危険な勧誘   作:ダークネスドラゴン

9 / 51


今回は妖精の尻尾との和解です。

さらっと終わります。




妖精の尻尾

 

マグノリアの街に突入し、妖精の尻尾の敷地内に入った。

 

妖精の尻尾のギルドに入る前に、俺はレビイにとある建物を案内されていた。

 

「ここだよ。」

 

俺は一軒の診療所の前に来ていた。

 

「マスターが多分休んでる。」

 

俺は一軒家の前に立った。

 

「それじゃあ、私、説得してくるねっ!!」

 

 

レビイはそう言って走り去っていく。

俺はそのまま進みノックした。

 

 

「居るよ。」

 

 

中から簡潔な返事が返ってきた。

 

 

扉を開けて中に入る。

建物の主らしい初老の女性がいた。

 

 

「要件はなんだい、無いならとっとと出ていきな。」

 

 

急にはねつけられた気がするがそのまま口を開く。

 

 

「マスター・マカロフの回復に来ました。」

 

 

そう言うと不信感のある目で此方を見る女性。

 

 

「あんた誰だい、ギルドのものでは無いね。」

「無所属の魔導士です。

ですが今回の件の関係者です。

すみません、マスター・マカロフはどちらに?」

「……奥に居るよ。」

 

そう言うと彼女は取り敢えず中に入れてくれた。

マカロフは病室のベッドで寝かされていた。

 

…これは辛そうだ。

 

「本当に自信あるんだろうね。余計な魔法はかえって毒だよ。」

「信じてください。」

 

 

そう言って、魔力を込める。

辺りが暗く光る。

 

犠牲(サクリファイス)…」

「なんだい、この魔法は…」

 

 

マカロフの身体が光った。その光が俺に襲いかかる。

 

「……。」

 

 

枯渇(ドレイン)分のダメージが襲って来た。

身体にダメージが襲いくる。

腕に傷が出来た。

 

ピクリとマカロフが動く。

顔色が元に戻った。体内の魔力の流れが正常になる。

 

 

「………魔力欠乏症の症状は治りました。」

「変わった魔法持ってるね。

まあ様子をみる限り碌な魔法じゃないがね。

私は使いたくない。」

 

 

俺の魔法を見て感想を言う初老の女性。

 

 

「あまり、危ない魔法使うんじゃないよ、

…んで、何してるんだい、

用が終わったならとっとと出ていきな。病人の回復を邪魔するんじゃないよ。」

「あ、…はい」

 

そのまま病室を追い出されてしまった。

 

 

「私は人間が嫌いなんだ。マカロフには私から言っておくよ。」

「あ、…ありがとうございます。」

 

 

病室を出た。

 

「……行きたくないけど、行くしか無いか。」

 

 

ギルドへと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

妖精の尻尾のギルド内

 

 

「くっそ、何なんだ、あの新人強すぎる!!!」

「マスターがやられちまった、エルザも…もう終わりだ。」

「ナツが…簡単にやられた…」

「バカ野郎、このままやられっぱなしで終われるか!!!」

「次は魔導爆弾を大量に持っていくぜ!!!」

「けど、あいつ等、勢いづいてるぜ…」

「数も足りねえし、無理だろ…」

 

絶望するもの多数。

諦めている者もいた。

 

敵に圧倒されたが、次の戦いの準備をするものもいる。

だが、聖十大魔導のマカロフがやられて更にはS級のエルザ、主力のナツ、グレイ、エルフマンが負傷し、妖精の尻尾には覇気が足りなかった。

 

「エルザさん!!!しっかりして!!!」

「ナツが、幽鬼の滅竜魔導士なんかに負ける訳無いんだー!!!」

「グレイ、傷治して!!!」

「エルフマン!!!しっかり!!!」

「ナブ、ウォーレン、大丈夫か!!」

 

 

動けるものはギルドメンバーの治療をする。

 

 

「レビイー!!!」

「俺が、俺がレビイを助けに行くー!!!」

「寄せ!!!」

「やめろ、無理だ!!!」

 

ジェットとドロイがレビイを助けに行こうとしてマカオとワカバに止められている。

 

 

 

そんな中、黒髪の女カナと銀髪の女性、ミラジェーンはS級魔導士に連絡を取っていた。

 

「駄目、ミストガンの場所は分からない!!!」

「カナ、もう1回お願い。」

 

ミラジェーンはカナにもう一度頼むと通信ラクリマの方を向いた。

 

「マスターもエルザもナツ達もやられてミストガンは行方不明。頼みはラクサス、貴方だけなのよ。」

『あ?』

 

ラクリマの向こうで金髪の大男ラクサスは此方を馬鹿にするような視線を向ける。

 

「お願い、ギルドが大変なの戻ってきて。」

『あのじじいもザマアねえな!!!、

エルザもやられたって?どんだけ弱えんだこのギルドは!!!』

 

「ラクサス、ギルドがピンチなの、お願い!!!来て!!!」

『俺には関係ない話だ。勝手にやっててちょうだいよ。』

「ラクサスあんた!!!」

 

聞いてたカナがたまらず、声を荒げる。

 

 

『だってそうだろ?じじいの始めた戦争だ。

何で俺達がケツを拭くんだ?』

「レビイ達がやられて、ルーシィが攫われちゃったの!!

