いくぜみんな、必ず勝つぞ!!
「グライオン、クロスポイズン!!」
「グラァィィ、グライオォォン!!」
高度を上げ、両腕を交差させ振り下ろすグライオン。
毒々しい色をしたX型の衝撃波が、ゼブライカを襲う。
「かわしなさい」
それを、横に跳ぶことで軽々と回避するゼブライカ。
「ニトロチャージ!!」
「ゼブルゥゥゥッ!!」
すかさず、身体を炎に纏いゼブライカはグライオンに突撃していく。
「かわせ!!」
「グラィッ!!」
素早く横に移動するグライオン、ゼブライカの攻撃を回避するが……。
「もう一度ニトロチャージ!!」
「ゼブルゥゥゥッ!!」
地面に着地すると同時にもう一度跳躍、再びニトロチャージでグライオンに迫るゼブライカ。
「グラィッ!?」
そのスピードは先程よりも速く、避けられず背中に直撃を許し地面に落ちるグライオン。
「ふみつける攻撃!!」
「ゼブゥッ!!」
グライオンに向かって跳躍、逞しい四本の脚が迫る―――!
「かわしてほのおのキバ!!」
「っ、グラァィィッ!!」
起き上がってからでは間に合わない、そう判断したグライオンは自身の尻尾を用いて後ろへと飛び退き攻撃を回避。
すかさず地面に降りたゼブライカへと接近、炎を纏った牙をおもいっきり突き立てた。
「ゼブラァァ……!」
「っ、やる……!」
「そのままれんぞくぎりだ!!」
「グラッ、グラッ、グラィッ!!」
怯むゼブライカに向かって、両腕を用いてのれんぞくぎりで追い打ちを仕掛けるグライオン。
「にどげり!!」
「ゼブゥゥラァァァッ!!」
顔をしかめながらも、グライオンの攻撃を回避するゼブライカ。
すかさず、後ろ脚でグライオンの腹部を蹴りつけ、更に振り上げ顎を蹴り上げて宙に浮かび上げる。
「グライオン!!」
「ッ、グラァァ……」
グリードの声に反応し、空中で身体を回転させ体勢を整えるグライオン。
(……凄い、どっちも負けてない……!)
おもわず、観戦しているというのに、フウロは拳を握りしめていた。
2人のバトルは、この間よりも更に激しさを増している。
見ているだけでは物足りない、そう思わせるようなバトルだ。
「ニトロチャージ!!」
「ゼブゥッ!!」
「シザークロス!!」
「グラィッ!!」
再び空中でぶつかり合うグライオンとゼブライカ、結果は……相打ち。――だが
「ニトロチャージ!!」
「っ!!?」
「ゼブラァァ!!」
グライオンが体勢を整える前に、再びゼブライカがニトロチャージを仕掛ける。
それに気づいたグライオンだが――避ける暇もなく攻撃を受けてしまった。
「速い………!」
ニトロチャージは使えば使うほどにスピードは増す、このままではゼブライカに攻撃を許し続ける事に――
「にどげり!!」
「ゼブゥッ、ゼブラァァ!!」
「グラァァ!?」
にどげりがグライオンを壁に叩きつける。
「グ、グラィ……」
どうにか壁から抜け出すグライオンだが……もう限界が近いのは明白だった。
「……そろそろ、終わりにしてあげる。ゼブライカ、ふみつける攻撃!!」
「ゼブゥッ!!」
グライオンの頭上に向かって跳躍するグライオン、万事休すの中。
「頑張れグライオン、ギガインパクト!!」
「グ、グラィ……グライオォォォン!!!!」
キッと頭上のゼブライカを睨み、尻尾でその場から跳躍するグライオン。
「ゼブゥッ!?」
「なっ!? まだそんな力が!?」
「いっけぇぇぇっ!!」
「グラィィィオォォン!!」
高エネルギー体を身体に纏い、裂帛の気合いを以て吶喊するグライオン。
空中に居るゼブライカとぶつかり合い――呆気なく弾き飛ばした。
「よっしゃ!!」
地面に勢いよく叩きつけられるゼブライカ、あまりの衝撃に地面が陥没する。
ギガインパクトをまともに受けた、これならば………勝利を確信したグリードだったが。
「ニトロチャージ!!」
カミツレの澄んだ声が、聞こえたと思った瞬間。
「ゼブルゥゥゥッ!!」
土煙を振り払いながら、ゼブライカが現れグライオンに突撃する!!
