【カオ転三次】終末が約束された世界で生き抜きたい   作:ディストピア

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第33話

 

1月末

 

 

日曜日早朝、古法華村落にて*1

 

 

装備の巫女服と千早姿で、随分と久し振りにちひ…………リュールと故郷の道を歩く、良くも悪くも変わらないな

 

 

「アレって紫ちゃんか?」

 

「紫ちゃんだ、変わってないな、隣の女性は誰だ、凄い髪色だな」*2

 

「紫ちゃんだけど、見た目が此処を出た時から殆ど変わってないぞ」

 

「紫ちゃん、相変わらず可愛いや…………ポッ」*3

 

 

 

外見の変化が服と、身長が5cm程度伸びたぐらいだから分かりやすいか

 

 

そう思いながらも周囲の声を意識的に無視して村の奥へと進む

 

 

 

進んだ先に有る一軒の家の前で、日の出前の早朝に畑の様子を見に行った帰りらしき男性と、その男性を出迎えた女性、その2人が私の姿を見て固まっている

 

 

「……………紫……か」

 

「紫…………なのね」

 

感極まったのか女性は涙すら流している

 

 

「久し振りですね、父さん、母さん」

 

 

 

「あっ……ああ、久し振りだな紫、帰ってくるなら連絡していてくれたら、準備したのに」

 

「ああ、今日は帰宅というより、ガイア連合兵庫県姫路支部の新支部長としてこの村に商談に来たんですよ、支部長としては本日午前8時に村長の所に訪れるとは連絡を入れていましたね」

 

 

 

「ああ聞いてる………紫だったのか、俺も着替えたら行くつもりだった」

 

「そう………なのね」

 

 

あまりにも事務的な私の対応に見るからに落ち込んでいる両親

 

 

「商談という仕事が終わったら、久し振りに卵焼きを食べさせて下さい、なんというか、時々食べたくなるんですよ」

 

「良いわよ、卵焼きの五個でも六個でも焼くわよ」

 

「楽しみにしてますね」

 

なんか見るからに明るくなったな、まぁ良い事だけど

 

 

「それで紫、そちらの……なんというか…………凄い髪色の女性はいったい」

 

「彼女の名前はリュール、詳しい事は里長の所で言いますので………って、そういえば父さん達は視る(・・)だけなら出来ましたね」

 

「ああ、若い頃に左肘を砕かれてから左腕が余り動かない*4から戦闘には参加できなかったがな」

 

「私は体質的な問題なのかしら、身体能力は高いのに、武器(・・)を持っていると真っ直ぐ歩く事もままならないのよね、何故かしら?」

 

 

随分と久し振りに両親が戦わない理由を聞いたのだが、母さんの理由は何だ、まるで虚刀流みたいな理由だな

 

 

 

 

あれ?………覚醒者の視点で良く見ると、髪色は緑系の黒で、白い瞳孔に紫の瞳、物静かな佇まい、童顔ながらも整った顔立ち、何処と無く【刀語】の【鑢七実】に似ているのだが………気のせいか?

 

 

 

「……母さんの旧姓での名前って何でしたっけ?」

 

(やすり)よ、(やすり)十六夜(いざよい)ね、私のお父さんは十五郎(じゅうごろう)で、代々名前にその代の数字を入れてた一族みたいね、理由は知らないのだけど」

 

 

「結婚する時にお義父さんが家の一族の仕来りなんて守らなくていいって言うから、それから外れた名前をお前に付けたんだ、凄腕の格闘家だったが、結婚後すぐに病で逝ってしまってな」

 

 

「そうですか、変な事を聞いたかな、先に里長の所に行ってます、行きましょうリュール」

「うん」

 

 

「あっ……ああ、俺も後で行く」

 

まだ何か言いたげだったが、別に良いか

 

 

「母さんは祖母だと伝えるのかな?」

 

そんな呟きは聞こえなかった

 

 

 

母さんを改めて良く見たら鑢七実っぽいと思ったが、まさか本当に鑢家だったとは、祖父の代までは虚刀流を継承していたりしたのだろうか?

