「ふう……緊張するなぁ」
春頃から個性の重点的な鍛錬と筋トレとロードワークをしつつ受験勉強をしているとあっという間に受験日になった……焦凍は推薦枠取ってるから別口だし仕方ないけどさぁ
「さて、頑張りますか」
「どけデク!」
……気合いを入れた矢先なんか叫んだと思って見たらヘドロ事件の時に人質になっていた男の子が前にいた緑色の髪をした男の子に叫んでいた、確か爆豪勝己くんだっけ?
「はい失礼、バッチバチになるのは別にいいけどそんな敵意剥き出しの顔だとプロやってけないよ?」
「ああ!?んだてめぇぶっ殺すぞ!」
「ぶっ殺すって……本当にヒーロー志望なの君?」
「っち!」
舌打ちした彼は踵を返して雄英へと入っていった……本当になんなんだろうね彼?
「君、大丈夫?怪我は?」
「あっ……えと……大丈夫、です」
「……そっか、じゃお互い頑張ろうね」
そう言って私も雄英の敷地の中に入っていく、燈矢兄に連れられて何度も入ったからこそわかるけど広いんだよねぇこの学校
━━━━━━━━━━━━━━━
「(筆記は手応えあり、ケアレスミスも考慮して見直しした限りは大丈夫の筈……次は実技試験と来た。ルールの方は燈矢兄から聞いてるからわかるけど念の為聞いた方が良いよね?)」
お昼ご飯を食べ終えた私は講堂の方に来ていた……これ皆ヒーロー志望なんだね、あっちょっと遠いところに爆豪勝己くんとモジャモジャ君いた同じ学校なのねあの2人
「……ケロォ」
「?どうしたの?」
「さ……寒いわ、この辺り空調が届いていないみたいだから」
ふと声が聞こえてその方向を見ると隣にいたカエルっぽい女の子が寒がっていた。あぁーそう言えばこの辺ひやぁっとしてるね、私氷に耐性あるから全然気づかなかった……ちょっとだけならバレないよね?
「……これでどう?」
「ケロ?暖かいわ?もしかしてあなたの個性?」
「うん、私氷と炎の複合個性持ってるから今じわぁっと炎出してるの……加減はどう?」
「ケロケロ、ありがとうとても暖かいわ……私蛙吹梅雨って言うの梅雨ちゃんって呼んで?あなたは?」
「私は吹雪、轟吹雪って言うの……よろしくね梅雨ちゃん」
パパ、ママ……受験先で友達増えました。しかも可愛いし優しそうな子です
『今日は俺のライヴへようこそ!エヴィバディセイヘイ!!!』
シーン……
『こいつぁシヴィーー!!!実技試験の概要をサクッと説明するぜ!アーユーレディ!?YEAHHHH!!!!』
いやメンタル鬼強かな?説明担当はヴォイスヒーロー《プレゼント・マイク》、雄英教師をしながらラジオもしており結構な人気がある人でもある
『入試要項通り!リスナーにはこの後10分間の「模擬市街演習」を行ってもらうぜ!サポートアイテムの持ち込みは自由!プレゼン後は各自指定の演習会場に向かってくれ!』
ふむふむ……同じ学校のメンバー同士での連携が出来ないようにバラバラになってるのか、で4種類の仮想敵ロボが出現するからそいつらを潰して回って合計点で決まると……まあどうせそれだけじゃないんだろうけどね?
「質問よろしいでしょうか!プリントには四種の敵が記載されております!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態「ちょっと待ちなよ」っ!なんだね今俺が質問をしている所だぞ!」
「……先ずは口を挟んだ事に対して謝罪を申し上げます大変申し訳ござません、ですが口頭と記載で差異を生ませているのは何かしらの意図があると此方は認識していると思った矢先に痴態だのなんだのと仰られるのは少しお門違いでは?」
「っ!?なんだと?」
「もしかしたらワザと3種と口頭で言いつつ最後の方で大ボスとして出す……とか記載の方は4種だけど実は3種が正解だとか、所謂ブラフを見せている可能性もあります。プロの現場において正確な情報が届く可能性があるわけが無いんです……」
『オーケオーケー受験番号7111くんナイスなお便りサンキューな!そして受験番号0111ちゃんもナイスなお便りだ!4種目の敵は0P!所謂おじゃま虫ってやつだ!スーパーマリオブラザーズやったことあるか?レトロゲーの!あれのドッスンみたいなやつだと思ってくれりゃいい!各会場に一体!所狭しと暴れまくる!逃げるもよし攻めるもよしのギミックだ!』
「成程……ありがとうございます!それと君!先程は済まなかった!」
「分かれば良いんです、先生も口を挟んでしまい申し訳ありません」
『いいさいいさ!間違いなんざ誰にだってあるんだからな!俺からは以上だ!最後に我が校”校訓”をプレゼントしよう!かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えて行く者」と』
ーさらに向こうへ
『Plus・Ultra!それでは皆良い受難を!!』
━━━━━━━━━━━━━━━
耐火性・対氷性のあるジャージに着替えた私は会場にてスタンバイしていた……ら見覚えのある顔が見えた、ええまさかのあの爆豪勝己くんと同じ会場なの?
