お洒落なレストランを貸し切り、七罪と僕の誕生日パーティは開かれる。本日はパーティー当日。招待客が徐々に集まり始めている。
主役兼主催側の七罪と僕はだいぶ前から会場に入っている。もう一人の計画者である姉さんや、司会進行の琴里、令音さんも同様に。
準備は完璧。後はまばらな学生組が揃ったら始められる。
「これはどういうことだ、鳶一折紙!」
お誕生日席から少し離れた学生組の席で叫び声が聞こえる。十香のものだ。
声高に不満を主張している。十香が士道から少し離れた席に配置され、姉さんが士道の隣になっているのが不満なようだ。
「何を言っているか分からない。私は準備された席に座っただけ。」
姉さんは涼しい顔をして受け流す。しかし、白々しさがここまで伝わる。
確かに姉さんは準備された席に座っている。それを決めたのが誰か考えると……。
姉さんもこのパーティーを計画した人間の一人。席をある程度自由にする権限を持っている。
「ぐぬぬぬ。」
「落ち着けよ、十香。十香専用の料理が並んでいるみたいだぞ。」
士道が十香を宥める。士道の言う通り、十香を離しているのは専用の料理を用意するためだ。
十香と他のメンバーを一緒くたにすると少し面倒だ。バイキング形式だが、十香とそれ以外で分けてある。
「しかしだな、士道!」
なお、反論しようとする十香。そこに意外な声がかけられる。
「夜刀神十香の席にのみ、きな粉パンを用意している。」
姉さんだ。パーティーの詳細を知っている姉さんは十香の興味を引く情報を提供した。
「なん……だと?それは本当か?嘘ではないだろうな?」
十香は姉さんを疑ってかかる。自分を騙すための虚言でないかと。
「嘘ではない。信じられないなら、ウェイターに確認すればいい。」
「そ、そうか。うむ、聞いてくる。」
十香は料理を準備しているウェイターに声をかけに行った。その隙を見逃さずに姉さんは士道に手をかけようとする。
「これで邪魔者はいなくなった。士道も一緒に
「今の言い方、ちょっと変じゃなかった⁉折紙の”実”弟のお祝いだよな⁉」
士道は絶叫しながら突っ込んでいる。ナチュラルに義兄弟にされていることを感じ取ったのだろう。
このままだと本当に姉さんに食われるぞ。僕は、別にそれでいいけど。
「これは強敵だね~。四糸乃もしっかりしないと、士道くんを取られちゃうよ。」
「負けま……せん。」
士道の反対隣で四糸乃が闘志を燃やしている。恋敵の進化に触発されているようだ。
姉さんは僕の意見を取り入れて、成長した。以前のように十香と同レベルで喧嘩するのではなく、いなす技術を覚えたのだ。
これから女性陣はより一層技術を磨くだろう。ハーレムは順当に強化されるな。頑張れ士道。
♦♦♦
時刻になり、全員揃ったようだ。司会の琴里と令音さんが開始の宣言を執り行う。
「司会進行を務める五河琴里です。皆さま、本日は七罪と鳶一愛の誕生日を祝うため、お集まりいただきありがとうございます。ささやかな催しも用意しておりますので、お楽しみいただければ幸いです。」
深紅のドレスに身を包んだ琴里が挨拶をする。アナウンサーのようなできる女の雰囲気が出ている。
既に所作は完璧だ。十年して見た目が追い付いたら、立派なレディになるだろう。
「同じく司会進行を務める村雨令音だ。しっかりとした会場を手配したが、参加者は身内ばかり。本人たちも堅苦しくないものを希望している。適度に気を抜いて楽しんでほしい。」
元々、格式高い場に出ても問題ない言動をしている令音さんだ。普段のままでも十分この場に適応している。
きっちりしている琴里と少し崩した普段通りの令音さん。いい感じの空気だ。この二人にお願いして良かった。
「それでは開会の挨拶をします。担当するのは主役の二人の友人であるこの方たちです。」
会場の中心に立つマイクにスポットライトが当てられる。注目を浴びるのは四糸乃とよしのんだ。
四糸乃はよしのんとセットで白のワンピースを着ておめかししている。四糸乃は照れながらも小さく会釈をしている。
「今日はお誕生日おめでとうございます、七罪さん、愛さん。」
「お誕生日おめでとー、お二人さん。」
控えめながらも自分を主張するようになった四糸乃と、コミカルに場の雰囲気を緩くするよしのん。相変わらず逆方向な性格をしている。見ていて微笑ましい。
「お二人は大事なお友達です。だから、今日という日が迎えられたことが、とても嬉しいです。」
沢山練習したんだろうな。詰まらず、はきはきと喋っている。嬉しいな。
「四糸乃様……。」
それを見て僕以上に感情を動かされた人がいる。隣に座る七罪だ。
口元を抑えて涙を流している。いくら何でも感極まり過ぎではないだろうか?
