危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

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お待たせしました。

当然、バトル回。





聖十の頂点の力

 

フィオーレの王都クロッカス。

 

ジュードの金の力で戦いの場は首都である都のドムス・フラウの闘技場を借りる事になった。

 

聖十大魔導士序列1位のゴッドセレナの力を見ようとカメラマンや多くの観客が集まった。ジュードの思惑は恐らくこの際に自分の権力をフィオーレに見せつけようと言う事だろう。

 

戦いのルールは単純。どちらかが動けなくなるまで戦い、立っていた方が勝利。ゴッドセレナが勝てばルーシィはハートフィリア家に引き取られ、俺が勝てばルーシィは妖精の尻尾に滞在する事になると言う事だ。当然、妖精の尻尾のメンバーも客席に集まっている。

 

 

「……!!」

 

 

そこから少し離れた所に見覚えのある魔道士がいた。金髪ヘッドホンの黒いコートを纏った、大柄な男。妖精の尻尾の魔道士ラクサスだった。単純に興味があると言うことだろうか。

 

場に立った俺はゴッドセレナと向かい合う。その距離は10メートル。

 

 

「ふっ…ここまでお祭り騒ぎになるとはね。フィオーレを出る前にいい思い出作りが出来そうだ」

 

「……」

 

 

余裕の表情の彼。だが、その態度に恥じない潜在能力を彼から感じる。これまで対峙してきた魔道士の中でも最上位の実力だった。

 

 

「ルールは分かってるかな。時間は無制限、どちらかが動けなくなるまでが勝負だ。まっ、安心したまえ、殺しはしない」

 

「……」

 

「ふっ…、緊張で何も話せないか。つまらないな」

 

 

此方は何も答えない。何せ相手は事実上フィオーレ1の魔道士だ。戦いの前に1枚でも相手に手札を晒すことは許されない。

 

あと三十秒で試合開始だ。

 

 

「先攻は譲ってやるよ、君の攻撃を甘んじて受けてやるさ」

 

 

ゴッドセレナは両手を広げた。どんな攻撃でも受けられると言わんばかりの姿勢だ。

 

そして、遂に…試合開始の合図が鳴った。

 

 

ドスッと鈍い音が鳴った。右手が深々と相手の腹に突き刺さったのが分かる。開始と共に俺は突っ込んだのだ。そのまま思いっ切り振りかぶった。

 

ドコオッと破壊音が鳴り響いた。ゴッドセレナが闘技場の壁に叩きつけられ、その壁を破壊したのだ。

 

 

「かはっ…」

 

 

衝撃と共に敵が体内の空気を吐いた。

 

 

闇の光(ダークネス・レイ)!!」

 

「!!」

 

 

闇の閃光となって一気に突っ込んだ。そのまま闘技場の壁に突っ込む。一撃を食らわせようと拳を振るう。眼の前が光る。

 

ドゴオオオオッと破壊音が鳴り響いた。破壊したのは…、壁だった。奴が光となって瞬時に離脱したのだ。

 

 

「閃光竜の光殺拳!!」

 

 

背後から光を纏った拳が繰り出された。腕でガードする。闘技場の一角から光が爆発した。光の滅竜魔道士の魔力が暴走する。辺り一面が光で見えなくなるほどだった。

 

左脚で踏ん張る。床が割れた。光属性の魔力に闘技場の床が破壊された。

 

 

「受け止めただと…!!」

 

「どらぁっ!!」

 

 

その腹部に再度、左手で一撃を喰らわせた。ゴッドセレナが吹き飛んだ。

 

しかし殴った素手が痛い。恐ろしく硬いものを殴った衝撃だった。身体を硬質な何かに変えたのだろう。何かを砕いた感覚があった。恐らく、岩石属性か、鋼鉄系統の滅竜魔道士の属性も持っているようだ。

 

吹き飛んだ奴は魔力を解放して闘技場の中央付近の宙で止まった。僅か一瞬の攻防で足場が消えた。

 

 

「くくくっ…」

 

 

奴が笑い出した。その腹部は硬質な結晶が砕けたようになっていた。

 

 

