小売、芸能、ときたら、この次に必要なのはもう宣伝媒体しかないのである。
というわけで、我々は今テレビを(も)作っている。
手が足りねえ!となると思ったが、
これはリムルも巻き込んだ。というか、あっちから巻き込まれにきた。
「テレビ作んの!? ぜひ協力させてくれ!」
ときた。ちょっと脇が甘くないですか、と思ったがそれは言わない。
なのでシエルさんにテレビの原理を聞いて、基軸世界で液晶テレビを実現するための材料や製法も学ぶ。
つまりハードウェアの設計、制作と販売はリムル主導。
ほとんどの割合
「いやだって、サブリミナルとか過度な広告とか、日本その他で問題になったようなことはする気ないだろ、ソウゴ」
「まあそりゃそうなんだけど」
「私もその気はないわよ。目指すのは良質なコンテンツの提供なのよ」
「じゃあ問題ないだろ!」
笑うリムル。
これ信頼されてるのかな? なんか裏ありそうだけど……。
《全面的な信頼ではないと思うけど、アニメや旅番組といった純粋な娯楽コンテンツに期待しているようなのは確かね》
《あー、何も考えずに娯楽を詰め込みたい、とかそういうストレスがあるのかな》
《結局魔王業は少なからず『やりたくないこと』のようね。》
おいたわしやリムル上。
なお、放送倫理委員会の設立はシエルさんから打診が来た。そらそう。
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というわけで、テレビはほっといてもできる。なので、電波に乗せるコンテンツについての吟味を始めなければならない。
「まあリムルのところから原作調達して
「なにそれ?」
マリアベルはサザンを知らんらしい。
高田裕三先生の描いた名作伝奇漫画だぞ、よめよめ。ヴェルドラもどハマりだ。ぼくは
「あとはドラマと時事ニュースと旅番組とクイズ、料理番組で枠を埋めよう」
「教育番組は?」
「あー、国策で、本気でやるならそれは大事なんだが……国家を超えたグローバル放送だし、別にみんなを啓蒙する必要はないからな。娯楽全振りで行くよ」
「ソウゴはじゃあくなのよ」
マリアベルが言うかー。
「まあ、国内限定放送では教育番組もつくりましょ。ドラマはどんなのがいいかしら?」
「まずはホームドラマでいいんじゃないか。美味しいご飯、日常の買い物、ライフスタイルの変化に伴う別れ、育まれる家族の絆……」
「そこにロッゾ資本のサービス、商品を映り込ませて『これが普通だ』と強烈にバイアスをかけるわけね。なるほど、やるじゃない」
「おれはそんな恐ろしいことは……ちょこっと考えてました」
マリアベルともなればお見通しなのだが、シエルさんやリムルはどう判断するだろう。
「スポンサーの商品が画面に映り込むなんて、普通のことよ。いちいち気にしないわ」
「放送局と商品提供をどっちも同じトップがやってるのが問題なんだよなあ」
「それは
「それは……そうだな」
じゃあ放送倫理委員会もお目溢ししてくれるかなあ。異世界の常識で見たテレビがどう映るか、だよな。
「まあ、
ほんとかなあ。
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ところで、ユニク◯もどきアパレルブランドの名前は「UB」に決まった。
世界に広まるよう「ユビキタスウェア」にしようとして、基軸世界由来の単語じゃないからと「ユービーウェア」になって、それならいっそと言うことでさらに省略された。
「ロゴデザインは赤地に白抜きにするの? それとも、青地に黄色?」
「モロすぎるんじゃないか……とおもったが、別にいいか」
ということでロゴも赤地に白抜き文字である。デザインの意匠権で訴えられたら勝てるか怪しいのはおいといて、これで山ほど建てた駅ビルの一等地、誰もが見るところにUBの看板があることになる。「服といえばUB」はもうすぐそこだ。あ、駅ビルテナント以外の立地として、人口密集地に独立店舗を立てる。ぬかりはない。
そもそも基軸世界、デファクトスタンダード的に似たような服を着てはいるが、統一ブランド衣料というのがテンペストのシュナの衣装ぐらいでその他のブランドがろくに存在しない。存在してもマイナーだ。その中で新たに立ち上がったUBの価格と影響力は底知れず、下層から中流までをターゲットにきっと巨万の富を築いてくれるだろうし、真似したい奴も出てくるだろうな。
しかしシルトロッゾの国庫すら動かしたUBに勝てる企業規模などないので安心。同価格帯での提供のために真似するコストが高すぎるのだ、ワハハ。
そして全世界注目の娯楽であるテレビで「UB」のcmが流れ、ドラマの登場人物もUBを着る。「あ、UBって服屋なんだ」「安いんだ」を植え付ける。完璧な作戦だな。
完全に余談ですがソウゴの転生前の名前「土田爪悟」の元ネタは
そして第一部終わった時にプロット書くって言ったな。あれ、嘘です。ごめんちゃい。この作品は事ここに至るまで99%行き当たりばったりで書いております。
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