「グ、グラァ……!?」
ギガインパクトの反動でまともに動けないグライオンは、ニトロチャージをまともに受け。
……そのまま、地面に倒れたまま動かなくなった。
「グライオン戦闘不能、ゼブライカの勝ち!!」
審判がそう告げた瞬間、観客席からは黄色い声が上がる。
(……やっぱり、カミツレさんは強い)
あのギガインパクトの破壊力は、凄まじいものだった。
だというのにそれに耐え、あまつさえ反撃までしたのだから恐れ入る。
「……戻れ、グライオン」
グライオンをボールに戻し、キッとカミツレを睨むグリード。
「私も貴方に負けないように強くなった、さあ……ゼブライカ、あなたも戻りなさい」
ゼブライカをボールに戻し、代わりに繰り出したのは……。
「エモンガ、あなたが輝く時がやってきたわよ!!」
「エッ、モー!!」
(エモンガ……だったらこっちは!!)
ボールを腰に戻し、別のボールを手に取る。
「オノノクス、君に決めた!!」
「――オガァァッ!!」
ズンッ、とオノノクスが地面を踏みしめ軽い地響きが起こった。
「オノノクス……あの時のキバゴが進化したのね」
「ええ。でもあの時のキバゴとは違いますよ!」
「ふふっ、頼もしいわね……けどグリード君、私のエモンガはドラゴンタイプに有利な技を覚えてるのを忘れたの? エモンガ、めざめるパワー!!」
「エェェェ、モッ!!」
白銀に輝く球体を手から撃ち出すエモンガ、言うまでもなくこれはこおりタイプのめざめるパワーだ。
「忘れたわけないじゃないですか。オノノクス、りゅうのいぶき!!」
「オ、ガァァッ!!」
吐き出されるりゅうのいぶき、めざめるパワーとぶつかり合い呆気なく相殺させる。
「ドラゴンクロー!!」
グリードの指示が飛び、右腕を構えさせながらエモンガに突進していくオノノクス。
間合いを詰め、右腕を振り下ろすが…エモンガは器用に飛んで天井付近まで移動した。
「りゅうのはどう!!」
「ガァァッ!!」
逃がさないように狙いを定め、りゅうのはどうを撃ち出すオノノクス。
「つばめがえし!!」
「エモッ!!」
それをエモンガは急降下しながら回避、そのままスピードを殺さずにオノノクスの身体に突撃する。
「グゥ……!?」
「アクロバット!!」
「エモーッ!!」
続いてもひこう技、一度高度を上げてから再び突撃。
オノノクスもその動きを捉えようとするが……エモンガの小さい身体に素早い動きに翻弄され、満足に捉えられない。
前方から、横から、背後から、アクロバットの攻撃を受け続けていくオノノクス。
「いくらパワーが凄くても、エモンガのスピードを捉えられなければ無意味よ」
「くっ……! しっかり相手を見ろオノノクス、かみなりパンチ!!」
「ガ、ガァッ!!」
バチバチと右腕を爆ぜながら、どうにかエモンガに攻撃を当てようとするオノノクスだが、やはりなしのつぶて……攻撃が当たらない。
更に、エモンガの攻撃は面白いように命中していってしまう。
「オノノクス、戻れ!!」
オノノクスではエモンガの動きを捉えられない、そう判断したグリードは仕方なくボールに戻す。
(エモンガのスピードは、あの時とは比べものにならないくらい上がってる……どうにか、動きを止めないと!!)
