はふりの書   作:witoitaa

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#4 再会

あれからさらに三日たった。ずっと歩いているがディスナルはまだ見当たらない。来る道を間違えたか?半分不安な気持ちで歩いていく。もう一週間も歩いているため、足が痛い。むかしのファイクレオネ人もこうやって移動していたのか。

目の前に坂がある。その坂はジキンディス・アケイリといい、坂に潜む吸血鬼アケイリ・チェクセルが誕生した魔の上り坂と伝承されている。そのため「食べられる橋」と呼ばれる。いつかのトイター教の伝承集で見た。本当にそんなことがあるのだろうか。いや、それは古代の人々の迷信。古風な王国とはいえ少しくらいは近代的なものが入ってきているだろう。そう思いながらしっかりとした脚で坂を上る。上る。

――すると、

「!!」

なんとこけてしまった。やはり、なんだか呪われている。昔の人々もこういう体験をしてそういう迷信が伝わったのかなとしみじみ思う。多分ないなと思い立ち上がって歩きすすむ。チェクセル恐ろしやと思い坂を上りきると、それはまた下り坂になっていた。すると、その先には、何やら町が見えてきた。あれはディスナルだろうか?と思い、下り坂を下る。

 

---

 

やがて町へ着いた。看板を見てみる。なんとディスナルと書いてある!

「やっとついた・・・」

と、思いホッとする。

しかし、思い返してみると、かかった日数は6日くらいしかない。農家の話によれば二週間であったが実際は一週間もかからなかった。・・・と思い今日の日付を確認するためカレンダーを見る。すると、あることに気付いた。

「そうだ、トイター暦だと一週間が4日なんだった。それで考えても二週間とまではいかないけれど、おそらく彼と私の間では一週間の感覚がずれていたようだ。」

自分の間違いにやっと気づく。気が付けばもう夕方だった。町まで来たのだからそろそろ宿を探そうかな。これくらい大きな町ならば宿くらいあるだろう。

・・・と踏んでいたが、なんと、宿らしき建物が見当たらない。というかまず人がかなり少ない。町に活気と言うものが感じられない・・・

すると、ある広場に出た。広場には井戸らしきものが存在しており覗いてみると水が張ってあった。すると、ある一人の女性が井戸の近くにやってきた。しかし、その女性には前にも感じたことのあるような、少し違うような雰囲気が漂っていた。

「・・・!?」

「あら?」

「た、タースマング?」

「え?」

「いや、人違いみたいだ。悪かった。」

「いえいえ、全然。タースマングってあのエルデルからワストゥルの間あたりで旅館を経営しているタースマング=スカスラルカスのことでしょう?」

「え、」

「私はツァピウル=ケンソディスナル(Tsafiur=Kensodisnar)。彼女の姉です。」

「え、そうだったのか!」

なんと、やっとケンソディスナル家の者を見つけることができた。聞けば、ツァピウルはやはり巫女をやっているらしい。なるほど、たしかにそれっぽい服を着ている。しかし、疑問に思ったことがある。

「ならば、なぜ姉と妹で名字が違うんだ?」

「うーん・・・」

彼女はすこし黙り込んでしまった。

「それは、いわゆるケンソディスナル家の秘密ってやつですわ。」

「そうか」

喋りたくない事情でもあるのだろうか。とりあえず、だいぶ打ち解けてきたのでいろいろ訊いてみることにした。

 

「私は今この町に来たばかりだ。この町は、かなり建物が建っていて商店街らしきものも多い。しかし、人が全く見当たらないんだ。何か知っているか?」

すると彼女は突然無表情になってしまった。・・・まずいこと聞いちゃったかな?

「ああ、すまない。なにかまずいことを聞いてしまったかな?」

「・・・いえ、教えてあげますわ。あなたはかなりいい人だと見込みます。」

どうやら信用されたようだ。いいだろう、こんなかわいい子のためなら・・・っといけないいけない

 

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