それではどうぞ。
士道と琴里のデートは大詰め――ではないけど、僕の気分的にはそんな感じだ。
既に士道と琴里間でいい雰囲気が熟成されつつある。あともう一押し出来たら、僕たちのサポートは要らなくなる。
というか、僕は一刻も早く七罪と二人っきりになりたい。あの二人なんか放置して七罪と楽しみたい。
何だ今日の七罪は。全身密着させながら耳元で囁いたり、二人になるよう誘ってきたり。
完全に僕を堕としに来ている。サキュバスかな?
気分的にはさっさと宿題を終わらせて遊びたい子供だ。まあ、そもそも僕は本来宿題が出る年齢なんだけど。
「流れるプールでどうやってあの二人をいい雰囲気に持って行こうかな。」
先ほどまで全く考えてなかったから、即興で何か考えないといけない。まず流れるプールの特徴と目標の達成条件を整理しよう。
流れるプールはその名の通り、自ら泳がなくても流されるままでいられる。それの何がメリットかと言われたら、ゆっくりしていても状況が変化することだ。
流されたら周囲の景色が次々変わる。近くの人も短いスパンで移ろう。水の流れによって、うっかりボディタッチをするようなハプニングもある。
ウォータースライダーと流れるプールで緩急を作るのはいい案だと思う。この状況を楽しむためには……。
「浮き輪のレンタルをお願いするわ。」
僕よりわずかに先に着いた琴里が浮き輪を選んでいる。その中で僕は面白いものを見つけた。
「あれはどうでしょう?」
奥にかかっている、ひと際大きいサイズの浮き輪を指さす。
「二人用か。いいんじゃないか。」
僕が指さしたのは二人で乗れるような浮き輪だ。あれって浮き輪なのか?まあいいや。
士道が僕の意見に賛同する。ここで驚きもしないあたり、士道もエスコートの準備ができつつあるな。
「私たちはこっちの白いのにしようかしら。琴里はどれがいい?」
七罪が『既に二人用にするのは前提』みたいな状況に持っていく。流れが自然で、七罪のサポート役としての技量の高さがよく分かる。
「私は……。」
琴里の声は震えている。二人用の浮き輪を選ぶのが恥ずかしいのだろうか?
「これが、いいわ。」
琴里が指さしたのは、二人で並んで座るタイプの浮き輪だ。しかし、仕切りはなく乗るスペースも大きくない。
正直、驚いた。琴里がこんなにも攻めた選択をするなんて。琴里も士道同様に成長していたということか。
「いいのか、琴里?これだとぴったりくっつくことになるけど……。」
琴里がせっかく勇気を出したのだ。何も言わずに汲みとって欲しい。
……無理か。士道にそこまで求める方が酷な気がする。
「うるさいわね。いいのよ、これで。行くわよ、士道。」
琴里は不機嫌そうにして、浮き輪をひったくる。琴里は士道の手を強引につかんで、プールの方へ歩いて行った。
士道はあれが照れ隠しだとちゃんとわかっているだろうか?
士道は引きずられながらこちらに手を伸ばしていた。だから、手を振って見送ってあげた。
「さて、僕たちもさっさと選ぼうか。一応、二人を見ておかないといけないし。」
なんかもう『放置してもいいかな』って意識が強い。でも、この場だけって決めたから最後まで見届けよう。
「好きなの選んでいいわよ。」
七罪は僕に選択権を譲渡する。どういう風に楽しむかはお任せと言うことか。
「じゃあ、これにしようか。」
僕が選んだのは二人で寝そべるタイプのもの。少し広めだから、密着を迫るものではない。
「あら、琴里に負けてもいいの?」
七罪は僕に煽りを入れる。本家本元の人を小馬鹿にする笑顔だ。ウォータースライダーの意趣返しをしてきたな。
「いいんだよ。琴里と同じようのものを選んだら、琴里の覚悟が目立たなくなるだろ。」
「なるほどね。」
これから琴里の近くに行くのだ。近くで同じように密着しても相乗効果はあるかもしれない。
でも、それより琴里が目立たなくなる可能性の方が高い。特に、鈍感な士道なら『こんなものか』と納得しかねない。
僕たちが広めのものを使うことで、琴里の選択をアピールする。それがサポートの役割だ。
「それに。」
「それに?」
「広い浮き輪でくっついてたら、わざわざ自分の意思でくっつきたいってことだろ。」
「……愛って案外ロマンチストよね。」
七罪は驚きを見せる。僕がロマンを求めるのがそこまで以外だろうか?
