【カオ転三次】終末が約束された世界で生き抜きたい 作:ディストピア
前話の破魔ネキアンチ君は、甘く見過ぎていた神話レベルの魅了体験を強制され、自我も人格も塗り潰される魅了を体験し、(ノンケでも食っちまう漢相手に)エロエロ体験で覚醒はしたが完全に心折れて引き篭もり腐ることとなった、式神の電池君としては役立っているので何処からも文句は出なかった(スレの書き込みが無くなったのは、別スレに移った直後に強制覚醒修行・魅了に放り込まれたから)
先に言っておきます、割とご都合展開です、別作品キャラ*1も出てきます
10月
「ショタおじから星霊神社に急いで来てほしいって急に言われたけど…………何の用だろ?」
そう呟きつつも、まだ指定された時間まで余裕があるので【透魔の弦】での光学迷彩で透明化して、炎翼で空を飛んで*2自宅から星霊神社の敷地内に移動し、星霊神社の中に入っていく
そうしてショタおじから伝えられていた部屋に声を掛け、許可を得てから入る
「来てくれたね破魔ネキ、急だけどキミにお客さんだよ」
客だと言われた人物を一目見て私は固まった、完全に想定外、居るとは想像すらしていない人物がそこに居た
「貴女のその反応、私が誰か分かっている反応ですね、話が速くて助かります、初めまして」
黒い和服を着た角の生えた男性がそう言って軽く頭を下げてくるので、慌てて私も頭を下げる
「私、閻魔大王の第一補佐官の鬼灯です、今日は破魔ネキさん、鏑木紫さんに話が有って来ました」
「本当に本物の鬼灯様!?、私に用って一体何ですか、地獄に目を付けられるような事をした覚えは無いんですが」
「罰則などではありません、どちらかと言えばお願いしに来ました」
地獄からの罰則ではないと聞いて少し落ち着き、椅子に座るように促されたので座る
「それで…………お願いって、何を………」
「私がこれから紹介する死者を、貴女の式神として使役して欲しい、コレは本人の希望でも在ります、貴女の式神として力になりたい……と」
「私は構いませんが、式神の身体の用意は核をショタおじが作らないと」
そう言ってショタおじを見るが微笑まれる
「破魔ネキは3体目のマイ式神を予約していたよね、破魔ネキが良いなら3体目の身体を使おう」
「それは良いんですが、予約はまだ1年以上先の筈ですが」
「それぐらいなら問題無いよ、破魔ネキには俺の油断でエロースの件で迷惑を掛けてしまったしね、その補填も兼ねてるって言えば大半の俺達は納得するよ」
「式神の身体に宿ってもらうのにも理由が有りまして、死後100年未満の方なので違う姿に成ってもらう為という此方側の事情です」
そこまで言われるば納得するしかない、死後100年未満であれば生前の知り合いと遭遇して問題が発生する危険が有るからそれを回避するためだと言われれば納得しかない
何故私なのかが理解できないが
「能力的にも問題有りませんよ、3年程度の急拵えとはいえ、渡辺綱さんを筆頭とした頼光四天王の全員に近接技術を学び、安倍晴明さんや役小角さんから術や悪魔に関する知識を学び、文字通り何百回死のうとも心折れずに頑張り続けて合格点を貰い、Lvにして1から40迄鍛え上げた人物です*3」
「凄いですねその人」
本当にそう言うしかない、凄い根性だ、正直脛齧りの転生者達には是非とも全力で見習って欲しいと心から思う
「魂が崩壊寸前のレベルで重体だったのですが、メシア教被害者達の気晴らしになれば良いと、安倍晴明さんが術で現世の望む場所を見せてあげていたら、貴女の様子を見て、貴女の力になりたいと決めたんです、本来は天国で数百年掛けて魂を癒す予定だったのですが、貴女の力になりたいという一念のみで爆速で魂の傷を癒して特訓三昧です」
「魂が崩壊寸前のメシア教の被害者…………」
