新エリー都に導かれる銀の運命   作:黒瀧汕

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新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

何とか次話投稿できました。
もう仕事の稼働でモチベが下がりつつありますが継続して投稿できるように努力していきます。

あと、何か評価がもう付いて、、あの、、、ありがとうございます…。


第1話

 新エリー都

 

 ホロウと呼ばれる災害により復興した都。

 そこでは様々な人種の住人が明日を目指して生きている。

 

 ビデオ屋【Random Play】

 AM 7:03

 

 1階のキッチンから規則正しい包丁の音が響く。

 時折時計を見ながら手際よく材料を捌きフライパンからベーコンエッグを取り出す。

 皿に盛りつけようとテーブルを見るとちょうどそこに白い皿を3枚テーブルに出してくれた小さなうさ耳の機械がいた。

 

「ありがとう、イアス」

 

「ンナナ~♪」

 

 ベーコンエッグを盛り付けフライパンを片付けた後、皿を用意してくれたイアスを褒めながら撫でてあげるとイアスはとても嬉しかったのか他に手伝うことはないかとジェスチャーしてきた。

 

「ありがとう。でも後はソースだけだからアキラとリンの二人を起こしてくれ」

 

「ンナンナー!」

 

(翻訳機無しでもジェスチャーとかで何となくは分かってきた。しかし、ボンプとか常識とか知らないことばっかなんだよな~。俺もまだこの世界に馴染めてない証拠かな)

 

 前の世界、所謂前世では俺の名前はアポレイアという名前ではなく日本のごく普通の名前で成人男性であった。

 突出した才能や能力は無くても器用貧乏なりに仕事を熟し、階級や役職を上げ生活をしていた。しかし、不幸とは何処からでも沸いて現れ人を陥れるのだ。

 始まりは言いがかりの様な妬みや思い込みの発言からだ。

 俺は社内に友と言える存在は居なかった。全員同僚か先輩、上司でありあくまでビジネス関係。しかし、そんな付き合い方が悪かったのか仕事先で仕掛けられ嵌められたハラスメント現場。俺は無実を証明しようにも人付き合いの差が偏見を産み誰も彼もが俺に手を差し伸べることは無かった。その後も不運が続き、誰からも信頼を得られなくなった俺は会社を辞め理不尽に責められ続け人知れず死んでしまった。

 そんな俺が目覚めたら姿も変わってこの世界に放り出されてしまったのだ。

 そこから前途多難な日常を送りながら今の生活に落ち着いたのであった。

 

 冷たい地面、追い立てるような雨風、鼻がおかしくなりそうな生モノや草木、それと比べたらどうと言うことは無い天国の様な環境。

 

「この生活がずっと続けばいいとさえ思える」

 

 過去に思い更けているとコツコツと足音が近づき開いたドアから眠たげに目を細めている銀髪の青年が顔を出した。

 

「おはよう、レイ。いつもご飯ありがとうね」

 

 温かみの含んだ挨拶を送ってくれたのはこの家の主人である「アキラ」。

 男性にしては細身で背丈は俺と大して変わらないが体の筋肉量や肌の白さからインドア派なのが伺える。

 俺みたいないかつさもない可愛い寄りの容姿で女性からモテてるようだ。

 

「おはようアキラ。今ソース混ぜてるから顔洗ってきな」

 

「そうさせて貰うよ」

 

 ゆっくりとした足取りでアキラは洗面所に向かい俺はソース作りに再開する。

 彼が言ったようにこの家の台所は俺が希望して担当する様になった。せめてもの恩返しと言う奴だ。彼等には恩しかない。

 バルサミコ酢に塩、胡椒、オリーブオイルを混ぜ、アンチョビを細かく包丁で叩いて加えて掻き混ぜれば完成だ。

 彩の良い朝食にソースをかけ食器の片付けを始めると勢いよく開け放たれるドア。

「おはよー!」と元気のいい少女の声が響いた。

 

 元気の有り余る青み掛かった髪の少女は「リン」。

 アキラの妹で同じ店長でもある。

 そして、俺を見つけ救ってくれた恩人だ。

 

「おはよう。リン、ドアは静かに開けないとがたつくの早まるから優しくな」

「レイもおはよ。大丈夫だよ、そう簡単にドアは壊れるものじゃないから」

「だが、時間が経てばそれが原因で建物の老朽化が早まる……待て待て、朝食は顔を洗ってからにしなさい」

 

 子猫を掴み上げるように俺は彼女のうなじ側の服を掴みギリギリ足が浮かぶ程度に持ち上げる。

 

「ちぇ~~」

「不満げにしない」

 

