グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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リース城のバトル大会は、アヤトに決勝で負けるという結果になった。

悔しいけど、次負けないように頑張ればいいだけだよな!!


第129話 〜突然の襲撃、ダブルバトルで蹴散らせ!!〜

「――へぇ、じゃあ今までサイトさんと特訓してたのか」

「ああ。……しかし、お前もとんでもない事件に巻き込まれていたんだな」

「巻き込まれたというか、自分から首を突っ込んだんだけどさ」

そんな事を話しつつ、俺達は食べ物を口に運ぶ。

ここはリース城の謁見の間、現在ここではバトル大会が終わった後に開かれるパーティーが行われていた。

 

「もぐもぐもぐ……」

「レシラム、頼むからもう少し落ち着いて食べてくれ。意地汚い奴だと思われるから」

「むぐぐ……っ!?」

「喉に詰まらせるな、阿呆!!」

 

「………本当に伝説のポケモンなのか?」

「あはは……まあ、信じられないとは思うけどそうなんだよ」

呆れたようなアヤトに、曖昧な笑みを返す。

はぁ……セリーヌさんなんか既に我関せず状態になってるし。

「グリード様、何か入り用はございますか?」

「大丈夫です。でもセリーヌさん、別にそこまで俺に世話を焼かなくてもいいですから、パーティーを楽しんでください」

「お気遣い傷み入ります、ですがこれはわたくしの生き甲斐ですので」

生き甲斐って……相変わらずセリーヌさんは真面目だなぁ。

 

「そういえば、ツタージャ知りませんか?」

「彼女なら、あそこです」

セリーヌさんの視線を追うと……テーブルの上の食べ物をつるのムチで掴んで食べているツタージャの姿が。

よかった、パーティーを楽しんでくれてるみたいだ。

「本当は他のみんなも出してあげたいんだけどなぁ」

しかし、一度に沢山のポケモン達を出すと周りの人達が驚いてしまうだろう。

特に身体の大きなオノノクスと、伝説のポケモンのティアを出したら間違いなく騒ぎになる。

可哀想だけど、後でみんなには特製のポフィンで許してもらおう。

 

「む………?」

「おっ……?」

突然、アヤトのモンスターボールが勝手に開いてしまった。

「――サーナ♪」

飛び出してきたのは……サーナイト、白いロングスカートのような自分の身体の一部を摘み、恭しく俺に一礼してきた。

「サーナイト、勝手に出てくるな」

「まあまあ、いいじゃねえかアヤト。それより久しぶりだなサーナイト、あれから身体の調子は大丈夫か」

「サナ♪」

にっこりと微笑み、大丈夫だと伝えるように頷きを返すサーナイト。

よかった、一度暴走を見てしまっているから、やっぱり不安は拭えない。

 

「タジャ……」

「サーナ……」

互いに睨み合うツタージャとサーナイト、また始まったよ……。

「本当に仲が悪いよな、あいつら」

「まあ、仕方ないんじゃないか?」

「ええ、仕方ないのかもしれません」

「………?」

2人は何か知っているのか、俺の顔を見ながら口元に笑みを浮かべている。

……まあいいや、勝手にそう納得して美味いメシでも食べようかと思った矢先。

 

「一緒に、踊っていただけませんか?」

見知らぬ少女に、右手を差し出されながらそんな事を言われてしまった。

 

「………あっ、君は」

視線を少女に向けた瞬間、俺は気が付いた。

この子、あの時森で襲われてた女の子だ。

「……グリード様、この御方は」

「ええ、まあ……ちょっと知り合いというか」

 

「……この御方は、この国の王女ですよ?」

 

「へ………?」

我ながら、凄まじいまでに間の抜けた声が出てしまった。

この国の、王女?目の前でニコニコしてるドレス姿の女の子が?

