グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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二回戦が始まる。

だけど、いきなりアヤトとモモカがバトルするなんて……。

あの二人、どっちが強いんだろう……?


第15話 〜二回戦、アヤトVSモモカ!!〜

「ミロカロス、トドメのアイアンテールだ!!」

「ミ、ロォッ!!」

「ラッターッ!!?」

ミロカロスのアイアンテールが、ラッタを吹き飛ばす。

 

「ラッタ戦闘不能、ミロカロスの勝ち。よって勝者、グリード」

「やったぜ!!」

片手で大きくガッツポーズをしてしまう、だってこれでベスト8になったのだから、仕方ないだろ?

 

「ミィッ!!」

ミロカロスも嬉しかったのか、ニコニコしながら俺に突進してきた。

「ミロカロス、ありがとな?」

「ミィ、ミィィ!」

「ははっ、くすぐったいよ」

ミロカロスを優しく撫でながら、ふと思い出す。

そうだった、もうすぐアヤトとモモカのバトルが始まっちまう。

 

「ミロカロス、悪いけど戻ってくれ」

「ミィ?」

ちょこんと首を傾げるミロカロスにちょっと萌えながら、ボールに戻してすぐさまフィールドを後にする。

間に合うかな……。

 

「――あら、負けたの?」

「あのなぁ……関口一番にそれはないだろ」

ジト目で睨むと、ごめんごめんと全然反省してない口調で返される。

だけど、どうやら間に合ったみたいだ。

 

「カレンとフェイトは勝ったのか?」

「当たり前でしょ」

「う、うん……勝てたよ」

うっ……その様子では余裕だったみたいだな、こっちはいきなりムクバードが戦闘不能になって結構ギリギリのバトルだったのに。

 

「サクラとソラネは?」

「今日は来れないみたいよ、向こうも忙しいみたいね」

「あっ、始まるよ」

フェイトの言葉でお喋りを止め、フィールドに視線を向ける。

……2人とも、凄い真剣な表情だ。

なんだか、こっちまで緊張してくるというか……。

 

「フタチマル、お願いします!!」

「――フタチッ!」

「エレキッド、バトルスタンバイ!!」

「――エレキッ!」

互いに一体目のポケモンを出したけど……相性なら、アヤトが有利だ。

 

「それではこれより、アヤトとモモカによるポケモンバトルを行う。

 使用ポケモンは3体、交代はどちらも自由。どちらかのポケモンが先に2体戦闘不能になった時点で終了とする!」

「…………」

知らず、拳を強く握り締めていた。

この2人のバトル、一時たりとも目を離さないようにしないと……。

 

「先攻はモモカから、それでは——試合開始!」

「フタチマル、みずでっぽう!!」

「フタ、チゥゥゥ!!」

早速フタチマルのみずでっぽうがエレキッドに襲いかかる。

 

「でんこうせっかでかわせ!!」

「エレキッ!」

しかし、それを軽々と回避しフタチマルとの間合いを詰めるエレキッド。

その右腕には、いつの間にか雷が纏わりついており……。

 

「かみなりパンチ!!」

「エレ、キッ!!」

至近距離からのかみなりパンチが、フタチマルに襲いかかる―――!

 

「シェルブレード!!」

「フタッ!!」

だがフタチマルとて負けてない、二刀流になったシェルブレードでエレキッドのかみなりパンチを完全に防ぎきる。

 

「後ろに下がってからアクアジェット!!」

「フターッ!!」

二本の脚で後方にジャンプし、それと同時にアクアジェットによる突撃を行うフタチマル。

 

「かみなりパンチで受け止めろ!!」

「エレ、キッド!!」

両腕によるかみなりパンチが、アクアジェットと真っ向からぶつかり合う。

「パワーは――」

「――互角!!」

 

「フタチマル、れいとうビーム!!」

「フタチィッ!!」

やや下を向いてれいとうビームを放つフタチマル、それは地面を凍らせていくと同時に、エレキッドを捉えようと迫る。

「かわせ!!」

「キッド!!」

 

左に跳躍し、回避行動に移るエレキッド。

そのまま追撃をしようとしたが……フタチマルの姿が消えていた。

 

「レキッ!?」

「エレキッド、上だ!!」

アヤトの声を聞き、すぐさま上を向くエレキッドだが、もう遅い。

頭上にはフタチマルが迫っており、そして。

 

「フタチマル、アクアテールです!!」

「フタチィッ、マ!!」

「レキーッ!?」

アクアテールによる一撃が、エレキッドの身体を吹き飛ばした。

しかし、フタチマルの攻撃はまだ終わっていない。着地と同時にエレキッドへと走りながら腰に装着したホタチを手に取りシェルブレードの体勢に入る。

エレキッドはアクアテールの一撃により、回避はできない。

 

