俺の断罪はラミリスの迷宮にて執り行われる事になった。
ディアブロがそう言うから素直に従う。
まあ、期日としてはリムルには転移魔法陣設置の仕事があるからそれが終わってから、だそうだ。
身内以外にはそうとは知られていないはずの情報抜き放題のガン有利ポイントに呼び出しかあ〜。
ガチで殺しにきてるし味方には何が何でも被害出さないつもりじゃん。
とはいえそのくらいやっても当然だろう。
なんてったって仇だからねこっちは。
リムルが転移魔法陣設置の仕事を優先したのは、
対してシオンとゴブリンの子の仇なんかは一応リムルの私情で、バランスを考えれば後回しにするべきだ。
ただ、フェルドウェイ連中の襲撃の懸念がなければ一も二もなく俺を殺しに向かってきたに違いない。
うーん、リムルが王として成長してる感がある。ちょっと嬉しい。
ちなみにマリアベルは一旦帰った。仕事あるもんね。
で、そのせいか「離れ離れとか可哀想じゃない?」とか
「年齢差カップル〜?」とかそーゆーネタで、
レオンの騎士団の人にめちゃくちゃイジられた。
だから俺とマリアベルはそーゆーのじゃないって!
歳の差の恋とかじゃない! みんな騙されてんだよ!
アイツはあーゆーのを人前でやりたいだけ! なんもないから!
という言い訳を毎日していた。ニヤニヤされてた。
なんなんだよこれ。どうしたらいいんだ?
●
そして数日がたったある日。
俺とマリアベルは
断罪に前日入りだな。
断罪に前日入りってパワーワードだな。機会があったら使っていこう。次の機会いつ?
温泉宿も取った。『敵対』をオフにできるようになったのを最大限活用してこれまでできなかった
マリアベルとは別部屋を強硬に主張し、無事聞き入れられた。
そもそもの経緯としては
「処刑されるにしても前日に
「食べる、一緒に食べるのよ。お寿司を食べたいわ」
とか言うからそういうことになった。
っぱ和食よ。和食はなろうにて最強……。
朝ごはんはあえて食べず屋台を食べ歩き、ロッゾの名で予約を取ってた高級寿司店で〆て昼すぎからは腹ごなしに迷宮に入った。
解析されるならもう先に入っちゃって良くねという判断だ。
実はコレまで解析されるのが嫌でマリアベルにも入場しないよう制限かけてたので、マリアベルも入るのは初めて。
スキルは使わず、マリアベルとの連携勘を取り戻すのも兼ねて9階までの浅い層をのんびり
10階は遠慮した。ボスと宝箱しかないから。
マリアベル、迷宮を楽しんではいたけど「商売敵のエンタメコンテンツ」として見てたから目はマジだったんだよな。
たぶん浅層のバランス調整をメチャクチャ注意深く見てた。
初見さんを継続してハマらせるためにどういう工夫をしてるか、という視点だな。
敵の沸きとか構造とかドロップアイテムとか宝箱の種類の比率とかその中身とか。
迷宮にいた時はなんかもうちょっとリラックスして楽しめる場所のがよかったのかな、とも思ってたけど、帰還後マリアベルが満足そうな顔してたからヨシ!
