リリカルなのはW.C.C   作:さわZ

82 / 82
第八十話 ちょっと~、邪神様ぁ~。女の子泣いてんじゃん。

邪神がいない世界のプレシア・テスタロッサは激怒した。

この暴虐非道の邪神に辱められた上に計画をまるっと潰された事に激怒した。

たった一人の娘を救うための手段を目の前の邪神に潰されたのだ。神を語る輩などろくなものではない。

うんうん。と、クロノと一部の守護騎士を始めとした邪神関係者達は頷いていた。

 

俺、そんなにろくでなしなの?

 

邪神の視線に乗せられた想いにその場にいた九割が頷いていた。

王ちゃま一味。聖王と覇王の末裔は苦笑いしている。

 

邪神が手を下した時点で何かしらの負担を背負う運命。

邪神に助けを乞えば、好意を持つ。

邪神に敵意を剝ければ予想外の報復に会い、忌避感を覚える。

邪神と交友を持てば、未来から自分の娘(やらかし)がやってきて恥辱を受ける。

 

「まさしく、触らぬ神に祟りなし!ですね!」

 

「…理解したくないものね。これが邪神という奴か」

 

未来からやって来たというアミタが元気よく邪神の評価を発表した。

キリエは泣きたかった。だが、涙は出ない。先ほどの騒動で余計な水分をうしなったから。

 

「とにかくっ、だ!これで終わりだな!?終わりだろ!休暇置いてけ!」

 

妖怪休暇置いてけになりつつあるクロノが別時空のプレシアを捕縛しながら、息を荒げる。

なにせ、彼はこの管理外世界。地球にやってきてろくに休めていない。

いや、邪神の手によって彼等の拠点である時空航行艦アースラから間借りしているマンション。今現在装備しているデバイスにまで邪神の御業で回復効果が施されているので休めている。はずなのだが、

 

『ちょっ~とっ、クロノ君がお疲れだから裕君、あまりはしゃがないでね』

 

遠距離通信からエイミィが邪神を名指しで諫める。

クロノはこの騒動が無ければ、年越しをマンションで過ごした後、久しぶりに取った連休で昼まで何も考えずに寝て過ごそうとしていた。が、そこに邪神がやらかした。という知らせを聞いた時点で臓腑に収まっていた空気を口から一気に吐き出した。

邪神が施した回復効果が無ければ今頃、胃潰瘍か若年性脱毛症に悩んでいただろう。

 

「これで終わりだな?!終わりと言ってくれ!そうなんだろう、ザフィーラァアアっ!」

 

八神はやての守護騎士。その慌てようで盾たる守護獣。唯一落ち着いている。頼りになる男性に縋りつく烈火の将。彼女も本当なら邪神に関わらず八神邸でゆっくり過ごしたかった。

だが、彼女は年越しに邪神とデートがしたいというではないか。

シグナムは絶望した。万が一。万が一にだ。主と邪神がいい仲に。結ばれるようなことになってしまってはこれから先、邪神の加護とシャマルの介護を受けても押しつぶされる未来しか見えない。

 

「よしっ、もう終わりですね。帰りましょう。そうしましょう。え、まだ何て言いませんよね?」

 

「まだだぞ」(無慈悲)

 

「だとしたらこれは夢だ。私は今頃、主はやての家でおせちとやらをつついた後、炬燵でぬくぬくしてみている夢なんだ。…いやな、初夢だなぁ」

 

それはリィンフォースも同様だった。彼女は頼りになる同性でシグナムに次いでの実力者であるヴィータを盾にするようにして泣きついていた。彼女はシグナム同様、邪神によって弄ばれた存在だから。

 

「…精神分析」

 

「待って。ザフィーラ。それは私の役目だから。その拳を下げて。それをやったらシグナムのSAN値がもっと減っちゃう」

 

邪神を目撃したんだから狂気に落ちるのは当然だよなぁ?

 

「・・・ユウ」

 

「ど、どうしたフェイト顔色悪いぞ?」

 

「・・・去勢に興味ない」

 

「ない」

 

そんなお茶会に誘う感じで男をやめさせようとしないで。

なすびちゃんもそれ関係の病院の情報をこれ見よがしに検索しないで。それは見るからに盾でしょ。何かを押しつぶすような素振りをしないで。

それを聖王娘と覇王娘が必死に止めている。混乱の場を作ったのは自分かもしれないが、どうしてこんな事になったのかわからない。

 

「「裕君」」

 

「な、なんでございましょうなのは様、はやて?」

 

「「初潮を迎えた女の子をどう思う?」」

 

え?セクハラ?

 

「どうして、そんな事を聞くの?」

 

「「質問に質問で返さないの」」

 

「た、大変だなぁ。と、思う?」

 

内臓が抉られる痛みらしい。男だからわからんけど。

 

「「高校生な人妻をどう思う?」」

 

え?だからセクハラなの?

 

「え、いかんやろ。自活も出来ない子どもが子供を作るなよ。と、思う」

 

風邪をひいて思考もまとまらんが、それくらいはわかる。

 

「「…裕君。去勢しよ」」

 

「まだ精通もしていないのに!?」

 

嫌だよ、そんなの。

風邪をひいて思考もまとまらんが、それくらいはわかる。(二回目)

もうだめだ。この場にいる人の殆どが狂気に陥っている!原因はおそらく俺?

