閃光が収まるとハフル楼の外にいた。
「は・・・」
カラムがいた。その横に社長が立っていた。はと方向を変えると、炎上するハフル楼があった。
「今は穏やかに燃えているがあと数分でドカーンだ。今すぐにでもデュインに行った方がいい。」
社長が言った。
穏やかに燃えているとはいってもかなりの大火事である。
「・・・そうか。わかった。皆、私に近づくんだ。」
決戦の地はデュイン。ついにハタを討てる。今度こそ逃がさない!
意識を集中させて手に気を溜める。世界をまたぐウェールフープの移動の場合はかなり体力を消費する。そして、はっと目を見開く。
「iska lut xelkener!」
瞬間、すさまじい爆発音が聞こえた。
――
ここはデュイン。とはいうがこれはリパライン語において命名したものであり本当はまた別の世界の大陸の一部なのである。その世界は一般的にスキ語世界と呼ばれ、他にもさまざまな世界から来た人間達がその言語を使って生活をしている。聞くところによると我らハタ人もここに住んでいるらしい。
「さて、ここが新大陸デュインなわけだが・・・ラヴヌトラート、大丈夫か?」
リファンが話しかけてきた。私のこの何か思いつめたような表情が気になったのだろうか?
実はリファンの読み通りで私には少し思い悩むことがあった。
最後、テイユを倒した時だ。奴はずっとハタの後を追ってきた。ハタに尽くしてきた。ハタに戦闘方法を教わったとも聞いている。実力で言えば私と並ぶはずなのである。それなのにずいぶんとあっさり負けてしまった。少々は抵抗したが、最後になにかを言い残すように私に話して死んで逝った。
「いや、最後にテイユっていってハタの右腕ともいえる奴を倒したんだが・・・あまりにも手ごたえがなくて。」
「ほう、ずいぶんと余裕だったようだな?」
「いや、そういうわけではないんだ。奴の目から本気とか、部下として私たちを生かせないようにしようという気迫が感じられなかった。」
「ふむ・・・奴が戦意を喪失していたとでもいうのか?」
「・・・そうかもしれない。」
そう思ってふと思いだす。
ケートニアーというものは一度全身を爆破されようが、頭を破壊されようが、ほんの少しだけ口をきくことができる。頭を内部から爆破させても、なお私に何かを伝えようとしていた。
――「ユーナリア・・・どうか、奴を・・・ハタを止めてくれ。あいつはもはやただのウィトイターではない・・・」
仮にも十年以上ハタに仕えてきた男。さすがに自らハタに挑むことはできないので自らが負けることでハタを何とかしようという魂胆だろうか。だが、あれほどの奴がなぜ今更ハタを?最後になにかあったのだろうか?
私の頭はそこまで回らず、気が付くと前方に大軍がいた。