地下鉄は進んでいき、中央フェーユで止まった。
「Fery, fery. Fqa es fery.」
「フェーユにつきました。では陛下、再び交渉に行きましょう。」
「そうね」
昨日と同じようにあのビルのところまで行く。すると昨日と同じ女性が窓口に立っていた。
“どうも、おはようございます。”
“ああ、おはよう。日を改めて再び来た、ハタ王国の者だ。総務省大臣アレス氏と会わせてほしい”
“かしこまりました。ご案内いたします”
女性は横から窓口を出てエレベーターの前に立ちボタンを押した。我々もそれについていく。
“ところで、昨晩はどう過ごされましたか?”
“フェーユのホテルの部屋が空いていたからそこに泊った。”
“ビジネスマンみたいですね。”
すると腹の虫が盛大に鳴る。スカルムレイからだ。
「あ・・・」
“お腹が空いているようですね。面談中、食事も用意しますから。”
するとやっとエレベーターが来た。三人は乗る。女性は21階のボタンを押した。
そういえば、昨日からおそらく何も食べていない。そりゃおなかがすくわけだ。私もさすがに体が持たなくなってきた。
チンッ
エレベーターが止まる。するとドアが開いた。女性は歩き出した。
私たちは廊下を歩いた。
あるところで曲がるとある男性が突っ立っていた。
“き、君は・・・”
“あ、”
なんとレシェール・ラヴュールだった。いったいどうしたのだろう。何故ここにいるのだろう。
“なぜここにいるんだ?”
“君だって用があってここに来たのだろう?それが終わったら教えるさ。”
どうやらなにかしでかしたようだ。その事情はラヴュールの表情からうかがえる。なにかミスでも犯したのかな?
するとある部屋の前に着いた。
“どうぞ、こちらです。”
女性はドアを開けて入室を促した。
“どうも、はじめまして。アレス氏。”
すると椅子に座っていた男性がこちらを向いた。
“はっはっは、はじめまして。FAFS.lavnutlart氏。私はAles.xkardzyr、ユエスレオネ連邦総務省の大臣だよ。よろしく。”
“私の自己紹介はいらなかったか。名前をご存じなようだな。”
“ああ、彼女からすでに聞いているよ。”
すると横に立っていた女性を指した。秘書さんかな?
“だが君の横のそのお嬢ちゃんは始めて見るな・・・お名前は?”
“分かった。自己紹介をさせよう。”「陛下、名前を尋ねております。」
“Am je Kariaho=Sukarmrei adi Naara fo Hata. Je kanna karam am seenhhe aam.”
“・・・は?”
シュカージュ―はぽかんとした顔をした。
“通訳しよう。「私はハタ王国から来た、カリアホ=スカルムレイだ。お会いできて光栄だ。」と仰っておる。”
“もしかして、ハタ王国かな?うわさには聞いていたがまさかあの専制政治国家が本当に実在するとは思わなかった。”
“彼女こそが、そこの女王様だ。”
“ほう・・・して、本日はどのようなご用件で?”
私は軽く咳き込む。
「陛下、要件を尋ねております」
“Amz Hata naaraman syaazi tetai en naara. Bwins mostor syerken en Tiromsath. Am wana h’aamz syetsona. Yanba?”
“えーっと・・・”
“通訳しましょう。「我々ハタ王国民にはある敵がおり、彼らはユエスレオネのxelken.valtoalと関係を持っている。彼らを排除してほしい。」”
“!”
しばらく時が止まったように思えた。シュカージューは驚いた顔をしていた。
“私も愛する妻を奴らに殺された。あれらは貴方達のだろう?早急に対応してほしい。”
“ふむ、要件は分かった。うちの領土内での争いごとならばさておき、他国にまで侵略しているとは、許し難い状況だな。すぐにハタ王国の安全の確保に努める。だから、ここでは条約で済ませないか?”
条約?相互不可侵の条約か?それを結んだところで王国にはすぐにそれを何とかしようとする権限も持っているから結局同じなんじゃ?
“効果がないと思っているのかい?これは王国と連邦、互いに反映していこうというものだ。今回のxelken.valtoalの件はもちろん、これからxelkenに限らずウチの暴力団体がそちらに害を加えないように、反対にそちらがウチに害を加えないようにという条約だ。そこのお嬢さんにも状況を説明してやれ。”
“おい、口を慎めよ。彼女は見た目はお嬢様だが王国の女王様だ。”
“おっと、これはすまない。”
「陛下。交渉は成立です。相互不可侵の約束をします。そのために貴女の同意が必要です。」
「・・・ええ、アレス氏。」
“スカルムレイよ”
“とはいえ、こちらもさすがに事情を抱えている。詳しい内容は後日そちらへ使いを送るので、本日はお引き取り下され。”
“ああ、ありがとうな。”