誰かこのキヴォトスという魔境から逃げる術をくれ   作:よひらぁぁぁぁぁぁ

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念願の戦闘描写はいつになったらかけるんでしょうか。



『再会』

銃声が鳴り響く。

 

その散弾達は俺に向かって真っ直ぐと向かってくる。

 

極限にまで引き延ばされた時間を感じながら

 

 

俺は

 

 

いつの間にか、笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

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懐かしくも鬱陶しい砂嵐を抜けるために『神秘解放』をしてアホみたいに体力を使ってしまった俺こと燈真イツキは、休憩を挟みながらアビドス高校の近くまで足を進めていた。時々武器の破片や薬莢、地面が抉れたあとなんかもある為、ここで激しい戦闘があったことが容易に想像できる。ただ、不思議なのは目の前にあるアビドス高校の校舎からそこにあるはずの「神秘」は見当たらないのだ。このキヴォトスにて最も強大かつ、赤に限りなく近い美しくも荒々しい桃色の神秘が。

 

「...買い物でも行ってんのかな...?」

 

とりあえず、ここでぼーっとしていても埒が開かない。この校舎に存在する生徒会室に行けば誰かいるかもしれない。この目は神秘が繊細に感じ取れて便利なのだが、見たことのない神秘には反応しないし、神秘を目に記録するには一定時間その神秘を見続けないといけないのだ。なんてコスパが悪いのだろう。まあないよりは断然いい。そんなことを考えているうちに謎に早い俺の足はすでに生徒会室の前に来ていた。

だが、ここで違和感が生じる。

 

「鍵が、開いてない?」

 

それだけじゃない。扉には埃が積もっているように感じる。俺の認識が正しければここは毎日使う部屋のはず。外出しているとはいえ、わざわざここまで厳重に鍵を閉めることがあるだろうか。

 

 

そうこうしている内に、俺は近くに電気がつけっぱなしとなっている部屋を見つけた。そこの看板には

『アビドス廃校対策委員会』と見るからに手書きの文字で書かれた紙が掲げてあった。俺が知っているアビドスには生徒会しか無かった気がするので、恐らく俺の卒業後に発足された部活だろう。とりあえず誰かいるのかの確認のために教室の中に入ってみる。もちろん「お邪魔します」の一言を忘れてはいない。

 

部屋の中は意外と整理されていた。砂が部屋の中に入ってきていないわけではないが、定期的に整理されているのがよく分かる。恐らく、綺麗好き...もとい几帳面な子がいるのだろう。

 

「...これは...マグカップ?」

 

机の上に六人分のマグカップがある。中身はおおかたコーヒーか何かだろう。もし先生が到着しているとしたら、全校生徒は5人といったところか。今は夕方に差し掛かる時間帯、いくら砂漠に軽装で行ったバカといえどついている頃のはずだ。

 

この瞬間、いくら卒業生(仮)だろうと、自分がこの学校に勝手に入っている不法侵入者であるという事実を忘れていた。

 

 

がらっ という音と共に俺の背後にある扉が思いっきり開いた。

 

「つかれたー」という声とともに部屋に入ってきたのは黒髪ツインテ少女。おまけに猫耳がついている。猫耳ツインテ少女はこちらを認識した瞬間、フリーズした。俺もフリーズした。そして俺は、遅ばせながらも自分の不審者具合を再確認していた。黒に限りなく近い緑のシャツに黒いズボン、赤のアクセントが入った同色のブーツ。オマケに顔も隠せるフード付きマント。さらには背中のまあまあ大きいリュックと腰にあるこの場に似つかわしくない長物。スリーアウトどころかゲームセットだろう。

 

現実逃避をしながらこのあとどう逃げようかなぁとか、先生が居れば話が出来るかなぁとか、下らない事を考えていた時。

 

彼女が来た。

 

鮮やかなピンクの髪は腰より下まで伸び、表情はだらしなくなっている。荒々しかった神秘は穏やかになってはいるが、赤に近いピンク色は変わっていない為、あの時と神秘の質自体に一切の変わりがないことが伺える。

 

目が合う。

 

鮮やかなオッドアイに変わりはないが、確実に光が宿っている。穏やかな光だ。この2年ほどで誰かに頼ることを覚えた…訳ではなさそうだ。俺の姿を見た瞬間、2年前と一切変わらぬ…もしかしたら増していると感じるほどの闘気・殺気といったものが宿った。へぇ、俺の事は覚えていたようだ。

 

そりゃ、忘れられないか。

 

 

 

 

ユメを殺したのは、俺なのだから。

 

 

 

 

 

 

俺の元後輩…小鳥遊ホシノは、盾を構えながら突撃してくる。何がしたいかはよく分からないが、恐らく俺を抑えておきたいのだろう。あの盾はユメの盾だ。普段から使っているかのような構え方だ。後輩が入ってきたことでタンクにでもランクチェンジしたのだろう。

にしても、意外と早い。俺が読み間違えたのだろうか?そんな散漫な思考を続けている内に、俺は部屋の窓ガラスをぶち破り2階から地面に叩きつけられていた。

 

「…どの面下げて来たんだ…!!この場所に…!!!」

 

 

 

 

 

 

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小鳥遊ホシノは激昂する。目の前の人間を最上級の憎悪の対象として。

 

「仕事だ。あと痛てぇからそろそろ退けよ、クソガキ」

 

燈真イツキは闘気を放つ。かつての後輩を歯牙にもかけない様子で。

 

 

 

『キヴォトス最高の神秘』小鳥遊ホシノVSかつて『怪物』と呼ばれた男、燈真イツキの戦闘は、既に始まっていた。

 

 

 

 

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僕が忙しいのは仕事というか、面倒ごとをなんでも引き受けにいってしまうタイプだからなんです。
皆さんは断る勇気を持ちましょう。断らなければいつか潰れますよ(戒め)
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