誰かこのキヴォトスという魔境から逃げる術をくれ   作:よひらぁぁぁぁぁぁ

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先日、初めての感想をいただきました!!!!
感想ってこんなに嬉しいものなんですね...!!もっと精進します!!!!
だから感想ください!!!!!(強欲)

今回のお話は割と説明メインというか、オリ主と他生徒のバランス関係とか、この作品においての学園最強格の子達についてを考える回となっています!是非温かい目で見守ってください...!!!


※前話のあとがきに文章追加しました!ぜひそちらも読んでほしいです...!!!


手紙 〜拝啓、問題児の『先輩』へ〜

拝啓 燈真維月様

 

お久しぶりですね。お元気ですか?

そう、連邦生徒会長です。そろそろ私が失踪したというニュースがキヴォトス全域で流れ出す頃かと思います。失踪は本当です。

私の失踪の代わりに、一人の「大人」を、『先生』という存在をキヴォトスに招きました。しかし、先生はヘイローを持たない身…肉体はキヴォトス最低レベルの耐久力である貴方や貴方のお父様の何倍も脆い存在です。だからこそ、私は彼に護衛が必要だと判断しました。

…ですがお恥ずかしい話、連邦生徒会に先生を守りながら戦闘出来るほど器用な人材はいませんし、そもそも行政機関である以上これ以上戦闘員や警備員を割けないという現状です。まあ私が失踪したせいでそちらに人員が回っているのもあるんですけどね。

 

そこで貴方、燈真維月さんです。2年前の『あの時』、世の理を壊しかねない程の神秘を見せた貴方ならば、先生に降りかかる悪意を退けられると考えています。どうか、先生の護衛として、『連邦捜査部シャーレ』に入部してはいただけないでしょうか?

 

 

 

因みに拒否権はありませんよ?貴方は私に大きい貸しがいくつかあったと思います。それを返すと思って、肉壁として先生を守ってください。これも全て、キヴォトスの為なんです。貴方の力を貸してください。お願いします。

 

 

連邦生徒会長より

 

P.S

貴方のせいで私の胃に穴が空く寸前でした。私のストレスを限界まで引き上げた責任は取ってくださいね?

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

「....」

 

<悲報>ワイ、得体も知れぬ大人の肉壁が確定する。

 

いやふざけてんだろ。自分で書いてるじゃん。俺キヴォトス内で最低レベルの硬さなんよ?

パンピーのスナイパーライフルで全治3週間程度の怪我よ?神秘で無理矢理治癒したけど。つかそもそも『先生』is誰?????性別は「彼」って書いている以上男だろうけど......

 

おっ...吐き気g

 

 

オェェェェエ..........

 

 

〜しばらくお待ちください〜

 

 

 

あー大変だ二日酔いのせいでゲロって手紙汚してしまったこれじゃ読めないなー(全米が鼻で笑う棒読み)

 

...ん?玄関の方が騒がしい...?

 

 

「イツキぃ!!!連邦生徒会のお嬢さんが来たぞ!?テメェまたなんかやったんじゃないだろうな...!!!

 

 

 

 

...........何してんだお前」

 

 

「あ、あはは...風呂入ってくる...」

 

「お、おう..部屋.片付けとくぞ...?」

 

 

 

俺の自室には吐瀉物と酒の匂いが充満していた....

 

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

「さて改めてですね」

 

シャワーを浴びて酒を抜き、最低限人前に出れる程度の服を着て客間に向かうと、見知ったような初めて見たような顔をした女性と、女泣かせてそうなタイプのイケメンがいた。

 

 

「ここはホストクラブかなんか?」

 

「まだ酒残ってんのか坊主」

 

ジジイに至極冷静に返された。いやなんかイケメンの顔があるんだよ。それも、ただのイケメンじゃあない。色気ムンムンタイプのイケメン。女泣かせてそう感が凄まじすぎて...このメガネが微笑めば多分男女問わずこいつに落ちるぞ......テァブン......