「身体をダイヤモンドに変えたんだがな。その身体を拳で貫通するとは。どうやらオレは君を見くびっていたようだ。認めよう。君は素晴らしい魔道士だ。これならオレを楽しませてくれそうだ」

 

 

ゴッドセレナの眼が獰猛に光る。俺は闇の閃光となり、再度闘技場の中央に移動した。

 

 

「この闘技場如きで勝負するのは勿体ない。フィールドは空だ」

 

 

互いに上空に昇っていく。仕切り直しだ。奴の魔力が高まった。大気が震え、空の色が変わる。黒い雲が立ちこめ、乱気流が発生した。

 

 

真紅眼(レッドアイズ)…」

 

「ほう、奥の手か…?」

 

 

此方も魔力を解放する。この敵相手に出し惜しみ等出来ない。闇の魔力を増幅させる。辺りを闇が包んだ。真紅の眼を光らせる。

 

 

「行くぞ!!」

 

「来い…!!地に墜としてやる!!」

 

 

闇の閃光となり一気に激突する。ドスッと鈍い音がなり、同時に吹き飛んだ奴に追撃を入れようとする。しかし奴も光となり離脱する。

 

 

「閃光竜の輝石天界!!」

 

 

辺りに光が発生したと思うとゴッドセレナの姿が消える。魔力と気配を探る。

 

 

上か…!!上空で炎属性の魔力が高まる。空が赤黒く染まる。奴の背後に赤黒い魔法陣が現れる。

 

 

「見せてやる聖十の頂点の力を…、獄炎の炎で焼き尽くしてやる!!煉獄竜の地獄炎弾!!」

 

 

ゴオオオオオッと荒々しい効果音と共に空に大量に現れた巨大な獄炎の火球。それが隕石のように燃え上がり俺に迫る。一気に降り注ぐ無数の爆炎弾。それに対して俺も魔法陣を発動させる。

 

 

闇の球体(ダークネス・スフィア)!!」

 

 

真紅の光を帯びた闇の球体が俺を護るように空に現れる。攻撃を防ぐ球体は灼熱の獄炎弾を全て受け切る。爆炎が球体の周りで大爆発を起こし、視界が赤黒くなる。

 

 

「ガードしたか、だがまだだ…オレは2つの属性、炎と岩石の属性を融合…!!」

 

 

ゴッドセレナの周りに岩石の塊が無数に現れる。その岩石は炎に包まれており、空に巨大な隕石が大量に現れた。

 

 

「滅竜奥義、岩炎竜の…、小惑星爆発(プラネット・エクスプロード)!!」

 

 

ドドドドドドドドドッ

 

 

合図と共に巨大な隕石が俺に降り注ぐ、隕石を纏う炎の威力も凄まじく、空が爆発したみたいだ。

 

 

闇の超黒渦(ダークネス・オーバー・ホール)!!」

 

 

オオオオオオオオオオッ

 

 

即座に魔法陣を展開する。現れたのは巨大な魔力を吸収する闇の渦。降り注ぐ隕石はその引力に引き寄せられ、互いにぶつかり合いながら、その渦に吸収されていく。

 

 

「ぐっ…」

 

 

しかし、膨大な熱量を吸収出来ず、俺に余波の爆炎が激突した。炎は俺に激突すると大爆発を起こした。構わず、闇の魔力で隕石を吸収する。

 

 

「…っ…くっ…!!!」

 

「吸収されたか、だが、この魔法に更に閃光竜の魔力を追加する」

 

 

ゴッドセレナが再び魔力を込めた。先程の隕石の数十倍の規模の巨大な隕石が空に現れる。その隕石は光のコロナに包まれており、このクロッカス一帯どころかフィオーレ王国の中央を吹き飛ばすのには十分過ぎるな威力だった。

 

 

「滅竜奥義を超えた魔法を受けろ!!

