ、皆、燃えてきたぞ、あの野郎!!」
「ぎひっ…ちっとは面白えギルドに入ったな」
ナツが闘志の炎を滾らせて大笑いした。ガジルも口元に小さな笑いを浮かべている。
レビィが涙を拭いてガジルの元に歩み寄った。
「どうもありがとう。全部許した訳じゃないけど…」
「けっ、なら来るなよ」
ガジルの態度にレビィは思わず笑ってしまう。
「ふん、」
「気に食わねえ奴だぜ」
彼女の後ろではジェットとドロイがガジルを睨んでいた。
マスター・マカロフがコホンと咳払いをした。そしてその場の全員を見てこう言った。
「皆、良いな。後悔しても何も起きん。だが儂らに出来る事は限られてる。それは前を向いて進むことじゃ。いつか奴が戻って来た時に奴が驚くぐらい良い方に変わったと思わせる事。それが儂らに出来る事じゃ。忘れろとは言わん。あ奴を決して忘れずに皆、前を向いて進めぇ!!」
「「「「「「うおおおおおお!!!」」」」」」
妖精の尻尾は湧いた。ブルーの復活の可能性を信じてる彼らは止まらない。決して不安が無いわけではない。もう2度と会えないという思考が消えた訳では無かった。
だがそれでも妖精は進み続ける。そう決めたからだ。皆、強く生きる事を選んだ。
「くくくっ…」
しかし…、その影で…
「…ふっ、そうか、ここが妖精の尻尾…、例の娘がいるギルドか…」
立ち上がりかけた彼らを見て嗤った者がいた。その者は人を潰す事を楽しむ凶悪な魔道士。そしてその横には…
「
「好きにしろ。だが残りは俺がやる」
嗤う2人の人物。彼らの手駒の数は幽鬼の支配者の構成人数を遥かに上回る。
「3日後に作戦決行だ」
「了解どす」
再び暗い影が妖精の尻尾に伸びた。まだ幽鬼の支配者からの消耗から回復し切らず、傷がやっと治りかけの妖精の尻尾。
妖精達が再び絶望に落とされる日も近いかもしれない…
という訳で何とかガジルを妖精の尻尾に入れる事が出来ました。
再び伸びる暗い影…
妖精達はどうなってしまうのか。
そして、主人公はどうなったのか。
現時点のヒロイン達から主人公への好感度どう思う?
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高過ぎ(原作のキャラのイメージと違う)
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思ったよりも高い
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こんなもんかな(だいたい合ってる)
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あまり好感度を感じない(もう少し高く)
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低い(もっと高くなるはず)