 

閑話休題。

 

 

どうやらこのダウナー系メガネイケメンが連邦生徒会長が言うところの『先生』らしい。うーん人選ミスじゃなかろうか。こいつがキヴォトス中の生徒たらし込んで正妻戦争が勃発してキヴォトスが滅びる未来まで見えたぞおい」

 

"...声に出てるよ"

 

うーんイケボ。これは爽やかヴォイスですな、一声聞いただけで五人の人間が落ちるぜ?f/1揺らぎとやらっぽい感じの気を抜くとリラックスしてしまいそうな声。」

 

"だから声に出てる...."

 

「悪いな先生...アイツのアレは病気みたいなもんなのさ」

 

"いえいえ、大丈夫ですよ...それより、急に押しかけてしまい申し訳ございません"

 

先生が急な訪問について謝罪する。それに次いで隣にいた連邦生徒会の制服(だと思う)を着た女性が口を開く。

 

「初めまして燈真さん、私は連邦生徒会会長代理の七神リンと申します。まずは私たちがここの来ることになった経緯から説明をいたします」

 

「「おう、よろしく頼む」」

 

七神リンと名乗った女性の挨拶に俺たち親子はそう答える。いらないところまで似てしまった...

 

「まず、この方...先生は、キヴォトスの外から来た方です。」

 

「なるほど...オレらとは何か違う気がしたが...『外』からきた人間だったか...」

 

ジジイはどこか納得した様子でそれに答える。恐らく潜在的な部分が違う(恐らく神秘関連)と感じたんだろうな...何だこのジジイ、最強か?ヘイローと『特別な眼』を持ってる俺より世界がはっきり見えてるってマ?

 

「この方は先日...というか、一昨日このキヴォトスにいらっしゃった方なのですが...初日から襲撃事件の対処をしていただいたのです。襲撃事件に関してはその場に居合わせた方々の協力もあり無事制圧されました。恐らく、ここまではニュースで見たかもしれません。問題は...単独行動をした挙句、一歩間違えれば死んでいる状況に陥っていたことです。」

 

「「はぁ????」」

 

またもや声が被る。これに関しては開いた口も塞がらない。

 

「一発でも銃弾を受ければ死にかねないその肉体で単独行動...?防弾チョッキも無しに?馬鹿だろ」

 

「それに関しては同意です....話を戻しますと、占拠されかけていたシャーレ内に安全確認もせずに一人で立ち入った挙句、今回の事件の首謀者で『七囚人』の一人、狐坂ワカモと遭遇したのです。」

 

「...ワカモと言ったら『厄災の狐』と悪名高いあれか....確かあれは矯正局でおねんねしてるんじゃなかったか?

 ......ああ、脱獄でもされたんだな?あんなの一人抑えられないとは...矯正局も堕ちたな...オレの若い頃は....」

 

ジジイの長い過去回想が始まると同時に、俺は(歴代でもやばいから『七囚人』なんて名前が付いているのでは...?)と考えていた。他の面々を見る限り、考えていることに大差はないようだ。まあ連邦生徒会長が失踪したのが悪い。

 

ただ、ジジイが警察官を引退してから7年ほどが経つ。

7年という月日は赤ん坊が成長し、小学生になるほどの時間。7年の間に入ってきた最近の生徒の実力を見るに、例え「勤続45年のベテラン警察官・燈真義仁」が現役だったとしても犯罪件数は減る気がしない。何というか、《キヴォトス全体の平均が不自然に上昇した》ような感じがする。具体的には、1校に1人いればいいレベルの実力を持つ生徒がゴロゴロいたり、明らかにバケモノじみた強さの生徒が何人も現れたりなど。例えば俺が所属していた高校の後輩。当時は一年だったが、それでも3大校でトップレベルの実力を持っていたと思う。トリニティには『戦略兵器』、ゲヘナには『風紀委員長』、ミレニアムには『約束された勝利の象徴』などなど...話題に出ていた『七囚人』もそうだし、トリニティには他にもピンクのゴリラもいるし...あのレベルの生徒はキヴォトスに一人いたらいい方(ジジイ談)らしいので、インフレについていけなかった生徒にはそりゃ止められないよなとなる。

