カードが絶対的な強さを見せる世界でお嬢様は今日もひたすらパックを剝く配信をする 作:らすぼす
お嬢様の朝はかなり遅い。
と言うかお嬢様の辞書に朝と言う言葉は無い。何故なら、お嬢様は朝に起きないからだ。
彼女の活動時間は、昼から夜に掛けて。具体的に言えば午後三時ぐらいから動き出す。それはもう朝じゃないとは言ってはいけない。前、そう言ったら酷く怒られてしまったのはまだ記憶に新しい。
「お嬢様、もう朝は終わり昼ですよ。そろそろお起きになってはいかがでしょうか?」
耳に響かない様優しい声でそう言うが、お嬢様はピクリともしない。何度も揺すったり、動かしても全く動かない。こう言う時は大抵の事をやっても無駄だ。しかし、一つだけ方法がある。
「オホンッ……"ん"ん"っ"、あ、ああ。お嬢様、朝ですよ?起きて下さーい」
それは私がお嬢様の耳元で美少女ボイスを出してモーニングコールをする事だ。すこし、いやかなり恥ずかしいがお嬢様の為なら耐えられる。
『ブフッ!ッ……ふう。ヒィヒィッ!!!!爺やっ!おはよう御座います!起きました、起きましたから!』
「起きました?本当に」
『ブフッッッッ!それ……辞めてって!当たり前の様にらイケオジが真顔に美少女ボイスで話し掛けてくるのは反則ですわぁ!』
それからお嬢様の笑いが収まるまで暫く時間が掛かった。
お菓子なカード開封配信《sideお嬢様》
『皆様ご機嫌よう〜。朝から美少女の声で目が覚めた女ですわ〜』
油断すると笑いそうになりながら、カメラに向かって挨拶をする。今日も今日とて配信ですわ。今日は、何をやるかと言うと。
『今日はですわね。初めての企画をやってみようかと思いましてね?先日、爺やと健康の為に最寄りのスーパーまで出掛けたら変わった物を見つけまして』
《コメント欄》
・変わった物?
・パッと見、菓子袋に見えるけど
・お嬢様だから駄菓子が珍しいとかそう言うオチか?
・流石にそれは無いだろ……無いよね?
・否定出来ないのが辛い
・どれ?
『ジャジャーン!これですわ〜!"サクッとチョコスナック☆禁断の果実味"!これなんとお菓子を買うとついでにカードが一枚付いてくると言ういやらしい商品で、ついつい私は手に取ってしまいましたわ』
爺やは初めて見たって言ってたけど、皆が知ってるかどうか気になります。どうかしら。
《コメント欄》
・何それ
・なんかどっかで見た事あるぞそれ
・↑多分掲示板だと思う。スレで、地方のスーパーでなんか売ってたって言うスレタイでちょっと前話題になってたからな
・カードの存在はいまだに謎が多いから定期的に話題が上がるよな
・それ結構被りがえぐいんだよな
・カードは国もあまり関わろうとしないからな。よっぽど何かあるんだろうな
・どうやって作られたかも誰が作ったかも分からないシロモノだもんな
・やっぱり知識が発展した俺らより高位な知能生命体の宇宙人が技術を与える為に渡した知育のオモチャって言う説好き
『って事で、今回の配信はこのお菓子を十個買って来たので早速開けていきますわ!』
《コメント欄》
・結局カード開封かい
・草
・お嬢様からカード開封取ったら何も残らないだろ
・お嬢様が残るだろ
『何が出るかな〜っとまずは一枚目行きますわよ〜ホイッ』
やっぱり可愛いキャラかな?欲しいのは。美少女じゃなくても癒しになる様な。
『お、毛玉ネコですわ〜めっちゃ可愛い』
《コメント欄》
・モコモコのネコ好き
・毛なのか毛皮なのか毛玉なのか
・触り心地良さそう