考えること数秒……グリードは三体目のポケモンを場に出す。
「ならお前だ……クチート、君に決めた!!」
「クチッ、クッチ〜♪」
ボールから出た瞬間、嬉しそうにその場でピョンピョンと飛び跳ねるクチート。
その愛らしさに、おもわずカミツレも頬を緩ませるが……すぐさま戦いの表情に戻る。
「エモンガ、かみなり!!」
「エモォォォ……ンガーーッ!!」
小さな身体を懸命に広げ、特大のかみなりを辺り一面に降らせるエモンガ。
「クチート、かわしながら接近だ!!」
「クチッ!!」
ちょこちょこと走りながら、確実にエモンガのかみなりを回避しつつ間合いを詰めるクチート。
そして、エモンガのほぼ真下に来た瞬間。
「かみくだく攻撃!!」
「クチッ!!」
跳び上がり、頭部にある大きな牙を開けエモンガに向かっていく。
「かわして!!」
「エモッ」
しかし、クチートの攻撃をふわふわとした緩やかな動きでエモンガを回避。
その後何度も跳び上がり攻撃を仕掛けるが、エモンガには当たらない。
「ボルトチェンジ!!」
「エモーッ!!」
クチートに向かって雷球を放つエモンガ。
「ラスターカノン!!」
「クチ、クチャーッ!!」
まっすぐ向かってくるそれを、すかさずラスターカノンで撃ち落とした。
(交代させるわけにはいかない、ここでエモンガを倒さないと流れが完全にカミツレさんのものになる……!)
だが焦るな、落ち着けと自分に言い聞かせつつ、グリードは再び指示を出す。
「かえんほうしゃ!!」
「クチャーッ!!」
牙から放たれる炎、再びふわりと回避するエモンガ。
「つばめがえし!!」
「エ、モッ!!」
すかさず攻撃に移り、確実にクチートの身体にダメージを与えていく。
「ク、クチ……」
(やっぱり速い……!)
あのスピードを捉えるのは、やはり自分の手持ちでは難しい。
そう判断したグリードは――ある一つの手を思いつく。
(一か八か……!)
「そろそろ決めましょうか……エモンガ、アクロバット!!」
「エモーーッ!!」
勝負を決めるため、エモンガが迫る。
そして、グリードは考えついた手を繰り出す。
「捉えられないなら……クチート、てっぺき!!」
「クチッ!!」
キュッと身体を丸めるクチート。
ぶつかり合う両者、しかし……負けたのはエモンガだった。
「えっ!?」
驚愕は、カミツレから放たれる。
エモンガの一撃を防ぐのではなく弾いた、それはクチートの防御力がエモンガの攻撃力を大きく勝っているからに他ならない。
(いくらてっぺきを使ったからって……)
「今だクチート、ラスターカノン!!」
「ク、チャー!!」
「エモッ!?」
頭部の牙を大きく開き白銀の光線を放ち、エモンガの身体を宙に吹き飛ばすクチート。
「エモンガ、体勢を立て直して!!」
「させるかよ。アイアンヘッド!!」
「クチクチクチ……クッチッ!!」
「エ、モ……」
アイアンヘッドの直撃を受け、エモンガの動きが止まる。
「かみくだく攻撃!!」
「クチッ!!」
すかさず空中でエモンガを牙を用いて噛みつき、そして。
「そのまま地面に向かってラスターカノン!!」
「ク、チィィッ!!」
「エモーーーッ!!」
白い光線に呑み込まれながら、地面に激突するエモンガ。
「……エモ〜……」
「エモンガ戦闘不能、クチートの勝ち!!」
「よしっ!!」
これで並んだ、おもわず握り拳を作るグリードだが……まだ油断はできないと己を戒めた。
「……見事なカウンターね、してやられたわ」
エモンガを戻しつつ、カミツレは楽しげに口元に笑みを見せる。
そして繰り出したポケモンは——再びゼブライカ。
(ここでゼブライカを倒せば、一気に流れがこちらに来る……。
けど、ニトロチャージで速まるスピードを捉えるのは困難だ)
ましてや、こちらはじめんタイプのグライオンを欠いている、でんき技を封じる手立てはない。
(このままクチートで……でも、ニトロチャージに当たったらやられる)
こうまでポケモンの選択に悩むとは……グリードの中で焦りが生まれていく。
「タージャ」
そんな中、ツタージャは主人に自分が行くと進言する。
だが、迷える主人は申し訳なさそうに首を横に振った。
「ツタージャ、お前の出番は後だ。それにお前じゃゼブライカのスピードには対処――」
そこまで言い掛け、グリードの表情が固まる。
(……スピード、速くなればなるほど……)
「………?」
急に何か考えを巡らせ始めたグリードに、カミツレは首を傾げる。
「グリード、バトルの最中だよ。どうしたの?」
フウロも気になり、おもわず声を掛けると。
「クチート、戻れ!!」
『えっ?』
グリードはクチートをボールに戻し。
「頼むぞ……ピカチュウ、君に決めた!!」
「――ピッカ!!」
すぐさま、場に四体目のポケモンであるピカチュウを繰り出した。
「えっ……?」
(どうして、ピカチュウを出したの……?)
