グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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戻りたくないエグフィード家に戻り、両親と対峙した。

そして、俺はセリーヌさんに叔父さん達の目的を訊き出す事にしたのだが……。


第101話 〜セリーヌ達の目的〜

「教えてもらいます、あなた達の目的を……何故、強いポケモンを集めているのかを」

「…………」

 

やはり来たか、セリーヌは内心呟く。

グリードを迎えに行く時から、この問いかけが来ると予感はしていた。

だから――彼女は用意していた答えを返す。

 

「――秘密、です」

少しおどけた口調で言葉を返すセリーヌ。だが……当然ながらグリードは納得しない。

 

「セリーヌさん、もちろん俺だって素直に答えてくれるなんて思ってないよ。

 けど……今度ばかりは話してくれるまで逃がさない」

「…………」

 

これもまた予想通り、グリードは納得などしてくれなかった。

だが仕方ない、逆の立場なら自分とて同じ事を言っているだろう。

仕方ないが……今ので納得してほしかったというのが本音である。

 

「俺には、正直叔父さんやセリーヌさんがポケモンハンターのようにポケモンを金儲けの為に捕まえようとしているとは思えない。

 でも、セリーヌさん達のやってる事は紛れもない犯罪行為だ。だから……やっぱり知りたいんだ。どうしてあんな事をしたのかを……」

 

2人はそんな人間ではないと思っているが故に、グリードはわからなかった。

何故シェイミを狙ったのか、何故強いポケモンを集めようとしているのか。

その理由が知りたい、そして……できる事なら止めたい。

たとえどんな理由があろうとも、セリーヌ達がやっている事は犯罪以外のなにものでもないからだ。

 

――しかし

 

「……強い力がいるのです、話せるのは……これだけですね」

セリーヌは、それでも真実をグリードに語ろうとはしなかった。

否――語るわけにはいかない、グリードだけには。

もし話してしまえば、間違いなく彼を巻き込んでしまう。それだけはなんとしても避けなくてはならない。

 

「セリーヌさん……」

「あの……そんな答えじゃグリードだけでなくわたしも納得できません。

 あなた方にどんな理由があろうとも、この間のあれは犯罪行為です。

 ジムリーダーとして、ポケモントレーナーとして、見過ごすわけにはいきません」

 

先程まで沈黙していたフウロも、セリーヌの曖昧な答えにおもわず口を挟む。

しかし……それでもセリーヌはそれ以上語ろうとはしない。

 

「……どうしても、話せないんですか?」

「はい。ですがこれだけは信じてください、エリック様もわたくしも……目的を果たせばポケモン達は必ず元の場所に返します。

 ですから……どうか、グリード様はこの件にこれ以上関わらないでください」

 

強い意志を込めて、セリーヌはグリードにそう告げる。

その言葉が真摯なものだと彼女の瞳を見て理解し、グリードはおもわず口ごもった。

……納得、できるわけがない。

だが、彼女のそんな瞳を見てしまうと……グリードは何も言えなくなってしまう。

 

「……じゃあ、とりあえずこの話は保留です」

「ありがとうございます」

「保留って言ったんですよ、それよりもう1つ……俺をイルミナ学園に入学するように手配してくれたのは、本当におじさんなんですか?」

「はい」

迷う事なく即答を返すセリーヌ、前の質問もこんな感じに答えてほしいものだが……。

 

「……どうして、叔父さんは俺をイルミナ学園に? あの時の俺はポケモンの知識なんてまるで無かった。

 それなのに、どうしてわざわざイルミナ学園に……」

イルミナ学園の特別推薦状を用意するのだって、ちょっとやそっとではできない。

何故エリックは、そんな苦労をしてまで自分をの学園に入学させる手配をしてくれたのか、グリードにはわからなかった。

 

