誰かこのキヴォトスという魔境から逃げる術をくれ 作:よひらぁぁぁぁぁぁ
文章書くのは好きなんですけど時間がなくて萎えちゃうんですよね。
12/2追記 あとがきに一部文章を追加しました。
学園都市キヴォトス。その名の通り、ここは数千の学園から成る都市だ。ここに暮らすのはロボットだったり犬だったり猫だったりと大概頭の狂った(褒め言葉)者ばかりだが、特にやばいのは思春期の学生達。ソイツらの頭の上には「ヘイロー」と呼ばれている円状…なのか?キヴォトス三大学園の一つ、ゲヘナ学園の風紀委員長のヘイローはもう一種の空中要塞という話を聞いたが円状という定義(w〇ki調べ)は合っているのだろうか?寧ろここに生を受けて20年程の俺が疑うのがおかしいのか???というか周りの人ってヘイロー見えてるん?それすら分からんが…???
閑話休題。
とりあえずヘイローを頭に乗っけたアホ共は謎に硬い。どのくらいかと言うと銃弾を受けてもピンピンしてる。俺の元後輩はミサイル直撃しても「いたたぁ…ん、ちょっと血出た…先輩バンソーコー下さい(よこせ)」位で済ませる。ちなみに包帯で全身をぐるぐる巻きにしてやった。ヘイローとかいう謎なモノを解明してくれる者は現れるのだろうか。ヘイローの所持率は8:2。女性が8側だ。一応ヘイローを持っていない女生徒も居るし、ヘイローを持つ男子生徒も居る。その男子生徒の中に俺も入ってる。成人済みだがなHAHAHA
…ちなみに俺のヘイローはなんか黄金の回転をし出しそうな渦巻き型。色は黒ずんだ灰色、さらに言えば消え掛かっているかのような半透明をしている。俺の心を反映してるみたいで気分が悪い。俺の命に手がかかるようなガチ戦闘から1年も離れているからか、ヘイローの「出力」 はガタ落ち、それが不満なのかヘイローはクルクル回って『戦闘がしてぇよ外でろクソ主人!!!』といったことを訴えてくる。いやヘイローに意思はないはずだ。あったとしても多分運動しろと言ってるだけ。口は悪くないと思いたい。いや俺は外に出れないんだよ。わかってくれ。
え?外に出れない理由?そりゃあもちろん.....
ヴァルキューレに捕まっているからですけど?
いや、違うんだ、犯罪行為をしたわけじゃあない。ただ少しグレーのバイトをしていただけなんだ。......問題はその回数な訳だ。
今月4回目だ。グレーなバイト現場を押さえられてヴァルキューレに回収されるのが、今月4回目。仕方ないじゃないか。どうしてもお金が必要なんだから。とりあえずあと一億。それさえ集めれば俺は自由の身だし役目を終えられる。そうすれば趣味に没頭しながら命がかかった戦闘を楽しむことだってできる。『相棒』の点検もゆっくりできるかもしれない。とにかく、自由になるために金が必要であるという点はご理解いただけただろうか。
そんなことを考えていると
「トウマイツキ。出所の準備が完了した。出てこい。」
外に出る準備ができたようだ。
お世話になりすぎてもはや顔馴染みとなった警官に呼ばれ、俺は檻の外へ出る。そこには......