カミツレはキョトンとして、フウロはおもわず首を傾げる。
ピカチュウでは、カミツレのポケモンに決定打を与える事はできない。
それに、ゼブライカのとくせいは……。
「……グリード君、私のゼブライカのとくせいは電気エンジンなのよ?」
「……やっぱり電気エンジンですか」
「???」
その呟きは、落胆のそれではなく。
自分の予想が当たってよかった、そんな類の呟きであった。
「ピカチュウ、10万ボルト!!」
「ピーカチュゥゥゥッ!!」
ピカチュウの身体から、黄色い電撃が放たれゼブライカを包み込む。
……しかし、ゼブライカのダメージは当然無く、それだけではなくピカチュウの10万ボルトを吸収してスピードを増した。
(わざと……? でも、どうしてこんな……)
「もう一度10万ボルト!!」
「ピーカチュゥゥゥッ!!」
再び放たれる10万ボルト、ゼブライカに命中し……再びスピードが増した。
(何を考えているのグリード君……こんな事をしたら、ゼブライカの速さを増していくだけなのに……)
とはいえ、これ以上グリードの理解できない行動を許すつもりはない。
「ゼブライカ、ニトロチャージ!!」
「ゼブルゥゥゥッ!!」
身体を炎で纏い、突撃するゼブライカ。
「ピカァッ!?」
避けられず、攻撃を受けるピカチュウ、そこへ。
「10万ボルト!!」
「ピ、ピカ……チュゥゥゥッ!!」
顔をしかめながらも再び10万ボルトでゼブライカを攻撃するピカチュウ。
「…………」
ゼブライカのスピードは限界以上に上がっている、もはやこれ以上グリードの無駄な行動に付き合う必要はない。
「ゼブライカ、次で決めるわよ」
「ブルル……」
「ピカチュウ、こっちにこい!!」
「ピカッ」
グリードの指示に従い、ピカチュウはフィールドの端へ移動する。
ちょうど、ゼブライカとピカチュウはフィールドの端と端に対峙する形になった。
(距離を開けた……? けど、今更何をしようとゼブライカからは逃げられないわよ、グリード君!!)
そして――カミツレは勝負を決めるために、指示を出す。
「ゼブライカ、ワイルドボルト!!」
「ブルゥゥ……ゼブラァァァッ!!」
全身を蒼い雷で包み、いまだかつてない程のスピードで、ピカチュウに迫るゼブライカ。
「今だピカチュウ、ボルテッカー!!」
「ピカッ!! ピカピカピカピカピカピカ……!」
「ええっ!?」
ボルテッカー、その指示にフウロは驚愕し、カミツレは眉を潜める。
ボルテッカーは確かに威力だけを見れば強力だ、しかし……電気エンジンを持つゼブライカに効果はない。
もうこれ以上スピードが上がる事はないが、それでもグリードの指示は誤りである事に変わりはなかった。
――だが、自滅してくれるなら好都合
カミツレはそう思い、数秒後に訪れるであろうゼブライカの勝利を眺めようとして。
「そこでアイアンテールだ!!」
グリードの、そんな指示を耳に入れた。
「ピカッ、チュゥゥゥゥゥゥ………!」
跳び上がり、前回転をしながら尻尾を硬質化させるピカチュウ。
しかし、まだ身体はボルテッカーの電撃に包まれたまま。
――両者の間合いが詰まる
「ゼブゥゥゥッ!!」
「チュゥゥゥゥゥゥ……ピッカァッ!!」
裂帛の気合いを込め、ゼブライカが吶喊し。
ピカチュウは、黄金に輝くアイアンテールを、ゼブライカの頭部へと叩きつける―――!
