存在してはならなかった世界   作:真暇 日間

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絶対に存在してはならない世界49

 

 夏真っ盛り。もう本当に暑くて暑くて大変だ。いつもの世界なら海に行くなりプールに行くなりして涼むんだけど、この世界だと海もプールも汚染されてて入る気にならないから自分でなんとかする必要がある。

 それはそれとして真夏の炎天下で飲む麦茶ってどうしてこんなに美味しいんだろうね? 水分だけじゃなくてミネラルも必要な所に染み入ってくるから? なるほどー。

 

「そういう訳なのでみんなも喉が渇いたらこの焦げ茶色の液体を飲むこと。いいね」

「グビッグビッそうだぞみんグビッ」

「早いわ!と言うか飲みながら喋んな一旦それ置け!」

「ネイチャ、無くなってしまった」

「だからいくらなんでも早いわボケぇ!こんなデカいヤカン一人で飲み干すとか、お前な……」

「お代わりはそれなりにあるので倒れる前にどうぞー」

 

 こう言っておかないとみんな割と頑張りすぎるきらいがあるからね……ああほんと、水だけでも簡単に確保する方法が欲しい。アタシが居なくてもちゃんと使える方法で。

 アタシがいるならそれこそ必要になった時に適宜真水を出せばいいだけなんだけど、アタシがいないとできないからね。

 化学系はタキオンさん、機械のソフトはシャカールさん、オカルト系ならカフェさんが専門に近いんだけど、みんなまだ居ないからね。ほんと、なんかの薬品とかでメシマズ物質を吸着するフィルターとかできないかなーと。まあできないんですけどね、今のところ。

 

 ただ、地中のメシマズ物質抜きの方法でこの世界だけでできる方法が一つ見つかった。多分存在しているだろうなとは思っていたんだけど、自分ではメシマズ物質を生産せず地中に存在するメシマズ物質を再利用しているタイプの植物がようやく見つかった。

 多くの植物がメシマズ物質を自ら産生している中で、これだけメシマズ物質そのものがあるならそれを利用しているだけの植物が存在しないわけないとは思っていたけれど、ようやく見つかった。これでこの世界の人でも問題なくメシマズ物質の除去をする事ができるようになった。

 他の植物と一緒に育ててたら何の意味も無いし、枯れて地面に落ちて分解されたらせっかく吸い上げたメシマズ物質も地面に戻ることになるから何の意味もないんだけどね。ちゃんと集めて廃棄しないと。

 ちなみにその植物、アタシが知る限りで一番近いのは『たんぽぽ』だと思う。ブタナの方かもしれないけど。

 こっちの方はアタシの出した芋と違って土地の栄養を根こそぎしていくようなことはないから結構気軽に使うことができる。根っこも深い所まで伸びるから、ちゃんと処理できればとてもいいメシマズ処理になる。取り込むメシマズ物質の量はアタシの出した例の芋に比べると相当劣るけど、これに関しては例の芋の方がおかしいだけで普通と言える。

 

 ……そう言えば、アタシっていつからか幽霊系の相手もできるようになってるのね? この世界は神様が近いからそういう存在もそれなりにいるんだけど、そういった存在の中にはとても力の強い存在もいる。

 出会った回数の多い順で言えば、まずはカフェさんとよく一緒に居るお友達、つまりはアレとよく似た何か。アレと同時に存在しているし、生霊かと思ったけれどどうにも違う。多分あれはカフェさんの方に紐づけられてる存在だと思う。

 それから三女神様。サトノのシミュレーターではなくて噴水の所でたまに現代のウマ娘達を眺めている姿を目撃する。世界中に存在する石像を行ったり来たりしているからか、あんまり見ないけどね。

 そしてここからはあまり見かけない存在になるのだけれど、日蝕さんとお芋さん。かたや日本のトレセン学園の校訓にも名前を残した古き最強にして並ぶ者無きウマ娘。かたや……いやゴメン、あの人の方はよくわからないんだよね。ものすっごい記録とか残ってるんだけど、それ以上にキャラの濃さと名前がぶっ飛びすぎててそっちに意識が持っていかれちゃってね……。

 だってさ、ポテイトーズよ? しかも綴りが『potatos』じゃなくて『potoooooooo』なの。ポット・エイト・オーズ、で、ポテイトーズ。歴史に残る珍名よ? それでいて物凄い強かったって言うね。

 

 で、そのお芋さんたちは基本的に自分の生まれ故郷とか育った学園とかにいることが多いんだけど、たまにこっちにも来るのね。多分ウマソウルの影響があるんじゃないかと思うんだけど……そう考えるとお芋さんって何か関係があるのかもね?

 で、だ。そんな時に偶然お芋の収穫をやっていて、それに気付いて寄ってきたお芋さんに好奇心からふかし芋を与えてみたアタシを誰が責められようか。

 

 結論。お芋さんはお芋が大好き。それはどこの世界でも大抵そうだったし、この世界でもそうだった。お芋さんがお芋が好きだし、お芋の料理も好んでいる。それは死んでからもそうだし、お供え物にもお芋を置いとけば割と満足してくれる。

 じゃあもしも、この世界で、お芋さんが食べたことの無いだろうお芋を与えた場合、いったいどうなるでしょうか。

 

 なんか、その、一部の畑に明らかに加護が働いてるのよね。当然ジャガイモ畑なんだけど、その一角にだけ虫とか付きにくいのよ。勿論手入れとかはするし間引いたりもするんだけど、その間引いた芋も軽く調理して一部を置いておくと消えてなくなるんだよね。

 

 不思議なこともあったもんだなぁー。(棒)

 

 

 




Q.お芋さん出てくるんだ……。
A.たまに。なおこの世界では初めて食べたジャガイモに脳をやられました。

Q.じゃあ日蝕さんは?
A.脳をやられた時のお芋さんの反応を見て逃げました。逃げてなければ恐らく人参とかで脳をやられていました。

Q.いい植物見つけたね。
A.これでヤバい芋を使わなくても大丈夫だとネイチャさんも一安心。

番外編のネタ(すぐ用意できるものに限る)

  • ナイスネイチャ+αのヒミツ(ウマ娘風)
  • ウィニングカラオケ(NN杯直後)
  • 『ハヤイ』という名の馬について
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