グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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イルミナリーグに向けて、俺……とレシラムとゼクロムは、旅立とうとした。

さてどこに行こうか……そう思っていたら、ライモンシティのカミツレさんに呼ばれたのを思い出す。

というわけで、俺達はライモンシティに向かったんだけど……何の用なんだろ?


第120話 〜到着、ライモンシティ、カミツレの呼び出し〜

「おぉー……!」

ライモンシティの喧騒を見ながら、レシラムはその大きな瞳を子供みたいに輝かせる。

いや、実際子供か。

「おい、今失礼な事考えなかったか?」

「いや、別に

勘が鋭いレシラムを適当にあしらいつつ、ライモンシティを歩く俺達。

ゼクロムは前を向いて歩き……レシラムは、辺りにキョロキョロと忙しなく視線を送っている。

 

「レシラム、危ないからキョロキョロしないの」

「大丈夫だ。私の身体は人間のそれとは違う」

「知ってるよ、だから心配してるのはお前とぶつかった人に対してだ」

 

見た目は……というか、まんま人間のレシラムとゼクロム。

しかし、身体能力はポケモンの時と変わらないので、素手でコンクリートの塊をぶっ壊したりする事も可能なわけで。

……どうか変な奴等に路地裏に連れて行かれませんように、レシラムやゼクロムじゃなくて連れて行った奴等の身が危なくなる。

けれど、レシラムもゼクロムも人間離れした(人間じゃないけど)容姿だから、さっきから注目されっぱなし。

 

「よし、では早速色々見て回る事にしよう!」

『ちょっと待て』

俺とゼクロムの声が見事にハモる、ていうかすっかりツッコミ役が定着したなゼクロム、レシラムのせいで。

 

「なんだ?」

「なんだじゃないよ、お前ライモンシティに来た目的、忘れてんじゃないか?」

「? 遊びに来たのではないのか?」

「違うだろ。グリードがカミツレという人間の女に呼ばれているから、来たのではないか」

「………そうだったな」

「レシラム、忘れていたな?」

「そ、そんな事はない。ただ記憶の彼方へと放り投げていただけだ!!」

「そういうのを一般では『忘れた』というんだ」

「…………」

 

2人のやりとりを見ていると、本当にあのレシラムとゼクロムなのかと疑いたくなった。

特にレシラム、お前のキャラがこんなに違うものだとは思わなかったぞ……。

 

「むぅ……せっかく人間になれたのだ、たまには羽目を外しても良いではないか……」

「その気持ちはわからないでもない、だが我等は我が儘でグリードと共に居るのだ。

 これ以上我が儘を言って困らせるわけにはいかないだろう?」

「むぅ……」

どんどんあからさまに不機嫌になっていくレシラム、そんなに人間の世界に興味があるのか……。

 

「……だったら、ここからは自由行動にしないか?」

「自由行動?」

「カミツレさんに呼ばれてるのは俺だけだし、レシラムだって生きてるんだから楽しい経験をしたって罰は当たらないさ。

 だから、ここからは自由行動にして後で落ち合うのはどうだ?」

「しかしだな……」

まだ表情を渋らせるゼクロムだが、レシラムは対照的で表情を輝かせた。

 

「さすがグリード、ゼクロムとは違って柔軟だな!! よし、じゃあ後で合流しよう!!」

言うやいなや、レシラムは器用に人の波を縫うように走っていく。

おーい、嬉しいのはわかるけどポケモンの姿に戻るなよ頼むから。

「………グリード」

ゼクロムにジト目で睨まれた。

 

「いいじゃないか。あんなに大変な戦いがあったんだ、少しぐらい俗世に染まったっていいと思うよ?

