ミリモン   作:ブルーな雛菊

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今年もよろしくお願いします~
資料がてら久々に起動したGTA・・・改めて1から遊んでみると色々追加されたコンテンツがあって面白いという・・・(小説書かずに遊んでましたw


もう一つの始まり

~トワ到着より3か月前~

 

 

「よう!会えて嬉しいぜ。snsでは長い付き合いだったよな?これで今日からリアルフレンドってやつさ。あんた写真で見るより…なんというか…」

 

対面した少女の服装を品定めするかのように視線を向けるラマーという名の青年。

かく言う彼自身も緑色のTシャツに短パン、ネックレス(純金製の鎖)を首から下げている姿はどう見てもアフリカ系ストリートギャングそのものであり、とても他人の服装を評価できる立場ではないのだが・・・

 

少女の爪先から頭の頂点まで、舐め回す様なラマーの視線に彼女は黄色い目を細めて無言の抗議を行う。

勿論、その視線がカチューシャで押さえつけ、目立たぬように隠された獣耳で止まったのを彼女は見逃さなかった。

 

「まあそれはいいとして・・・とりあえず車に乗れよ」とラマーは彼女へ乗車を促した。

 

 

 

現在地はロスサントス国際空港。

巨大な滑走路。複数の搭乗口。整備された機体。それらを収納する多数の格納庫。

サンアンドレアスという巨大な島の下部に位置するロスサントス。

この空港を普通というならば上部に位置するブレイン群・サンディ海岸飛行場は文字通り未開の地と言っても過言ではない。

 

空港のロビーを行きかう人々。

カフェテリアでドーナツを頬張る警官。

ゲートに列を成し、旅行客の利用を待つタクシーの群れ。

疾走する車の中からでも見える島を上下に分かつ山脈。

流石にここからでは確認出来ないが、近づけば山肌に設けられた『VINEWOOD』と記載された巨大な看板(建造物)が目に入るだろう。

 

つまりこれが食文化と映画業界で成り上がった『ロスサントス』の全てだ……勿論、例に上げたこれらは表向きの話だ。

 

アメリカ合衆国に属するが大陸から離れた位置に存在する離島、サンアンドレアスは良くも悪くも隔離された特殊な環境とも言える。

 

アメリカンドリームを夢見てこの島に訪れたが、夢破れて犯罪に手を染める移民。

この環境を逆手にとって商売をする犯罪組織。

人身売買に違法レース、麻薬や銃器の違法売買。

 

「まぁ、控えめに言って糞みたいな町だけどその分、チャンスもあるってもんだ」

俺のギャングの仲間に頼ってもいい、凄腕の詐欺師の知り合いもいる。

奪われる立場ではなく、奪う立場になればいいだけだと彼は締めくくった。

 

「さて、そいつは俺からのプレゼントだ。勿論、追跡は不可能」

手渡されたクローン品のコルトガバメント。

価格にして本体価格・約20000円

予備のシングルカラムマガジン3本とそれに装填された1発30円の弾薬が計21発。

 

自衛とするならば十分だが、敵対陣営へ殴り込みに行くならば少なすぎる弾薬。

 

助手席で銃を受け取った少女はその絶妙な弾薬の量に不満を言うわけでも無く、弾倉を抜き取り、銃の薬室を確認、遊底を後退させ一通りの動作確認を終わらせた後に再び弾倉を銃把の内部へと納めなおす。

 

「銃を撃ったことは?人を・・・いや、愚問だったな」

少女の確認が手馴れていたため、無駄な気遣いなのだとラマーは喉の奥から出かかった疑問を口に出さずにそのまま飲み込むことにした。

この町では情報すら金になる。時には知っていたが為に命を狙われることだって珍しいことではない。

普段、お喋りなラマーではあるが人の過去を詮索したところで良いことなど起こり得ないということはこの街に住んでいる上で理解していた。

 

「一つ頼みがある。今から俺の友人にアンタを紹介する。その前にある物を取ってきて欲しい」

彼にとって重要なのは彼女の生い立ちを聞くことではない。

 

彼の所属するギャング(CRF)と対立するバラス。そのバラスと友好関係にあるバゴス。

紫と黄色が結託して緑をすり潰そうとしている現状。

彼らの競争力は強く、このまま手を打たなければCRFの消滅も時間の問題と感じられる。

故に、彼は思う。

 

「この町を訪れる奴は皆訳ありってやつだ。俺は邪魔者を消し去りたいし、あんたも儲けて負け犬から抜け出したい。俺の依頼を受けてくれればお互いにWINWINの関係を保てるってわけだ」

 

 

 

大量の火薬を内包しつつ、絶妙なバランスで未だに炎上していない・・・悪い意味で奇跡のような街、ロスサントス。

ラマー自身この町に呼び込んだ少女がこの盤上をひっくり返すような大それた事をするなどとは期待していない。

 

言うならば、これは投資。

彼女がこの町で野垂れ死ぬのも一興、成り上がるのも一興。

停滞し、空気の淀んだ現状に火を付ける『小さなマッチの炎』程度になってくれればいい・・・その程度。

 

街を縦断するハイウェイ、その高架橋の下。

立ち並ぶ廃墟の様な建物。

まともな町なら『日照権』やら『騒音』やらクレームの絶えない場所だが、この街において『その程度』の事で苦情を口にする者は居ない。

 

そもそも、其処を我が物顔でのさばっている者達の大半は不法占拠者であると言えば部外者にも理解しやすいであろう。

今の政府は、彼らの立ち退きを強要しないかわりに彼らの要望を聞き届ける義理もないという訳だ。

 

電気の発達した現代で、ドラム缶に詰めた木材を燃やし明かりをとる。

大都市らしからぬ風景。

 

そんな無法者がたむろしているスラムの前に車を停めたラマーは、車の中から黒髪とロングスカートをはためかせてスラムへと進む少女の後ろ姿を見送りながら薄く笑う。

 

彼女は信管。そして敵を殺す銃弾。

本当に使い物になるのかは現状では分からない。

ただ、失ったとしても彼の損害は3万程度。

 

(惜しくはない。勿論、きちんと依頼を完遂できるならそれが一番いい)

 

大した期待もせずに安全な車の中で彼女の帰りを待つことにした。

 




狼少女はオリキャラです~(ミオしゃとは別人
無口キャラを見るとGTA3を思い出してしまいますねw

むろあをい様からイラストをいただきました!
オリキャラの狼っ子ちゃん!!可愛い!!(感謝
※著作権は絵師様が持っていますので無断転載、編集自作発言、AI学習等禁止ですだわよ!

【挿絵表示】


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