スターフォックスFree実況プレイ 帝国設立縛り 作:竹製手桶
アンドルフ一族の特徴は「感情で動く」と「特定の人物や事柄への執着が凄まじい」だと思ってます。
【前回までのあらすじ】
ビル・グレイに呼び止められたメイ・イルード! 見せモンじゃねぇぞ、散れ散れぇ!
皆さんこんにちは。今回はビル・グレイに呼び止められたところから再開します。
このイベントは勧誘イベントのひとつです。敵対勢力の人物からの好感度を上げつつ、敵対勢力にとって利のある行動を取ると確率で発生します。
アンドルフ軍所属の場合、コーネリア軍を襲っている存在を倒したりコーネリア軍所属の者に救命処置を施すと発生しやすいです。
なお、逆は滅多にありません。アンドルフ軍へ寝返るときはイベントを経由するよりも手土産持って凸するのが一番早いと思います。
ビルの好感度を稼いだ覚えはないんだけども……。とプレイ中は思っていたのですが、ボスを撃破した瞬間に好感度上昇の判定が入ったっぽいです。アンドルフ軍の判定は大体任務の報告が終わった際に行われますので油断してました。
発生したものは仕方ないので、絶対寝返らないことを強調しておきます。勧誘イベントの選択肢は一番下のものが裏切らないルートのものなので難しく考える必要はありません。
納得してくれたビル君を追い返したら帰還しましょう。
ゼグダリア戦の報酬ですが、正直アサルト本編が始まるまではクソマズいです。
アサルト本編が始まると、アパロイドがライラット系の危機を招く存在と周知されるので報酬にボーナスが入ります。危険手当でしょうか。
しかし今は「アパロイド? 何それ?」状態なのでそのボーナスが息をしていません。許さねぇぞ……。
コアメモリは回収出来たし、コレで報酬に色つけてくれよな〜。
「緊急事態だったけど対応してくれてありがとうね、皆」
「コーネリア軍の援護をした件はちゃんと上に報告しろ。怪物の件もあるから酷く叱られることはねぇと思うが……」
「普段活躍しにくい子が活躍出来たのは良かったけど、こんなことはも〜懲り懲り!」
「この後見張りあるから、オレはさっさと寝るぜ。後処理は任せた」
「今回のMVPは間違いなくオレさまだ!ちゃんと払うモンは払ってもらうぜ」
う〜ん、案の定報酬がしょっぱい!
コアメモリを無事回収出来たのでまだマシです。ここから燃料や弾薬の補給もあるので赤字ですが、チームスターフォックスに爆撃される危険性が少し減ったと考えれば許せます。爆撃されたら金とか考えてる余裕ありませんからね。
地味〜な後始末が続くので倍速。
報告のために情報アーカイブでアパロイドの情報を検索し、レポートを作成。レポートを添えてアンドルフおじさんにコアメモリを献上しましたが、「そう……(無関心)」といった反応でした。甥っ子経由で渡した方が良かったんですかね? コアメモリは厄ネタ満載なのでさっさと手放したかったんですが。
まあ済んだことは仕方ない。その後アルジーが疲労を訴えたので見張りを交代してやりました。彼にそっぽ向かれたらこのチームの戦力が半減するからね、仕方ないね。
「アンタが見張りなんて珍しいな」
――今日は皆疲れてるから。特にアルジー。
――アルジーはこの部隊でまともに戦闘機を動かせる唯一の存在だ。恩を売っておくに越したことはない。あとは小さい頃のアンドリューに似てるから、どうしても甘やかしたくなる。
おっと、
「早死するぞ」
――別に気にしてない。あたしは目的を果たすためなら何だって出来る。
「大事な彼のために、命を使い潰すんだろ?」
――チキがあたしに新聞を投げ渡した。号外と銘打たれた新聞には、フィチナ陥落の文字が大きく書かれていた。その立役者としてスターウルフ……、あたしの幼馴染の名前も載っている。マクベスで別れてからそう時間は経ってないのに、彼に会いたくて仕方ない。
「アンドリュー・オイッコニー。テメェが操を立ててんのはソイツだろ?」
――知られてる。要求によっては殺すしかない。義手の仕込み銃はまだ機能するはずだ。
要求される内容によっては
