存在してはならなかった世界   作:真暇 日間

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絶対に存在してはならない世界53

 

「ナイスネイチャ杯を開こうと思うんだ」

「……いいんじゃないか?」

「優勝賞品としてアタシに晩御飯のリクエストができる権利が与えられる感じで」

「いつやるんだ? 今すぐはできればやめて欲しい、ちゃんと身体を作って参加したい」

「ねえネイチャ。まさかとは思うけどそれグレード制限なしで開こうとか思ってないよね? ちゃんとデビュー前ジュニア期クラシック期シニア期ドリームトロフィーで別れてるよね?」

「んと、えっと、ライス、頑張るね!きっと勝つね!」

「話は聞かせていただきました。開催にあたっての雑事はこのシンボリフウミにお任せを。完璧なレースにしてみせましょう」

「お待ちになって。このメジロデスワも一口噛ませてくださいませ。トレセン学園内でしっかりと周知してからでなければ暴動が起きてもおかしくありませんわよ」

「その前に距離とコースを決めなければ。芝とダート、そしてそれぞれ距離を決めてから参加者を募る方がよろしいかと」

 

 なんか一気に話が進むじゃん。いや別にいいけどさ。

 と言うかちょっとした模擬レースみたいなものを想定してたのに思ったより大掛かりになってネイチャさんちょっと驚いてます。どうしようねこれ。

 

「えーと、じゃあとりあえずグレード分けしようか。テイオーが言ってたみたいにある程度の年代で分けて、あとドリームトロフィーかな?」

「ではその方向で進めさせていただきます。それぞれのレースに名前はおつけになられますか?」

「んー……いや、その辺りは任せるよ。模擬レースみたいなものだと思ってたからそんな考えてないんだ」

「……ネイチャは何故模擬レース程度の規模で済むと思っていたんだ? そんな訳ないと新入生でもわかると思うんだが?」

「多分だけど、ネイチャにとってはそれが普通だからじゃないかな☆★☆」

「なるほど、確かに。ネイチャが作りたいものがあるから作ると言うのはネイチャからのリクエストをネイチャが受けているのと変わらないと言うことか。多くの者が羨ましがる環境だな」

 

 まあ確かに美味しいものを食べようと思ったら今のところアタシに関わる以外じゃ無理だしね。アタシに関わらないでもメシマズ物質を抜いた畑を作るまではできるかもしれないけれど、メシマズ物質を産生しない野菜なんかは完全にアタシの持ち込みだ。この世界の植物の大半がメシマズ物質を産生するようになっているんだから仕方ないのかもしれないけどさ。

 それはそれとしてどんなものの用意をしようか考えておかないといけない。あと多分参加者はそれなりの人数になるだろうことがみんなの反応から察せられるから、事前に予選とか開いておいた方が良いかな? なんか年末のURAファイナルズとかを思い出すね。あれはあったりなかったりするし、名前が違う似たようなのになったりもするけど。

 なんにしろ人数が思っていたより多くなりそうだから、できるものとできないものとをいろいろ考えておかないと。もし会長さんあたりが優勝したら……アレかな、デザートにはりんごのガトーインビジブルでも作って、食前酒にシードル、食後にはアップルブランデーでも用意しておこうか。使うりんごはもちろんふじりんごね。

 デビュー前だと勝ちに近そうなのは……ライスとブルボンさんかな? マーベラスは今回あんまりやる気がない、と言うよりは、よくアタシと一緒にいて時々だけどリクエストを聞いてるからだと思うけど、参加を見合わせるみたいだ。あとは……ぶーちゃん? あ、ナリタブライアンね?

 ジュニアだとテイオーかなぁ。中距離なら現状最強格。長距離はスタミナがちょっと足りなさそう。これからのトレーニングにかかってるよ。がんばれー。

 クラシックは結構混戦するかも。短距離はルビーさん、マイルならヘリオスさん、中距離だとライアンさんかアイネスさん、長距離ならメジロのパーマーさんかマックイーンかな? イクノは……どこに出るにしても善戦はしそうだけど、優勝できるかはわからないかな。

 シニアは大分大変なことになる。ちょっと数が多すぎてよくわからない。と言うかここまで多いと実行できるのか不安になってくるね?

 

 まあとりあえず、アタシの近くにいる人たちに発破かけとこうと思う。アタシとしてはある程度近くにいてくれた人が勝ってくれた方が作るのも楽だからね。

 

「オグリ先輩」

「どうしたネイチャ。悪いが私はこれから本気で追い込む予定で」

「優勝したら特別な料理、作ってあげますね?」

「……誰が相手でも勝利を掴んでみせよう」

 

 オグリ先輩が本気になったらしい。いやこれを言う前から本気っぽかったけど、本気度が上限を超えてぶち上がった感がある。

 

 ……そうだ。開催までをみんなに任せてしまうのは仕方ないにしても、ちょっとしたサプライズは必要だよね? 夏が終わるとしばらくは収穫とレースに忙しくなるから、早いところ準備だけはしておきたいな。多分だけどできなくはないと思うんだよね。

 

 本物のレジェンドレースを見せてやる。

 

 

 




Q.何する予定?
A.有り得ざるレジェンドレース、ですかねぇ。

Q.いやあの、本当に何する予定?
A.名家の人達の伝手などなどを辿って色々と。

Q.ところでこのレース模擬レースのつもりってマ? 正気保ててる?
A.ネイチャ「酷くないですかね?」

番外編のネタ(すぐ用意できるものに限る)

  • ナイスネイチャ+αのヒミツ(ウマ娘風)
  • ウィニングカラオケ(NN杯直後)
  • 『ハヤイ』という名の馬について
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