3年程度の急拵え、メシア教被害者、魂が崩壊寸前、それらの情報から、ある人物が思い浮かんだが、違うと思い首を振る、下手な希望は持たない方が良い
今迄通り、諦めと妥協の中で、無理矢理にでも笑って楽しみながら、それなりの結果を目指せば良い
本当に幸せになる権利なんて、私には無いのだから
「コレは本当に重傷ですね」
「コレに映像越しで、一目で気付いたのか」
ショタおじと鬼灯様が呟くように何か言っているが聞こえない、気付かない
「そろそろ顔合わせをしましょうか、呼んで貰えますか」
「俺の分身にこの部屋へ向かう様に伝えさせたよ」
「分身は本当に便利ですね、術の素質が私に有れば最低でも4〜5体は作りたい程です」
「よく過労死はするけどね」
「いやショタおじ、過労死しない程度には気を付けてくださいよ、過労死してるのを見かける度に蘇生するのもわりと面倒いんですよ」
半眼でショタおじを見るが笑って誤魔化そうとしてくる、いや、そんな程度で誤魔化されないから
そう思っていると、星霊神社で働く巫女さんが部屋の外から声を掛けてくる
「入って良いよ」
ショタおじが許可を出すと、深々とフードを被り、口元以外が影で見えなくなっている人が*4、身体に紅白な縄を巻いた白犬と一緒に入ってきた
そしてそのまま一直線に私に向かって歩いて来て、抱き着いてきた
「えっ……あの」
「紫ちゃん、紫ちゃんだぁ、やっと会えた」
当然私は慌てるのだが、相手の声と言葉を聞いて硬直する
まさか、あり得ない、でも、この声と呼び方は、違う、希望を持つな、期待をするな、そんな資格なんて私には無いのだから
それでも、この声は、この気配は、この魂の波動は…………
「ちひろ…………ちゃん…………ですか?」
言ってしまった、聞いてしまった、そんな資格なんて無いにも関わらず、期待してしまった、希望を持ってしまった、そうであって欲しいと……………………思ってしまった
「うん、うん、私だよ、桜咲ちひろだよ」
私から離れて、フードを取る
露わになった顔に視線が釘付けになる、幼き日の面影が残る美少女がそこには居た、私が殺した
「あ………………ぁ……………なさい………ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい、守れなくてごめんなさい、助けられなくてごめんなさい、救えなくてごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
必死に貼り付けていた仮面は砕け散り、決壊した、そうとしか言えない、涙を流し、ただひたすらに謝り続ける、謝罪の言葉を浅ましくも口にする、してしまう、許される資格なんて無いのに、許されて良いはずがないのに
それなのに、ちひろちゃんは罪深く薄汚い罪人な私を、優しく抱きしめてきた
「私の魂は紫ちゃんが守ってくれた、私を地獄から救って、助けてくれた、私を覚えていてくれた、だから、そんなに自分を責めなくて良いんだよ」
ちひろちゃんは私を抱きしめて涙を流しながらそう言ってくる、その言葉を聞いて、もはや言葉も出ず、ちひろちゃんを抱き返し、その胸に顔を埋めてただ泣き続ける
それから暫くして
「人前だというのに号泣してしまった…………恥ずかしい」
「良い話で私もウルッと来ましたよ」
「カラッカラに乾いてますよ鬼灯様」
照れ隠しも兼ねて鬼灯様にツッコミを入れておく
「話を戻しまして、貴女の式神として使役して欲しいのは彼女、桜咲ちひろです」
私と対面する位置に座るちひろちゃん、白犬を抱っこしてる…………けど、今更ながらシロだよねこの犬、紅白の縄も付いてるし
「私、紫ちゃんの力になりたくていっぱい頑張ったんだよ」
