すごいね、ウマ娘パワー。
週間の50位あたりにも居た……ほんとに凄いね、ウマ娘パワー。
それはそれとして皆様ありがとうございます。
週に一回、目についた重賞を頂きながら日々を過ごしていると、アタシが出ただけで回避するウマ娘が増えてくる。でも流石にG1となるとそんな事をするような根性無しはほとんど居なくなってくる。相手が強いから逃げるのは兵法だなんて言うけれど、負けなければいいってだけならレースに出る必要ないと思うんですけどね?
とは言ってもこの世界では走ることは命懸け。それもアタシが知っている以上に命懸けなんだから、勝ち目が全く見えない相手と走りはしたくないと言う気持ちはわからなくもない。何回繰り返してもその時のその走りは一回きりなのだから命くらい懸けてみろと思うアタシも居て心がふたつある感じがしますねぇ。
さてそれはそれとして、メジロ、シンボリ、ダイイチ、サクラといった名門からお目付け役……と言うか連絡役みたいな人たちが美食研究会に入ってきました。今までの周回であまり活躍の見られなかった人達だったけど、とりあえず駆けつけ三杯例の青汁で懐柔した。
なんか凄い反応だった。初めはよくわからないものを口に入れることに忌避感を持っていたようだけれど多分上の人から出されたものはちゃんと飲み食いするよう言われてたんだろうね。恐る恐るではあったけど口を付けて、そこからはもう急な坂を転げ落ちるボールのようだった。
一杯だけでは止まらず二杯、三杯と飲み干していくたびに明らかに健康体に近付いていく身体。ガッサガサでひび割れていた唇に柔らかさと艶が現れ、貧血気味だったせいか浅黒くそり返っていた爪が一度に伸びて健康的なピンクに。髪も同じように伸びて、しかし今までの細く弱いボロボロの髪ではなくキューティクルのしっかりとした丈夫な髪に生え変わるように。
自分たちの体のあまりの変わりようにか、もしくはただひたすらに身体が求め続けた栄養が急激に補給されたことによって起きた脳内麻薬のせいか、全員が固まり、呆けてしまった。
「アタシたち美食研究会は、こういったものを作っています。そして皆さんはそれぞれの家との連絡役であると同時に様々な材料や完成品の試供品を受け取る立場となりました。代わりたい人はいくらでもいます。やる気がないのであれば帰ってくださって結構ですが……いかがでしょうか?」
それを聞いた全員の目が据わった。何があろうとこの位置から離れないようにするにはと本気で頭を回し始めたらしく、全員がその場で跪いてアタシに頭を下げた。なんでかオグリ先輩やマーベラス、ライス達も一緒になって跪いている。やめてほしい。アタシをどうしたいわけ?
「ここは現在実験農場となっています。今皆さんが飲んだものの材料となる野菜などを育てている場所ですね。普段はそれらの面倒を見つつ何かあった際に本家と連絡を取るのが役目となります。
また現在府中に巨大な洗土設備と浄水設備が急ピッチで建設されていることはご存知でしょうが、そこが完成すれば日本のあらゆる場所から土が運び込まれて浄化され、全国的に私たちの作り出した野菜が作られ、売りに出されるようになるでしょう。
我々の目標は、それを世界全てに広めることです。美味、すなわち美しい味。それを世界全てに広げ、いついかなる時でも美食を楽しむことができるように最善を尽くしましょう。
各員、健闘を祈ります」
『はい!』
クソデカい声なの笑っちゃう。狂信者じゃん。独裁国家でもこうはならないと思うんですけどー?
そしてこれからの活動のための会議。さっきまでの信者ムーブを脱ぎ捨ててこれからこう言う事をやりたいだとかこういう状況でもいけるか実験したいだとか人手足りねえだとか、そういうのはきっちりやってくれるから文句も言いづらい。隠れてやられて広まって手がつけられなくなるより幾分マシだから見逃してるって部分もあるけど。
あとごめん、アタシのせいなんだけどやっぱ邪魔だから新人の皆さんその爪と髪切ってきて。ついでにそうなった原因と結果を本家の人達にも報告よろしくね。
……飢餓状態で突然大量に栄養を取っても大丈夫って言うのは、多分この世界の人間特有なんだろうなと思う。次に栄養がちゃんと取れるのがいつなのかわからない状態で偶然取れた栄養をしっかりと身体に取り込んで無駄にしないように進化した結果がこれなんだろうね。
多分だけど栄養を溜め込むための構造を獲得した別の器官とかもあるんじゃないかな。アタシの知る限りだと肝臓がその役割を主に果たしてるはずだけど、それ以外にも何かありそう。ちゃんと食べられればそこに栄養が蓄積されていくのも見れそうな気がする。
それと、やっぱり名家の人達は栄養失調の症状があまり出ていない。不味すぎて身体が受け付けない自然の食べ物ではなくて、生成された栄養食なんかを食べられてるから多少は良くなってるんだろうね。貧乏家庭の人達は本当に死なないようにするので精一杯な所もあるらしいから。
オグリ先輩も昔は酷かったらしい。不味くて、吐きそうになって、それでも吐いたら大変なことになることが分かって吐かないように必死になって、なんとか体を作って。ちょっとその苦労はわからないし、わかりたくもない。だって多分アタシならそれ死んでるし。何度も感謝してきてるけど、トレーナーさんの置き土産には本当に感謝だ。トレーナーさんありがとう。
……そう言えば、オグリ先輩と言えばでおなじみのあの人は今どうしてるのかな?
Q.やっぱ危ない奴じゃん!?
A.少なくともこの世界において違法性は全くないので……なんなら比較対象が最悪すぎるだけで実際の所栄養満点な青汁と言うだけなので……。
Q.やっぱり監視役来ますか。
A.まあ来ますね。名前は考えてないので聞かないでください。必要になったらそれらしいのをでっちあげます。
番外編のネタ(すぐ用意できるものに限る)
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ナイスネイチャ+αのヒミツ(ウマ娘風)
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ウィニングカラオケ(NN杯直後)
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『ハヤイ』という名の馬について