「……エリック様は、グリード様のポケモンに対する情熱やトレーナーとしての才能を見抜いておいででした。エリック様も昔は優秀なポケモントレーナーでしたから。

 そして、グリード様にポケモンを通じて成長してほしいという願い故に……」

「…………」

その話は真実だろう、エリックはいつも自分を気に掛けてくれたし、本当の息子のように接してくれた。

グリードにとって、エリックこそ本当の父親に等しい存在だから、その言葉は信じたい。

 

「ですが、やはりエリック様の考えは正解だったようですね。

 イルミナ学園に行ってから、グリード様はとても逞しくなり……優しさと強さも兼ね備えた素晴らしいお人になられました。わたくしとしても、とても嬉しく思います」

「…………」

 

本当に嬉しそうに笑みを浮かべるセリーヌを見て、グリードはついため息をついてしまう。

なんだか、セリーヌの嬉しそうな顔を見ていると、もうこれ以上しつこく訊きたくなくなってしまう。

……これも彼女の狙いだと思うが、逆らえないのは仕方ない。

 

「……今は、セリーヌさんの言葉を信じます。

 でも、もう二度とシェイミの時のように無理矢理手に入れるなんて事はやめてください。

 もし、またそんな事をしたら……今度は、絶対に容赦しません」

本気の口調でそう告げるグリード、セリーヌもそれを理解したのか。

 

「――はい。その約束は命を懸けても守ります」

力強く頷きを返し、グリードの言葉を真摯に受け止めた。

……それで満足したのか、グリードは立ち上がる。

 

「その誓い、信じます。でもいつか……ちゃんと話してくださいね?」

「はい、全てが終われば……必ず話します」

「…………」

 

その言葉で、全ての納得ができたわけではない。

だが、これ以上問いただしても真実を話してはくれないだろうし、かといって無理矢理訊き出すなんて事はできない。

本当はこんな事いけないとわかっているのだが、やはり……自分ではセリーヌに強くはなれないわけで。

 

「それじゃあ、そろそろ帰ります」

「もがっ!?」

「……そうですか、残念ですね」

本当に残念そうに言うものだから、若干の罪悪感が生まれるが……こればかりは仕方ない。

 

「むぐぐ……!」

「……フウロ、食い終わる待つから慌てなくていいよ」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「――ねえグリード、よかったの?」

「ん……?」

屋敷を離れ、街を出て暫くしてから、フウロは少し躊躇いがちにグリードへと声を掛ける。

 

「ほら、お父さんやお母さんの事とか……あのメイドさんの事とか」

「………ああ」

「こんなにあっさり帰っても、よかったの?」

「いいよ。何度も言ってるけど、俺は二度とエグフィード家には戻らないし、セリーヌさんも……今は、決して邪な理由であんな事をしたわけじゃないって、信じる事にしたから」

 

おそらく、セリーヌの言葉に偽りはないだろう。

無論、ただ世話になったから信じているだけというのもあるかもしれない。しかしグリードは信じたいと思ったのだ。

彼女達は、決してポケモンを悪意ある道具にはしないと。

 

「ならいいけど……」

「それよか次はフキヨセに行こうぜ、挑戦者が待ってるんだろ?」

あまり待たせるのも悪い、そう思いグリードはムクホークを出そうとするが。

「……うぅん。グリードは先にイルミナに帰ってて」

フウロのその言葉に、動きを止めてしまった。

 

「えっ、なんで?」

「挑戦者とバトルするのはジムリーダーであるわたしだもん、グリードは来たって意味ないでしょ?」

「それは、まあ……」

「それにね、こんな事言ったら失礼なんだけど……関係ないグリードがジムに来ると、迷惑なんだ」

「…………」

「あっ、でも別にグリードがダメだとかそういうわけじゃないの。

 ジムリーダーとして、挑戦者の実力を限界まで引き出してあげたいから、部外者には来てほしくないの。

 そりゃあ、グリードとちょっととはいえ離れるのは嫌だけど、わたしにはジムリーダーとしての責務があるから」

「………責務」

「だから、フキヨセにはわたし1人で行くよ」

 