「そう怖ぇ顔すんな。別に密告しようって気はねぇし、何か必要なモンがある訳でもねぇよ。強いて言うならさっさとこの戦争にケリをつけてくれ……ってところだ」
セーフ! 命拾いしたな(豹変)
ここで「アンドルフが皇帝になるには邪魔だ、死ぬが良い」みたいなことをされたら流石に殺るしかありませんでした。
「起きろ、メイ! 皇帝陛下が……! 皇帝陛下が、直々に我々へ御命令なされると……!」
疲労デバフが消えたギリギリで来ましたね。今回はアンドルフから直々に言葉をかけられるパターンです。
「メテオライト隊長、メイ・イルード。御身の前に」
「メテオライト副隊長、マー・サラブレッド。およびメテオライト隊員一同、御身の前に馳せ参じました」
アンドルフ直々に任務が課されるということで、チーム全員が招集されました。ちなみにこの間の見張りはアンドルフが差し向けた機械が代わりにやってくれてます。今回だけと言わずにずっとこうしてくれませんかね。疲労によるデバフも馬鹿にならないんで。
《貴様等の働きによって、ライラットの大多数が我が手中に収まった。しかし、まだ手に入っていないものがある》
――その声は幼い頃にかけられたものと不自然なまでに変わらない。まるで老いという概念を自分の体から消し去ってしまったようだった。
――ホログラムが切り変わる。代わりに映ったのは軍服姿の男性。コーネリア軍の最高指揮官。
《奴を此処に連れて来い!》
――憎悪に染め上げられた声が命令する。もちろん、あたし達に拒否権はない。
「皇帝陛下の仰せのままに」
――特別任務『平穏を切り裂く流星』を受注しました。
「皇帝陛下。作戦を確実に成功させるため、陛下のお力を借りたいのです」
「メイ、調子に乗るな! 陛下の御手を煩わせるなど万死に値するぞ!」
《…………続けるがいい》
「願わくば、千里の道を一瞬で越える転送装置をお授け下さい。それを手にしたあたし達は陛下の思う未来を実現すると、お約束します」
借りるのは、零にて物語の鍵となった転送装置です。これを使うことで片道ウン時間のベノムまでの道のりを大幅に短縮することが出来ます。
最悪ベノム近辺の宇宙空間まで二人転送出来れば事足りるので、もし完成していなくても転送可能人数や距離を妥協すれば作戦までに確実に完成します。天才科学者の名は伊達ではありません。
アンドルフから兵器を借りるにはアンドリューのように血縁者になるか、こういった千載一遇のチャンスに乗じるかの二択です。ペパー将軍を確実に連れてくるためならほぼ確実に了承してくれます。
《良かろう。貴様等の宇宙船を丸ごと転送出来るものを渡してやる。だが、失敗は許さんぞ》
「お任せ下さい。
今回はベノムまで直通で繋がるものを用意してくれました。しかも宇宙船ごと凸れるもの。とても便利です。
アンドルフから転送装置を借り、ツングースカに取り付けている間にスターフォックスの情報を集めます。どうやって転送装置が送られてきたかは……
「雇われ遊撃隊スターフォックス。奴らは今、小惑星群を経由してベノムへ向かっているようねぇ」
「ならあたし達はセクターYを経由してコーネリアへ向かう」
「お前、せっかく皇帝陛下から転送装置を賜ったんだぞ。使わないと失礼じゃないか」
「おバカ。ワープなんてしたら目立つじゃん。あたし達はペパー将軍を確保するのが役目。コーネリアを混沌の渦に叩き落とせとは言われてない」
「この転送装置は安全な帰り道を作るために使うってことだな?」
「その通り。アルジーは賢いね」
「ずる賢いの間違いじゃねえのか? 痛え、つねるな!」
コーネリアまで転送装置を使って行くとコーネリア軍が蜂の巣をつついたような騒ぎになります。そうするとペパー将軍の周りの護衛も人数が増えてやりにくくなります。
なのでこれはペパー将軍を確保した後の帰り道に使います。帰り道を物理的に短くすることでスターフォックスとの遭遇率も低くなります。
コーネリアへ向かっている間に準備します。白兵戦時はメンバー全員にステルススーツを装着するよう設定、全員の装備に
自分の装備には
――通信機が鳴っている。
