グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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本戦へと進む事ができた。

でも疲れを癒すために、今日は休みになった。

さて、ゆっくり休むとするか。


第145話 〜再会、そして新たなる約束〜

「はふぅ〜……気持ちいいな、ツタージャ」

「タージャ……」

湖のほとりで、俺とツタージャはそりゃあもうだらしなく微睡んでいた。

今日は本戦に向けての休息日、そして明日が……いよいよイルミナリーグの本戦である。

他のみんなは思い思いに休ませており、俺も今日はゆっくりする事にした。

 

「にしても……本戦に行けるとは、正直思ってなかったよ」

「タジャ?」

「ポケモン達みんなは凄く強くなったよ、けど……俺は自分が強くなれたとは思えないんだ。

 ――俺の強さは、それを知る答えは、何処にあるんだろうな」

「………タージャ」

 

つるのムチで叩く……わけではなく、優しく頭を撫でてくれるツタージャ。

グリードは強いよ、そう言ってくれてるとわかり、俺は優しくツタージャを抱きしめた。

……けれど、やっぱり俺自身はそうは思えない。

こんな事じゃ、あの子に再会しても笑われちゃうかな。

かつて、俺にポケモンという存在を教えてくれた女の子。

いつか再会して、その時はおもいっきりバトルをしたいと願っている。

 

「……会いたい、な」

ぽつりと、そんな呟きを漏らしてしまう。

この感情は、あの子に対して抱いているのは……恋慕に近いかもしれない。

はっきりと自覚できるわけじゃないけど、憧れとかとは別の感情を抱いているのは確かだ。

……俺、最低じゃね?

サクラ達の気持ちを知ってるのに、こんな事を考えるなんて……最低だ。

「はぁ……」

「タジャ?」

ため息をついたら、ツタージャが不思議そうに俺を見つめてきた。

 

「や、なんでもない……ただ、俺って優柔不断で最悪なヤツだなぁと思っただけだ」

「???」

何言ってんの?そんな言葉と共にちょっと馬鹿にしたような視線を向けられた。

「………?」

気配を感じ、ツタージャを抱きしめたまま上半身だけ起こして後ろへ振り返る。

そこには――俺達を見つめている二体のポケモンが。

 

「ドレディアに、リザードン?」

あれ?この子達……もしかして、サクラのポケモンか?

そうなのかと問いかけたら、二体はニッコリと微笑んで頷きを返す。

「どうしたんだこんな所で、散歩でもしてたのか?」

俺が問うと、ドレディアはコクコクと頷きながら俺の前へ。

「……相変わらず、綺麗な花だな」

ドレディアの頭の花は、熟練のトレーナーでも綺麗に咲かせるのは難しいらしい。

それを考えると、やはりサクラのトレーナーとしての実力は本物だと思い知らされる。

ドレディアだけじゃない、リザードンだって艶々とした身体は綺麗だし、それに逞しい。

 

「お前達の主人、やっぱり凄いトレーナーなんだな」

俺がそう言うと、褒められて嬉しかったのか、ドレディア達が笑顔を浮かべる。

……そういえば、あの女の子が俺に見せてくれたポケモンは、チュリネとヒトカゲだったよな。

だからなのか、ドレディア達を見てるとなんだか懐かしくなる。

「俺さ、子供の頃チュリネとヒトカゲに会ったんだ。だからお前達を見てると懐かしい気持ちになるよ」

「っ、ディ〜ア♪」

「グルル……♪」

「………?」

どうしたのだろう、急にドレディアとリザードンが嬉しそうにすり寄ってきた。

まるで、俺を懐かしむように……。

 

「…………まさか」

ある可能性が、頭の中に浮かんだ。

……いや、でも、そんな事あるわけないよな。

「ドレディア、リザードン」

「あ………」

現れた、1人の少女。

ドレディアとリザードンが俺から離れ、その少女の元へ。

 

「…………」

「…………」

俺達は暫し見つめ合い……先に口を開いたのは、少女の方だった。

 

「――久し振りだね、本戦出場おめでとう、グリード」

「……ああ、ようやくお前の背中に追いつきそうだよ――サクラ」

少女――サクラと俺は互いに笑みを浮かべ合う。

 