あいつ等、また襲って来るわ!!」

『レビイ?

誰だっけそいつ、俺はそんな奴知らねえなあ!!

ルーシィ?ああ、あの乳のデケえ新人か、』

「ラクサス!!お願い!!!」

 

ミラジェーンが必死に頼み込むも、ギルドメンバーの名前を知らないと言うラクサス。

 

『俺の女になるなら助けてやっても良いと伝えておけ、それとじじいにはさっさと引退してマスターの座をよこせってな!!!』

 

ラクサスの態度にカナは怒る。

 

「あんたって人は…」

『おいおい、それが人にものを頼む態度かよ。

取り敢えず、脱いでみたら?

俺はお色気には弱…』

 

パリンと通信ラクリマが壊れる。

 

ミラジェーンが壊したのだ。

 

「ミラ、」

「信じられない…こんな人が妖精の尻尾の一員なの?」

 

涙を流し訴えるミラジェーン。

カナは何も言えない。

 

「こうなったら次は私も戦う!!!!」

「駄目よ、今の貴方じゃ足手纏いになる!!」

「でも、エルザがやられて、

ナツ達も、エルフマンもやられて、

私、見てられない!!!」 

「ミラちゃん…」

「レビイ…」

 

ミラジェーンを見ているジェットと扉の方を向くドロイ。

 

レビイも幽鬼に行って帰って来ない。

 

「ミラ、落ち着いて…」

「やる!!!私がルーシィを取り返して来る!!!」

 

 

カナの静止を聞かずにやると言うミラジェーン。

 

 

いよいよ、ギルドの歯止めが利かなくなってきた。

 

 

「ミラ、無理だよ!!!」

「止めないで!!!」

 

カナを突き飛ばし、ギルドの外に行こうとするミラジェーン。

 

 

「ミラー!!!!」

「ミラちゃん!!!無茶だ!!!」

「離して!!!」

 

 

カナの声が響き渡る。1人の男がミラジェーンを止めようとするが跳ね飛ばされた。

 

「ミラ!!!やめろー!!!!」

「ミラちゃん!!!!」

「ね、姉ちゃん!!!やめてくれー!!!!」

「来ないで!!!」

 

周りが止めようとするが、ミラジェーンは魔力を放出し、振り払って静止を振り切る。

 

周りの人達は吹き飛ばされた。

 

 

「姉ちゃん!!!」

「ミラ!!!!」

 

魔力で周りを吹き飛ばすミラジェーン。

 

 

絶望がギルドを襲った。

 

誰しもミラジェーンが帰って来ないのが想像出来た。

 

 

 

 

…その時、だった。

 

 

 

 

ギルドの扉が開いた。

 

 

 

 

 

「!!」

「「「「「「「!!!!」」」」」」」

 

 

 

ミラジェーンの脚が止まる。

ギルドの扉の方を見る。そこには、

 

「え、」

「はあ、はあ…」

「みんな…」

 

 

 

 

 

 

2つの人影があった。

 

 

 

 

 

「レビイ…ルーシィ…」

「ミラさん…」

「皆、無事!!!?」

 

 

2人の少女がいた。

 

 

「「「「「レビイー!!!」」」」」

「「「「「ルーシィー!!!」」」」」

 

 

駆け寄るジェットとドロイ、ナツとグレイ。

 

 

「皆、あたし達無事だよ、」

 

「「「「「「「良かったー!!!!」」」」」」」

 

 

 

皆驚いて歓声をあげる。

皆泣き、喜び、騒いだ。

 

 

「ルーシィ!!!」

「良かったー!!おいら心配したんだー!!!」

「無事で何よりだ。」

「うおおお、ルーシィもレビイも姉ちゃんも無事で良かった!!!」

「やったー!!!やったー!!!」

 

 

大喜びするギルドメンバー達。

 

 

「えっと、」

「そ、そうなるよね…」

 

「けどよ、どうやって取り返したんだ。どうやって逃げて来たんだ?」

「凄いぜ、レビイー!!!」

 

ジェットとドロイが喜ぶ中、ウォーレンが疑問をぶつける。

 

「そ、それはね…」

 

ルーシィがしどろもどろになっている。

レビイが口を開く。

 

 

 

「皆、聞いて欲しいことがあるの!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「ここか、」

 

ギルドの前に立った。

 

