存在してはならなかった世界   作:真暇 日間

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絶対に存在してはならない世界100

 

 アイルランド王宮の中庭にできた畑でとれた小麦を使った麵。スープには同じくアイルランド王宮の中庭の畑でとれた野菜の皮から作ったいわゆるクールブイヨンを使って洋風に。トッピングにはアイルランド王宮の一角でアタシが勝手に育てたウズラの卵を味玉にしたものと、芋餅を醤油で焼いてチャーシュー風にしたもの。残念なことにこれだけだとスープに深みが足りないから動物性の旨味も欲しくなる。ベーコンとかがあれば即効入れてたね。無いんだけど。

 魚介類ってこの世界だともう本当に全身メシマズ物質で、メシマズ抜きしようとすると味も風味も何もかも無くなってしまう。だから現状魚介類を使うならアタシが出すかアタシが美食研のビオトープで育ててる奴を使うしかないんだけど、ここに持って来るわけにもいかないから使えない。キノコも在庫がちょっと危ないから使いたくない。美食研では今のところキノコの栽培は本当に少ししかやってないからね……いやだってほら、あれ難しいんだよ。

 

 そういう訳で洋風なんちゃってラーメン。鹹水は使ったし一応ラーメンとしての定義は満たしてるはず。今回は前に聖蹄祭で出したやつとは違うって事前に言っておいたし、多分大丈夫だとは思うんだよ。

 思ってただけだったけど。

 

「まさか一応の味見で一杯丸々飲んじゃう人がいるとは思わないじゃん? せめて噛みなよ消化に悪いよ?」

「そこじゃないと思うのですが? と言うかいつの間にウズラなんて育てていらっしゃったのですか?」

「妖精郷で育てたから三日で結構成長して増えたよ」

「三日……ウ゛ッ」

「食べるのに夢中になってこちらを見てないからって陛下の目の前で吐くのはどうかと思うよ」

「吐きませんよ……ちょっと鉄錆の味が喉までこみあげてきただけです」

「大丈夫? ちょっと賢者の石入り胃薬飲む?」

「……賢者の石、とは、あれですか? 古き錬金術における完全物質、卑金属を貴金属に変え水を命の水に変質させるという?」

「完全物質かは置いておきまして、多分それですねぇ。材料もいくつか種類がありますし使った材料によって効果も変わってきますけど、今回は人間の魂を材料にした錬金術の増幅装置じゃなくて金塊と世界樹の雫とオリハルコンを使った怪我と体力回復に特化したやつにしておいたから、いつでも使っていいよ。壊れないから」

 

 実は勢いのまま王冠も作ろうとした時にこれから作ってしまい、それからふと王冠はまずいなと考えを改めた結果宙に浮く形になっちゃったから用意しただけなんだけどね。病気にも効くよ。あ、ある程度のダメージで自動発動するようにしておいた方が良いかな? 光るけど。

 ちなみに金塊は会社の方でちょっと手を出したやつを流用してて、世界樹の雫はアイルランドの妖精郷を探索してて見つけた世界樹からちょっと採取した。オリハルコンに関しては……銅を主体とした合金に魔力を加えて電子と魔力素子を入れ替えるとできるから、自作した。大元は十円玉と五円玉、そしてホチキスの針。お金の改造は犯罪? なんと魔力素子って電子より軽いから質量的に同一のものとは判断されることがまず無いから大丈夫。この世界だとまず間違いなく。

 

 あと、一部の人達の目がとても怪しい。欲に塗れていると言うか、非常に飢えていると言うか。

 その視線は、殿下たちに向けられている。確かに色々な所に連れ回す際に匂いが嫌だったから例の油で全身マッサージして匂いは抜かせてもらったし、その結果肌のくすみとか体臭とかが大幅に改善したから肌の調子もよくなってるし、それを先に受けたSP見習いさんの肌を見れば自分もそうなりたいと思うのはおかしなことではない。

 アタシだって何も知らなければ多分受けたいと思うだろうね。綺麗になるのは嬉しいことだし、アタシからすれば自分を美しく保てても無いのにトレーナーさんの隣に居たいと思うのは思い上がりが過ぎると思っている。

 まあアタシがどう思ってるかって言うのは置いといて、そういった視線はなんと食事が始まるまでは王妃殿下からすらも向けられていたんだからどれだけ求められてるかというのはわかる。わかるけど、まだ早い。だってほら、アタシはまだ目的の一つであるKG6&QESすら取ってないんだから、まずはそれを取ることからするべきだ。それが終わって余裕があればね。

 それに、作ったばかりの畑のこともあるし、ピルサドスキー殿下に紹介した勝手に作った北花壇騎士……まあ、ウズラたちのことなんだけど、北花壇騎士の面倒とかも見ないといけない。ちなみにある程度妖精郷で育ってから王宮に連れてきて畑の傍に住まわせているけど、雑草駆逐力が素晴らしい。美食研にいる鶏たちに匹敵する。流石に戦闘能力はまだまだ届かないみたいだけど、代わりに妖精仕込みの攪乱能力はもしかするとうちのハト以上かもしれない。身体能力だとハトたちの方が上なんだけど、連携とちょっとした自然感応能力がね。

 

 ともかく、これで以前言っていたことについて最低限の義理は果たせたということで。これから先はまたいずれ。とりあえずここで砂糖を作れるようになってからかな?

 




Q.何作ってんの?
A.ドラ〇エ8式賢者の石。何回使っても壊れません。ただ、流石にこれを宝石代わりにあしらった王冠を作ることは自重しました。

Q.なんでウズラ……?
A.ある程度すぐ育って、脱走能力低めで、攻撃能力低めで、子供でも安心して面倒見れる鳥って多分これかなと。

番外編のネタ(すぐ用意できるものに限る)

  • ナイスネイチャ+αのヒミツ(ウマ娘風)
  • ウィニングカラオケ(NN杯直後)
  • 『ハヤイ』という名の馬について
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