 それに……レシラムも楽しそうだしさ」

「………まったく、今度のパートナーは少し甘やかしすぎたな」

皮肉を言いつつ、レシラムの口元には笑みが浮かんでいる。

「レシラムの手綱は我が引いておく、お前は用件を済ますといい」

「ありがとゼクロム、それじゃあポケモンセンターで合流しよう。場所はわかるよな?」

「大丈夫だ。いざとなれば地図もある」

「ん、了解。じゃあまた後でな」

 

ああ、と軽く手を上げてゼクロムはレシラムの元へと向かう。

さてと、それじゃあライモンジムに行くとするか。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「――あれ?」

「タージャ……?」

ライモンジムに着いたのはよかったのだが、俺とツタージャは同時に首を傾げる。

「閉まってる……」

そう、ライモンジムは只今お休み中ですとばかりにシャッターが降りているのだ。

近くに寄ってみると、そこには一枚の貼り紙が貼られており。

 

『現在、ファッションショーの為ジムはお休みです」

と、簡素な文字が書かれていた。

 

「休みかぁ……」

カミツレさんはイッシュ地方で知る人ぞ知るトップモデル、となれば当然忙しい。

だから、もしかしたら……という予想はしていたのだ。

とはいえ困った、カミツレさんに会う予定だったのにこれでは、どうするべきか。

 

「ツタージャ、しょうがないからどこかで時間つぶすか?」

「タージャ、タジャ」

うーん、と考える仕草をしてから……仕方ないとばかりに頷くツタージャ。

さて、となるとどこに行こうか……。

 

「だーれだ!!」

「おっ……?」

そう思った瞬間、いきなり視界が真っ暗になり、誰かに声を掛けられた。

普通に考えて、誰かに目隠しされてるみたいだけど……。

 

「フウロ、だろ?」

「あれ? なんでわかったの?」

驚いたような声が聞こえ、視界が元に戻る。

振り返ると、やはりそこにいたのはフウロだった。

 

「お前の波導を感じたからな、すぐにわかったよ」

「あっ、グリードって波導使いだったの忘れてたよ」

あははー、と屈託なく笑うフウロ、相変わらず元気いっぱいだ。

 

「久しぶりだねグリード!」

「そうだな。というか普通は先にそれを言うべきじゃないのか?」

「気にしない気にしない、それより……大変だったみたいだね、サクラから聞いたよ」

「……いや、そうでもないさ。それに大切な仲間もできたし」

なるべくこれ以上心配されないように、笑みを見せる。

すると、俺の心中を理解してくれたのか……フウロはすぐさま笑顔を返してくれた。

 

「ところで、フウロはどうしてライモンシティに居るんだ?」

「わたし? わたしはね、カミツレさんに『グリードが来る』って聞いたから、抜け駆けしたの」

「堂々と言ったな」

これ、バレたらサクラ達に怒られるぞ絶対。

……俺も危ないかもしれない。

 

「それより、カミツレさんならいないよ?」

「それは知ってる、張り紙見たから」

「会いたい?」

「そりゃあな、その為にライモンシティに来たんだから」

「じゃあ、ついてきて!」

そう言って、フウロは俺の手を掴んで歩き出す。

 

「お、おい!」

「カミツレさんに会いたいんでしょ? なら会わせてあげる」

「いや、ファッションショーの最中なんだろ?」

「大丈夫大丈夫」

何が大丈夫なのかわからないが、フウロは俺を引っ張ったままある場所へと赴く。

 

そこは――ファッションショーの会場。

まさか、正面から直接会う気じゃないだろうな……?

と思ったら、フウロは会場の裏側へと移動する。

そこには、鋼鉄製の扉にカードキーを差し込む機械が設置されていた。

おそらくスタッフ用の出入口なのだろう、所謂「関係者以外立ち入り禁止」的なやつ。

するとフウロは、懐から何かを取り出した。

 

「あ……お前それ、カードキーか?」

「そうだよ」

言って、差し込み口にカードキーを差し込むフウロ。

そして電子音が響き、扉が開いた。

「お前、何でそんなの持ってるんだ?」

「カミツレさんから借りたの、もしグリードを見かけたら連れてきてほしいって頼まれたから。

 まあ、まさかグリードがこんなに早く来るとはわたし自身も思わなかったけどね」

そう言いつつ、さっさと中に入っていくフウロ、俺も少し躊躇いながら後に続いた。

暫し彼女の後ろについていくと……ある部屋に辿り着いた。

そこには、『カミツレ様』と書かれた紙が扉に貼られている。

 