 

 

 

後で祖父十五郎の持ち物を見せてもらうかな

 

 

 

 

そうして里長が待つ集会所に辿り着く

 

 

 

「………紫かい」

 

「久し振りですね里長」

 

 

「元気そうじゃな…………余り大きくはなっておらんが」

 

「5cm程度は伸びましたけどね」

 

 

「そうかい、ガイア連合姫路支部から来る新しい支部長というのは紫の事かい?」

 

 

「ええ、去年の末から私が新支部長です」

 

「出世したんじゃな」

 

 

「………………一つ聞きたいのですが」

 

「…………なんじゃい?」

 

「私は貴女の事を今迄通り『里長』と呼べば良いのか、それとも『お婆ちゃん』・『お祖母様』・『婆さん』……どれが良いですか?」

 

私の言葉を聞いて目を見開く里長

 

 

「何処でそれを…………誰が……」

 

「えっと、実は産まれた直後の記憶が有るので、産まれた直後の私が高熱を出している時に父さんが貴女を『母さん』と呼んでいたのを聞いて、覚えていたので」

 

「そう…………だったのかい」

 

 

「直接教えないのは【祖母】の立場よりも【里長】の立場を優先しているからかな……と」

 

「お前は幼い頃から聡明だったからねぇ、直接言われずとも理解しておったか」

 

そう言って視線を落とす

 

 

「ワシはその聡明さに頼り切って、選択の自由すら与えずに戦いの場に駆り出して、子供らしい事すら満足にさせなんだ」

 

 

「修行自体はわりと楽しんでいたので気にしてないんですけどね、旅行関係の全イベントを潰されたりしたのには思う所もありますが」

 

 

「確かに、戦力の確保と、治療手段の確保のためとはいえやり過ぎであったな、本当にすまんかった」

 

正座した状態のまま頭を下げてくるから土下座に近い

 

 

「正直に言って、故郷にはあまり良い感情は持っていません」

 

「じゃろうな」

 

「それでも、滅びてしまえ……とまでは思っていません、だからこそ今回来たわけですし」

 

 

「不義理が過ぎたワシ等に、紫…………本当にありがとう、ワシには勿体ないぐらいに良い孫じゃ」

 

 

「良いですよ、別に」

 

「紫ちゃん照れてるね」

 

里長に泣きながら言われて、私はそっぽを向きながら返答するが、笑顔のリュールにからかわれる

 

 

 

 

その後は人が集まるまで待っていた、暇潰しに里長にディアを掛けて腰痛とか関節痛等の体の異常を治していたが

 

 

 

 

 

「皆さん、集まって頂きありがとうございます」

 

 

「紫ちゃん、久し振りだね〜」

「紫ちゃん、帰ってきていたのか」

「紫ちゃん、相変わらず可愛いのぉ」

「紫ちゃん、ちゃんとご飯食べてるかぁ」

 

 

うん、帰らないどころか連絡すらしていなかったのは私だが、これでは話が進まない

 

 

 

「久し振りに会えて嬉しいちゅうのは分かるが、紫は今回仕事できとるんだ、話をちゃんと聞かぬか」

 

そう思っていたら、里長が一喝してくれた

 

 

「静かになってくれたので話を進めます」

 

 

今度は皆話を聞く姿勢になってくれた

 

 

「皆さんに、この集落でして欲しいと思っているのは霊草や霊的食材の栽培です」

 

 

「霊草は今でも育てておるが、霊的食材ってなんじゃ?」

 

「物凄く簡単に言えば不思議植物ですね、例えばこの【ベーコンの葉】とかですね」

 

巫女服の袖の中から取り外した収納バッグから紙皿を出した後に【ベーコンの葉】を1枚取り出して紙皿に乗せる

 

 

「植物でありながらも肉の味がする、不思議植物、ガイア連合ではグルメ食材と呼称してますが、その呼び方の通り非常に美味です」

 

ベーコンの葉を切り分け、更に取り出した紙皿に乗せて皆に配る

 

 

 

文字通りに肉肉しい葉っぱに驚いていたが、私が食べると恐る恐るだが口に運び咀嚼すると、誰もが目を見開き頬を緩ませている

 

 

「何だコレは、凄く美味いぞ」

「こんなに美味いもん初めて食ったぞ」

「こんなに美味いベーコン存在したのか」

「美味いのぉ」

 

初めて食べるグルメ食材に誰もが感動する程に旨味を感じている

 