「自分では結構ロマンチストに見えると思ってたんだけど……。」
ロマンだけ求めるのは愚か者の行為だけど、ロマンを求めなくなったら人生に意味などない。豊かな感情あってこその豊かな人生だ。
「……それもそうね。よく考えたら、感情の赴くままに行動してたわ。」
七罪はくすりと笑う。今までのことを振り返っているのだろうか?
「愛って結構可愛いじゃない。たまには頭空っぽにして、素直に行動したらどう?」
「……行くぞ。早くしないと、士道さんたちを見失っちゃう。」
七罪の変な評価が恥ずかしくて話題を強引に変える。僕が可愛いって、意味が分からないだろう。
「はいはい。」
七罪は子供の相手でもするように返事をした。なんか、全部見透かされてる気がする。
七罪の手を引いてプールの方へ歩き出した。
♦♦♦
流れるプールはゆっくりした印象だが案外流れが速い。七罪と話している間に、士道たちが反対側に行ってしまうほどに。
反対側と言っても屋内プールだからそこまで広いわけじゃない。ちゃんと見えるし簡単に追いつける。
でも、そこまでしなくてもいいかな。僕は七罪と二人で軽く準備しながら士道たちが一周するのを待った。
「うわぁぁ、このままじゃ倒れちゃうじゃない。どうにかしなさいよ、士道。」
「だったら揺らすのを止めてくれ。このままじゃ倒れちまう。」
流れてきた士道と琴里は仲睦まじくしていた。
揺れる浮き輪の上で琴里は安定感を求めて士道に抱き着いている。しかし、その行為は逆に揺れを大きくしている。
あの浮き輪、微妙に高さがあるからバランスを取りにくいのか。いつ倒れてもおかしくなさそうだ。
琴里も揺れに乗じているって感じではなく、本当に落ちそうになっているだけに見える。というか、演技ではあそこまでしっかり士道に抱き着けないだろう。
「これ本当に僕たち要る?」
「……要らないかもしれないわね。」
状況を既にいい方向に転んでいる。運が味方している感じはあるけど、ちょっかいをかける必要はなさそうだ。
「あ、あぁぁぁ。」
「うわぁぁぁ。」
揺れの大きさが一定の範囲を越え、完全にバランスを崩した。浮き輪は綺麗に上下反転し、士道と琴里は投げ出された。
浮き輪だけがぷかぷかと浮いている。僕は流されないように浮き輪を掴んで一旦引き上げた。
「大丈夫ですか、士道さん?」
「何とか。」
水面から顔を出した士道は平気そうだ。鼻に水が入るみたいな定番もなさそう。
「ぇ……っ、ぇ……っ。」
士道の背後から嗚咽が聞こえた。小さな子供のような泣いて士道の背中に顔を押しつけている。
その正体は琴里である。先ほどまでの勝気な態度は見る影もない。
「琴里……大丈夫か?」
「お、おにーちゃぁ……。」
琴里は鼻の詰まったような声で士道を見上げている。
僕はその様子を見て、すぐに気づいた。琴里のリボンがなくなっていることに。
「七罪、僕はリボンを探す。そっちのフォローは任せた。」
「ええ、行ってきなさい。」
七罪と即座に役割を分担して行動をする。プールに飛び込んでリボンを探すが、簡単には見つからない。
人が多いし流れもある。闇雲に探しても見つからないかもしれない。
仕方ないから少しだけズルをしよう。
「
数秒だけ
運のいいことに手すりに引っかかっていた。破れたり解れたりという様子もない。
僕は回収して琴里の方へ戻った。
三人はプールサイドで軽く休んでいるようだ。駆け寄って琴里に向けてリボンを差し出した。
「琴里、取って来たぞ。」
琴里はリボンを掴み取り、慣れた手つきでツインテールを結びなおす。
「……悪かったわね、心配かけて。もう大丈夫よ。」
驚くほどの切り替えの速さである。鼻と目が赤いのは戻ってないが、いつもの司令官様に戻っている。
琴里は黒いリボンに『強い自分』というマインドセットを仕掛けている。黒いリボンをつけている間は強くいられるのだ。
逆に、黒いリボンは琴里の精神を支える鍵と言える。失うとこういうことになってしまうのだ。
『……これは不味いね。士道がフォローするように仕向けるんだ。』
令音さんが心配している。確かに悪い状況だ。
アクシデントが発生していい雰囲気が壊れてしまった。しかし、悪いだけだろうか?