「……ああ、なる程。だから森で会った時もドレス姿だったわけか」

「いや、突っ込むべき所はそこじゃないだろ」

背後から、アヤトのツッコミが突き刺さった。

 

「それで、踊っていただけませんか?」

「えっ、俺と?」

そういえば、会場に流れる曲が変わった事に気づき、少し離れた場所では他の大人達がダンスに勤しんでいる。

「別に俺は構わないけど……俺なんかでいいのか、ですか?」

いかんいかん、相手はお姫様なんだからいつも通りの口調はダメだ。

するとお姫様は、ふわりと優雅な笑みで「もちろんです」という返事を返してくれた。

……断れない、な。

 

「それでは、僭越ながらお相手を務めさせていただきます」

慣れない言葉遣いにむず痒くなりつつ、お姫様の手を取ってダンスの場所まで移動する。

エグフィード家でこういう事も習ってきたけど……やっぱり、性に合わないと踊りながら思った。

「ふふっ……さすがにダンスも嗜むのですね、グリード・エグフィード様」

「……知っていましたか」

「ええ、エグフィード家は有名ですから。今は……色々な意味で、ですけどね」

少し含みのある言葉に、俺は苦笑を浮かべる。

まあ、イッシュでとんでもない事をしちゃったからなぁ。そういえば……リン達元気でやってるかなぁ?

 

「決勝戦は惜しかったですね、でもどちらが勝ってもおかしくありませんでしたわ」

「ありがとうございます、そう言っていただけで光栄の至り」

「無理して言葉遣いを変えなくても構いませんよ、私の事は気軽にリースとお呼びください」

「マジ? 助かるよ、俺ああいう喋り方は嫌いでさ」

それにしてもリースだって、アヤトのミロカロスと同じ名前だ。

 

「まあ、ふふっ……私から言ったとはいえすぐに変えるなんて、よほど苦手なんですのね」

「まあね、ところで話は変わるけど……君を襲ったあの連中、もしかして心当たりがあるんじゃないか?」

何せ、追おうとしたら止めてきたんだ、まったく知らないという相手ではないだろう。

するとリースは、顔を俯かせて押し黙ってしまった。

うーむ、少し無神経だったかな……。

「ごめん、別に無理に訊こうだなんて思ってないからさ」

「……申し訳ありません」

「いや、別にリースが謝らなくても……」

なんだか変な空気になってしまった、もしかして……俺が悪い?

 

「きゃあ!!?」

「………?」

周りの喧騒の中で響いた女性の悲鳴。

ふとそちらへと視線を向けると……そこには、こちらへと近づいてくる二体のマニューラ……。

 

「―――――」

ヤバい。

何がどうヤバいのか自分でもわからないけれど、波導使いとしての警鐘がさっきから鳴り響いて――

 

『マニュゥゥゥッ!!』

「っ!!?」

「きゃっ!?」

リースの頭を腕で覆うようにしながら、テーブルを盾にするように倒れ込む。

瞬間、マニューラ達の口から……れいとうビームが放たれた。

 

「な、何すんだ!!」

凍り付いたテーブルに一瞬視線を向けてから、マニューラ達を睨む。

しかし、マニューラ達は口元に邪悪な笑みを浮かべながら俺達に―――違う。こいつらの狙いは……リースだ!!

 

「ケーッ!!」

「リキィィィィッ!!」

「っ!!」

窓ガラスが割れる音を耳に入れ、その方向へと視線を向けた。

そこには、パーティー会場に侵入してきたオニドリルとカイリキーの姿まで。

 

「マニュッ!!」

「しま―――っ」

眼前には、俺に対して爪を振り上げるマニューラが。

ボールからポケモンを出す暇が………。

「サナァァァッ!!」

「マニュゥゥッ!!?」

しかし、マニューラ達の爪は俺に届く事はなく、蒼い電撃に包まれていた。

 

「サーナイト!!」

テレポートで俺の前に現れるサーナイト、その瞳には……マニューラ達に対する怒りに満ち溢れていた。

「タージャ!!」

「ツタージャ、お前はセリーヌさんと一緒にリースを頼む!! リース、ツタージャ達の傍にいろ」

「は、はい!!」

「セリーヌさん、お願いします!!」

「かしこまりました。ですがグリード様、どうかお気をつけて」

リースの手を握りしめ、急ぎ他のみんなと共にここから離れていくセリーヌさん。

 

「リキィィィィッ!!」

「ケーッ!!」

しかし、そうはさせぬとオニドリルとカイリキーがセリーヌさん達に迫る。

――させるかよ!!

