【カオ転三次】終末が約束された世界で生き抜きたい   作:ディストピア

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書けたので投稿します


第20話

 

9月上旬に経験した再現されたトロイア戦争、その数日後から、トラポートの転移先を増やす為に、簡単な依頼をこなしながら日本各地を、黒馬に変化したセキト*1に跨って駆け回り、週に一度、星祭神社に一時帰還して物資の補充を行い、補充が終われば元の場所に戻り、各地の宿やホテルに泊まりながら各地の温泉を楽しみ、数ヶ月掛けて日本各地の主要な霊地を巡る*2

 

 

12月下旬にそんな一時の旅*3が終わり、旅の合間に帰還した際に、開発部に特注で依頼していた防具を受け取ってから帰宅

 

 

 

次の日、朝食後に星祭神社に向かう前に、実際に着て、姿見鏡の前でクルクル回りながら正面からの姿の確認、後ろ姿の確認、おかしな所がないかの確認をする

 

 

「巫女服と千早を新調、やっぱり新しい服は着心地良いね…………単純に性能向上のためで、新調理由が身長が伸びたからじゃないのは残念」

 

ガクッと、わかりやすく落ち込む

 

「私ももう18歳だし…………もう伸びないよねぇ、女だから若く見られるのは良い事なんだろうけど、見た目的に若い(・・)じゃなくて幼い(・・)だもんなぁ…………はぁ」

 

鏡に映る幼い見た目の自分の姿*4にため息を吐き、遠い目をする、中学生どころか、下手したら小学生に間違えられそう*5、本心からそう思う*6

 

 

 

巫女服の性能は、高い物理防御力と各種属性耐性、雷撃だけは高耐性*7、更に収納バッグ付き*8

 

千早の性能は、高い魔法防御力と各種状態異常耐性、火炎耐性と氷結耐性も付いていて、暑くても寒くても快適

 

 

ついでにリボンも新調、ごく普通のリボンから頭防具枠かアクセサリー枠に入る様な、霊的素材を霊糸で縫い上げて作られた品

魅了などの精神干渉系に対して高い耐性と、高い魔法防御力を持つ

 

 

足袋と草履も霊的素材で作られた物ではあるが、特殊効果は無い*9

 

 

 

「それにしても、童守町っぽい場所もあって驚いたや*10、町全体が凄い陰気と陽気が渦巻く霊地だったし、小学校の裏にお寺があったりしたし」

 

日本各地を巡り初めて、暫くしてから訪れた町での出来事を思い出す

 

 

童守町(仮)の近くの街で依頼人と会って、仕事は自分が零能力者だと自覚した住職が、自分の運営するお寺の霊的防御を万全にしたいって事で、聖域(エストマ)を4基の石碑に刻み込んで、一日一回、四方に配置した4基の石碑に霊力を流せばその内側を浄化して聖域を展開するようにした、設置は任せたけど

 

 

「霊力を込める為の道具に浄化矢Ⅰを1200本、一緒に売ったけど、使い方分かるよね…………石碑に突き立てれば良いってちゃんと説明したし」

 

あの住職、面倒臭がりそうだけど、お弟子さんも一緒に居たから大丈夫だよね?

 

一応、ガイア連合に伝があるから依頼できたと言っていたけど誰だろ?………ぬ~べ~先生かな?

 

 

「次の日に、余りにも強い霊力を感じて念の為に近くの町に寄ったら、童守町っぽい雰囲気の町で、町中から小さな霊気を感じたり、かと思ったら消滅したり、雑霊が発生しては浄化されてるんだね、驚いたけど、厄ネタの気配しかしないし、近付かないほうが吉かな?、見に行った理由の膨大な霊力の塊*11、封印されてる物凄く強い陽の気と物凄く強い陰の気の塊は何なんだろ?、下手したらアレってショタおじ案件だよね」

 

 

本当に、下手に関わらない方が良さそう

 

そう考えて、童守町(仮)の事を考えるのを止めて

 

「そういえば、お寺が妙に騒がしかったな……距離や方角を気にしてるような声だったけど、それに、裏に建ってる小学校の近くですれ違ったマスクを付けた女性、犬神憑きっぽい気配だったけど…………もしかして口裂け女?」

 

 

そこまで考えて、今度こそ、童守町(仮)の事を考えるのを止めて、思考を切り替える

 

 

