カードが絶対的な強さを見せる世界でお嬢様は今日もひたすらパックを剝く配信をする 作:らすぼす
『どうも〜私ですわよ〜!!!本日の朝を私がお知らせしますわ〜!』
《コメント欄》
・うるせえ!
・お嬢様ならもっと気品とかさぁ、上品さとかお淑やかさとか……あるじゃん?
・ほらオタクは声の調節とか出来ないから(ソースは俺)
・ビジネスお嬢様だから仕方ないだろ。
・可愛ければ何でも良い
・ツラの良さで許せる声量じゃないから言ってるんですけど(鼓膜死亡)
・類は友を呼ぶせいでオタクしかいねえな此処
・音量落として
・テンション高すぎ……まだ八時だぞ?
・うるせえ!!
え?テンションが高い?あー分かりました。ついついテンションが高くなってしまうのは、職業柄と言う物なので許して欲しいですわね。……その取ってつけた様なお嬢様喋りも辞めろ?個性を捨てろと?言語弾圧、自由人権運動をこの世界で起こしますわよ!?
『ごめんあそばせ?これぐらいで宜しいかしら。それじゃあ、今回は……』
そんな事を思いながらも、私は優しいので皆様の言う事に従った。次は見ないと言われたらお終いですからね。ええ、
『カードパックを開封していきますわよ〜』
《コメント欄》
・ブチ転がしますわよ!?
・アクセルとブレーキを乱用しないで?
・フリじゃないんだよ。まじで辞めてくれ
・ってか今回はじゃなくて今回もじゃねえか。と言うか毎回じゃねえか!!!
・お前の世界のお嬢はパック開封以外の配信を行なってるのか?複雑だな。
・黙れ!
『まぁ、あまり皆様を揶揄っていても時間が勿体無いので、カード開封へと行きましょうか。その前に本日の運勢を占おうかしら。カードで』
《コメント欄》
・それはカード開封じゃないの?
・占いだから違う。死ぬ程焼肉食べても甘い物はまだ食べれるだろ?そう言う事だ
・カード違いだろ
・タロットカード君が草葉の陰で泣いてる
・可哀想に
『本日の運命を決めるのは、じいやが朝一に目を瞑って倉庫から取って来た
『因みにこのパックの私的目玉は、双子のリリ&サラ様ですわね。何と言ってもこのビジュの良さ、是非とも当てて皆様に実物をお見せしたいですわね。多分口で言っても伝わらないでしょうけど、見て下さいこれ。このパックのサンプルの儚げなリリの表情、顔。顔面国宝級と言っても過言じゃない顔が並んでいるのですから幸せを超えて地獄なのかもしれませんね。コレで白米が進む事間違い無し。なんか、強いらしいけど私はあまりそこには……って感じですわね。一応場に出す時のコスパが良いらしいとは聞いておりますが、私は顔面至上主義なので一切気にしませんわ〜』
《コメント欄》
・だから燃えるって!
・確かにこの双子可愛いし、性能も良いんだけど何故か使わないんだよな
・使ってる人見たこと無いからレアリティ以上のカード
・たまに居るぞ。友達が借金を無くそうとしてコイツに一発掛けて愛を語ってた。
・墓地からの無限蘇生&攻撃、防御力強化はかなり強いんだけど代償として、一ターン毎に二人の好きな所を十個言ったり、どちらかの存在しない記憶を語れとか条件がバカップルみたいな感じでしんどいんだよね。本当の意味の無敵の人じゃないと使えないと思うわ
・仲間なのにプレイヤーのライフをゴリゴリ削ってくるのはやばいわ
『成程、皆様博識ですわね〜。まあまあ、私だって二人のホクロの数ぐらいは知ってますし?別に詳しくはないんですけども?私も頑張って引きたいですわね……あら?』
カードを裏返しにしていますが、チラッと見ると何か光っている様なこれは……。いきなり?呼ばれたから来たみたいな感じでしょうか?
ドキドキしながら震える手を一旦落ち着かせる。待て待て、どうせおじさんでしょうと私が思っていたら皆様も思うし、現実もそうなる気がします。だから!リリサラであります様に。いや、リリサラ確定。来い!
捲った私の目の前には、ポニーテールとツインテールの双子が対照的な双子のリリサラが居るところまで見えた!よし、あとは現実を見るだけ!!
『え、何これ?』
何だか知らないけど一つだけ分かるのは……。
『リリサラじゃないし、美少女でも無い。可愛くもないし……もう終わりです、もう配信辞めます。やる気無くした』
《コメント欄》
・何この黒丸
・闇の因子って書いてね?
・誰か厨二病ごっこしてんのか?
・俺の闇の因子が疼くZE★
・まぁ、1パックで最高レアは出ないだろ
・このお嬢様なら有り得なくも無い話だから怖いんだよな
・乙
・乙カレー
『じゃあ、今日はこの辺で終わりにしますわー。さよーならー。はぁ……』
思い込みが強すぎると、上手くいかなかった時のダメージがキツイですわね。そう一人反省会をしながら、配信が終わったので爺やと共に急いで店から出た所で。外に居た少女が私の行く手を阻んだ。
「待ちな、オジョウサマ」
初めて会った筈なのに、何やら憎々しげな表情で私を見ていた。私、何かしました?と聞きたくなってしまう程に。なのに、彼女の目は辛く悲しい目をしていた。それで私は少し話を聞こうと思った。きっと悪人じゃないだろうから。多分、きっと恐らく。