 

「オノノクス、君に決めた!!」

「――オガァァァァッ!!」

「サーナイト、オノノクスの援護に回れ。サイコセイバー!!」

「サーナ!!」

走りながら、両手を握りしめるサーナイト。

すると、彼女の両手から光り輝く剣状の高エネルギー体が現れた。

サイコセイバー、完全に習得したのか……!

けど、今はそれに対して驚いてる場合じゃない!!

 

「ピカチュウ、お前も出てきてくれ!!」

「エレキブル、バトルスタンバイ!!」

「――ピッカ!!!」

「レキブルゥゥッ!!」

マニューラ達の相手は、ピカチュウとエレキブルで……!

 

「きゃあぁぁぁっ!!?」

「しま――くぅ!?」

「タジャッ!!?」

ツタージャ達の悲鳴、慌ててそちらへと視線を向けると……アリアドス達の糸に絡め捕られている彼女達の姿が。

新手か……!

「ふんっ!!」

「せいっ!!」

だが、アリアドス達は呆気なくとある2人の人間によって壁に叩きつけられた。

 

「我等を忘れられては困るな」

「食後の運動にはちょうどいい!!」

「レシラム、ゼクロム、ありがとう!!」

「私達の事よりさっさと片付けてしまえグリード、食べ物の恨みは恐ろしいんだ!!」

「それはお前個人の恨みだろうが」

よし、レシラム達が居れば大丈夫だ、俺達は……一気にこいつらを倒す!!

 

「アヤト、エレキブルの電気エネルギーを貸してくれ!!」

「――わかった」

それだけで俺が何をしようとしたのかわかったのか、アヤトは頷きを返す。

「よし、ピカチュウ。ボルテッカーだ!!」

「ピカピカピカピカピカピカピカピカ………!」

黄金の雷を身体に纏いながら、突進していくピカチュウ。

 

『マニュゥゥッ!!』

それを、ふぶきで対抗するマニューラ達。

普通ならば、ボルテッカーでも二体分のふぶきには勝てない。

それは俺もピカチュウもわかってる、けど……今の俺達には心強い味方が居るんだ!!

「エレキブル、ピカチュウにかみなり!!」

「レェェェキブルゥゥゥッ!!!」

エレキブルのかみなりが、ピカチュウを包む。

瞬間――ピカチュウのボルテッカーの雷が肥大化し、おもわず目を腕でガードしてしまう程の輝きを放ち出した。

 

「いっけぇぇぇっ!!」

「ピカピカピカピカピカピカ……ピカピッカ!!」

自分を包もうとするふぶきなど、何の意味を成さないとばかりに弾いていく。

そして、黄金の雷はマニューラ達をまとめて薙ぎ払う―――!

壁に叩きつけられ気絶するマニューラ達、俺達はそれを見届ける事なくオノノクス達へ指示を出す。

 

「オノノクス、カイリキーにドラゴンクロー!!」

「10万ボルト!!」

「ガァァァッ!!!」

「サー、ナァッ!!」

指示は同時に、オノノクスは右腕を振り上げカイリキーへ、サーナイトはオニドリルへと両手を翳し電撃を解き放つ。

 

「ケーーッ!!?」

サーナイトの10万ボルトはオニドリルを包み、地面に叩き落とした。

しかし、オノノクスの攻撃はカイリキーの四本の腕の前に防がれてしまう。

「オノノクス、そのままカイリキーを持ち上げろ!!」

「グオオォォォッ!!」

「リキッ!?」

自らカイリキーの腕を掴み、そのまま真上に持ち上げるオノノクス。

 

「いけ、はかいこうせん!!」

「ガ、アアァァァァッ!!!」

至近距離から、カイリキーの腹部にはかいこうせんを放つ。

当然ながらカイリキーは避けられず、はかいこうせんの中へと消えていき……。

「……リキ〜……」

暫くしてから、空から地面へと落ちてきた。

 

「………ふぅ」

終わった、そう判断して一息ついた。

「サンキューアヤト、エレキブル、サーナイト、助かったよ」

「サーナ♪」

「レキブルゥ」

気にするなと言っているのか、二匹は笑顔で頷きを返す。

 

