【カオ転三次】終末が約束された世界で生き抜きたい   作:ディストピア

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第48話

 

8月末の宮城支部での写本制作作業から少し経過して、9月第2月曜日の香美町神里家にて

 

 

「とりあえず【聖域】を刻んだ碑を500本、この収納バッグの中に入れているのでどうぞ」

 

碑はこんな物ですね……と言いながら一本取り出して、碑を収納バッグと並べて渡す

 

 

「確かに、見事な聖域ですね、碑に宿る霊力のみでこれ程に清浄な場を作り出すとは」

 

碑を撫でながらそう口にする神里綾人

 

「収納バッグはそのまま差し上げますのでどうぞご自由に」

 

「それは有り難いですね、碑500本と収納バッグ、確かに頂きました」

 

そう穏やかに笑う綾人は碑をバッグに収納し、収納バッグを従者に渡す

 

 

「そういえば、中瀬鉱山の様子はどうでしたか?」

 

「中瀬鉱山を調べた所、鉱脈が復活しておりましたね、しかし、入口周辺ならば何とかなりますが、奥まで進み異界の主を打倒するのは今の我々では無理そうですね」

 

 

「そうですか、なら此方で異界の支配を目的とした依頼として腕利きの黒札に依頼出しましょうか?………最悪私が行きますが」

 

「お願いします、金山彦様か金山姫様にはその後に私達がお伺いして力を借りられないか交渉します」

 

 

「金山彦ならば生野銀山に分霊を置いてもらいましたが、新たに力を借りる場合、しっかりと祀られている場所に伺った方が良いでしょうね」

 

 

それから少し雑談をしてから神里家への物資*1の提供と近況報告が終わった

 

 

なので少しぶらりと香美町を散歩しようと思う

 

 

 

「やはり、同じ兵庫県でも南部と北部で売ってるお菓子やアイスの種類が違いますね」

 

アイスは普通のカバンの中の収納バッグの中に入れ、からあげクンのレッドを食べながら散策していると鳥山公園(志馬比城跡)を発見、通り過ぎようと思っていたら、公園の中から悪魔のものと思わしき魔力を感じ取ったので、中に居るかもしれない子供の安全を考え、念の為に確認に公園に足を踏み入れた

 

 

半終末と化しているからか、公園の中には殆ど人影はなく、奥に進むと楽しげな声が聞こえると同時に、感じ取れる魔力も近くなる

 

 

ホッ……ヒッ…………ヒッ…………ホッ…………

 

 

「何だろこの声?、まぁ人の声じゃないのは間違いないけど」

 

 

そうして進んでいると、声の主を発見

 

 

「ヒッ、ホッ、ヒッ、ホッ、ヒッヒッホッ!!」

 

そこには、けんけんぱをして遊んでいるジャックフロストの姿があった

 

 

「ジャックフロスト?」

 

「ヒホッ?………………この間のお嬢さんだホー」

 

私の声に反応したジャックフロストが、私の顔を見て気になることを口にする

 

 

「この間の………って、以前異界で出会ったジャックフロストですか、MAGに還った筈ですが………復活したんですね」

 

「そうだホッ、最近復活したんだホー」

 

くるりと一回転してポーズを決めるジャックフロスト

 

 

「それで、何をしていたんです………けんけんぱをしていたのは見て分かりますが?」

 

 

「オイラの事が見える子供に教えてもらったけんけんぱって訓練をしていたホー、良い鍛錬になったホ〜」

 

 

「それで、まだじゃあくフロストを目指してるんですか?」

 

「目指しているホー」

 

その返事を聞いて少し考え

 

 

「提案なんですが、私の下でじゃあくフロストではなく、世の為人の為に正義を成すヒーロー、フロストエースを目指しませんか?」

 

「正義の味方、フ………フロストエースだホ!?、そ……それも良いホ〜」

 

「今なら給料のマッカの他に、こんな感じのアイスも食べられるし、色んなジュースを凍らせてアイスキャンディーやシャーベットにして食べることも出来ますよ」

 

 

そう言って収納バッグからガリ◯リ君を取り出し、袋から出してジャックフロストに差し出す、アイスを受け取ったジャックフロストは角度を変えながら眺めた後、ガリガリと食べ始める

 

 