まあいいか。喜んでくれたなら、言うことはない。
「七罪ちゃん、泣いてくれるなんて、よしのん感激!隣で余裕な顔してる愛君も、後で干からびるくらい泣かせてあげるよ~。覚悟しておいてね♪」
会場中でくすくすと笑いが起きる。どうやらこのウサギはムード作りがお上手なようだ。
「お二人にとっていい日になることを祈って、開会の挨拶を終わります。みなさんも一緒にお祝いしてください。」
四糸乃とよしのんは頭を下げてこの場を締めた。大きな拍手が起こる中、四糸乃は恥ずかしそうに自分の席に戻った。
♦♦♦
開会の後は食事タイムだ。歓談をしながら美味しいものを摘まむ。
「これ美味しいな。トマトと半熟卵か?」
士道は食べている料理に興味を持ったようだ。
「それはシャクシュカというアフリカの料理。トマトソースに卵を加えて半熟に仕上げたもの。」
「へ~、良いアイディアを貰ったな。これなら家でも作れそうだな。」
姉さんの説明を聞いて、士道は興味を一層強める。家庭的な士道らしい視点だ。
「スパイスが重要。クミンやターメリックを使用している。」
「そのあたりの調味料も今度買ってみようかな。あるとバリエーションが広がりそうだし。」
高校生なのに随分と所帯じみている。マイナー調味料の購入を検討するなんて。
しかし、良い感じに話題が作れているな。裏方としてパーティーのことを詳しく知っていることが、姉さんのアドバンテージになっている。
変な会話をするまで放置で良さそうだ。姉さんも今日は
「士道君、これも美味しそうだよ~。」
四糸乃がよしのんのいない右手でフォークを持っている。その先にはオムレツやとん平焼きのような料理が刺さっている。
バインセオだったかな?ベトナムのお好み焼きみたいな料理だ。
「おお、それも美味しそうだな。後で取りに行こうかな。」
士道の興味をそそるチョイスをしている。精霊達は大好きな相手のことをしっかり見ているようだ。
「士道君、どうせならここで食べちゃわない?ほら、あ~んって。」
よしのんは自分の口を大きく開けて、真似をするように促す。
「いや、でも……。」
士道は躊躇っている。間接キスが照れくさいのだろうな。
「いや、ですか?」
「キスしたこともあるんだし、今更恥ずかしがらなくてもいいじゃな~い。」
四糸乃の上目遣いとよしのんの後押しによって、士道はたじたじだ。
「そ、それじゃあ、あ~ん。」
「あ~ん、です。」
四糸乃も士道も恥ずかしそうにしている。道化だけが愉快そうに踊っている。
「なあ、七罪。大丈夫か?……気持ちは分かるけど。」
七罪は料理も食べずに下を見て、ぷるぷる震えている。体調不良ではないだろう。
「愛、教えて。私は、この抑えがたい衝動を……どうすればいいの?」
七罪は静かに言い放った。色々な感情をたっぷりブレンドした、カオスな内心が伝わる。
どういう感情か察することは難しくない。要は四糸乃に喜んでほしいけど、士道が四糸乃をものにすることを、耐えられないのだろう。
「微笑ましく見つめるしかないんじゃない?四糸乃の幸せを祈ってあげようよ。」
綺麗に言ったけど、『我慢するしかない』ということだ。四糸乃が幸せな以上、七罪にできることは何もない。
「ええ、そうね。分かってるわよ、そんなことは。
私が士道に何かしたところで、一番悲しむのは四糸乃だもの。私が手出しして良いわけないじゃない。
士道が四糸乃に酷いことをしたなら、遠慮なくこの手を汚すわよ。士道が使うトイレットペーパーをハバネロ塗り込んだものに変えたり、士道の靴にスライム仕込んだり。