真星の光爆発(スター・レイズ・エクスプロード)!!」

 

闇の超黒渦(ダークネス・オーバー・ホール)!!……っ…ぐあああああああ!!」

 

 

 

その隕石が中央から爆発し、辺りに光のコロナの波紋が広がる。太陽が星に近づき大爆発を起こしたような威力に思えた。

 

その隕石の爆弾が大量に辺りに吹き飛ぶ。闇の渦だけでは吸収し切れずその隕石と光炎の攻撃を受ける。ゴッドセレナも余波に襲われるが滅竜魔道士である彼にはこの属性の攻撃は効かない。

 

 

「どうした!!オレの攻撃に防戦一方じゃないか!!戦意喪失か!?」

 

闇の光(ダークネス・レイ)

 

 

痛みを堪えて、闇の閃光となり、奴に突っ込む。

 

 

闇の死翼(デス・ヴィング)!!」

 

「ふ…、君の魔法は闇属性か…」

 

 

そのまま巨大な闇の翼を発生させ、その風圧と攻撃で奴を吹き飛ばそうとする。

 

しかし奴は笑いを浮かべながら、青と金色が混じった魔法陣を展開する。水属性と雷属性の魔力が融合していた。

 

 

「甘いな…、接近戦に持ち込んでくるのはお見通しだぜ!!海雷竜(かいらいりゅう)電撃激流葬(サンダー・マリンフォース)!!」

 

「っ…!!」

 

 

 

近づいて来た俺目掛けて放たれた青い魔力。バリバリッと雷が迸っている。咄嗟に闇の翼で吸収し直撃は逃れた。電撃を纏った水の激流で迎撃してくる。

 

危うく感電するところだった。迂闊に近づけない。距離を離す。奴にダメージを与える為には遠距離魔法を放つしかない。

 

 

だが…

 

 

「どうした!?魔法を使わないのか!?なら、こっちから行くぜ!!」

 

「……」

 

 

魔法を放とうとして躊躇する。奴は今までに、炎、光、石、水、雷の属性を俺に見せてきた。少なくともこの5つの属性は奴に効かない。もし奴が俺の魔法に対して耐性を持っていたら…

 

 

「ふん、モード雷炎竜」

 

 

だが当然敵は待たない。ゴッドセレナは炎と雷を纏った。そのまま大きく息を吸い込む。全身から電撃が迸り、爆炎を滾らせる。

 

 

「雷炎竜の轟砲!!」

 

 

奴の口だけでなく全身から放たれた雷を纏った炎の極太ブレスが空に放出される。大気が揺れた。滅竜魔法の咆哮よりも明らかに強く、凄まじい威力だった。

 

賭けるしかない。俺は闇の魔法陣を発動した。奴が闇属性を持ってないことに全てを賭けた…

 

 

闇の破壊光線(ダークネス・デストロイア)!!」

 

 

闇の魔法陣が光る。中央が真紅に光る強力な魔力がゴッドセレナに放出される。2つの光線が光る。

 

 

ドゴオオオオオオオッ

 

 

空中でぶつかり合う2つのエネルギー、片方は全てを焼き尽くし、もう片方は全てを破壊する。中央で爆発し、巨大なエネルギーの塊がクロッカスどころかフィオーレの空に煌めいた。

 

 

「…!!」

 

「っ…はあああ!!!」

 

 

一気にエネルギーを解放する。真紅の眼がより強く光った。闇の破壊光線が雷炎竜の魔力を押し返した。そのまま中央のエネルギーの塊が奴の方に一気に向かっていく。

 

 

「何っ…ぐっ…!!」

 

 

そのまま雷と炎を吹き飛ばして闇の破壊光線が奴に激突した。闇のコロナが奴を中心に爆発し、クロッカスの空を真っ暗に染め上げる。

 

爆発の中心にいるゴッドセレナは闇属性に耐性がなければダメージを受けてるはずだ。耐性がなければの話だが。

 

爆発が晴れて、光が戻ってきた。

 

 

「…!!」

 

「ふっ…凄い魔力だ。こんなにいい魔法を喰ったのは久しぶりだ。ごちそうさま…」

 

 

そこには闇属性の魔力を吸収し、魔力を増幅させたゴッドセレナがいた。明らかに俺の魔力を取り込んでいた。なんと奴は闇属性にも耐性を持っていた。同時にそれは闇の攻撃が奴に効かないどころかよりパワーアップしてしまう事を意味する。闇の滅竜魔法を奴は身体に宿していたのだ。