「……まさか、ここまで強くなるとは思わなかったよ。君がこの学園に来て一年たらず……その短時間で、君と君のポケモン達は凄く強くなった。

 少し嫉妬してしまいそうだね、君の才能と飽くなき向上心には」

「………俺は、強くないよ。今までだってポケモン達が頑張ってくれたから、ここまで来れたんだ」

そう、俺は自分のポケモン達と大切な仲間達に支えられてここまで来る事ができた。

しかし、サクラはそんな俺の言葉を否定するように首を横に振った。

「そのポケモン達が頑張れたのは、主人が深い愛情と信頼を常に抱いていたからだよ。

 そうじゃなければ、どうして頑張ろうと思うのさ?」

「そうかな……?」

そうだよ、サクラはすぐさま肯定の言葉を返す。

 

「謙遜するのは構わないけど、度が過ぎると厭味に聞こえちゃうよ?」

「ご、ごめん……」

「まあ僕は君がそういう人じゃないってわかっているから、そうは思わないけどね」

サクラは笑う、無邪気な笑顔で。

その笑顔が、あの時の女の子に、重なって見えた気がした……。

「…………」

心のどこかで、そうじゃないかって思った時もあった。

でも確証は無かったし、俺の記憶だって曖昧だったから、ずっと黙っていたけれど……。

 

「………なあ、サクラ」

「どうしたんだい?」

「…………」

一度、大きく深呼吸をして自らを落ち着かせる。

そして、俺は……。

 

 

「………小さい頃、俺と会った事ってなかったか?」

どこか、懇願するような口調でサクラにそう問いかけていた。

 

 

「…………」

サクラの表情は変わらない、驚きもせず……しかし、笑う事もせずに俺をじっと見つめてくる。

「少しずつだけど、あの時の記憶が蘇ってきて……あの子の面影が、サクラにどことなくあるなって思えた。

 それに、ドレディアとリザードンにその事を話したら、懐かしそうな顔をしたよ。

 だから……もしかしたら、サクラがそうじゃないのかって…思ったんだ」

言っていて、どんどん自信がなくなっていった。

これは全て俺の想像だ、それに……願望も混じっているのだと思う。

「…………」

サクラは答えない、先程から表情を変えず……俺を見つめたまま。

しかし……ドレディアとリザードンは、俺の言葉を聞いて満面の笑みを浮かべていた。

 

「………仮に、僕が君の思い出の中の女の子だとして、君はどうしたいんだい?」

「別に、特別どうこうってわけじゃない。ただ……感謝の気持ちを伝えたいと思ってる。

 あの子のおかげで、俺はトレーナーになるきっかけができたから」

あの子に会わなければ、多分俺はここには居なかったと思う。

だから精一杯の感謝を伝えたい、そして……全力のバトルをしたいと願っている。

 

――それから、どれくらいの時間が流れたのだろう

暫し見つめ合い、そして……彼女はそっとため息をついた。

 

 

「――思い出してしまうかもしれないとは、思っていたけどね」

 

 

「――――」

それは、決定的な言葉。

間違いない、この子が……サクラが。

「――あの時の、君なんだね?」

「………そうだよ、あの時のチュリネとヒトカゲは、この子達だ」

「…………」

ドレディアとリザードンに近づき、その身体を抱きしめる。

すると、ドレディア達も俺を抱きしめ返してくれた。

 

「サクラは、いつ気づいたんだ?」

「キミがあの時の事を話してくれた時、かな」

「……どうして、言ってくれなかったんだ?」

会いたかった、会ってお礼がしたかった事はサクラも知っていたはずだ。

「1つは、キミが僕と再会した時に全力のバトルを望んでいたから。

 はっきり言って、その時のキミじゃ僕には到底適わない未熟なトレーナーだったからね。

 それともう1つは……フェアじゃなかったから、だね」

「フェア?」

「僕以外の子も、キミを好きになってしまったからね。それなのに昔の思い出を持ち出すなんて、卑怯じゃないか」

「………なるほど」

サクラらしい理由に、俺は苦笑する。

 