「美味しいホ〜!!」

 

そう言いながらガリガリと美味しそうに食べているのを眺めつつ、収納バッグの中からゴールドにんじんのキャロットジュースが入った水筒を取り出し、続いて取り出した二つの紙コップに注ぎ込みながら凍らせ、一つはシャーベット状に、もう一つは棒状に完全に凍らせる

 

 

「私の仲魔になった場合、作れるのはこんなジュースを凍らせた物ですね」

 

私から2つのコップを受け取ったジャックフロストはシャーベットを口の中に流し込み、一気に食べきった

 

 

「う……う……美味いホーーーー!!!!」

 

目と口から光を出しそうな雰囲気で叫んでいる、初めて食べるグルメ食材はこんな反応になるか

 

 

「どうです?私の仲魔になりますか?、主に知り合いの助力を頼むかもしれませんが」

 

「キミの仲魔になるホー」

 

「じゃあ契約しますので、暫くCOMPの中に入っていてくださいね、次に出す時にはアイスを用意してますから」

 

分かったホ〜と、元気にそう答えた後はポリポリと棒状に凍ったキャロットジュースのアイスキャンディーを食べているジャックフロスト、そんな彼?に対して、COMPの悪魔召喚プログラムを起動させて中に入ってもらう

 

 

「綾華にライドウの仲魔との合体技の情報と一緒に渡すかな、記録に残ってる氷紋剣の最上位の奥義もそんな感じのものだったみたいだしね」

 

綾華用の写本を見せてもらったけど、確か【友誼を結びし魔性の者と意思を重ね、人の力と魔の力を合一し、高次元の力に昇華して放つ業なり】だったかな

 

綾華が高めた力と技、氷結属性の刀と悪魔、そしてライドウの合体技の知識、此等を合わせれば氷紋剣の奥義の復活も出来るはず、まぁ時間は掛かるだろうけど

 

 

 

姫路支部に帰還後、引き合わせてみたらなんか波長が合ったのか、わりとすぐに仲良くなってた、傍から見てる分には甥っ子を可愛がるお姉ちゃんみたいな感じだけど、仲良くなるのは良いことだ

 

 

 

尚、紫さんから任されたからしっかりお世話しよう&悪魔を使いこなせると期待されているなら頑張らないと→無邪気な子供みたいで可愛いですね→弟が居たらこんな感じだったんでしょうか?……って感じだったのを私は知らない

 

 

 

 

 

翌日

 

 

先日作ったデビチル異界*2の中を走る2台のマスターバイクと、その後を追う2頭の馬の姿があった

 

 

まぁその馬の片方は馬面のケンタウロスだし、もう一頭は八本脚の馬なので、普通の馬はいないのだが

 

 

 

『前方に見える森の入り口でマスターバイクの燃料の補給と休憩をします』

 

『『『了解』』』

 

念話で指示を出したんだけど、スレイプニルからも普通に念話が帰ってきたな、流石は神が生んだ馬、神獣の類だけはあるね

 

 

 

悪魔が作ったのか、デビルが作ったのか、何故か有る切り株のベンチで休憩しつつ軽食を済ませる

 

 

 

【挿絵表示】

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

「補給を済ませた状態でマスターバイクは一旦収納バッグに収納して、森の中を散策します、地形の把握と生息悪魔とデビルを調べるのが目的だしね」

 

 

私はセキトに騎乗、リュールはスレイプニルに騎乗して森の中を進んでいく、ドローンを飛ばして空から地上をサーチして測量アプリを使ってマッピングしていく、暫く進むと湖が広がっていて、近場の何体かのウィンディーネが此方の気配に気付いたが、すぐに遊びを再開している

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

高位悪魔の機嫌を損ねない為の行動かな、リュールとセキトは式神、スレイプニルは悪魔、私はレベル80超えの半神半人、そんな集団を人間(・・)扱いはしないよね

 

 

それにしても、一言にウィンディーネって言っても、それぞれ体型に髪型とか髪色が違っていたり、個性があるね

 

 

 

セキトに湖の周囲を歩いて反対側に移動してもらいながらマップを作っていく、ついでに広告用にウィンディーネ達の写真を何枚か撮っておく

 

 

「ん?……湖の逆側にはマーメイドが居るね、右回りで来たけど、左回りならマーメイドの集団と遭遇していたね」

 