 

…案の定中は荒れていた。

レビイとルーシィの説得する声が聞こえてくる。

 

 

 

…こんな事なら敵を1人でマグノリアの街で待ってれば良かった。

 

 

 

ドタドタと扉に近づく足音がする。

 

 

 

 

バタンと扉が開く。

 

 

 

…中から包帯だらけの桜髪の少年とそれを止めようとするルーシィが出てきた。

 

 

「あ…」

「!!!!」

「ブルー!!!」

 

向こうも中から此方の存在に気付いてたようだ。

中の連中が皆此方を見ている。

 

「ナツ!!!落ち着いて!!!」

「…てめえが妖精の尻尾の味方になるって…?」

 

 

此方を睨むように言う少年。当たり前だが。

 

一礼をする。

 

「…ああ、そうさせてくれると、ありがたい。」

 

頭を下げる。土下座をする。

 

 

「身体起こせ、」

「はい…」

 

 

言われた通り身体を起こす。

 

 

 

 

ゴオオオオオオオッと拳が燃える。

 

 

そして、

 

 

ドゴオオオッ

 

 

顔に一発の炎の拳が突き刺さった。甘んじて受ける。

頬に一撃を入れた。

大した威力じゃないが思いっ切り殴られたのは分かった。

 

目の前を見る桜髪の少年が立っていた。

 

 

そして…

 

 

「今回は今ので許してやる!!!新入りだからな!!!!

けど、いつか必ず俺と勝負しろ!!!」

 

 

和解と同時に宣戦布告する少年。

俺もそれを見て返す。

 

「ああ、次も負けない。」

「上等だ。」

 

 

ニッと笑うとそのまま背中を向けた。

 

 

様子を見ていたルーシィもホッとしたようだった。

此方を見て頷いた。

 

「助かったよ。」

「う、うん?…どういたしまして…?」

 

 

ギルドから人が出てくる。

 

 

女騎士、氷の造形魔導士、ビーストアームの大男。

 

皆何処かに怪我はしている。一応動けるようだが。

 

女騎士が前に出た。

 

 

「本当に味方になるんだな。」

 

 

確認するように女騎士が言う。

 

 

「ああ、やってしまった分を支払う。」

「そうか、なら良い。シャドウギアとルーシィの事も礼を言う。

最も私はまだ貴様を認めた訳では無いが…」

 

 

背を向ける女騎士。

上半身裸の青年と大男が残る。

 

「あの…」

「よう、さっきぶりだな。新人。」

 

 

声を掛けようとしたら青年が片手を上げて近づいて来た。

 

 

「凄えじゃねえか、エレメント4やジョゼと戦って姫さんを救出したんだって?

流石だな。俺が勝てねえわけだ。」

「あ…、」

「間違いを認めて受け入れる。漢らしいぞ。」

「…仮にも殴り合った相手にそんなに言うかよ…」

「今は味方なんだろ?こっちとしちゃそれで良いよ。」

「漢なら認めるべし。」

 

 

そう言って肩を叩いてくる2人。

俺も気が楽になった。

 

 

「良かったよ〜、敵じゃなくてさ〜」

「お礼を言うわ。」

 

黒髪の薄着の女と銀髪の女性が前に出てきた。

 

 

「助かったよ〜、

ったく、あんたのせいでちょっと前までうちは絶望しかけてたんだよ〜責任とってよね〜。」

 

馴れ馴れしく肩を組んでくる女性。悪い気はしない。

 

 

「カナったら。ブルーだよね。

本当にありがとう。私達の味方になってくれて。

 

…マスターが魔力欠乏症になって

うちにはマスター以外にジョゼと戦える人材が今はいないから。」

 

 

今は、と言うことは外出してるという事か、

 

…恐らくS級魔導士と言う奴らだろう。

 

彼らは高難易度のクエストを受けていて帰ってこれない時がある。

 

 

「マスター・マカロフはある程度回復させた。

また襲って来るかどうかは分からないが、もし来たら俺が戦う。

…エレメント4かどうかは知らんがマスターを魔力欠乏症にした敵の魔導士は大きく消耗させた。」

 

 

「悲しい」と言ってた大男、多分動けないと思う。

動けたとしても不意打ちが精々、身体はボロボロだ。

 

他の魔導士もジョゼと比べたら大分差がある。

鉄を食って回復するらしい滅竜魔導士が何とも言えないが。

 

 

「私達のギルドは…」

 

銀髪の女性がそう言いかけた時、

 

 

ズシン、ズシン

 

 

と地響きが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

ギルドの裏の湖側だった。

 

 

 

そこにはボロボロのギルドが4足歩行で立っていた。

 

 

 

 

 







妖精の尻尾と和解しました。

案外軽く済みましたね。

レビイとルーシィの説得のお陰です。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。