「……だけど、キミが思い出したのならば話は別だ。そしてキミは今や僕と肩を並べるまでに強くなった。

 ――キミの願い、それを叶えるために……僕は全力でキミと戦える準備をする。

 キミとぶつかるまで絶対に負けない、だからキミも……負けたら許さないよ?」

「………ああ、俺だってお前とバトルするまで、絶対に負けない!!」

俺がそう言うと、サクラは満足そうに頷きを返す。

「信じてるよグリード、キミとバトルできる事を……そして、そのバトルが僕にとって最高のものになる事を」

言って、サクラは踵を返し行ってしまった。

ドレディアとリザードンも、もう一度俺を見てニコリと微笑んでから、サクラと後を追った。

 

「…………」

「タージャ……」

ツタージャを見る、その瞳には確かな闘志が浮かび上がっていた。

「ツタージャ、お前も早くサクラ達とバトルがしたいのか?」

「タジャ!!」

強く頷きを返すツタージャ、どうやら気持ちは同じらしい。

「けど焦るなよツタージャ、一回戦は誰になるのかわからないんだ」

サクラかもしれないし、もしくは……アヤトかもしれない。

けど俺は絶対に負けない、相手が誰であろうとポケモン達を信じて勝ってみせる。

 

「………寝るか?」

「タジャ、タージャ」

顔を見合わせてから、俺達は再び芝生の上に寝転がる。

今は、ゆっくり休んで……明日のバトルに備えるとしよう。

目を閉じ、微睡みの中に身を委ねて……俺達は眠りに就く。

……早く、バトルしたいな。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

『――さあ、いよいよ明日からイルミナリーグ本戦が始まります!!』

 

――夜

スタジアム内で、本戦の対戦表が発表されようとしていた。

俺達は全員集まり、モニターに視線を向けている。

そして……遂に対戦表がモニターに映し出された。

 

「…………」

本戦は7人だから、シード権が存在する。

そのシード権を得たのは――フェイト。

アヤトは……ハクと、サクラは……アリアとだ。

つまり、俺の相手は。

 

「――お前とか、私としては望むところだな」

隣に立つアオイが、クールな微笑みで俺を見ながら言う。

 

「グリードくん、アオイちゃん、頑張ってね!!」

「2人とも、応援してるわよ」

「私もフウロと共にあの格好で精一杯応援してやる!!」

「うん!!」

「……レシラム、頼むからあれはやめてくれ」

みんな思い思いに激励してくれた。

四天王はそれぞれ一回戦でぶつかり合う事になったけど、正直誰が勝ち進むかわからない。

って、今は目の前のバトルに集中しないとな。

 

「決着を、つけさせてもらうぞ?」

「――ああ、もちろんだ!!」

明日は本戦、当然フルバトルの戦いだ。

 

――負けるもんか、絶対に!!

 

 

 

 

To Be Continued...




【ツタージャ】♀           【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】            【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ            ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード          ・かぜおこし         ・アイアンテール
・真・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん           ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ            ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム           ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り    ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール         ・かげぶんしん       ・アクアテール
・ギガドレイン           ・はかいこうせん      ・みずのはどう
・リーンフォースブレード・EX
・ハードプラント

【オノノクス】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり         ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト    ・はがねのつばさ
・あなをほる     ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう   ・ストーンエッジ 
・はかいこうせん   ・きあいパンチ
・かみなりパンチ

【クチート】♀     【ラティアス(ティア)】♀    【ゴチルゼル】♀
【使えるわざ】    【使えるわざ】         【使えるわざ】
・てっぺき      ・ラスターカノン          ・ねんりき
・アイアンヘッド   ・じこさいせい          ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ  ・はかいこうせん         ・サイケこうせん
・ねごと       ・りゅうのはどう        ・サイコキネシス
・ラスターカノン   ・りゅうせいぐん        ・まもる
・かみくだく     ・れいとうビーム
・かみなりのキバ    ・ドラゴンクロー
            ・はがねのつばさ
            ・サイコキネシス

【ピカチュウ】♂            【キュウコン】♀
【使えるわざ】             【使えるわざ】
・10まんボルト          ・かえんほうしゃ
・アイアンテール          ・ほのおのうず
・ボルテッカー            ・じんつうりき
・でんこうせっか          ・エナジーボール
・かみなり             ・アイアンテール
・ボルテッカー・アイアンテール   ・ソーラービーム
                    ・オーバーヒート
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