「シェルブレード!!」

「フタチ、マーッ!!」

「エレキィッ!!?」

シェルブレードをまともに受け、地面に倒れるエレキッド。

 

「レキ〜……」

「エレキッド戦闘不能、フタチマルの勝ち!!」

「よーし、いいですよフタチマル!!」

「フタチマッ!!」

「…………」

 

す、凄い……どちらも凄いバトルだ。

練習バトルとはまるで違う、あれが本気になったアヤトとモモカ……。

―――今の俺じゃ、絶対に勝てるわけがない

 

「――そうとは限らないと思うけどね、僕は」

「っ、サクラ……」

いつの間に……ていうか今、人の心を読まなかったか?

「さあね、でも君は思ってる事がすぐ顔に出るから、わかりやすいよ」

「わかりやすくて悪かったな……」

本当にコイツは掴み所がないというか……不思議な奴だよな。

 

「今すぐには無理だろうけど、君はもう少し自分の力を信じた方がいいよ」

「はぁ……?」

自分の力って……俺にはそんな大層な力なんて。

「ほら、それより試合に集中しよう」

「お前なぁ……」

自分から言い出したくせに、何なんだ……。

とは思いつつ確かにその通りなので、再び視線をフィールドへ。

 

「――ガバイト、バトルスタンバイ!!」

「ガ、バァッ!!」

ガバイトか……相変わらずすげえ迫力。

「フタチマル、戻ってください。――グレイシア、お願いします!!」

「――シア」

 

「……拙いわね」

「えっ、何が拙いんだよカレン?」

「ガバイトは氷タイプの技に弱いの、だからグレイシア相手にはかなり不利よ」

「あっ……」

そうだった、ガバイトは氷タイプが弱点なんだ。

けど……だからって勝負が決まる訳じゃない。

 

「グレイシア、こごえるかぜ!!」

「シアーッ!」

グレイシアの口から放たれる冷たい空気、それは真っ直ぐガバイトへと向かっていくが。

「あなをほる!!」

「ガバッ!!」

こごえるかぜが当たる前に、ガバイトは地面を掘り地上からいなくなってしまった。

 

「そうか、これなら氷タイプの技が当たらない。それに回避と一緒に攻撃ができる!!」

「へぇ……なかなかいい選択だね」

「グレイシア、気をつけてください!!」

コクリと頷き、キョロキョロと辺りを見回しながら警戒するグレイシア。

しかし……いつまで経ってもガバイトは出てこない。

時間稼ぎ? いや、そんな事をしても意味は――

 

「ガバーッ!!」

「シアッ!?」

地面から勢いよく飛び出すガバイト、ちょうどグレイシアの真後ろをとった―――!

「れいとうビーム!!」

「シアーッ!!」

しかし予期していたのか、顔だけを後ろに向けれいとうビームを放つグレイシア。

ガバイトも、こんな状況では避けられない――!

 

「ガバイト、かえんほうしゃ!!」

「ガ、バァァァッ!!」

「えっ!?」

ぶつかり合うれいとうビームとかえんほうしゃ

アヤトは、初めからグレイシアがああいう反撃を行う事を予期していたのか、だからあんなに早く指示が……。

やはり、今の俺と彼等の間にはまだまだ越えられない壁があるのかもしれない、そう思うと……悔しかった。

 

「シアァァーッ!?」

ガバイトのかえんほうしゃの前に敗れ、まともに炎技を受けてしまうグレイシア。

そのまま地面に倒れ……動かなくなる。

「グレイシア戦闘不能、ガバイトの勝ち!!」

「……これで並んだ」

「まさか氷タイプが負けるとは思わなかっただろうね、これはモモカにとって大きなプレッシャーになったと思うよ」

 

面白くなってきた、そう言わんばかりの表情を浮かべるサクラ。

……けど俺は、正直そんな気持ちで試合を見る事はできなかった。

ただ……アヤト達のバトルが俺にとって凄すぎるから、ショックを受けてしまっているのだ。

俺だって努力はしてるつもりだ、でも……それでもアヤト達には届かない。

当たり前だ、俺はまだ素人も当然なんだから。

 

「……謙遜も、行き過ぎると滑稽かもね」

「えっ……」

サクラへと視線を向ける。

しかし、サクラは試合に集中してるかのようにフィールドへと視線を向けていた。

 

「――ムウマ、お願いします!!」

「ムゥー!」

「………ムウマ、か」

「いきますよアヤト。ムウマ、シャドーボール!」

「ムゥ、マ!!」

大人の握り拳大ほどの大きさのシャドーボールが4つ、ガバイトに向かっていく。

 

「りゅうのはどう!!」

「ガバーッ!!」

それを、自身の身体くらいまで大きくしたりゅうのはどうで、まとめて薙ぎ払った。

ぶつかり合いで爆発が起き、視界が塞がる。

ガバイトもムウマを捜すが、この土煙の中では姿を捉える事ができない。しかし……。

 

「ムウマ、れいとうビーム!!」

「何―――!?」

「ムゥマッ!!」

土煙など初めから存在してないかのように、ムウマはガバイトの後ろを正確に取った。

そして、背中に弱点であるれいとうビームを叩き込む!!