この状況、利用できるかもしれない。琴里が弱みを見せたのだ。士道に踏み込ませたらいい。
「士道さん、流れるプールは止めにしませんか?また琴里のリボンが流されたら、もう一度回収できる保障はありません。」
「……そうだな。違う場所にしようか。」
士道は僕の意見に賛同する。今回、リボンを回収できたのは偶然だ。
僕がいる限り見つからないということはないけど、破れてしまうかもしれない。それに何度も
これは合理的な判断だ。だから、不満そうな琴里も何も言わない。
勇気を出して浮き輪を選んだのに一周で終わってしまったのだ。消化不良になっているのだろう。
ここからが本番だ。
「浴場でゆっくりして来たらどうですか?お湯に浸かりながら、話をするのも悪くないと思いますよ。」
「分かったよ。じゃあ、行こうか。」
士道は僕たちも一緒に行くような口ぶりでいる。だから、勘違いを訂正する。
「二人だけでどうぞ。僕たちは流れるプールをしばらく楽しみたいので。残念なことに、一瞬入っただけなんですよ。」
わざとらしく流れるプールを楽しみたいアピールをする。本当は浴場の方が興味ある。
しかし、ここは譲るべきだろう。琴里のために。
「そうか、それもそうだな。」
「……。」
琴里は士道の後ろで何か言いたげな瞳をしている。だから、敢えて無視する。
「ところで、士道さん。琴里の黒いリボンは誰が選んだんでしょうね?」
「え?」
士道は不思議そうな顔をしている。これだから大事なことを忘れまくる主人公は困る。
「妹モードの琴里の趣味とは大きく離れている。誰か別の人が選んだ。そんな気がしますね。」
「誰かって……。」
士道は考え始めた。
ヒントまで出したのだ。思い出してくれないと困る。自分が選んだのだと。
「……。」
琴里は目を鋭くさせて、最早睨んでいる。僕は無視して七罪の手を取った。
「士道さん、頑張ってくださいね。」
「……ああ、わかったよ。」
士道は少し考えて返事をした。答えに辿り着いてないけど、スタート地点からは抜け出せていそうだ。
「インカムはお返しします。好きにしてください。一応監視しているので、呼びたい時は呼んでください。」
「悪いな。何かあった時は頼んだ。」
士道はインカムを受け取って水着のポケットに入れた。どうやら、士道一人で決める覚悟はあるみたいだ。
何かあった時というのも、戦闘や琴里の不調を考慮しての発言だろう。
「案外どうにかなりそうね。」
七罪は余裕そうな顔で言っている。心配の色は見えない。
「話題は作った。士道さんも覚悟をした。心配なんていらないでしょ。」
士道はもう大丈夫だ。
僕たちは別れてそれぞれの時間を楽しむことにした。
♦♦♦
僕たちは少し早めの昼食を摂るため、フードコートへ向かった。
流れるプールで遊びたいなんて完全な方便だ。僕はもうゆっくりしたい。
これから面倒な戦闘も控えている。早めに食べておかないと後が辛くなる。
それに、今の七罪に武器を与えるのは少し怖い。あんまり攻められると心臓がもたない。
「七罪はどこだ?」
売店で適当なものを購入して、席を確保している七罪を探す。
「こっちよ、愛。」
変な方向から声が聞こえたから声の元をよく見る。壁との位置関係が悪く、死角に隠れやすいテーブルを見つけた。
七罪は巣に籠る小動物のように安心感を得ている。何だろう。普段の七罪らしい姿を見て安心した。
「サンドイッチで良かったか?」
「ええ、ありがとう。」
七罪はサンドイッチとジュースを受け取って並べた。僕は対面に座って七罪の顔を見る。
七罪の様子は先ほどより少し落ち着いたかな?