「セリーヌさん達は大丈夫だった?」

「はい、全員怪我はしていません。……申し訳ありませんでしたグリード様、わたくしが不甲斐ないばかりに……」

「気にしなくていいですよ、セリーヌさん」

とは言うが、セリーヌさんの性格を考えるとそれは無理そうだ。

「しかし……何なんだこいつらは、せっかくの料理が……」

「落ちたものを食べるなよ?」

「み、見くびるな!! 私はそこまで食い意地は張ってない!!」

声がどもってるぞ、レシラム。

けど、これで一件落着……。

 

 

「――ミュ?」

「ビィィィッ!!」

 

 

「えっ……?」

突然聞こえた、ポケモンの鳴き声。

……けど、今の鳴き声は。

 

「あっ、出てきてはダメと言ったではありませんか!! ――ミュウ、セレビィ!!」

 

「ミュウに、セレビィ……」

本物だ。

本物の、ミュウとセレビィ……。

リースの周りを楽しそうに飛び回るミュウとセレビィを見て、アヤト達は固まってしまった。

当たり前だ、幻のポケモンが二体も現れたら、固まりもする。

かくいう俺も、心底驚いたら。驚いたけど……。

 

「……リース、ミュウとセレビィ……抱きしめてもいいか?」

既に俺は、二体の可愛さにすっかりやられてしまっていた。

「えっ、ええ……どうぞ?」

「ミュウ?」

「ビィ?」

「うぁぁ……可愛い」

俺に向かって首を傾げるミュウとセレビィを、なるべく優しく抱きしめる。

あ、ミュウってつるつるしてると思ったけど、毛並みはふわふわしてるんだな。

対するセレビィは、なんだか草木の柔らかい匂いがする……さすが森の神って呼ばれるポケモンだ。

 

「ミュー♪」

「レビィィ♪」

俺を気に入ってくれたのか、ミュウ達からすり寄ってきた。

「……ほぅ、これは驚いたな。だがリース王女、このミュウ達はお前のポケモンか?」

「…………」

レシラムの問いに、リースは口には出さず首を横に振って答えを返す。

……もしかして、リースが狙われたのは。

 

「ミュウ達を手に入れる為に、狙われたのか?」

だとすれば、リースが狙われたのも理解できる。

とはいえ、それだけでは完全な理由にはならないが……。

すると、リースは意を決したように俺へと視線を向け。

 

 

「グリード様、お願いします。あなたのトレーナーとしての力を、私に貸してください!!」

ミュウ達を抱きしめている俺に、そう言ってきた。

 

 

 

 

To Be Continued...




【ツタージャ】♀           【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】            【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ            ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード          ・かぜおこし         ・アイアンテール
・真・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん           ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ            ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム           ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り    ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール         ・かげぶんしん       ・アクアテール
・ギガドレイン           ・はかいこうせん      ・みずのはどう
・リーンフォースブレード・EX

【オノノクス】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり         ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト    ・はがねのつばさ
・あなをほる     ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう   ・ストーンエッジ 
・はかいこうせん   ・きあいパンチ
・かみなりパンチ

【クチート】♀     【ラティアス(ティア)】♀    【ゴチルゼル】♀
【使えるわざ】    【使えるわざ】         【使えるわざ】
・てっぺき      ・ラスターカノン          ・ねんりき
・アイアンヘッド   ・じこさいせい          ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ  ・はかいこうせん         ・サイケこうせん
・ねごと       ・りゅうのはどう        ・サイコキネシス
・ラスターカノン   ・りゅうせいぐん        ・まもる
・かみくだく     ・れいとうビーム
・かみなりのキバ    ・ドラゴンクロー
            ・はがねのつばさ

【ピカチュウ】♂            【キュウコン】♀
【使えるわざ】             【使えるわざ】
・10まんボルト          ・かえんほうしゃ
・アイアンテール          ・ほのおのうず
・ボルテッカー            ・じんつうりき
・でんこうせっか          ・エナジーボール
・かみなり             ・アイアンテール
・ボルテッカー・アイアンテール   ・ソーラービーム
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