 

「今回は生食でしたが、火を通すと更に美味しくなるんですよ」

 

「まだ美味くなるのか」

「これ以上に美味しくなるなんて」

「信じられない」

「食材だから調理法も存在するのか」

 

更に美味くなる、その情報に驚愕する面々、よだれを垂らして慌てて拭う者すら居た

 

 

「比較的調理が簡単なグルメ食材なので、普通の食材のように普通に焼けば良いだけなんですよ」

 

「こんなに美味いものが、そんな簡単な調理で更に美味くなるのか」

 

 

「霊的食材なので、消費した霊力の回復を促進する効果も有るのです、美味しく食べて霊力まで回復する、そんな食材なんです」

 

 

「存続していた霊能名家はこんな美味いものを食いながら悪魔と戦っていたのか」

「違います」

 

勘違いした人物が出て来たので速攻で否定する

 

 

「存続していた霊能名家の霊力回復食は…………糞不味いそうです、恐山のイタコ達ですらそうだったそうですよ、曰く、『あんなに不味いものを食べながら頑張るのはもう嫌だ、死ねば食べなくて済む』……と考えて死を受け入れる者すら居たとか」

 

 

「そんなに…………なのかい」

「そこまで…………不味いのか」

「死にたくなる程の不味さ……か」

 

命がけで戦って、その後に糞不味い料理を食べなくては霊力の回復もままならない、そう聞かされて誰もが悲痛な表情を浮かべている

 

 

「私がこれから出す物はガイア連合が作った物ですね、術で再現した豊穣の力を込めて育てる、魔法を使って品種改良をDNAレベルで改変して行う、概念を混ぜ合わせる事で変革する、そういった手段で生み出された物です」

 

 

「ガイア連合の術者はそこまでの事が出来るのかい」

 

「まるで神話のような話だな」

 

「術で豊穣の力を再現出来るのか」

 

 

驚いているのか、感心しているのか、もう分からない反応をしているが、【ウインナース】【ポークポテト】【ゴールドにんじん】【黒草】【ドンパッチソード】【魔剣ダイコンブレード】を次々出して並べていく

 

 

「この芋はポークポテトで豚肉に近い物で、デンプンが多いのでデンプン抜きの下拵えが必要ですが、豚肉として使えるし、長時間煮込むことで良質な出汁が取れます」

 

「このナスはウインナースで、ソーセージ並みに肉厚で肉汁たっぷりで、生食には向いてないですが、軽く炒めるとパリッとした食感で美味しく食べられます」

 

 

「コレは見た目通り黒草という名前で、口当たりは爽やかで、ニラや青ネギに似た食感で、繁殖力が強く、牧草等に適してもいます」

 

「コレも見た目通りゴールドにんじんという名前で、とても柔らかくてジューシーで、甘味が強く糖度が高いため、野菜ジュースにしても美味しく飲めます」

 

「魔剣ダイコンブレード、武器としても使える大根で、氷結属性ダメージを与えます、未覚醒者が食べると凍える危険性が有りますが、霊草の一種であり、ダイコン料理全般に合い、霊薬としての効果も高いです」

 

「ネギはドンパッチソード、同じく武器としても使えます、霊草としてネギ料理全般に合い、薬効も高く、薬味として使えば他の霊薬料理の力を高める効果も有ります」

 

 

「ああ、あとダイコンブレードとドンパッチソードは再生能力が高く、折れても栄養豊富な土壌に植えれば数日で再生しますから、数も増やしやすいです」

 

次から次へと出てくるトンデモ食材に、驚愕するのにも疲れている様子だ

 

 

「コレらをこの里で育てれば良いのかい」

 

「全部とはいかなくても、幾つかは育てて欲しいですね」

 

 

「土地の開拓をして畑を増やすか」

 

 

「山や土地を開拓するのに必要な重機や道具を買うお金なら気にしないで良いですよ」

 

 

「支部として出すからかい?…………職権乱用にならないかい?」

 

尋ねられた内容に首を横に振る

 

 

「霊能関係の事件の解決報酬は大金ですからね、自費で一億二億は出せますよ、質の良い霊草を売り出せば数年で回収できますし」

 

 

「命懸けだけどそんなに儲かるんじゃな」

 

