朝早くに起きて畑の調子を見て、前日に蒸留して冷ました水をやる。ウマ娘ならまずは人参だけど、ここに植わっているのは人参だけではない。
まずは大豆。これは大事。とても大事。無いと多分アタシ死ねる。それから小麦とジャガイモ。主食にできる奴だね。これも大事。
後は簡単に育つ二十日大根とかでそれなりの結果を出し続けて、じっくり時間をかけないといけない奴のめくらましにする。
あと大事なのは勝手に作物を食べにくる野生動物とか虫とかだね。これは主にネットで対応。触ると死ぬけどまあいいよね。野菜泥棒は敵。
本当は電気柵とかを応用したかったんだけど、それをやると電気代や設備費用が凄いことになるのが目に見えていたからトレーナーさんの置き土産で対応。練習の時のエアロバイクで発電すれば結構電気代が浮くのはびっくり。
そして雑草などを抜いて集めて切り刻んでメシマズ物質抜きをしてから肥料の材料として畑の一角に埋めておく。その頃になるとオグリ先輩もやってきて雑草抜きや荷物の運搬を手伝ってくれる。あとエアロバイクでの充電もだね。
……あー、温室とまではいかないにしてもビニールハウスとか作ってあげれば虫とか寒さとかもう少しましになるのか。今度用意しよ。
ちなみに、つまみ食いしようとしたらメシマズ物質水(薄め)を一杯プレゼント。とあるテイオーがアタシのお弁当のおかずを一つつまみ食いしようとしていたのでかわりに飲ませたら気絶した。その上何を食べても不味い味になったらしくて食欲が減退していたけれど、それでもアスリートとしてなんとか美味しくない栄養食を飲み込んでいた。泣いてたけどこれに関してはテイオーが悪い。三日位で治ったらしいから大丈夫。
そういえば、暫く十分な量の栄養をとっているのが原因だと思うけどオグリ先輩がちょっとふっくらしてきている。今までが痩せすぎだったので健康になってきているだけの話。
あと、ここの世界のオグリ先輩って他の世界に比べて食べられる量がかなり少なめ。身体が小さいのも理由の一つだと思うけど美味しい物がなくて沢山食べたいと思うことがほぼなかったのが一番の原因だと思う。
あと健康になってきているのもあって現役時代……と言うか、トゥインクルシリーズ時代より強くなっている。オグリ先輩のトレーナーさんから「オグリお前……まさか今から本格化だったのか!?」とか寝言を言われていたのを聞いた時は笑いそうになった。ただ健康になっただけですよー。
アタシはアタシで一勝クラスのレースに挑んで勝利。前回より200m伸ばして1200mで走り、ワールドレコード。このまま200m刻みでワールドレコード作っていこうかなと思う所存。
そう思っていたら、強すぎるからと二勝クラスやプレオープン、オープンを飛ばして重賞クラスに参加するようにと通達された。勝って当然のレースに来るなと言うことらしい。
……いやあの、それだとG1にも出れなくなるんですが? 中距離以上なら20秒くらいレコード縮められる確信を持っているのですが? 走るなと?
まあそれはともかく重賞以上なら出れるようなので早速重賞へ……行こうと思ったらまだやってなかったので、暫くは美食研究会の活動メインになることが確定した。そこで使える畑を増やしていくことにした。
メシマズ物質は物質として非常に安定している。その上水にも油にも容易に溶けて混ざり込むし、熱で壊そうとすると1550℃と2時間が必要になってくる。なんで植物がこんなわけのわからない物質を産生してんのこんなの絶対おかしいよ!
……とはいえ嘆いても始まらないし終わりもしないので手作業で使えるようにする。
まずは水に容易く溶けることを利用してたっぷりの真水に土を入れ、混ぜる。あまり土の量が多すぎるとこのあと置いといてもなかなか土と水が分離しなくなるのでそこそこの量にしておくこと。
それで土と水が分離したら水を別の容器に移して、土はもう一度真水に漬けて混ぜる。これでかなりメシマズ物質は薄まってくれる。これを三回も繰り返せば十分に『使える』土になる。
そして水の方は蒸留して水とそれ以外に分けて水の方は再利用する。残った方はほぼメシマズ物質なのだが、他の水溶性の栄養分も混じっているのでそのまま廃棄とはいかない。しても良いけど勿体無いじゃん? トレーナーさんの置き土産を使えば強制的に分解と再構築して使えるものに変える事はできるけどさ。それアタシしか出来ないし。
なので集めたメシマズ物質はちゃんとした研究機関にトレセン学園名義で送りつけてもらって、何かに使えないか試してもらう。アタシの知ってる限り抗菌作用があるけど殺菌作用は無い。虫どころか菌すら嫌がるメシマズ物質って……本当になんなの?
そうしてできた畑の土は、実はまだメシマズ物質が残っている。今度は油につけてやると、水には溶けないけど油には溶けるメシマズ物質が溶けてくる。まあいろんな植物があるのにメシマズ物質が一種類なわけないよねって言う。
ただこっちのメシマズ物質は水溶性のあるメシマズ物質と比べると量が少なめ。なので一回やれば十分。残念なことに油の再利用はできないけどね。
これでようやくまっさらに近い土が出来上がる。量にもよるけど数ヶ月くらいは平気でかかる作業だけど、やらないとメシマズ物質が染みてきてメシマズになるから仕方ない。
そして作物の方もメシマズ物質を抜くために、真水と栄養だけで育てる。メシマズ物質の無いところで何度も育てることで少しずつではあるけどメシマズ物質の濃度が下がってきているのを確認している。まあまだ不味いけど。
あと50代もメシマズ抜きを続ければ、ちゃんと美味しくなってくれるはず。栄養効率は……うん、悪いまま。ちゃんと栄養を溜め込んでくれるように成長してほしい。
Q.ここまでしないと使えない土って……
A.別に使えますけど死ぬほど不味くなります。
Q.ところでレースの方は?
A.ナレ死。特に苦労することもなく普通に走って普通に勝って普通にワールドレコード更新するだけ。
Q.メシマズ物質って何に使えるの?
A.今のところ虫や動物の忌避剤、抗菌剤ですかね。人体には使えませんが。
あと……拷問?
Q.ネットで死ぬって何?
A.電気流せば死にます。まあネイチャさんはかつてのトレーナーの置き土産で効率を上げていますが。
番外編のネタ(すぐ用意できるものに限る)
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ナイスネイチャ+αのヒミツ(ウマ娘風)
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ウィニングカラオケ(NN杯直後)
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『ハヤイ』という名の馬について