迷宮から帰還したら宿にチェックインして温泉入って飯食って温泉入って寝た。上げ膳据え膳サイコ〜。
料理は天ぷらと刺身だった。
昼の高級店の寿司はシャリが白かったが、こっちは米が黒いのは、マリアベル曰く流通量的な問題。
白米は高級品で、一般店は魔
なお久々の天ぷらは涙が出るほど美味しい。
敵対してなけりゃ山ほど食えたのになあ! 運命を呪うわよ。
あと内陸なのに惜しげもなく海のもの出してくるんで、やっぱ海に漁業権制定しなきゃいけないんじゃないの? という話もマリアベルとした。
まあこの期に及んで制定するのも明確に敵対行為くさくなっちゃうので、超絶手遅れなのだが。
翌朝。
冒険者向けのショップと一般住民(観光客)向けのショップをウィンドーショッピング。
マリアベルは
「高品質なものをこの値段で売られたら他国の商人はたまったものじゃないのよ、これなんて魔国連邦がなかったら三倍、いや五倍の値がついてる品物のはずなのに……大量生産されてお土産に……」とか。
怒るとかよりもう泣き言だな。たまに敵情視察には来てるらしいから、この悔しみを俺に共有したいという感じ。
しかし
既存概念の最上位で目を逸らさせつつ裏でその上をゴリゴリに進んでる、しっかりした戦略だよ。
昼のチェックアウト時に部屋に戻ったら部屋にディアブロがいた。
「出歩くなんて何を考えてるんですか非常識な」とか言われたけど、
そんなもん
皆さんスクショチャンスですよ。皆さんおらんけど。
まあそういうわけで、ディアブロの案内で迷宮深層に来たわけだ。マリアベル同伴で。
闘技場のようなフロアに、
リムル、あとシオンと見覚えのあるゴブリンの女子が居た。
リムルは端っこ、シオンとゴブリンの子はフロアの中心にいる。
あれ、それにこの内装、もしかしてここ百階? 魔素めっちゃ濃いね。
そんで、シオンとゴブリンの子はこれ見よがしに復活の腕輪もつけてる。
リムルの口から即断罪! ではなくまずリベンジマッチですね、戦いたくないけどOK。
「倒すまで無限に再生する上、倒しても無限に復活する相手に勝て」と。
しかも一対二。
避けられないガン不利マッチ〜。気が重い〜。
●
ディアブロから外せと指示があったので、俺の持ってた復活の腕輪をマリアベルに預けて下がらせて、
二人にある程度近づくとシオンが切り掛かってくる。
ゴブリンの子は横から後ろに回って、睡眠薬付きの短剣の一撃を狙う形かな。
『解析鑑定』でわかっちゃったんだよね。
『
「手ぬるい策だよそれは。『分離』」
「な!?……っ!」
なんなら本質が薬を塗ってるだけの短剣なら『分離』が効く。
はい、ゴブリンの子は睡眠薬で一度自爆。
解毒薬を飲むんだろう、一度下がり、復帰までの時間を稼ぐためかシオンが距離を詰めてくる。
シオンは作中でも屈指のおとぼけキャラ、恵まれた美人秘書みてえな外見からメシマズ(徐々に改善)と空気を読まないおバカさで有名だ。有名じゃないかもしれない。
しかし戦いの技量はホンモノ中のホンモノ。
その上で『
その気になればリムルも殺すんだろこれ。バカだよ。
しかしユーキャンヒッミー……あるいは速さが足りない!
たまに
ごくまれに
山ほどの訓練を重ねた俺にとっては!
いくらハクロウに師事を受けているとはいえ単なる大剣の大ぶりに当たる要素がない!
シオンは、もしかしたらゴブリンの子も格上かもしれないが、
思ってたより
「シオンは知っているが! そこの
「私の名はゴブエ!
名乗り口上プラス因縁語りプラス決意表明ィ!?
あと筆頭が多分シオンだから
ただシオンの攻撃はカスるだけで死ぬし武器が刃こぼれしたらそのまま武器破壊だから受けも何もなく完全回避するしかないが、
ゴブエの攻撃は恐らく
ふーん、見た目ゴブリン系統のようでいてゴブエも進化で鬼族系統に入ってるね? 思ったよりダメージが出てる。
まあゴブエもすぐ治るんだけど!
あとシオンとゴブエは勘違いしてる可能性あるから一応言うよ。
ここ二ページ見開き決めゴマね。
「……クッ」
「強い……!」
「……ッ!」
対峙してる二人は悔しそうだし、
リムルが睨んでくる。
ディアブロは興味深そうで、
マリアベルは……当然って顔だな。
……
……? あっ違う、戦いたくはない。
あかんわ
ぼく悪い敵じゃないよ。
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