露骨なアピールはしない。でも、普段と違う雰囲気はまだ感じる。
「私の顔に何かついてる?」
視線に気づいた七罪が僕に問いかける。ご機嫌なことはわかる。
僕をからかって楽しんでいる?でも、そんなの普段の日常だ。
今の七罪は普通じゃない。勝てる気がしない。大人の余裕って感じだ。
何か他の要因がありそうだ。でも、全くわからない。
「いや、なんでもない。七罪が可愛いって思っただけ。」
「そう?ありがとう。」
『可愛い』という言葉に照れ隠しが一切入らない。やはり何か違う。普段なら素直に受け取ることなんてほぼない。
ウォータースライダーに上がる前まで、いつもの七罪だった筈だ。きっかけはアレで間違いない。
でも、それが何故か分からない。七罪は何を得たんだ?
……新しいヒントがないと何もわからないか。僕は七罪を変えたものの正体を当てることを、一旦諦めた。
「鳶一折紙、来ないわね。」
七罪は空を見ながら呟く。襲撃する姉さんの幻を見ているのだろうか?
「来るなら明るい時間帯に来ると思うけど、わからないな。来ないならそれはそれでいいかもしれない。でも、少し残念かな。」
「残念ってどういうことよ?そんなにあんたの知ってる話に近づけたいの?」
七罪は不思議そうにしている。事件が起きて嬉しいという風に聞こえてしまったかな?
「そういうわけじゃないよ。ただ、姉さんと会いたいんだ。姉さんが『最後のピース』だから。」
「そう言えば、さっき『最後のピースが足りない』とか言ってたわね。あれってどういう意味なの?」
七罪は思い出したように問いを投げる。
ウォータースライダーで責任を迫られたとき、僕はとっさにそう答えた。それがどういう意味か気になったのか。
「……なんと言えばいいか。」
こめかみに指を当てて正しい言葉選びを考える。こういうのを言語化するのは難しい。
イメージはあるけど、それを言語化できていない。仮に言語化できても馬鹿みたいに難解で長くなる。
「別に言いたくなかったら、言わなくてもいいけど。」
七罪は僕の態度を見て、意見を引っ込めようとする。僕の態度が躊躇いに見えたのか。
「言いたくないわけじゃないけど、ちゃんと伝わるか怪しい。」
僕は物事を自分なりに解釈して、自分なりに理屈を通す癖がある。でも、解釈のやり方も理屈の通し方も常人と異なる。
自分だけ納得させるなら問題ない。でも他人を納得させたいなら、他人が理解できるようにしないといけない。
多分、かなり難しい。特に感情の問題になるとそれが顕著になる。
僕の感情の動きは明らかに特異だから。悪い意味で。
「あんたの話が小難しくて一回じゃ理解できないなんてしょっちゅうじゃない。別に、暇だからいくらでも付き合ってあげるわよ。丁度、士道たちは動きがないみたいだし。愛が話したいのなら、話してみなさい。」
七罪は僕の言葉を聞いて、僕が話しやすいように促す。ちゃんと僕の意思に委ねて。
「僕が強い感情を持っている対象は、七罪と姉さんの二人だと思う。」
「でしょうね。士道でもわかると思うわよ。」
七罪ははっきりと断言する。鈍感の代表格でもわかることだと。
「だから、姉さんに会って、僕自身の感情を……確かめたかった。七罪に抱く感情が、親愛とは……違うものだって。七罪を、女の子として特別に想ってるって……確信したい。」
七罪は僕の話を静かに聞いて、相槌を打つ。
「少し前まで、七罪と姉さんに向ける感情は……ほぼ同じだった。依存している、だけだった。それが、やっと……変わった気がする。もう、七罪と姉さんを……同じ目で見て……いないと思う。」