ん? この音は
「こんな時にかけた私も私だが、貴様はいつも出るな。一体いつ寝ているんだ?」
「アンドリュー!? どうしたの、フィチナに何か現れた? それとも消したい相手がいるの?」
「落ち着け。フィチナは依然として我々の掌にある。異変も特に起きていない。貴様がおじさんからある任務を引き受けたと聞いてな。役に立ちそうな情報があったから連絡したまでだ」
「役に立ちそうな情報?」
「逃げ回る犬を捕まえるのにはぴったりだ」
――コーネリア軍の重要人物の避難シェルター情報を手に入れた。
――コーネリア軍の巡回ルートの情報を手に入れた。
やっぱり幼馴染は……最高やな!(掌返し)
アンドルフは甥っ子相手だと口が少し緩くなるのか、アンドリューは稀に極秘任務の概要を知っているときがあります。そして主人公が受託したと知ると手助けや嫌がらせをしてきます。
今回はメイに対する好感度が高いため、手助けの一環でしょう。これでペパー将軍が有事の際どこに逃げ込むか絞り込むことが出来ます。
「こんな極秘情報を、どうやって?」
「フィチナにはコーネリアの情報基地がある。そこで見つけたものだ。幾分か古い情報だが、無いよりはマシだろう」
「アンドリュー……。ありがとう! 大好き! 愛してる!」
「なっ……!? そ、その……、調子に乗るな! 貴様が任務に失敗したらおじさんの計画が失敗に終わるからな。それだけの話で、別に他意はない!」
「うん。分かってるよ」
「ならいい。帰ってきたら言いたいこともある。……これは命令だ、必ず生きて帰れ」
「うん、約束する。あたしは
「ふんっ、減らず口は変わらないな。だが、それが貴様の良いところだ。……ではな、幸運を祈る」
ロケハン時にも似たような状況がありましたが、そのときはめちゃくちゃ彼に煽られたせいでストレスゲージがブッチッパしたんですよね。今回は何か優しい……、優しくない?
何はともあれ、情報を皆に共有したら装備の指差し確認ヨシ!
「行こう。あたし達が歴史を変えるんだ」
セクターYを経由してコーネリアへ向かうところで今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
極寒の地フィチナ。吹雪に閉ざされたそこは、現在アンドルフ軍に占領されていた。
秘匿するべき情報が流出されてはいけないと、ここにいたコーネリア軍の兵士は物理的に機器を壊してから基地を放棄したようだ。
しかしピグマをはじめとしたメカニック達は基地の占領後、役立つ情報を集めるため修復しては吸い出している。
「おかげで助かった。感謝する」
「いえいえ、
同じ猿種族のエンジニアにアンドリューは礼を述べる。このエンジニアが見つけたのは、コーネリア軍の機密情報の中でも中枢に位置する者を避難させるためのルートやそれを守るための警備マニュアルだ。もしそのような情報を見つけたら知らせるように、事前に頼んでいたのが功を奏したのだ。
しかし彼はアンドリューのために頑張った訳ではない。甥っ子に優しくするとアンドルフからの覚えが良くなるからそうしたまで。そんな事実が彼の胸をチクリと刺す。
(アンドルフおじさんの名を利用するようで悪いが……。いや、使えるものは使わせてもらおう)
昔の彼ならその胸の痛みを大袈裟に痛がり、相手へ謝罪を要求しただろう。しかし今の彼は違う。
アンドリューの精神性は幼い頃と比べると大きく変わった。いや、変わらざるをえなかった。
幼馴染の両脚と右腕を持っていかれたあの日、世界は自分のために回っていないと分かった。
スターウルフに入ってから自分はおじのような頭脳も持っていないことも、パイロットとしての才にも恵まれなかったと痛感した。幼馴染のメイのように撃ち合いに秀でている訳でもない。
自分にあるのはアンドルフとの血縁関係だけ。それはアンドリュー・オイッコニーという男に唯一残された武器であった。
最初からそれを使うことは出来た。しかしそれに待ったをかけたのは、彼の中にあるプライドだった。
――幼馴染の少女を助けることにすら、おじの力を頼るのか?