ごめんね、と目で訴えるフウロだが……グリードにしてみれば、謝られるものではない。

フウロはフキヨセジムのジムリーダーとして、立派に己の責務を果たそうとしているだけ。

それが悪い事であるはずがないし、ましてや謝る必要などない。

 

「……わかった。じゃあ俺は先にイルミナに戻ってるよ」

「ありがと、すぐ戻るから……寂しがっちゃダメだよ?」

「はは……了解」

 

おどけるフウロに、グリードも笑顔で返す。

そして、フウロはスワンナをボールから出し、フキヨセに向けて飛び立とうとした瞬間。

 

「あ、そうだ」

「………?」

何かを思い出したように呟き、グリードの元へ。

首を傾げるグリード、そんな彼の頬に自身の顔を近づかせ……。

 

「………ちゅ」

「は………?」

左の頬に、暖かな感触が。

見ると、フウロは少し恥ずかしそうに笑っていた。

 

「えへへ……やっぱりちょっと恥ずかしいね」

「……今」

「こーら、そういう無粋な事は訊かないの。それじゃあ、またね!!」

 

一気にまくし立て、そのままスワンナで飛んでいくフウロ。

……頬に、キスされた。

 

「………うわぁ」

自覚すると、顔が熱くなっていく。

情けない、たかだか頬に唇が当たったくらいで……。

 

「うっ、く……」

そう自分に言い聞かす度に、恥ずかしさが込み上げていった。

「……ちょっと、顔冷やすか」

ぶつぶつと呟きつつ、グリードは歩を進める。

赤くなった顔を元に戻してから、ムクホークを出そう。そう思いながら……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「―――行ったか」

場所は変わり、エグフィード家の執務室。

クロスは机から離れ、窓へと移動する。

 

「……馬鹿息子は、やはり使えないか……」

エグフィード家に戻ってくる、セリーヌのその言葉を聞いてようやく自覚したと思ったのだが、やはり思った通り愚息は何も変わっていなかった。

おまけにポケモンを家族だなどというふざけた戯言まで放ち、もはやクロスの中でグリードに対する自分なりの期待は完全に消え去っていた。

 

「………まあいい。所詮この計画は私1人で充分だ」

口元に浮かべるは、玩具を手に入れた子供のように純粋で……同時に、狂気に満ちた笑みだった。

「もうすぐだ……もうすぐあのポケモンの制御も完全に完了する。

 そうなれば、もはや誰であっても私の邪魔をする者は居なくなる……」

芝居がかった口調で、誰もいない部屋で喋り続けるクロス。

……それは、とある変化のカウントダウン。

 

 

「さあ……早く私のものになれよ―――私の■■■■よ」

 

 

 

 

To.Be.Continued...




【ツタージャ】♀           【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】            【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ            ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード          ・かぜおこし         ・アイアンテール
・真・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん           ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ            ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム           ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り    ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール         ・かげぶんしん       ・アクアテール
                   ・はかいこうせん      ・みずのはどう


【オノノクス】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり         ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト    ・はがねのつばさ
・あなをほる     ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう   ・ストーンエッジ 
・はかいこうせん   ・きあいパンチ
・かみなりパンチ

【クチート】♀    【ラティアス(ティア)】♀    【ゴチミル】♀
【使えるわざ】    【使えるわざ】         【使えるわざ】
・てっぺき      ・ラスターカノン          ・ねんりき
・アイアンヘッド   ・じこさいせい          ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ  ・はかいこうせん         ・サイケこうせん
・ねごと       ・りゅうのはどう
・ラスターカノン   ・りゅうせいぐん
・かみくだく     ・れいとうビーム
            ・ドラゴンクロー
            ・はがねのつばさ

【ピカチュウ】♂
・10まんボルト
・アイアンテール
・ボルテッカー
・でんこうせっか
・かみなり
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