 

 

「…闇が効かないだと…!!」

 

「ふっ、そうさ。特別に教えてやろう。俺は他にも大地と風の魔法を喰う事が出来る俺には殆どの属性が効かないのさ。

これが聖十序列1位、八竜のゴッドセレナさ!!」

 

 

奴に弱点属性は無かった。俺の魔法は奴には通用しなかった。

 

 

「どうやら他の属性は持ってないようだな。まっ、持っていても俺には通用しないだろう。これで打つ手なしか?」

 

「…っ…」

 

「終わらせてやる、初めから貴様等に万に1つの勝ち目も無かったと言うわけだ。この技を見て諦めて降参するんだな。

滅竜奥義、光闇獄竜の煉獄の混沌放射(インフェルノ・カオス・バースト)!!」

 

 

3つの属性の混じったブレスが放たれる。闇の魔力を喰って力を増幅させたのもあるが、属性が増えただけあってそのブレスの威力は強大だった。

 

 

闇の超黒渦(ダークネス・オーバー・ホール)!!」

 

 

俺も咄嗟に魔法陣を発動させる。闇の渦が敵の魔法を吸い込もうとする。 

 

 

ドオオオオオオオッ

 

 

「無駄だあ!!」

 

ドゴオオオオッ

 

「ぐあああああああ!!!」

 

 

ゴッドセレナのブレスの威力が上がった。同時に闇の渦が魔法を吸い込みきれずに爆発し、俺の身体にゴッドセレナのブレスが直撃する。あり得ない程の痛みが俺を襲う。

 

やがてブレスが止む。受け止めようと前に出した手を見る。ボロボロになったそれがあった。

 

 

「まだまだあ!!」

 

 

ゴッドセレナは追撃の魔法陣を発動する。奴の周りに岩石の塊が無数に現れる。その岩石は炎に包まれており、空に巨大な隕石が大量に現れる。

 

 

「岩炎竜の小惑星爆発(プラネット・エクスプロード)!!」

 

闇の六連星(ダーク・プレアデス)!!」

 

 

魔法が放たれた。咄嗟に闇星になって分裂し躱す。ドドドドドドッと隕石は互いにぶつかり合って俺の後ろで大爆発を起こした。

 

分裂した俺は流星の如くゴッドセレナに次々に突撃する。

 

 

「はあああああ!!」

 

「ぐうううっ…!!」

 

 

闇の六連星の速度がゴッドセレナに激突する。ゴッドセレナは吹き飛ばされた。今がチャンスだった。

 

 

闇の光(ダークネス・レイ)!!」

 

「甘いな、暴風竜の波動音壁(ソニック・バリア)!!」

 

 

しかし、突如現れたゴッドセレナを包む、バリアの壁に遮られる。波動のバリアに拳は弾き返された。

 

 

「…っ…!!!」

 

「受けろ、光闇雷竜の破壊電撃波(デストロイド・スパーク)!!」

 

闇の球体(ダークネス・スフィア)…、ぐううううううっ…!!」

 

 

咄嗟に魔力を跳ね返す闇の球体で防御しようとしたが、即座に放たれた奴の魔力に防御が間に合わずに直撃を喰らってしまう。闇と光の電撃波が俺を破壊する。吹き飛ばされた俺はなんとか空中に留まった。魔法を数発しか喰らってないのに身体はもうボロボロだった。

 

 

「随分とやってくれるな。だがこれで終わりにする。ゴッドバイバイ」

 

「…く…」

 

「ふっ…諦める気は無いか。まあ良い、取っておきの魔法を見せてやる。今止めを刺してやるよ」

 

 

ゴッドセレナの魔力が一層高まる。炎、光、雷、地面、石、水、風、そして闇の魔力が奴の周りに発生する。まるで極地のオーロラを見ているかのような光景。だが、それはあまりにも爆発的、破滅的で恐ろしいものだった。

 

 

「最後まで足掻いた君達への餞別だ。俺の最大の魔法で終わらせる!!」

 

 

8色の魔法がゴッドセレナの周りに放出されるコオオオオオッと多数の光が集まったように見えた。それぞれの属性の魔力が凝縮し、ゴッドセレナの手に集まる。

 