「カミツレさーん! グリードが来ましたよー!!」

ノックもせずに扉を――

「わっ!?」

開けようとしたフウロだったが、中から閉められてしまった。

 

「カミツレさん?」

「……今着替え中なの、少し待っててくれない?」

少し怒ったようなカミツレさんの声が、扉越しに聞こえた。

……あぶねー、フウロはともかく俺は色々な意味でヤバい状況に立たされる所だった。

 

「フウロ、ノックくらいしろよ」

「あははー、まさかそんなマンガみたいなイベントが起きるとは思わなかったから……」

「そういう問題じゃないだろ」

呆れていると、中から「どうぞ」というカミツレさんの声が聞こえたので、今度こそ中に入る。

「……久しぶりね、グリード君」

俺の顔を見て、優しい微笑みを浮かべるカミツレさん。

……相変わらず、凄い美人だなぁ。

 

「いててっ」

「こら、デレデレしないの!」

フウロに腕を抓られた、そんな目一杯やらなくてもいいのに……。

「もしかして、ジムに行った?」

「ええ」

「ごめんなさい、今日は仕事だったから……」

「気にしないでください、それより俺を呼んだのは……」

「――ええ、そうだったわね」

「………?」

どうしたのだろう、急にカミツレさんの表情が変わった。

先程までの穏やかな空気はなりを潜め、カミツレさんは真剣な表情で言葉を続ける。

 

「グリード君、私ね……貴方とのバトルを終えてから、かつていちトレーナーだった頃の情熱が蘇ったの」

「えっ?」

「ポケモンを輝かせるのは確かに大切、けど……ただひたすらに高みを目指す事で、強くなる事で今よりもっと輝く事ができる。

 貴方はそれに気づかせてくれた、かつての情熱とポケモンバトルの魅力を、思い出させてくれたわ」

「は、はあ……」

何だか熱を込めたカミツレさんの言葉に、俺は曖昧な返事しか返せない。

クールなカミツレさんとはまるで違う彼女に、フウロも面食らっていた。

 

「あれから、私は何度か挑戦者とジム戦を行ったわ。けれど……何か物足りないと思った。

 だからグリード君、貴方をライモンシティに呼んだのは……私と、ポケモンバトルをしてほしいから」

「ポケモンバトルを?」

「ええ。6対6のフルバトル、ジムリーダーとしてではなく、単なるポケモントレーナーとして……貴方にバトルを申し込みたいと思ったの」

 

射抜くような視線。

その鋭い視線が、心の底から俺とのバトルを所望しているというのが、否が応でも伝わってくる。

……光栄だな。

ジムリーダーに、ここまで言われるなんてトレーナー冥利に尽きる。

なら――俺の答えはただ一つだ!!

 

「わかりました、その勝負受けます!!」

「ありがとう、嬉しいわグリード君。

 ルールは6対6のフルバトル、ポケモンの交代は互いに自由、1時間後にライモンジムで」

「了解です、よーし行くぞフウロ!!」

「えっ――ひゃあ!?」

フウロの手を掴み、部屋を飛び出す。

6対6のフルバトルかぁ……どのポケモンを出そうかちゃんと決めないと!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

――1時間という時は、あっという間に過ぎてしまうわけで

 

「グリード、準備はいい?」

俺とフウロは、ライモンジムの前にやってきた。

当然、バトルに出す6体を決めて。

「………いくぞ」

少し緊張しながら、ジムの中に入る。

 

「――ようこそ、ライモンジムへ」

扉を開けた瞬間、カミツレさんが恭しくお辞儀をして俺達を迎え入れてくれた。

「カミツレさん、今日は宜しくお願いします!」

こちらも頭を下げた。

「こちらこそ。それじゃあこれに乗って」

そう言ったカミツレさんの視線の先には、一台のトロッコのようなものが。

セーフティーバーが付いてる……もしかして、ジェットコースター?

 

「ライモンジムは、このジェットコースターを乗って進むの」

「凝ってるなぁ……」

妙な関心をしつつ、コースターに乗り込む。

「きゃっほー♪」

楽しいー!!