「ちょいちょいそんな威嚇しないの」
「ああ?っちてめぇいやがんのか……俺の邪魔すんじゃねぇぞ?」
「あら失礼?それは無理な相談ね、ヴィラン的行為をするつもりは無いけどこれはあくまでポイントの奪い合いなのよ……だからあなたの獲物を横取りするかもね?」
「んだと!」
そう言い残して私はスタートラインに立つ……すぐに個性使えるようにだけしつつ開始の合図を待つ
『ハイスタート』
声が聞こえたと共に駆け出し両手から炎を噴射して加速、氷の弓矢を作り構えながら走っていく
『どうしたどうしたぁ!実戦じゃカウントなんざねぇんだぞ!走れ走れ!賽は投げられてんぞ!それにもうリスナーのひとりがスタートダッシュ決めてんだぞ!』
「(見つけた!)行きます!【氷弓 流鏑馬】!」
ひよっこりと顔を出して行った仮想敵ロボの頭部を鋭角にした氷の矢で走り去りながら撃ち抜いていく……撃ち漏らしは彼にでも差し上げましょうかね?
「ほっ!」
何体か固まっているところに側転しながら矢を複数本放ち貫く……今ので20Pは稼げたかな?とりあえずもっと他のところ行こう!
「くっそ!なんだよアイツ!」
「氷の個性かよ!強固性じゃねぇか!」
「はぁっ!」
3Pが出てきから足で思いっきり蹴り砕く……後ろを振り返ると顔を青ざめた男子らがいた
「ふふ、ごめんあそばせ?」
まだ始まったばっかりなんだ……気長にやっていこう
━━━━━━━━━━━━━━━
モニタリングルームにて
「ふむ……」
「あらこの子やるわね」
「スタートダッシュは完璧、その後は最速で矢を放ちつつ情報収集を行い他受験生の頭上に瓦礫が落下してきたタイミングで蹴り砕いて救助、怪我している子はトリアージレベルを確認し遠方へ逃がし現場へ再突入……やるな」
「しかも現在のポイントは85Pだ……そして救助ポイント含めてしまえば130Pに登るね」
「これは決まりましたね、校長」
「うん、それじゃあ出そうか」
━━━━━━━━━━━━━━━
「おい氷女!俺の獲物取んじゃねぇ!」
「射線上にいる方が悪い!悔しかったら私の奪ってみなさいよ!」
残り時間2分、ポイントはかなり集まり80は固いと思ってるけどどうだろうね?なんて考えていると奥の方からズズゥン!という音が聞こえたから見てみるとやたらとでかいロボが出てきた……あれが0Pか!
「……おい爆破男、あれは私の獲物よ?取らないでよね」
「……は?んでてめぇニヤけてんだ?」
「興奮してるって言ってよね!ジャイアントキリングなんてヒーローからしたら見物よ!さあ刮目なさい!」
そう言って私はやつの正面に立ち炎を圧縮し狙いを定める……まだ……まだ……引き付けろ!
「苦難上等!全部飲み干して私はNo.1の座に座ってみせる!【赫灼熱拳 プロミネンスバーン】!」
跳躍し暴力的なまでに圧縮された蒼い炎は攻撃モーションに入った0Pの眼前で殴り付け0Pを飲み込み消し飛ばした……こっから私は始めるのよ、私の王道を!
『ハイしゅーりょ〜!』
地面に着地すると同時に終了の合図が出た……さてさて結果はどうだろうね?
氷って意外と便利そうよね、攻撃にも防御にも使えるし移動にも使える……果てには応用効くから弓矢とかにもなるから割となんでも出来るっていう