 

「滅竜奥義…、超色の破滅光線(スペクトル・ギガレイズ)!!」

 

 

カッと虹の光のような魔力が放たれる。掛け声と共に八色の破壊光線が俺に放出された。眩い程の光が辺りを包んだ。触れたものを消滅させる巨大で強力なその光は俺に向かって一直線に放たれる。

 

 

 

 

俺は迫りくる奴の魔法を真紅の光が消えかけてきた眼で見ていた。

 

 

「勝てないか…俺だけの力じゃ…」

 

 

俺の視界が光だけで染まる。

 

 

「…やはり…、使うしか…無いな」

 

 

俺は迫りくる破壊の魔法を眼の前に思わず呟いた。そして、身体から魔力を放出する。

 

身体を青の光が包んだ。髪の色と同じ色。青の魔力を俺は滾らせていた。

 

 

「■■■■■、俺やるよ。必ず■■■■■■を倒す。俺を生かしてくれたお前との約束を果たす。だから今は…力を貸してくれ…!!」

 

 

身体に力が溢れ出してきた。同時に両腕と背中で巨大な何かが爆発した。

 

同時に…、ゴッドセレナの放った魔法が、八色の魔法が俺にぶつかる。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「ふっ…勝ったか…?」

 

 

ゴッドセレナは勝ちを確信した。八属性の滅竜魔法を使った奥義が青年に直撃した。生きているか分からないがもう戦えないだろう。最後にいい魔道士と出会った。力は及ばなかったが、充分楽しんだ。目的は達成した。

 

 

「ふん、最後にしては悪くない勝負だったが…、色々惜しい奴だな」

 

 

ゴッドセレナはため息を吐いた。終わって見れば一方的な勝負だった。ゴッドセレナは打撲等の怪我はあるが、実質闇の魔法攻撃が効かない以上、相手は素の力だけで戦っていたようなものである。敵の魔法は何一つゴッドセレナに通用しなかった。初めから勝負は決まっていたようなものだった。

 

これでフィオーレともお別れだ。より強い敵を求めてイシュガルを出る。取り敢えず最後に青年の生死の確認だけをして、その場を去ろうとした。

 

魔法が晴れていく。同時に姿が浮かび上がる。人型に見えないのは眼の錯覚だろうか。光が戻ってきた。

 

 

「何っ…!!」

 

 

ゴッドセレナは眼を疑った。彼の眼の前に見えたのは漆黒の一対の巨大な翼だった。翼が青年を護るようにしてゴッドセレナの攻撃を防ぎきっていた。

 

ガードの姿勢だったその巨翼が開かれる。

 

 

「馬鹿な…これは…魔法なのか…!?」

 

 

次にゴッドセレナの眼に映ったのは漆黒の巨大な何かの前足とその鋭い爪だった。鱗だらけの前足、闇の竜の前足を思わせるそれが青年の腕から出ていた。その爪だけでも人の背丈を超えるサイズだった。その巨大な前足が両方の腕から現れているのだ。

 

その爪の色は青黒く光り、同時に青年の周りにも青の光が迸っていた。

 

 

「これは…、エーテリオンの光…!?」

 

 

ゴッドセレナは思わず呟いた。彼の言うように眩い程の光が青年の周りに集まっていた。それは紛れもなく評議院の持つ秘密兵器の1つである、聖なる破壊兵器、エーテリオンと同じ光だった。

 

そして…

 

 

「待たせたな、聖十の魔道士」

 

 

真紅の眼の青年がゴッドセレナを捉えた。その身体が再び元に戻った。元の青年の姿に戻る。しかしその身体の周りには闇だけではなく、青の光が走っていた。

 

 

「俺の持つ全てを力に変えて、お前を倒す」

 

 

 

 






という訳でここまではゴッドセレナが優勢でした。

8つの属性が効かないのはチート過ぎるって。

どうしてもゴッドセレナの強さが再現出来ない。

ハデス戦で使用した真紅眼の力を解放した主人公でも勝てないレベルなんだが…




どっちが強そう?

  • 黒髪の主人公
  • 青髪の主人公
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