僕は寂しさを紛らわすため、ずっと誰かに依存してきた。それは前世の記憶を取り戻す前も後も変わらない。
七罪を選んだ理由は『僕にとって都合がいい』――ただそれだけだった。自分に自信のない七罪は、僕にとって禁断の果実に見えた。
僕をずっと見て欲しいから、僕にできることは何でもする。それしか考えていなかった。
ただ、欠けた自分を埋め続けてくれる、安心感が欲しかった。僕を受け入れてくれるなら、何でもよかった。
そんな関係は恋愛ではない。ただの依存だ。
「僕自身の感情を確信できたら、僕は進める。それが『最後のピース』だ。
今、ようやく変わりかけている。間違っていた関係から、ちゃんと踏み出せそうな気がする。」
ぐちゃぐちゃの醜い道を歩いてきた。間違いに間違いを重ね続けてきた。更生なんてできるわけがないと、自分で自分に見切りをつけた。
それでも諦め悪く可能性を探した。七罪と一緒に生きる。ただそれだけのため、考えてきた。
やっと、微かな光が見えた。僕はこの光を掴まないといけない。でないと、僕に生きる価値なんてない。
「ふふ、前置きするから何を言うかと思ったら。案外単純な話じゃない。難しく考え過ぎよ。」
七罪は微笑み呆れながら、感想を述べる。
「要するに、恋心すらわからない初心なお子様ってことね。」
「お子様って……。」
人の悩みを随分あっさり語ってくれる。こっちは頑張って考えたのに。
「お子様よ。記憶がどうとか関係ない。あんたも思春期の中学生だったのね。可愛いらしいじゃない。」
まるで大人みたいに語っている。納得行かない。
「見た目も中身もお子様な癖に。」
どうにか抵抗をする。子供じみた反論だと自覚しているけど、間違えていないと思う。
七罪も中学生の僕や琴里相手に喧嘩している。見た目は中学生の平均未満だ。
「今のあんたに言われても、全く悔しくないわね。」
七罪は余裕を見せる。普段は体型を馬鹿にされたら激しく怒るのに。どうして今日はこんなに強いんだ?
「ああ、それと一つだけ訂正させなさい。あんたの話には絶対に間違っている部分があるわ。」
「何?」
自分でも不機嫌と分かる声で返事をする。不本意ながら、子供っぽく見えるだろう。
「私は、今までの関係が間違ってたなんて思わない。確かに変な関係だったかもしれないわ。でも、この関係が嫌だと思ったことは一度もない。」
七罪は真面目な顔で断言する。僕も七罪も間違えてなんていないと。
「私たちには必要な過程だった。今は関係を進めようとしているだけよ。」
七罪は過去を肯定しようとしている。僕の否定を止めさせようとしている。
「七罪の言葉でもそこは譲れない。少なくとも僕は間違えていた。だから、間違いを正す。」
「強情ね。」
僕は過去の僕を認める気はない。辛うじて、人間未満の化け物から人間の最低レベルになりかけているだけだ。
未だ七罪に相応しい人間ではない。まだまだ成長しないといけない。
「少しは自分を卑下するのを止めたらどうかしら?」
「その言葉、そっくりそのまま返すよ。」
七罪の投げたブーメランは僕と七罪の両方に突き刺さった。
書いてて楽しい話でした。十分に満足しました。これで心置きなく戦闘回に入ることができます。地獄の続きを楽しんでください。
次回から連続十話投稿します。三月十六日から二十五日まで続くのでお楽しみください。
裏話をしましょう。今回は愛君の脳について。
愛君は広範囲の
どうしてか、愛君は