ぶつかり合った瞬間、眩い光が辺りを包み――ピカチュウ達の周囲が爆発した。
「ピカァッ!?」
煙の中から勢いよくピカチュウが飛び出し、地面に二、三度バウンドするが……どうにか立ち上がる。
対するゼブライカは……。
「……ブルゥ……」
……倒れている。
煙が晴れたその中心で、ゼブライカは戦闘不能に陥っていた。
「ゼブライカ戦闘不能、ピカチュウの勝ち!!」
「やったぜ!!」
「ピッカァ!!」
同時にガッツポーズを見せるグリードとピカチュウ。
しかし、周りからはどよめきが巻き起こる。
カミツレが逆転を許したというのもあるが、何より今のバトルで何故ゼブライカが負けたのかが理解できないのだ。
そしてそれは、間近で見ていたフウロも同じ。
「ど、どうしてゼブライカが……?」
ゼブライカのワイルドボルトは、凄まじい破壊力を持つ攻撃だ。
対するピカチュウは、アイアンテールで攻撃した。
これでは、どうやってもピカチュウの負けは確実で……。
「……そう、ゼブライカにでんき技を当てたのは、これが狙いだったのね」
悔しそうに表情を歪ませながら、グリードに告げるようにカミツレは呟く。
「えっ?」
「攻撃の速度が速くなれば重さが増す、重さが増せば相手に攻撃を与えた際に自分に返ってくる衝撃は大きくなる。
――あなたがピカチュウに執拗にでんき技を使わせたのも、ゼブライカのスピードを限界以上まで引き上げる為だったのね」
そして、ピカチュウのボルテッカー・アイアンテールとぶつかり合い、ゼブライカの身体に凄まじい負荷のダメージが襲いかかった。
つまり、ゼブライカは自らの高まったスピードに倒された――すなわち、殆ど自滅したようなものだ。
尤も、ピカチュウの攻撃が凄まじかった事も敗因の一つなのだが。
……これで、数の上ではグリードが有利になった。
しかし、先程のぶつかり合いでピカチュウの身体にもかなりのダメージが刻まれている。
「ピカチュウ、よく頑張ったな。戻れ!!」
グリードもそれを理解し、ピカチュウをボールに戻した。
(流れは完全にこっちのものになった……ここで一気に決めてやる!!)
(……グリード君、表情が変わった? これは……余裕の色?)
グリードの変化に眉を潜めるカミツレ、すると。
「――ティア、君に決めた!!」
「クォォォォゥ!!」
澄んだ鳴き声が、フィールドに木霊する。
「ティア……!」
「ラティアス……」
ティアの登場に、会場からは驚きの声が。
「カミツレさん、一気に決めさせてもらいますよ!!」
「…………」
どこか余裕めいた表情と声で、グリードは言う。
それを見て――カミツレは誰にも気づかれないようにため息を吐いた。
「(気持ちはわからないでもないけど、ね……)デンチュラ、あなたが輝く時がやってきたわよ!!」
「――ジュジュジュ」
(デンチュラか……むしタイプの技に注意さえすれば、簡単に決められる)
この勝負、勝てる。
そう判断し、グリードは再び口元の笑みを深めた。
「ティア、れいとうビーム!!」
「クゥゥゥッ!!」
弱点の技で一気に勝負を決めようと、早速攻撃を仕掛けるティア。
「かわして」
「ジュッ!!」
それをデンチュラは軽々と回避し、ティアを挑発するように反撃をしてこなかった。
「だったら……りゅうのはどう!!」
「クゥゥゥ……クォゥッ!!」
デンチュラに狙いを定め、撃ち出されるりゅうのはどう。
その攻撃を、カミツレはつまらなげに見つめながら。
「跳んで」
一言、デンチュラにそう指示を出した。
「ジュラ!!」
迫るりゅうのはどうを大きく跳躍して回避するデンチュラ、そのままティアの頭上へと移動する。
「エレキネット!!」
「デン、ジュッ!!」
デンチュラから放たれる、蜘蛛の巣のような形の電撃。
「クゥ……!?」
それはティアを包み込み、彼女から苦しげな声が漏れた。
「はがねのつばさ!!」
「クォゥッ!!」
ダメージは小さい、そう判断してグリードは再びティアに攻撃の指示を出す。
――ダメージは小さい、その判断は間違いではない。だが……。
「かみなり!!」
「ジュジュジュ!!」
デンチュラから放たれるかみなり、まっすぐ向かってくるそれを、ティアは回避しようとするが。
「クゥゥゥッ!?」
「えっ!?」
何故か、ティアは回避できずにかみなりの直撃を受けてしまった。