望遠でマーメイドも写真に収めていく

 

 

【挿絵表示】

 

【挿絵表示】

 

 

 

ウィンディーネもそうだけど、ゲームと違って全く同じ姿が並ぶわけじゃなくて、髪色とかで個体差が有るとか、高位悪魔だと別側面じゃないと同じ姿が並ぶことが多いから、なんか新鮮だ

 

 

空を見ると遠くの方にデビルのキューピッドLv4とエンゼルLv12が並んで飛んでいて、別の方角にはペガサスLv20が飛んでるね………このまま行くとペガサスがドローンに近付くし、透明化させておくか……と考え、透魔の弦を弾いてドローンを光学的に透明化させておく

 

 

キューピッドとエンゼルか、天使じゃなくてテンシだし、殺意と憎悪を向けるのはなんか違うかな、メシア教に重度汚染されてるなら滅殺対象だけど、LawかCHAOSかで言えば間違いなくLawなんだけど、メシア教の天使とは違うLaw属性だからなぁ、攻撃してきたら普通に倒すけど、来ないなら放置で良いか、それはそれとしてペガサス含めて写真は撮ろう

 

 

森から出る直前にミズチLv4に襲われたので、断魔の弦の斬撃で頭から尻尾の先まで両断して三枚下ろしにした、遠くには恐れながら見てきていて、視線を向けたら慌てて逃げ出すのが何体か居たし、同じ種族のデビルでも知性が違うみたいだね、単純に馬鹿なのか食欲に負けたのかは兎も角、襲える相手じゃないと理解できる個体と出来ない個体が居るなんてね、野生動物として考えても自然に淘汰される側の在り方だね

 

 

 

それにしても、ミズチ………漫画では口から縦に引き裂かれ、この世界では三枚下ろしか、るるネキだと蒲焼きにして食べそうだね、保存して持って行くのは………止めておこう、下手したらこの異界が踊り食い会場になりそうだし、ウィンディーネの踊り食いやハーピーの踊り食いなんてした日には、黒札が凄い反応しそうだし

 

 

 

この後は、ギンカクとキンカクの集団に襲われたりしながらも、このデビチル異界の探索とマッピングをある程度終わらせる

 

 

それにしても、北海道サイズは流石に広すぎたね、有料で開放する前に、マッピングの依頼を出すのも有りだね

 

 

 

異界から出た後、単独で60を超えている者と、レベル40超えのパーティーに対してで良いかな、単独は10人、パーティーは合計で100人程度になる様に、数人増える程度の余裕は持たせよう、探索用の人員を募集する事にする事にしよう

 

 

修羅勢用のスレで人員募集、定員に達するか、1週間経過する迄は募集しておこう、探索期間は合計で1ヶ月、1ヶ月の時間を好きに使って探索し、マッピングしてもらう、探索期間中でも悪魔やデビルの確保も許可する、成功報酬は1人1万マッカからで、成果に応じて10万マッカまで増額……と、収納バッグ等は各自持ち込みで、戦利品の報告義務は有るが、記録に残す為であり、持ち帰りは可能

 

 

 

人員は2日であっさりと集まり、むしろもう少し枠を増やすべきだったかな……と思いつつも、今回はこのままいこうか

 

 

 

 

人員募集が終わってから3日後

 

 

集まった人員がデビチル異界に旅立ったのを見送った後、後の対応を暫く分身4号の卯月に支部長代行の一環としてしてもらい、私は2か月ぶりくらいに呉支部に向かう

 

 

 

人型機動兵器運用実験用異界

 

 

 

その中で私は今ブラックナイトスコード・カルラの実機(・・)を操縦し、ドラグーン【サハスラブジャ】を射出して操りながらウイングユニット搭載されている擬似反重力機関【レヴィテーター】の機能を使って機体を浮遊させ、管制室に指定されたルートを、途中に配置されている的をドラグーンの攻撃で破壊しながら、高速飛行で突き進んでいる

 

 

「ゴール地点にも的が有るけど、成る程、対モビルスーツ強化刀による近接で6個、ドラグーンで14個破壊ね」

 