でも、士道は男か疑わしいほどに優柔不断だから、四糸乃がアプローチ仕掛けてる有様じゃない。それで私が何かしたら、私の方が悪人でしょ。」
「どうどう。少し落ち着こうな、七罪。」
気持ちは分かった。士道の曖昧な態度に怒りながらも、四糸乃に手を出して欲しくないとも思っている。
複雑な感情を抱いているのか。最早、四糸乃の親の心境だな。
ただ、場所が悪い。そういうのは、家でやってくれ。
「さっきの発言全部、本人たちに聞かれているから。」
「はっ⁉」
七罪は顔を上げて周囲を見る。気まずそうな顔をしている、士道と四糸乃の顔が目に映る。
「えーと、七罪さん……。」
「いやん、七罪ちゃんの愛が深くて、よしのん困っちゃう。」
よしのんが場の空気を軽くしようと頑張っている。しかし、苦しい。
「七罪、将来は海外に住んではどう?オランダ、ベルギー、スペイン、カナダがおすすめ。」
姉さんは何か変なことを言っている。どういう意味かは分からないけど、日本で許されないことを推奨していることは分かる。
「くっ……。私にそっちの気はないわよ。」
七罪は反論している。どういう意味か理解できたのだろうか?
僕が人のことを言う資格はないけど、内心で思うだけなら許されるだろう。
僕の彼女、面倒くさい性格しているな。まあ、そういうところも含めて愛しているんだけど。
♦♦♦
「それでは、そろそろ余興に移りたいと思います。担当の十香は前へどうぞ。」
琴里の号令で十香が食事を止めて前に出る。つい先ほどまで両手に持っていた、きな粉パンが消えたのはマジックだろうか?
「うむ、皆よく聞いてくれ。私が考えたのはご当地グルメクイズだ。いろいろな場所の美味しいものを食べて、どこで作られたものか当ててほしい。」
厨房から新たな皿三つが送られてくる。その上にはドームが乗っており、今は中身が見えない。
「ご当地グルメをラタトスクのスタッフが再現した。愛と七罪はその料理を食べて、どの都道府県のものか答えてくれ。」
令音さんが十香の説明に補足をする。十香の考えを、ラタトスクが具体的な企画まで持って行ったのだろうな。
琴里か令音さんか分からないけど、相変わらずいい仕事をする。十香らしくて、パーティの雰囲気にも合っている。
「では、左から開けてみてくれ。皆の分も用意してあるから、一緒に考えてみてほしいぞ。」
早速、ドームを開けて中を見ると、白っぽい和菓子が入っていた。あんこのようなものが薄皮を貫通して見えている。
「『いきなり団子』というお菓子だ。甘くて美味しいぞ。」
十香は事前に試食しているみたいだ。『いきなり』とはどういう意味だろうか?
持ち上げてみると、黄色いものも入っている。感触から言ってクリームじゃなさそうだ。
「ねえ、なんか数が多くない?」
七罪が皿を見ながら指摘する。どう見ても十個以上入っている。
周囲を見渡すと、どれも同じくらい入っている。明らかに過剰な個数だ。
「心配は要りません。食べたいだけ食べて、残りはウェイターに渡してください。後で
「うむ。」
琴里の言葉に十香が元気よく頷いた。初めからその気で大量に用意したのか。
十香らしいプロデュースだ。全員お腹いっぱい食べられる。
「それじゃあ、食べてみようか。」
「そうね。」
七罪と一緒に食べてみる。もちもちとした感触とあんこの味は予想通り。
黄色いものは少し固くて優しい甘みが広がる。これはさつまいもか。
「あんことさつまいもって合うのね。知らなかったわ。」
七罪もさつまいもだと思ったようだ。さつまいもならやっぱりあの県かな?