「紫ちゃんは強いし、それぐらい儲けられるか」

 

「霊能事件は一件で数百万は余裕でするんだったか」

 

「自費で先行投資の一環か」

 

 

大金を気軽に出せる理由にも納得されたようなので話を進める

 

 

「開拓に必要な重機の類は今度纏めておいて下さい」

 

「それはワシが話を纏めておこう」

 

「里の開拓の責任者って言ったら里長になるよな」

 

「山の開拓に必要な重機を一式か、覚醒してるから斧とスコップでも山を切り開く事は出来るがな」

 

力こぶを作りながらハッハッハと快活に笑っている男性、それに釣られて出来そうな面々も笑い始める

 

 

「村を結界で覆って、霊脈から放出されている霊気を結界内に留める事で霊草を育てやすい環境が出来上がるので、後でこの周囲の山一帯を結界で覆いますね」

 

 

「紫ちゃん、結界まで展開出来るようになったんだな」

 

「ガイアニってのでやってるアニメの巫女さんっぽいな」

 

「ガイアグループ関係の会社らしいが、霊能関係のアニメ放送してるけど、アレって本当の事かい?」

 

「ええ、正しい霊能関係の知識を一般に少しでも広める為に制作されたアニメです、だから放送で使われてる知識は本物ですよ」

 

「そうなのか、孫が第一話から全部録画してるから今度見せてもらおうかな」

 

「明宏、それなら此処で覚醒者全員を集めて見りゃ良い、ワシ等に足りない知識を学べるからのぉ」

 

「そうですね里長、今からでも我々も勉強して正しい霊能知識を学ばなければ」

 

「紫ちゃんにおんぶに抱っこで頼りっきりってのも情けないものね」

 

女性がそう纏めて、皆笑って頷いている

 

 

 

「此処から話は変わりますが、メシア教の危険性についての正しい知識を教えます」

 

「メシア教、この国の霊能組織を狩りまくった以外の事もしているのか」

 

「戦後に霊能者が狩られた……で話しが済んでいれば良かったけど、終末思想でヤバい事をしてます、詳しくはこの資料を」

 

そう言って収納バッグから取り出した書類を配る

 

 

「これは…………人体改造に、洗脳、天使という名の悪魔を増やすための母体として使われる」

 

「信仰心を捧げる為だけに脳髄だけで生かされる」

 

「更に人間を信仰心を捧げる家畜扱い……って、酷すぎる」

 

 

先程までの楽しげな空気は無く、誰もが余りの所業に恐れ慄いき、悲痛な表情を浮かべている

 

 

「紫ちゃん…………コレって本当の事なのか?」

 

 

「残念ながら本当です、ごく普通のキリスト教の一派程度の認識で所属している一般人も居ますが、裏はこんな物です」

 

 

「私が生き証人です」

 

今迄無言で見守っていたリュールがそう言葉を発する

 

 

「キミは紫と一緒に来た」

 

「姿こそ代わりましたが、この村は私にとっても生まれ故郷なんです」

 

「生まれ故郷?…………キミみたいな子がこの地で生まれ…………姿が変わった?」

 

「お前さんはワシ等が知っておる人物じゃと言うのか?」

 

「はい里長………緋向(ひなた)様、紫ちゃんのお父さんの辰義(たつよし)おじさん」

 

里長と父さんが名前を呼ばれて驚き、皆の注目が集まる

 

 

「私の名前はちひろ、桜咲ちひろです」

 

その発言に一同がざわつく

 

 

「桜咲ちひろ…………紫の友達だった子か」

 

「覚醒した娘を戦わせたくないって村から逃げたあの夫婦の子か」

 

「いや、なんでそんなに姿が変わって、面影が一切無いんだけど」

 

「皆黙れ!!」

 

里長が一喝して静まり返る

 

 

「続きを頼めるか」

 

里長の言葉にリュールは頷きで答える

 

 

「両親に連れられて村を出てから色々有りましたが、私が16歳の時に覚醒していた私を目当てに家に乗り込んで来たメシア教に家族全員が捕らえられ、移送先でも抵抗した父は殺され、母は洗脳後に脳缶にされて信仰を吸われるだけの道具に、私はその書類の三枚目に書かれている『改造聖母』にされて、ひたすら悪魔を出産させられてました」