そう言って笑いかけてくるちひろちゃん…………駄目だ、まだ真っ直ぐ見れない、恥ずかしい
「ちひろちゃん、本当に私で良いの?」
「私は、大好きな紫ちゃんだからこそ力になりたいんだ」
ちひろちゃんはそう真っ直ぐに、真剣な表情で私を見ながら言ってくれる、だから、恥ずかしいとか言ってられない、意を決して、真っ直ぐに見詰め返す
「ありがとうちひろちゃん、鬼灯様、今回のこの話、受けさせて下さい」
「受け入れてくださり有難うございます」
変わらぬ無表情、けれど微笑ましい物を見ている様に感じる雰囲気で、そう答えてくる
「此方側、日本神話に所属していて現場で働く者として、『日本神話は封印されている馬鹿共みたいな、ろくでなしばかりではない』と言うことを封印解放前にアピールしたいという思いも有ったのですよ、あの馬鹿共と同列扱いとか、現場の者達が暴動を起こしかねない」
「ちょっと待ってください、そんな念押しをされると今現在封印されてる日本神達はどんな馬鹿揃いなのか不安になってくるんですが」
「最高神の天照が現場の苦労を知ろうとすらしない、お気楽思考の引き篭もりです」
「ハイそうでしたごめんなさい」
天国なんていう天の獄に隔離されてる連中を管理している様な、正当な怒りや憎しみを向けることすらも『間違っているから止めろ』と上から目線で言ってくるような思考の連中だ、ろくでなしなのは間違いない
「天国ってそんな神様達が管理してる場所なんだ………………平穏かもしれないけど、関わりたくないかも」
ちひろちゃんも話を聞いていて顔を引き攣らせている
「破魔ネキ、式神の姿は事前の申請通りで良いかな?」
ショタおじが確認してくるが、私はちひろちゃんを見る
「紫ちゃんが一緒に居て、一緒に戦いたいって決めたんならどんな姿でも私は良いよ」
笑顔でそう言ってくれたので頷く
「ハイ、申請通りファイアーエムブレムエンゲージの女主人公リュールの姿で、力・敏捷型でお願いします、あと食事とか人間らしい事も全般が出来るように、素材は肉体含めて事前に提供済みです」
「了解」
私の返答にショタおじが頷いて、そのまま姿を消す、時間加速異界で急ぎで高性能の式神核を生成してくれているし、製造部ではエドニキ達が身体を急ぎながらも慎重に作ってくれている*5、感謝しかない
「鬼灯様、この白犬ってやっぱり桃太郎のお供ですか?」
「そうですよ、シロさん喋っても良いですよ」
「うんオレシロだよ、お嬢ちゃんも桃太郎知ってるんだね」
シロの言葉につい笑ってしまう
「なに?なにかおかしかった?」
「私はこれでも20歳なんですよ」
「20歳!? 全然見えない、若いね〜」
「ありがとうございます、それで、ちょっと撫でてもいいですか!?」
「オレを撫でたいの?良いよ撫でて撫でて」
本人…………本犬に許可を取ってから撫で回す、まずは頭から、頭頂部と耳の周りの感触を楽しみ、それから首に撫でる場所を変え、首から背中へと手を動かす
見るからにシロがリラックスして力を抜いていき、横になったので右手をお腹にも手を伸ばしつつ、左手で肉球の感触を堪能する
「鬼灯様、この子凄い、撫でるの凄く上手い、すっごい気持ちいい」
喜んでくれているかどうかはシロが喋れるから簡単に分かる、喜ばせるように撫で撫で、ひたすらにこのもふもふを撫で撫で、肉球の感触を堪能したので今度は両手でもふもふを愛でまくる*6
ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ
「大・満・足」
笑みを浮かべる、鬼灯様も私が撫でているのを見ながら『成る程、その様な撫で方も……』とか呟いていた、途中からちひろちゃんも一緒に撫でていたが、シロが満足そうなので問題無いだろう