た、助けてユーノっ、お前だけが頼りだ。この場を収めてくれ。

 

「…逃走!」

 

「逃がさんぞっ!お前一人だけ逃がしはしないぞっ!」

 

砂浜に倒れ伏している友を見捨てて逃げ出そうとしたユーノに組み付くクロノ。さすが年上。戦闘を行う事が前提の執務官と言うべきか。逃げ出そうとしていたDEXとSTRの対抗でユーノをその場に押しとどめていた。

 

「いや、離してくれよ!絶対これ碌なことにならないじゃん!民間人の協力、拒否権くらいはあるだろ!」

 

「ふざけるな!お前も道ずれだ!」

 

さすがは我が友。邪神に関する危機察知の能力はずば抜けているね。

でも、さすがに。ちょっと傷つく。

 

「もう放っておいていいじゃん。どうせ、邪神効果で敵対者は勝手につぶれるよ!それに巻き込まれたくない!」

 

「もう潰れているんだよ。特に僕の休暇が!どうせ、プレシアの研究所でニートしているんなら働け!」

 

言っておくが、ユーノ君はニートではない。

管理局に情報提供。プレシアの手伝いをしながら、歴史研究者として地球の勉強もしている。というか、まだ子どもなんだからニートは無い。勉強が仕事と言うのなら過労と言われてもいいくらいに頑張っている。

 

「あ、あの~。お話があるのですがいいですか?」

 

「ああん?ちょっと待ってろ。この魔法生物チューノを巻き込むまで」

 

「ぴぃ。ごめんなさいっ」

 

ちょっと~、クロノくん。その見知らぬ民族衣装を着たゆるふわ女子を睨まないの。泣きそうじゃないか。

 

「…邪神効果で敵対者が潰れるって聞いていないわよ」

 

プレシア(別時空)が邪神を睨みつけるが、邪神も初めて知ったよ。

というか、味方であるなのはちゃん達も勝手に潰れたよね。

俺、(事前に)何かやっちゃいました?…やっちゃっていたぜ☆

 

「…ふむふむ。なるほど。システムU―Dの因子と一緒に邪神のデータを取り込んだことで暴走気味だった思考回路に余裕が出来たんですね。で、投降しに来たと。いい判断です。判断がつかないまま暴れるのは得策ではないですからね」

 

「…うう。やっとまともな人と会えたぁ」

 

キリエが探していた。砕け得ぬ闇。システムU―Dが年端もいかぬ少女の姿になって、接触してきたが、それに気が付いたのは捕縛されたリニスと騒ぎの中心にはいるが、風邪を引いていた事で注意散漫になっていた邪神だけが、彼女の接近に気が付いていた。

 

システムU―D。のちにユーリと呼ばれる彼女の存在になのは達が気付くのはあと五分かかった。

 




システムU―D(バーサーカー)で邪神(フォーリナー)に勝てるはずがないんだよ。
だから、暴走じゃなくてどうにか言いくるめをしようと接触してきたけど、その場は混沌と化していた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

魔法科高校の異端魔術師(作者:もやしになりたい)(原作:魔法科高校の劣等生)

死の間際、佐藤雄馬は他人を庇って命を落とした。▼その死は、本来あるはずのないものだった。▼神の手違いにより、『魔法科高校の劣等生』の世界へ転生した雄馬は、英霊たちとの縁を与えられ、新たな人生を歩み始める。▼そこで彼が触れたのは、魔法が技術として完成された世界と、英霊たちが語る神秘としての魔術だった。▼想子によって情報体へ干渉する“魔法”。▼魔術回路と魔力によ…


総合評価:2352/評価:7.25/連載:37話/更新日時:2026年05月14日(木) 16:46 小説情報

直葉「お兄ちゃーん、あの人に手を出されたー。」キリト「お前を〇す」(作者:狩宮 深紅)(原作:ソードアート・オンライン)

性懲りもなくまた書きに来ました。▼ちょっと重めで策士な直葉ちゃんのSSです。▼内容は…。まあ、タイトルの通りです。▼時系列は本編終了後を想定しています。


総合評価:3347/評価:6.45/連載:13話/更新日時:2026年04月05日(日) 02:00 小説情報

魔法科高校の退学希望者(作者:無淵玄白)(原作:魔法科高校の劣等生)

▼『現代日本』に住む男が死んだらば、色々とあって再び人へと転生したがそこは完全に誰かの創作の世界!▼しかも分かってしまった範囲では、とにかく地獄のような世界で有名な魔法科高校の劣等生という作品世界。▼こんな世界で魔法を使える立場など御免被りたい転生者の退学を目指していくどこまで続くか分からない物語。▼なにがなんでも後ろに向かって前進する(バック・トゥ・ザ・フ…


総合評価:5927/評価:7.76/連載:14話/更新日時:2026年06月11日(木) 00:00 小説情報

ようこそ暗殺者の卵がいる教室へ(作者:塩安)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

暗殺教室の潮田渚スペックのオリ主が、よう実世界を好き勝手に楽しむ話▼アンチ・ヘイトは念の為


総合評価:7861/評価:8.7/連載:27話/更新日時:2026年05月31日(日) 18:08 小説情報

魔法科高校の未元物質(作者:エゴイヒト)(原作:魔法科高校の劣等生)

四葉家に転生した主人公が、魔改造された未元物質で魔法科世界の常識をぶち壊す話。


総合評価:10267/評価:8.69/連載:4話/更新日時:2026年05月17日(日) 21:35 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>