 

言葉を聞いて絶句し、書類の改造聖母の記述と写真を見て戦慄し、余りの惨さに言葉が出ない

 

 

「97年の3月、異界内に建造されたメシア教の施設に私が偶然乗り込み、敗北すれば母胎の仲間入りな状態で戦い、そして、改造されたちひろちゃんに遭遇しました、その写真は私の視点(・・・・)を念写で焼き付けた物です」

 

 

「発狂状態、まともな自我が残っていなかった私は、天使という悪魔の命令に身体が従って紫ちゃんを捕らえようと戦い、紫ちゃんに殺される事で魂が解放されて救われました」

 

 

「その魂を私が保護して、魂の傷が癒えた頃に、式神……ホムンクルスの様な人造の肉体に魂を宿して仮初の復活を遂げたのが、今の彼女です*5

 

私がそう締めくくったが、誰もが悲痛な表情をしている

 

 

「作り物の肉体で復活したが、紫ちゃんは…………友達を殺すしか無かったのか」

 

 

「あの時危なかったのか」

 

 

「どうした重蔵?」

 

「いや…………紫ちゃんが9歳の時に姫路で少し相談に乗ってくれたメシア教が居たんだよ、小さい子に苦労を背負わせているって」

 

重蔵さんの発言を聞いて私は頬が引き攣った

 

 

「何度か相談して、化け物………悪魔の事を相談するか悩んだ結果、相談しなかったんだが、していた場合どうなっていた事か……と思ってな」

 

 

「何かが違っていれば破滅に向かって一直線な状況だったんですか…………助かった」

 

「重蔵、霊能者を刈ったのはメシア教じゃとは教えておったのに、何故メシア教なんぞに相談しとるんじゃ」

 

「それが…………高校時代のクラスメイトだったんだよ」

 

そう落ち込みながら口にする重蔵さん

 

 

「はっきり言います、手を出されたら殺すしかない害獣の群れがメシア教です、異界の外で会ったならともかく、異界内で遭遇したら絶対に殺さないといけない類の存在です」

 

 

「その発言、紫ちゃん………人を殺した事が有るのか」

「殺さなければ母胎の仲間入りだったと、先程言いましたよね」

 

「ああ………そうだったな」

 

「一応言っておくと、種族が【人間】じゃなくて【メシアン】に成る程に肉体が変質してます、種族が変わる程の改造がされてるんですよ」

 

 

「そこまで………酷いのか」

 

その言葉に頷く

 

 

「結論ありきで思考し行動しているから、説得の類はするだけ時間の無駄なんですよ、『自分達は正しいのだから邪魔をするな、大人しく従え』って考えで固まってますから」

 

「それがメシア教の恐ろしさじゃ、皆良く分かったな」

 

悲痛な表情のままに頷く一同

 

 

 

優しい紫ちゃんが人を殺さないといけないなんて……という呟きが聞こえてくる

 

 

 

「霊草を育てるために里の周りの土地を開拓する、コレは決定事項じゃ」

 

 

里長がそう締め括った後、自宅に向かい、久し振りに食べる母さんの卵焼きがひたすら焼かれ続けるので卵が無くなるまで延々食べて、父の古傷を治してちゃんと動くようにして、それから村の周囲の山を巡って結界の起点を設置し、村を結界で覆ってから姫路支部へと帰還した

 

 

卵焼きを食べている時に決まった事だが、祖父十五郎の遺品は今度探して集めてもらえる事になった、蔵にしまい込んでいて何処に有るのかわからないそうだ

 

 

 

ある場所に電話である約束をしてから支部にて仕事をこなして時間を使い、23時30分に転移で移動して準備を整え、約束通りに24時に開くペルソナ異界【タルタロス】の低層階に単独で挑戦した

 

 

想像以上に数が多くて驚いたが、ペルソナ【ツキヨミ】の使い心地には慣れる事が出来た

 

 

 

*1
平行世界では自然公園とキャンプ場である

*2
覚醒者です

*3
20歳前後の女性です

*4
一応時間を掛ければ鍬は触れる

昔の紫には古傷過ぎて治せなかった

*5
事実をそのまま言ったほうが嘘くさいので

この様な理由です……と、表向きの理由を作った

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