最近、なんとなく思い付いた事、実現できれば有用そうだと考えてイメージを固めて、実践するために星祭神社に転移で移動し、修行用異界・中層に潜る

 

 

 

 

セキトに跨り、人に見られないように、巻き込まない為に奥の方まで移動し、中層の最奥付近に辿り着き、セキトから降りる

 

現在のセキトの装備、見た目は完全に第三再臨の姿となり、武器も特注の方天画戟に、ゼルダの伝説のライネル装備の一つ、獣神の弓の如き剛弓、そして腰には帯剣している

 

その剣も紫の大きさから考えると大剣に近い両刃の剣だ*12

 

 

 

 

 

セキトには周囲の悪魔の殲滅をしてもらい、左袖の中に仕込んだ収納バッグからドロップアイテムの一本の剣*13を取り出し、構える

 

 

「先ずはアギから」

 

構えた剣の刀身を炎が覆う

 

 

「あとは剣の腕じゃなくて霊力操作で……と」

 

剣に纏わせた炎を制御して圧縮し、刀身全体ではなく刃部分のみに炎を纏わせる

 

炎を纏わせた剣を掲げ、振り下ろす

 

 

剣に纏わせていた圧縮された火の霊力が放出され、三日月状の刃となって射出される

 

 

「霊力操作による斬撃飛ばし成功、純粋な剣の腕でも斬撃飛ばしが出来れば、より良いんだけど…………今は良いか」

 

今度は岩壁に向かって斬撃を飛ばし、圧縮された霊力の刃による斬撃が岩壁を抉り、切り傷を残し、若干赤熱化している

 

 

「アギでも岩が赤熱化するなんて、圧縮された結果温度が上がってるのかな?」

 

 

次はアギラオで、そう呟き、今度はアギラオを剣に纏わせる

 

炎を圧縮し、炎の見た目が火から赤い魔力の刃に変化し、刃を炎の魔力刃で延長している状態になる

 

 

「この見た目だけでも喜ぶ黒札居そうだね、ビームサーベルやフォトンサーベルだ」

 

そう言いながら岩壁に近付き、剣を両手で握り振り上げる、その際に剣の動きに合わせて赤い光の軌跡が残る

 

 

「えいっ」

 

軽い感じの声と共に、岩壁に向かって剣を振り下ろす

 

 

抵抗は感じながらも、剣はそのまま振り下ろされ、地面に切っ先が刺さる

 

 

目の前には溶断された岩壁があり、傷の周囲は赤熱化して若干溶けている

 

 

「直接斬る場合は岩程度なら余裕で溶断するね、アギラオでもこの威力」

 

そう言いながら岩壁から離れ、振り返りながら剣を横に一閃し、飛ばした灼熱の斬撃は岩壁を斬り裂き溶断し、深い傷を残す

 

 

「今度はアギダイン」

 

剣に宿る業火は今までの比ではない程に力強く、圧縮された業火は最早、剣に炎を纏わせているのではなく、炎が輝く程の熱量の業火が刀身を形成していて、元の刀身など最早見ることすら出来ない

 

 

魔力刃なため、見た目は完全にビームサーベルやフォトンサーベルそのものである

 

 

「流石にアギダインを刀身サイズにまで圧縮して、維持し続けるとなると、制御技術とは別に集中力が必要だね」

 

コレくらいなら問題無いけど、そう呟きながら剣を動かす、剣の動き、その軌跡がはっきり分かる程の残光が残る

 

 

そんな剣を振り上げ、振り下ろす

 

 

 

放たれた斬撃は岩壁を蒸発させながら飛んで行き、反対側まで突き抜ける、斬撃が直接当たった部分は完全に蒸散し、人一人が通れる程の大きさの穴が出来る程に岩壁は溶け落ちている

 

 

「アギダインでコレなら、アギバリオンだとどうなるんだろ」

 

そう高揚する中、手にした剣の刀身が完全に溶け落ち、無くなっている事に気付いた

 

 

「剣を持っているのは斬撃を放つイメージを補強する為だし…………柄が有るなら刀身は要らないかな」

 

 

左手首に巻き付くアクセサリーと化している弓式神を武装形態に変え、弦を弾いて【捜魔の弦】を発動して周辺情報を確認、セキトも人も居ない方角を調べる

 

 

誰も居ない方角を向き、今度はアギバリオンを発動する

 

 