自分が何も持たないことは重々承知している。しかし、それでも、おじの力に頼りきることだけはしたくなかった。あの小さくて生意気な幼馴染の少女を守れなかった己の無力さを、おじの力を使うことで肯定したくなかった。
だから藻掻いた。天才が集まるスターウルフの中では一番下だったから、やれることは何でもやった。
天才なら一足飛びで習得する技術を、彼は時間を掛けて習得していった。幸いなことに手本は近くにいくらでも転がっていた。
彼の態度が琴線に触れたのか、特にウルフとレオンは己の持つ技術をアンドリューに惜しみなく見せ、指導してくれた。
ピグマの立ち回りも参考にした。金に執着するところはどうにも理解出来なかったが、エンジニアとしての知識を利用した擦り合わせや交渉術は目を見張るものがあったからだ。
訓練の合間を縫ってアンドルフの発明した技術や思想を調べて分析し、少しでもおじの考えに近づくように努力した。
少しずつ積み木を重ねていくようにアンドリューの模倣は形になっていった。やがて彼を中心とした独自の派閥が出来上がる。
――天才であるアンドルフは気に入らないが、凡才ながら努力するアンドリューは認めてもいい。
劣等感故にアンドルフの派閥から外れていた者の多くが、彼の下に集まるようになった。じわじわとインクが滲むように水面下で勢力を広げていく。
尤も、その中心にいる彼は全くそれに気づいていない。何か味方っぽい振る舞いをする者がちらほらといるが、自分を介してアンドルフおじさんの機嫌を取ろうとしているのだな! 私は騙されんぞ! と思っている。良くも悪くも彼にとってアンドルフという存在はそれほどまでに大きい。自分の味方が増えたことに気づかない愚かさが彼を凡夫たらしめるものであるとも言えるが。
ともあれ、彼の中で例外の括りにいる存在は数少ない。血を分けた家族以外で彼が胸を張って味方と言えるのは一人だけ。身を呈してアンドリューを守り、残った左手で彼の手を握り、ピンチのときは誰よりも早く駆けつけたいと無邪気に笑った幼馴染の少女だけだ。
「いいい、今、メイは、私を愛してると言ったよな……!?」
通信を切った後、彼は盛大に混乱していた。どこぞの女誑しの黒豹が聞いたら女心の何たるかを懇切丁寧に教えてくれるだろうが、生憎とここに彼はいない。
メイが自分を好き? 今までしつこいぐらいに聞いてきた大好きの意味合いは友愛や親愛ではなく恋愛? いや、これは普段の揶揄いの範疇なのか? ぐるぐると思考が回り続けて終わらない。
「アイツの考えることは分からん。分からんが……」
――自分から掌の中に収まってくれたなら、この手は絶対に離さない。今度こそは怪我なんてさせずに守ってみせる。
彼はメイが向けてくる気持ちの本当の正体を知らない。それが恋や愛と呼ばれるものだとしても、未だに初恋すら経験していない彼には分からない。
それでも彼女は自分のことが好きだと言うなら、それがどんな意味であったとしても全力で応えるべきだと心に決めた。
「
そう呟いた彼の口元は不敵に歪んでいた。その目には仄暗い光が灯っているが、それに気付くものは誰もいない。歪んだ口の形は彼のおじが時折浮かべるそれによく似ていることにも、誰も気付けなかった。