「鹿児島じゃないかな?さつまいもって言うくらいだし。」
確か、薩摩藩が今の鹿児島だった筈だ。僕はこれくらいしか思いつかない。
「いいんじゃないかしら。私もこれといって思いつかないし。」
七罪も賛成してくれた。これでファイナルアンサーだ。
「正解は……熊本県です。同じ九州ですが、残念。
『いきなり』というのは熊本の方言で『簡単、手軽』といった意味があります。さつまいもを包んで簡単に作れるのことが語源です。」
「「へ~」」
琴里の説明に七罪と一緒に感心する。そんな意味だったのか。
「それでは次の問題に行くぞ。」
『いきなり団子』を置いて、次のドームを開く。
これは何かのからあげかな?一口サイズで食べやすそうだ。
「白身魚ね。変な癖がなくて美味しいわ。」
「うん、でも食べたことない味。少なくともスーパーで簡単に買える魚じゃないと思う。」
美味しいけど市場には出回らない。どんな魚だろうか?
「内陸部ではないだろうけど、それ以上僕は絞れないな。」
日本は海に囲まれている。海に面した都道府県なんて無数にある。削れたのなんてほんの数個だ。
「じゃあ、この問題の回答権は私が貰おうかしら。島根にするわ。」
七罪は渋い県を選んだ。僕はそもそも存在すら忘れかけていた。
「どういう根拠?」
「ああいう離れ小島みたいな場所では、地元にしかない魚を手軽に調理するんじゃないかと思っただけよ。別に大したことは考えていないわ。」
色々言いながらも真剣に考えている。説得力は高い。
「正解は……茨城県です。二人が考えた通り、魚の正体が重要でした。」
「それは『あんこうのからあげ』だよ。茨城県はあんこうの名産地として知られている。」
琴里と令音さんの説明に納得する。あんこうなら市場に出回らないけど、一部地域では食べられていそうだ。
「偉そうに愛に言いながら、思いっきり外している自分が恥ずかしい。あんこうくらい分かりなさいよ、私。」
七罪は地味に落ち込んでいる。最近、ネガティブな発言が控えめだったから懐かしいな。
「いや、十分いい考えだったと思うぞ。そもそも、僕は何も出てこなかったし。というか、あんこうって分かったら茨城が出てくるの?それ普通に凄いと思うけど。」
本当に七罪は自分に自信がないな。普通に高スペックだと思うけど。
頭が回って気が利く。勉強、家事、絵描き、文章作成と大概のことは何でも一人前以上にできる。
問題点があるとすれば、運動能力が低いことと見た目が小学生並なことか。補って余りあるくらい小さな欠点だ。
「そう?」
「そうだよ。」
上目遣いの七罪の頭を撫でる。最近では珍しく、七罪が僕に甘えている。僕もボケて甘えてばかりじゃないのだ。
周囲の視線が集まるけど気にしない。七罪の愛が買えるなら、僕の羞恥心など喜んで投げ売りする。
「次が最後の問題だ。」
十香の言葉に従って最後のドームを開ける。その中には小さい鍋が入っていた。
中に入っていたのは茶わん蒸しか?でもレンゲでつつくと、スフレみたいに簡単に崩れてしまう。
「『たまごふわふわ』という料理だ。あの不思議な食感が止められなくて、無限に食べてしまうぞ。」
レンゲから伝わる軽さからは密度の低さが予想できる。これなら、十香は無限に食べそうだ。
口の中に入れると溶けて消えた。スポンジの方がまだ中身が詰まっていそうだ。
「ふわふわってパンケーキじゃなくて、風船とかの空気のふわふわなのね。」
「メレンゲは作ったことあるけど、卵ってここまでになるんだ……。」
今日は驚かされてばかりだ。僕の中で十香の存在がランクアップした。
「さて、どうやって当てるかだけど……。」
先ほどまでと違って材料では絞れない。方針がなかなか立てられないな。
「とりあえず、関東方面は確定でしょ。」
「え?」
七罪があっさりと半分削った。どういうことだ?