ジェットコースターって初めて乗るけど、グルグル回って面白いなー。

暫くして、ジェットコースターが終わり……扉が現れた。

 

「――準備はいい?」

「はい!!」

よし、いよいよポケモンバトル……。

「………あ」

しまった……何か忘れてると思ったら、レシラムとゼクロムをほったらかしにしたままだ。

 

「……まあ、いいか」

無理して呼びつける必要はないし、せっかく楽しんでいるであろうレシラムの邪魔をするのは忍びない。

そして、俺はカミツレさん達と共にバトルフィールドに赴き……。

「………うわぁ」

観客席に溢れんばかりのカミツレさんのファンを見て、おもわずげんなりとしてしまった。

いや、前にもこういうのは見た事あるけど……今回のは、前の比じゃない。

 

「私だけじゃなく、貴方のバトルを見たいと思っているから、こんなにも人が集まってるのよ?」

「えっ……」

「知らなかった? 前にバトル、テレビで放送されたの。その時に、貴方のファンになった人も居るのよ」

……知らなかった。

光栄だと思う反面、なんだかむず痒くなった。

 

「――さてと。それじゃあ早速始めましょう、早く貴方とバトルしたいって私のポケモン達が騒いでるから」

そう言って、バトルフィールドの奥に移動するカミツレさん。

俺のフィールドに立ち、フウロは「頑張ってね」と俺に一言言ってから部屋の脇へ。

「それではこれより、カミツレ対グリードによるポケモンバトルを始めます。

 使用ポケモンは6体、どちらかのポケモンが全て戦闘不能になった時点で終了とします!!」

審判さんがバトルの説明をしているうちに、ツタージャは俺の肩から降り表情を引き締める。

また、観客席の喧騒も止んでいった。

 

――互いに、一体目のモンスターボールを手に取る

そして、同時にフィールドへと投げつけた。

 

「ゼブライカ、あなたが輝く時がやってきたわよ!!」

「グライオン、君に決めた!!」

同時に飛び出す、俺とカミツレさんのポケモン。

「ゼブルゥゥゥッ!!」

「グライオォォン!!」

よし、やっぱりカミツレさんの一体目はゼブライカか。

グライオンはじめんタイプを持っているから、でんき技は通用しない。

尤も、だからといって油断する気は毛頭ないが。

 

「あぁ……今からクラクラしちゃいそう、貴方の輝かしいバトル……楽しみ」

「俺だって楽しみです、けど……勝つのは俺ですから!!」

「私も負けない。強くなったのは……貴方だけじゃない事を、教えてあげる」

互いの気合いは充分、グライオンとゼブライカもお互いを睨み合っている。

そして………。

 

「――それでは、試合開始!!」

審判の合図と共に。

俺は、フルバトルの開幕を告げる指示をグライオンに告げた。

 

 

 

 

To Be Continued...




【ツタージャ】♀           【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】            【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ            ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード          ・かぜおこし         ・アイアンテール
・真・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん           ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ            ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム           ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り    ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール         ・かげぶんしん       ・アクアテール
                   ・はかいこうせん      ・みずのはどう


【オノノクス】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり         ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト    ・はがねのつばさ
・あなをほる     ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう   ・ストーンエッジ 
・はかいこうせん   ・きあいパンチ
・かみなりパンチ

【クチート】♀    【ラティアス(ティア)】♀    【ゴチミル】♀
【使えるわざ】    【使えるわざ】         【使えるわざ】
・てっぺき      ・ラスターカノン          ・ねんりき
・アイアンヘッド   ・じこさいせい          ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ  ・はかいこうせん         ・サイケこうせん
・ねごと       ・りゅうのはどう
・ラスターカノン   ・りゅうせいぐん
・かみくだく     ・れいとうビーム
            ・ドラゴンクロー
            ・はがねのつばさ

【ピカチュウ】♂           【キュウコン】♀
【使えるわざ】            【使えるわざ】
・10まんボルト          ・かえんほうしゃ
・アイアンテール          ・ほのおのうず
・ボルテッカー           ・じんつうりき
・でんこうせっか          ・エナジーボール
・かみなり             ・アイアンテール
・ボルテッカー・アイアンテール
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