「今月何回目じゃクソガキぃぃぃぃ!!!」
悪魔がいた。
「ぎゃああああああ!!!ジジイいいいいいい!!!」
「そーだよテメーの保護者のジジイだよ!!オレの顔に泥でも塗りたいんかテメェ!!!」
「うぐ.....」
.....迎えに来たのは俺が「ジジイ」と呼ぶ老人。俺の親代わりで、元警察官。ヘイローを持っていないにも拘らず、前線でデストロイして数々の犯罪者を豚箱にぶち込んできた人だ。事実、家にも表彰状が何枚も飾ってある。...それと一緒に今まで負った怪我の診断書も貼ってあるのは悪趣味と言わざるを得ないが。そしてとてもねちっこい。細かいところも淡々と詰めてくるからとても怖い。伊達に定年まで警察官を務め上げていない。
それはそうと天涯孤独だった俺のことを引き取ってくれた恩人だ。そんな人の顔に泥を塗るのはいくら俺といえど不本意だ。
「....わかった、今度からはバレないようにやるよ」
「それ何回目だこの野郎」
どうやら、俺は毎回捕まる運命にあるらしい。
ジジイとの一悶着を終え、帰宅する。俺とジジイは今、ジジイが定年退職後に「百鬼夜行自治区」に建てた小さな家で二人暮らしをしている。
小さいと言っても二人で暮らす分には十分すぎるくらい広いし、内装はミレニアムサイエンススクールの最新技術が入り込んだりしているので、暮らし自体はかなり快適だ。俺が帰ってくるのは半月に一度とかだけどね。
家に到着すると、時刻はもう午後6時。十分夕飯の時間だ。
「ジジイ、飯、時間」
「蕎麦の出前でも取るか....イツキ、頼んどけ」
「わかった、大量の餅頼んどく」
「殺す気かクソガキ...俺は天ぷらそばだからな」
「じゃあ俺はざるそば大盛り二人前にしようかな」
「いつもそれだなテメェ...飽きねえのかそれ」
「3回に1回はうどんだ」
「そういうことじゃねぇ...」
.....
「おい、酒飲むかイツキ」
「まだあるんか?俺らだと2本じゃ足りんぞ」
「昨日買ってきた...からあと7本ある」
「ならいいか.....ん?待ておいジジイ肝臓やばくなかったか?」
「知らん。酒は百薬の長だ」
「どうしても風邪に勝てない弱者」
「風邪は万病の元ってか、やかましいわ」
蕎麦が届くまでの間、内容の薄い会話をしながら晩酌の準備をする。本当にくだらない会話だが、この瞬間が心地いい。
蕎麦が来てからも、日本酒を2本開けても、基本的にこの会話が途切れることはない。お互い脳死で会話をしているため、あそこの温泉がよかった〜とか、金貯めるペースが落ちた〜とか、カイザーってなんであんないかにも悪人ですみたいな面してんだろうなとか、連邦生徒会長が失踪したとかいう噂があるらしいぞ〜とか、これらの会話が記憶に残ることはない。それでも、俺たちは話し続ける。元警官と犯罪者、光の灯った瞳と光を失った瞳、ヘイローなしとヘイロー持ち。どこまでも対照的で、本来巡り合うはずのなかった二人の、不器用な「親子」の、大切なコミュニケーション。
後輩を見捨てた時に砕いたはずの「良心」が痛む。
後輩は今でも苦しんでいるかもしれないのに、俺は平和な場所でのんびりと晩酌を楽しんでいる。
「...クソが」
ジジイは既に酔い潰れている。誰にも聞かれない、自らへの罵倒が酒臭い口から溢れた。
....ちなみに二日酔いは確定している。
連邦生徒会データベース
検索結果
名前:燈真維月 トウマイツキ
所属:ゲヘナ学園→アビドス高等学校( 学 )
誕生日:4月17日
年齢:20歳
身長:176cm
体重:72.9kg
血液型:B型
好きな食べ物: 肉、酒、玉こんにゃく
嫌いな食べ物:苦いもの、なす、小魚
好きなこと:運動、戦闘、ダラダラすること
趣味:読書、『相棒』との対話(何を指すかは不明。)
家族関係:養父/燈真 義仁 トウマヨシヒト (ジジイと呼ばれている)
尊敬する人:養父
ヘイロー:渦巻き型(視認が難しい程薄い。生まれつきらしい。)
ライトブラウンの髪に赫い眼を持つ青年。2年前と3年前にゲヘナ学園でとある『大事件』を起こし、全国指名手配されている。その大事件については連邦生徒会からの謎の圧力により、事実上黙認されている。
また、彼が持つ「目」と「神秘」はとても歪であり________
「.......やはり『先輩』が異常な神秘を持つことは明白なようですね..眼の方はおまけ程度でしょうか...?とにかくこの世界の歪の元、特異点になりうる彼になら......『先生』のお隣に立てそうですね」
物語は、動き始める。