「出汁が違うじゃない。ラタトスクならその辺まで含めて再現するでしょ。これは関東の出汁だから、少なくとも東日本の料理よ。」
七罪はそのまま司会席の方を見る。当然琴里と令音さんが座っている。
「琴里の表情を見ると図星のようね。じゃあこれは確定として……。」
遂に探偵みたいなこと始めたぞ。
七罪の洞察力は一体どうなってるんだ?僕も同じ表情見ていたのに何も読み取れなかった。
「さっきの問題の答えが茨城だから、多分関東そのものは出さないでしょ。」
七罪はチラリと琴里の方を見るが、今度は顔を隠している。流石に対策したか。
「後のヒントは製法かしら。」
「製法?」
「そう、この料理SNS映えを意識したような名前だけど、作り方は結構古いものなのよ。それこそ、江戸時代よりも前の料理と言われた方が納得できるわ。」
どうして料理からそこまで考えられるのか。頭がいいというのは七罪のことを言うのだろう。
次々と知識を体系的に繋げて応用している。ただの頭でっかちとは次元が違う。
「だったら、北海道や東北は除外されるんじゃない。あの辺はもっと歴史が浅いでしょ。」
東北や北海道は江戸時代前後で日本になった。日本の料理で江戸時代より前に作られたとなれば、自然と候補から外れる。
「となると、残りは中部と近畿ね。」
結構絞ったな。本格的に正解が見えてきたぞ。
「どっちかというと中部地方っぽいのよね。」
「どうして?」
「地味なのよ。材料も作り方もありきたりで、出しゃばらないといけない大阪や京都の雰囲気に合わないわ。こういうのは特徴の薄い中部地方の雰囲気よ。」
全方向に喧嘩を売る言い方をしているけど、考察は鋭い。近畿の方向性と違うのは納得できる。
「そして、この空気を卵に混ぜるっていう発想。貴族や商人じゃなくて、武士や農民の発想じゃないかしら。」
「だとしたら、江戸幕府や鎌倉幕府があった関東寄りの地域?」
「そうね。関東に隣接している長野、山梨、静岡があやしいわ。」
候補は残り三つ。これなら、本当に当てられるかもしれない。
「その中でイベント映えする答えといったら、静岡じゃないかしら?知名度が地味に高いから、他二つと違ってそもそも発想になかったってことは避けられるわ。」
メタ読みと知識を使ってここまで来た。さて、答えはどうだ?
「……おめでとうございます。正解です。」
琴里が正解を宣言する。
「凄いぞ、七罪。大正解だ。」
十香が素直に驚いている。マイクを必要としない大きな声が響く。
「せめて地方を当てるだけにすべきだったかと思っていたが、君たちには丁度いい難易度だったね。」
令音さんが賞賛してくれる。いや、普通に難易度高いですよ。
「七罪さん、凄いです。」
「七罪ちゃん、探偵さんみたいだったよ~。」
四糸乃とよしのんが賞賛を送る。本当にすごいと思う。ほとんど一人であの難問を解いてしまった。
他の皆も拍手している。子供相手のご機嫌取りではなく、心からの賛辞だ。
「いや、あの、そんなことは……。」
七罪は照れくさそうに頭をかいている。やっぱり僕の彼女は皆に自慢できる優秀な子だ。
全員違った魅力があるから『デート・ア・ライブ』はいいんですよ。そして、キャラ同士で絡むことで単体では出せない魅力を出してくれるから面白い。色々勉強した甲斐はありました。
ここで裏話をしましょう。今回は席順について。
お誕生日席の愛君と七罪の近くに折紙、士道、四糸乃、真那の順番で並んでいます。
折紙と士道を並べたのは当然、折紙本人。十香を離そうとしたので、愛君が無難な理由を考えました。
四糸乃を士道の隣にしたのは七罪です。七罪は四糸乃大好きですね。
真那を四糸乃の隣に配置したのは愛君です。新しい人間関係を構築して欲しいという意図があります。