グランベルが治めるシルトロッゾ王国は取引相手だ。
それに、七曜といえばルミナスの国のお偉いさんでもある。
軽々に判断しかねるし、復讐が妥当かわからない。
こういう時は片方の話だけではなく両方の話を聞かねば。
そもそも何が故にだよ、俺関係なくねえか。
こう考えたリムルは、前世でのサラリーマン経験も合わせ、リムルは一旦回答を保留。
「ルミナスかグランベル本人から正式回答が来ると思う」とその場を一度逃げ、グランベルにも直接話を聞くことにした。
「……ってことなんだけど。グランベル翁としてはどういう見解なの?」
したのだが。
「……アダルマンの件であれば、他の者の陰謀をあえて見逃したのは事実ですな。他の者での似た事例も山ほど」
この回答にリムルは頭を抱えた。前々から後ろ暗いところがありそうだと
「なんでそんな事しちゃったんだよ……」
「不本意ではありました。しかし
「……どうすればいいと思う?」
見学させてもらったヒナタ相手の訓練で、全盛期よりも落ちるとはいえヒナタに対してずっと指導役をしているこのおじいちゃん。この人にあのガドラが勝つのはちょっと難しいのではないかとリムルは判断している。
グランベルは
「ワシは七曜を辞し、
「いいのか?」
「アレらはもはや権力欲と魔王ルミナスからの褒美だけを目的として動いております。ワシの望むのは人の平和な世。人を裏切り、欲のみにて有望な者を蹴落とそうとするものは負の感情を多く呼ぶ。さすれば平和は遠のきますのでな」
グランベルの表情を見たリムルは、王様ってこんな顔しなきゃいけないのかな、と思いながらグランベルの提案を受け入れた。
「で、他に何か俺に言ってないこととか、ある?」
「心当たりがありませんな」
「そっか、またな」
●
《……ってことがあったらしいのよ》
「コ、コワ〜! え、ガドラって人はそれで納得したの!?」
週一度の
え、丸くおさまったのか? おさまったからこの話してんだよな?
《アダルマンが『
「そ、そっか、ならいいけど」
謎の追求の方も怖ええんだよな、何があったんマジで。絶対俺絡みだと思うんだけどそうじゃない可能性もあるな?
《魔王リムルの謎の追求については詳しく調べてないわ。調べようがないのよ》
「あー」
そりゃそうである。何に対してのカマかけか現時点では全く何にもわからない。
というか、調べると逆に罠が張ってある可能性すらある。気にはしないといけないところがもどかしい。
「あそうだ、
《ええ、あったわね。カメラ中継みたいな……え? もしかして》
「頭の回転が早くてたすかる……そう、そろそろ『望んだ場所を映す』、監視カメラと、あと衛星写真みたいなのが実用化に入ると思う。地上の施設は全部危ない」
《わかった、バレたくないものは早めに地下に移すのよ……まったく、魔王リムル、本当にデタラメね》
「あ、わかってると思うけど全部移すんじゃまずい、バレても問題ないけど言ってないやつを少し残そう、謎の追求はこれのことでしたーってのにも使える」
リムル、本当にめんどくさい相手だよ。
なんで敵にならなきゃいけないんだ………
《……ふふっ》
「ん? そっちでなんか面白いことが起きたか?」
《なんでもない、なんでもないのよ。それじゃあまた今度》
「……んんー? まあいいか、またな」
●
そして、リムルの謎の追求から一ヶ月と十日後。
戦争は終わった。
変わった、ではなく、終わった。ひとまず、ではあるが。
やっぱり持ってた『森羅万象』でおおまかな戦況を把握していたマリアベルから、
《ガゼル=ドワルゴが、『人類は決して魔王に手を出してはならぬ』って仰ったんですって》
「あー。原初勢の本気でも見たのかな」
めちゃくちゃ手出す気だけどな俺ら。経済で。
《あとは魔王リムルが出て終わり、ではなく全戦力満遍なく使用したらしい、ということがひとつ。もう一つは魔王リムルがかなり危なかったらしいわ。
"
マリアベル、ガチで悔しそうでこまる。
でもちょっと待って欲しいんだよな。
「それはちょっと、なあ。
《……そうね、そうなのよ》
「何よりリムルを殺した後の連中の動きが読めない。だから前にも武力でどうこうはやめとこうって言ったろ」
《……》
通信の返事が返ってこなくなった。マズいな、うっかり正論パンチを放ってしまった。
正論は時に正しいだけのお互いを傷つける武器になるのみだというのに。
「……すまない、悪かった」
《私も同じことを二度言わせてしまったのよ。ごめんなさい》
おたがい謝ったからこの話終わり! いいね!
「まあ、話を戻すが帝国戦は
《増える……そう、増えるのね。肝に銘じておくのよ》
「ああ。もう武力で対抗とか考えるのは無知なやつしかいないレベルだ。それか、同レベルの戦力を持っているか」
戦勝会で戦力が増える、不思議な話だがそもそも
そこでふと気になったことがある。
「そういえばユウキって何してんだろうな? ちょっと気になるんだが」
《ユウキ……ああ、ユウキ=カグラザカ。 確認しておくのよ。》
「助かる。それじゃあまたな」
《ええ、また今度》
いやーマリアベルが有能で助かるオブ助かる。
帝国で潜伏するうちにリムルの戦力強化に追いつかなくなっちゃってるとかだと愉快なんだけどな。そんなことないんだろうな。俺はユウキがラスボスだと思ってるからよ……。
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実際1話2500文字ってどうですか?
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少ない。
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多い。