モニターに映し出された的の破壊条件を読み条件を確認、近くの的を左右の手に持つ強化刀で次々に切り裂いて破壊していき、離れた位置の的をドラグーンで撃ち抜いていき、最後に残った的を、胸部に搭載された大口径高出力ビーム砲の【超高インパルス砲アドゥロ・オンジ】で撃ち貫き破壊し、ドラグーンのサハスラブジャをウイングユニットに戻して着地する

 

 

 

「ミッション達成……と」

 

 

 

カルラを移動させて格納庫に到着して一息付き、機体から降りて水分補給をする

 

 

「破魔ネキお疲れ」

 

「実機操縦は楽しいですね、モビルスーツ好きの夢が叶ったようなものだし、中々に興奮しますよ」

 

データ取りをしていた面々が『気持ちは分かる』って反応をする

 

 

「流石にまだ機体の操縦はぎこちなかったけど、ドラグーンの操作が上手すぎたな」

 

「試作品でサターンフォーメーションとかしていただけあるよな」

 

「試作品と違って反応が軽かったから操作しやすかったですね」

 

 

暫しデータや映像を確認しながら話し合い、カルラは完成したって喜びを分かち合う中、カルラの付属品に等しき大型ドラグーン【ジグラート】に話題が移る

 

 

「カルラを作ったからにはジグラートも作りたいが、大量のミサイルを搭載するのが難しいよな」

 

「確かに、日本でミサイルを大量生産するってのは無茶だよな」

 

「しかし、その課題をクリアしないと再現したとは言えない」

 

意見交換しながら悩ませる技術者達、そこに近付き、提案する

 

 

「じゃあ、ファンネル・ミサイル扱いで【ファング】を搭載するのはどうですか?」

 

「成る程、ファングをミサイル扱いにするのか」

 

「破魔ネキのドラグーン操作可能数なら100基は余裕で行けるか?」

 

 

「確かに、ミサイルそのものを搭載するんじゃなくて、ファングをミサイル代わりに搭載して発射するのも有りか」

 

 

「使い終わった後に再び搭載して充電する機能とか付ければいけるか、ガデラーザの大型ファングみたいに、ファングを搭載すれば良いのか」

 

 

「ガデラーザそのままだと、MSサイズの親ファングを搭載する事になるけど、親ファングの役割はジグラートが果たすから、搭載する小型ファングだけ作れば良いか」

 

 

「破魔ネキの能力的に、ドラグーンシステムをより改良して負担を軽減させれば、150基位は操れそうだよな」

 

「それに、ミサイル作るよりファング作るほうが安上がりかな?、予備機を作り置きしておくにしても、ミサイルより遥かに安全だし」

 

 

「複座じゃなくて、単独でもジグラートを操れるようにシステムを組まないとな」

 

「ジグラートを開発して、カルラからジグラートを操作するシステムを組み上げて、カルラとジグラートを同期させるシステム作って……と、やるべき事が多いな」

 

「大変だな」

 

 

技術者達はそう言いつつも、誰もが燃え上がっている

 

 

「え〜と、頑張ってくださいね」

 

「おう、カルラは完成したけど、ジグラートとの同期システムとか組む必要が有るから引き渡しはまだ先だな」

 

「ジグラートの大気圏内の飛行も可能にしないとな」

 

「サブフライトシステム的な運用をしていたし、宇宙空間だけでなく、大気圏内での飛行も可能な方が良いよな」

 

 

「あれだけ優良種自慢してたんだ、宇宙でしか使えない兵器は作らないだろうしな」

 

 

「ブラックナイトスコードに搭載可能な程に小型の擬似反重力機関のレヴィデーターを作れてるんだから、ジグラートにも搭載していてもおかしくないしな、寧ろ搭載してるのが自然か」

 

 

「デストロイの腕が飛ぶんだ、ジグラートだって飛ばせるだろうな」

 

 

激しく燃え上がって、議論が白熱し始めたので少し距離を取る

 

 

「じゃあ、私はこれで帰りますね」

 

 

「ああお疲れ様、今回も良いデータが取れたよ」

 

 

 

そうして私は呉支部のロボ部を後にして、姫路支部へと帰還した

 

 

 

呉支部付近でB級グルメを食べ歩き、御当地お菓子やアイスなどを購入してからだが

 

 

*1
主に聖域を刻んだ碑

*2
悪魔も出ます

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