呪術廻戦0×まぶらほ 作:Nm
ご拝読お願いします。
「出しやがれぇ!!」
【BOOST】
「ここは?」
謎の機械音と衝撃破で和樹は目を覚ました。
「あの、呪霊の腹の中だ、ようやく目を覚ましたか。」
忌々しそうに答える一誠。
「ってことは、食べられたの??それにさっきの音って???」
自分の置かれている状況を理解し、パニックになる和樹。
「そうだよ、お前は呪いに守られているからいいけどよ?音に関しては神器の効果を使うときに鳴るんだよ。」
さらに鬱陶しそうに答える一誠。
「里香ちゃんがいつ出てくるか、僕もよくわからないんだ!!それより、どうするの!??」
和樹の中の不安はさらに増えていく。
「本来の赤龍帝の籠手の力を使えば、こんな、呪霊木っ端みじんなんだがな?俺が弱いのと、成長期で体が出来上がっていないから、倍化時間は1分が限界だ。さっき使ったのが1分倍化のパンチだが、効いちゃいねぇ!」
左手の籠手の宝玉をさすり、忸怩たる思いをこぼす。
「こうなったら、時間が来て“帳”が上がれば、助が来る。最っ悪だ。」
「助けて!!」
奥から、まだ幼い子供の声が聞こえた。
「お願い、こいつ・・・、死にそうなんだ、助けて。」
そこには左目が黒く変色した少年と意識がない少年、二人がいた。
「よかった、二人とも生きていた。」
和樹は少し安堵する。
「よかねぇ、よく見ろ。二人とも呪いにあてられて虫の息だ。さっき言った時間いっぱいまで待つ作戦は使えないな。」
そういって左拳を腰だめにしてさらなる倍化を試みる。
【BOOST!】
「そんな!!じゃあどうすれば・・・!!」
「無茶でも何だろうがどうにかするしかねぇ!」
苦悶の表情を浮かべる一誠。
【BURST】
(こんな、時に!!)
ばたん!!
突然、座り込んでしまった一誠。
「どうしたの!!兵藤君!今のって・・・。」
さらに困惑する和樹。
「神器は使用者本人とともに成長するものだ。だから、こうやって、無茶しないようにリミッターがかかるんだ。だが、まずいぞ、誰もがお前みたいに呪いに耐性があるわけじゃない。
俺も含めて長居はできない。」
苦し気に息を荒げながら答える一誠。
よく見ると一誠の頬には黒い斑点ができていた。
「何、これ・・、もしかして呪い・・・?」
「僕たちも死んじゃうの?ねぇ、助けてよ、お兄ちゃん!!」
目には涙を浮かべて助けを訴えている。
「無理だよ、僕にそんなこと・・・。」
うつむきながら答える和樹。
ガシッ!突然、胸倉をつかまれた。
「おい、式森。お前、まじで呪術協会(ここ)に何しに来たんだよ!!子供(ガキ)が助け求めているだろうが!!何とかしてぇと思わねぇのか!!!式森、お前はここで何がしたい!!!何が欲しい!!!何をかなえたいんだ!!!答えろ!式森和樹!!」
自分の思いの丈を叫ぶ。
「僕は・・・、もう、誰も傷つけたくなくて・・・、閉じこもって消えようとしたんだ・・・、でも・・・、ひとりぼっちはさびしいって言われて、言い返せなかった。誰かとかかわりたい、誰かに必要とされて、生きてていいって自身が欲しいんだ。」
「じゃあ・・、祓え。呪いを祓って、祓って、祓いまくれ!!自身も他人もそのあとからついてくるんだよ!!」
「呪術協会(ここ)はそういう場所だ!!」
ドサッ!
ついに、一誠も倒れしまった。
「里香ちゃん。」
【なぁに?】
自分の胸元にある指輪を引きちぎり左手薬指に指輪をはめる。
「力を貸して。」
大型呪霊が暴れだしそうになった瞬間、動きを止めて様子が変わった。
呪霊の体がぼこぼこと内側から何か強力な力で突き破られるような以上事態が発生した。
ブチャァァァ!!
【イ“ア”ァア“ア”】
大型呪霊を突き破ってきたものは、大きさは小柄だが、まとっている呪力が水道と大海ほどの差があった。
【あぁおぉ?だぁれぇ??】
大型呪霊は自身に起こったことが理解できていなかった。
べちゃ!
【う“う”う“う”るさい】
里香はこともなげに大型呪霊をひねりつぶした。
「凄まじいね、これが特級過呪怨霊、折本里香の全容か・・、女は怖いねぇ。」
車にもたれながら雄馬はつぶやく。
【りか あか すきぃ あお はっ どこ???】
「はぁ、はっ。」
一誠を背負い、両手で小学生児童を抱え和樹は息を切らしながら、ゆっくり、でも、確実に一歩ずつ進んでいく。
「みんっな・・・、もう少しだから!!」
(早くみんなを先生に診せなきゃ!!)
(呪いが里香ちゃんの気を引いているうちに)
「っ!!」
和樹の全身の筋肉が悲鳴を上げ、救助者を投げ出しそうになる。
「まだ、倒れるな・・!!まだ!!」
「ここで変わるって、決めたじゃないか!!!」
(頑張れ、和樹。)
(うん。)
「頑張るよ!!」
「おかえり、頑張ったね。」
微笑みながらやさしく雄馬がささやくのだった。