シロを愛でながら鬼灯様に日本神の馬鹿具合とやらかし等も詳しく聞き、念押ししたくなる気持ちも分かるという思いを強くする
ちひろちゃんとも本当に久し振りな会話を楽しむ、引っ越した後の事とか、あの世での事とか、本当に色々な事を聞いた
過去の歴代のライドウの何人かと会って、日の本の国を守る力として役立てて欲しいと、少しだけだけど鍛えられたとか、その時に聞いたらしいが十四代目のライドウはあの世にも来ていないとか、鬼灯様にも確認を取ったが、十四代目のライドウが死んでいる事は間違いないのだが、その魂があの世に来ていないので、何処かの異界に自らの魂を保護して活動している可能性が高いと聞いた*7
ちひろちゃんと仲良く話している姿を見て、あの馬鹿が見ると『百合の花が咲いている』とか言いそうですね…………と、呟いていたのは聞こえなかった
そうして高性能式神核と肉体が完成、ショタおじが核を肉体に埋め込み、肉体との繋がりを強化する
式神の身体を箱に入れて持って来てくれた製造部の面々が鬼灯様とシロに驚愕し、サインを貰っていたが…………まぁ当然か、私も貰ったし
原典通りの服も事前に着せてくれていたようだ、心霊医術的なノリで高性能式神核をショタおじが埋め込んだので、次はちひろちゃんの魂だ
人の姿から魂魄へと姿を変えたちひろちゃんを、ショタおじが丁寧に式神の身体に宿して肉体と魂の繋がりを形作って強化している
その後は、式神リュールの姿に成ったちひろちゃんの身体の調子を確認する為に鍛錬場で軽く手合わせをして、食堂でグルメ食材にびっくりして、その美味しさにもびっくりするちひろちゃんと一緒にご飯を楽しみ、一緒に温泉に浸かってから一緒に私の、私
お互いに、リュールと呼ぶ訓練と呼ばれる訓練をしてから眠りに就く準備をする
布団の予備が無いので一緒に、抱き合うように眠りに就いた
こんな時は小さな体も便利だなと思う
2日後には性的に襲われたが純血は守り通した、寧ろ途中で逆に押し倒して私が美味しく食べた*8
メシア教での嫌な記憶を上書きしたいとか言われたら断れる訳が無い
後日、瞑想しながら本当に、心の仮面を被るのを辞めて、自分の本心と向き合ってみた
『我は汝、汝は我、我は汝の心の海からいでし者。
我が名は【月 ツキヨミ】*9
太陽と共にある者、夜の闇を照らす光なり
恐れも欺瞞も最早過去の物、盤面は逆転した
目指すべき道が見えたならば、後は希望に向けて進むのみ』
なんかペルソナ生えた、今更どうしろと?
死に別れた後の破魔ネキは基本的に仮面を被り、以前の自分を演じていたのでした(時々素が出てるが)、ちひろは映像越しに一目で気付いた、愛の力って凄い
しかし、仮面を被り、強い自分を演じ続けていなければ、死に別れて暫くしたらシャドウが暴走していた
破魔ネキの魂的な霊的資質は太陽神アポロン由来
肉体や精神的な霊的資質はアルテミス等の月由来
あの世の設定的に居てもおかしくないので鬼灯様+シロが登場
作者的に各キャラのイメージソング
鏑木紫【破魔ネキ】
絶園のテンペスト第2OP曲
『大好きなのに』
曲中の『別れる』=『死に別れる』なイメージ
桜咲ちひろ=リュールのイメージソング
戦姫絶唱シンフォギアシリーズより
『アクシアの風』
紫とちひろが互いに向ける愛は
立花響【紫】→小日向未来【ちひろ】
小日向未来【ちひろ】→立花響【紫】
と同レベルであり、その上でちひろは肉食系女子(死に別れで諦めた後のチャンスなのでより行動的に)
より細かく言えば
紫→ちひろ(友愛+親愛+淡い恋心)
ちひろ→紫(心からの愛+拗らせた初恋)
別作品の人生3周目中の破魔ネキにはこの出来事は起きてません、此処で分岐しました
被り続けた仮面を外す機会を逃し、そのまま張り付いて、自分すらも騙し続ける事となる