柄から業火が発生するとかそんな次元ではなく、巨大な火柱が立ち上る、柄を両手で握ったまま掲げる、巨大な火柱は収束して圧縮され、赤く光り輝く刀身を形成するが、柄すらも光に呑まれ、見た目的には輝く十字架を掲げている様に見える

 

 

超高熱の塊が存在している、ただそれだけで床や周囲の岩が赤熱化し始め、植物は発火し始める

 

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

確りと力強く踏み込み、掲げた剣を振り下ろす

 

 

光炎と化す程の超高熱の斬撃が放たれる

 

 

大気が赤熱化し、斬撃の軌跡が光の帯を残し、岩壁を瞬時に融解・蒸散させながら突き抜けて、あらゆる物を吹き飛ばす

 

 

その見た目は完全に、赤い約束された勝利の剣(エクスカリバー)である

 

 

そんな、自分が起こした破壊の跡を見て放心する

 

 

「…………………………何これ」

 

完全に想像以上、想定外の破壊力と射程距離

 

攻撃の軌跡が約束された勝利の剣(エクスカリバー)な事にも驚き、思い至る

 

「そういえば、エクスカリバーって光の極大斬撃の軌跡が砲撃のように見えてるだけで、別にビーム砲撃じゃないんだっけ、攻撃判定も先端の斬撃部分だけらしいし………………色は違うけど再現出来た?」

 

想定外の成功に驚きながらも喜び、自身の手の中に何も無い事に気付く

 

 

「柄まで完全に溶け落ちて消滅しちゃったか、まぁレア品でも無いから別に良いか」

 

そう言いながら、同じ程度の性能の剣を収納バッグから取り出す

 

 

「三回四回と繰り返して、再現度を上げて、より速く準備を終えられるように、精度も上げる」

 

頑張るぞーーー!!

 

 

そう気合を入れて、二発目の灼熱の極大斬撃を放つ

 

 

壊れるたびに剣の交換をしながら何度か繰り返す

 

 

今度はアギバリオンの業火の全てを、剣の切っ先に収束させる事が出来ないかを試したが、超圧縮された超高熱に刀身が耐え切れずに蒸発する、暴発しかけて慌てたが制御を手放す事はなかったので一安心*14

 

 

「流石に中層で入手できる程度の剣じゃ耐えきれないか、やっぱり【残火の太刀】の再現より先に【流刃若火】の方の再現が先かな、【流刃若火】にすら耐えきれない剣で【残火の太刀】なんて出来そうにないし」

 

流刃若火は技術と出力的に再現出来そうなんだけどなぁ…………と呟き、剣で無理なら手刀でするか、そう考えて手刀から火炎放射を発生させたり、手元から何処まで炎を伸ばして制御出来るかの確認をする

 

 

アギバリオンの業火を、手元から30m先まで伸ばして鞭のように振り回せる事も確認して、今日の試行錯誤を止めてセキトと合流し、遭遇した全悪魔を殲滅しながら入り口まで徒歩で帰還した*15

 

 

星祭神社に帰還後、まだ日が高いから書庫に籠もり、探究ネキの生み出した技術の【魂魄精錬法】に関する知識の獲得に時間を使い、晩御飯にグルメ食材を使った料理を人化したセキトと共に食べてから家に転移で帰宅した

 

 

*1
見た目はもはや黒王号

*2
ついでに、各地のご当地グルメも楽しんでいる

*3
本州の全県を一通り巡り終わった、細かな霊地は今後向かう予定

セキトも存分に駆け回れて満足

故郷の近くにも行ったが無視した

*4
147Cm

*5
日本を巡っている時に補導されかけたのは一度や二度ではない、二桁は余裕で超えている

*6
覚醒者故に、髪の輝き、肌のハリや艶も非常に良い

*7
自身が耐性を持っていないから

*8
基本的に左の袖の中に仕込んでいる、取り外し可能

バッグには能力向上の各種宝石も入ってる

*9
いずれは効果付きの物を作ってもらう予定だが

そもそも靴を履いてる時もある

*10
【カオ転三次】どう考えても90年代にジャンプで連載されてたアレ、より

*11
封印されてるのに、大雑把にだが、普通に力を感じ取っている

*12
見た目はシンプル

*13
中層で拾った物

*14
危うく新しい防具一式が燃え尽きるところだった

巫女服と千早には火炎耐性も付いているが

その程度の耐性は余裕で貫通しそうだった

*15
紫はセキトに騎乗してるから、歩いたのはセキトだけ

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