ジジイは警察官を引退した後は現場に出ているわけではないので、恐らく今の生徒の実力をしっかりと把握できていない可能性がある。もちろん俺だって1年近く全力の戦闘からは遠のいている。自信を持って一番強かったと言える時期である2年前とは比べ物にならないだろう。だけど、いやそれだからこそ解る。「彼女たちは生物としての格が違う」と。いつの俺だろうと全力で戦うとなれば、3分とたたず制圧されるだろう。そもそも幾ら耐久が低いと言っても雑魚(モブ)の一撃で全治3週間の怪我を負うという点からおかしいのがわかる。俺はいわゆる敏捷力特化なのだ。前ならそもそも躱せていただろう。

 

ここまで考えたところでジジイの昔話が終わったらしく、考え込んでいる俺以外の三人で会話が進もうとしていた。

 

「...というわけで先生は非常に危なっかしい一面が見られます。連邦生徒会長はその事を恐らく把握していたのでしょう、燈真維月さんに『連邦捜査部シャーレ』直属の護衛役に推薦されていました。今回はその件を正式に依頼したく、伺いました」

 

”私としては君がいてくれれば大丈夫だと思うんだ。どうかな、シャーレの護衛役を引き受けてくれないかい...?”

 

先生が爽やかスマイルで頼み込んでくる。いつもの俺なら確実に受けなかった依頼だ。

 

「そう言ってもなあ...こいつには向いてないぜ?護衛役なら...「わかりました、引き受けます」...!?イツキ...どうしたお前...」

 

ジジイの言葉を遮り、俺はそれを承諾する。ジジイは信じられないと言った顔で驚いている。それもそうだろう、自分ですら普段は受けないとわかっているんだから。

 

「...アンタらが知ってるかは知りませんけど...その連邦生徒会長からすでに手紙が来てましてね、引き受けない訳にはいかない状況なんですよ」

 

半分嘘である。弱みを握られている場面ですら逃げるほどバカじゃない。奴は俺の逃げ癖をはっきりと把握されているようで。

 

”...!!ありがとう!!一緒に頑張ろうね!!これからよろしく!!!”

 

俺の返答を聞き、とてもいい笑顔で喜ぶ先生。無邪気な笑顔がその高身長で色気を漂わせる容姿からあまりにかけ離れていて、精神年齢が少し低そうな印象を受けた。

 

「....こちらこそよろしく、”先生”。...仮とはいえこの俺が下に付くんだ、情けない姿は見せないでくれよ?」

 

 

 

 

 

ここは学園都市キヴォトス、百鬼夜行自治区の小さな一軒家。

片や生徒の青春を守る『先生』というテクスチャをその身に宿した青年、片や破滅の『世の理を歪ませる』というテクスチャを纏った青年。相反するテクスチャを保持する二人による、奇妙な雇用関係が誕生した。




プロフィール紹介:燈真義仁 トウマヨシヒト
年齢:70前半
身長:166cm
好きなもの:酒、温泉、骨のある若者
嫌いなもの:正論、「守るべきもの」を傷つけられること
愛するもの:生意気なバカ息子
イツキの親代わりの老人。元・警察官であり、どんな大怪我を負っても気合いで立ち上がりデストロイしてくるその様相から一時期『鬼神』という異名が流れていた。引退したのが7年前なので、生徒内でヴァルキューレの生徒か情報通でない限りは彼の異名を知る人間はあまりいない。逆に一般住民内であれば、市民の安全を守るために傷だらけで立ち上がるその姿と、ぶっきらぼうな優しさが記憶に強く残っているだろう。


はい、第二話でした。恐らく次かその次には僕が大好きな戦闘描写をお見せできると思います...!!
次回をお楽しみに!!!
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