「エレキネット!!」
「デン、ジュッ!!」
すかさず、デンチュラは再びあの蜘蛛の巣のような電撃を放ち、ティアはまたも避けられず包まれてしまう。
だが、エレキネットという技のダメージは小さい、反撃しようと試みるが。
「むしのさざめき!!」
「ジュジュ……」
「かわせ!!」
迫る衝撃波を、ティアは回避しようと――
「クォゥゥ……!」
(っ、何で……回避できない!?)
急激にデンチュラのスピードが上がったかのように、ティアは攻撃を受け続けている。
一体何故、混乱するグリードに……カミツレは冷たく言い放つ。
「――余裕と慢心は、違うものよ、グリード君」
「えっ……?」
「今までのバトルで確かに流れは貴方のものになった、それにラティアスというポケモンは強力なのも確か。
けれど、その結果貴方は少し調子に乗ったみたいね、普段の貴方ならこう易々とエレキネットを受けさせないようにするのに」
「…………」
そこでようやく、グリードはエレキネットという技の効果を思い出した。
「エレキネットを受けたポケモンはスピードが下がる、それなのに貴方はその対策を怠った。
今、こうしてラティアスが地面でうずくまっているのは、全てトレーナーである貴方の責任なのよ」
To Be Continued...
【ツタージャ】♀ 【ムクホーク】♂ 【ミロカロス】♀
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・つるのムチ ・はがねのつばさ ・たつまき
・リーフブレード ・かぜおこし ・アイアンテール
・真・リーンフォースブレード ・でんこうせっか ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん ・つばさでうつ ・れいとうビーム
・へびにらみ ・つばめがえし ・じこさいせい
・リーフストーム ・ブレイブバード ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り ・インファイト ・アクアリング
・エナジーボール ・かげぶんしん ・アクアテール
・はかいこうせん ・みずのはどう
【オノノクス】♂ 【コジョンド】♀ 【グライオン】♂
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・ダブルチョップ ・みきり ・シザークロス
・シャドークロー ・はっけい ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり ・とびひざげり ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー ・はどうだん ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき ・おうふくビンタ ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん ・ギガインパクト ・はがねのつばさ
・あなをほる ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう ・ストーンエッジ
・はかいこうせん ・きあいパンチ
・かみなりパンチ
【クチート】♀ 【ラティアス(ティア)】♀ 【ゴチミル】♀
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・てっぺき ・ラスターカノン ・ねんりき
・アイアンヘッド ・じこさいせい ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ ・はかいこうせん ・サイケこうせん
・ねごと ・りゅうのはどう
・ラスターカノン ・りゅうせいぐん
・かみくだく ・れいとうビーム
・ドラゴンクロー
・はがねのつばさ
【ピカチュウ】♂ 【キュウコン】♀
【使えるわざ】 【使えるわざ】
・10まんボルト ・かえんほうしゃ
・アイアンテール ・ほのおのうず
・ボルテッカー ・じんつうりき
・でんこうせっか ・エナジーボール
・かみなり ・アイアンテール
・ボルテッカー・アイアンテール