「ブ~~」

「ブーイング垂れない」

 

「えぇ~~」

「批判しない」

 

「おぉ~」

「ふざけてないで顔を洗ってきなさい」

 

 持ち上げた猫(リン)を洗面台のある方へ降ろし俺は作業に戻った。

 

 

 

「それじゃあレイ、バイト頑張って」

「そちらも兄妹してゲームのし過ぎはほどほどにな」

 

 3人で朝食を済ませそろそろ社会人が通勤する時間になると出かける用意をし店を出た。

 今俺は店長二人の協力の元、万事屋みたいな事を始め六番街でバイトしている。

 二人の顔の広さは街全体にまで届いているのか色んな店を紹介して貰い、今では六番街にいる住民はほぼ知り合いである。

 

 麺屋【滝湯谷・錦鯉】

 AM 8:05

 

「よう、レイ。今日も頼むよ」

「大将、おはようございます」

 

 竹で組み上げられたような絡繰の腕を自在に操り次々と食材の仕込みをしているのは

麺屋【滝湯谷・錦鯉】の店長「チョップ大将」。

 アキラ達の紹介で知り合い今では大変お世話になってる。

 気前のいい性格でバイトから帰る時に余った食材を貰ったり、店員割としてクーポンとか貰ったりして助かってる。

 

「確か、この後はティンの所だったか?」

「そうですよ。前に教えた茶菓子を気に入ってくれたみたいで、茶菓子に合うコーヒーをブレンドするだか何だかと」

 

 俺は一日の午前午後と分けて掛け持ちバイトをしている。

 それぞれから一度店員採用の打診が出たが今の俺は身元不明の記憶喪失となっている。そんな人間を雇用しようとすれば身元証明の段階で引っ掛かるからあくまで短期バイトで留めているのだ。

 大将達もそれを了承してくれている。とてもいい人達だ。

 

「そうだ、今度の土曜日こっちのメニューの見直しに付き合ってくれ。何だったらあの兄妹呼んでくれてもいいぞ」

「土曜日ですか。分かりました、二人に言っておきます」

 

 時々大将はこう言って俺達に晩飯の口実を作ってくれる。

 最近営業が不定期のビデオ屋を気にしてくれてるのか度々お世話になってる。

 ティン店長からも余ったお茶菓子を分けてもらうし、お二人には頭が上がらない。

 

 

 

 ビデオ屋【Random Play】

 PM 4:03

 

「ンナナ〜! (おかえりなさい〜)」

「ただいまトワ」

 

 バイトを終えてCLOSEの立て札の扉を潜ると店の清掃をしているボンプがいた。

 この店はイアス以外にボンプが複数体いる。

 朝皿を出す手伝いをしてくれたのはイアスで01号、目の前にいる店内を掃除しているのはトワで18号だ。

 他にもチラチラいるが見た目が同じに見える為、かろうじて覚えたのは今挙げた2体ぐらいだ。

 

「二人は居ないのか?」

「ンナッ……ンナンナ(二人は、えっと……大事な仕事してるよ)」

「……そうか」

 

 時々、あの二人はこの店にある工房で熱心にオタ活(・・・)をしている。

 掃除の為に工房に入ったことはあるがいくつものモニターが並べられたPCとレコーダーやソファなどがあったぐらいだ。

 二人に尋ねた際あの時の二人は何やら焦った様子だったが、前世でもマルチタスクが好きで配信を多画面同時視聴する陰キャの友人も同じ反応をしていた。

 ゲーム好きなアキラ、ビデオ好きなリンならば同種であっても不思議では無い。熱心なオタクやマニアほど自分の(さが)を隠したがるからな。

 

 例えハッカーみたいな危険なことをあの二人がしていたとしても俺も同じ二人には言えない隠し事があるしな(・・・・・・・)

 

 トワから二人のことを聞いた後俺はいつものように夕飯を作った。

 温め直しても味が落ちないように工夫した包み焼きハンバーグや栄養価の高いポトフを作って一日が終わった。

 

 

 

 

 

《今回もありがとうねパエトーン。もし、アンタたちに困った事があれば、私達【邪兎屋】がいつでも手を貸すわ! ……ちなみに、そうなった時、幾らかツケ解消して欲しいんだけど》

 

 

 

 

 




次は皆大好き邪●屋を絡ませたい…。
ちなみに男性で一番好きなキャラはビリーです。(男性…男性?)

お気に入り登録して下さった方、
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このような拙い文でも一読して下さった方々に感謝を!


あと、雅…当たってくれ…頼む…もう少しで3タテしちゃう…(天井2杯目)。
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