 

「ガ、バァーッ!?」

苦しみ、雄叫びを上げるガバイト。

「よーし、いいですよムウマ!」

「ムゥー!」

「…………」

喜ぶモモカとは対照的に、アヤトは表情を変えず黙って戦況を見つめていた。

アイツ……不利になったのに普段の冷静さを失ってない。

 

「ガバイト、まだ行けるな?」

「ガバッ!!」

「よし、ならこのままいくぞ」

「ガ、バァッ!!」

「……アヤトの奴、まだガバイトで戦うのか」

「よほど自信があるんじゃないかな? もしくは……別の理由があるかもしれないね」

「別の理由?」

「なんとなくそう思っただけだよ、あまり気にしなくていい」

そう言って、再び黙り込むサクラ。

……本当に、コイツは意味深な事ばかり言うよな。

 

「ガバイト、かえんほうしゃ!!」

「ガバァーッ!!」

「ムウマ、かわしてれいとうビーム!!」

「ムゥマッ!」

かえんほうしゃを回避し、れいとうビームを放つムウマ。

拙い、あれを受ければいくらガバイトでも保たない………!

 

「ドラゴンクロー!!」

「えっ……!?」

「ガバァァッ!!」

右腕で殴りつけるかのようなドラゴンクローが、れいとうビームを文字通り叩き落とす。

しかし、ガバイトの右腕は凍りついてしまった。

 

「避けられないからドラゴンクローを使って被害を右腕だけにしたか……うん、あれもなかなかいい判断だ」

「もう一度ドラゴンクローだ!!」

「ガバーッ!!」

地を蹴り、ムウマへと向かっていくガバイト。

 

「っ、ムウマ。もう一度れいとうビーム!!」

「ムゥ、マァァッ!!」

今度こそ決めようと、向かってくるガバイト目掛けてれいとうビームを放つムウマ。だが……。

 

「―――甘いな」

口元に僅かな笑みを浮かべ、アヤトはそう呟いた。

「えっ……」

「ガバイト、防御しろ」

「ガバッ」

眼前にまで迫っているれいとうビーム

それを、ガバイトは凍りついた右腕を盾のように掲げれいとうビームを防いだ………!

 

「あっ……!」

あ、あんな防御の仕方があるのか……!?

れいとうビームを放ったばかりで、ムウマは回避も防御もできない。

そこに、左腕を振り上げたガバイトが迫り―――

 

「ガ、バァーッ!!」

「ムマーッ!!?」

渾身のドラゴンクローが命中し、ムウマを地面に叩きつけた。

 

「ムウマ!!」

「……ムゥ〜……」

ふにゃふにゃな声を口から出すムウマ、起き上がる気配はない。

「ムウマ戦闘不能、ガバイトの勝ち。よって勝者、アヤト」

「………ガバイト、いいバトルだった」

労いの言葉を送りつつ、ガバイトをボールに戻すアヤト。

 

「モモカ、いいバトルだったな」

「う〜ん……やっぱりアヤトには適いませんね、さすが私の旦那様と言いたいですが、ちょっと悔しいです」

「誰が誰の旦那だ、まったく……」

呆れながらも、しっかりと握手を交わすアヤトとモモカ。

 

「…………」

凄かった、本当に。

だけど同時に……勝てないと、思い知らされた。

気合いと根性でなんとかなる、そう思いたいけど……そんな気持ちさえ湧かないくらい、2人のバトルは凄かった。

 

 

 

……このままじゃ、ダメだ。

 

もっと、強くならないとダメだ。

 

でも、一体どうすればいいんだろう……。

 

 

 

 

 

To.Be.Continued...




【ツタージャ】♀  【ムクバード】♂  【ミロカロス】♀
【使えるわざ】   【使えるわざ】   【使えるわざ】
・つるのムチ    ・たいあたり    ・たつまき
・リーフブレード  ・かぜおこし    ・アイアンテール
・たいあたり    ・でんこうせっか  ・みずでっぽう
・かげぶんしん  ・つばさでうつ
・へびにらみ    ・つばめがえし
・グラスミキサー  ・ブレイブバード(未完成)
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