グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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俺とサクラ、そしてアヤトとフェイトは、リヴァーナ島という観光地へと遊びに来た。

おもいっきり遊ぶぜ!と思った矢先、いきなりトラブルに巻き込まれてしまう。

はぁ……一体どうなるんだ?


第29話 〜ポケモンハンターとラティアス、海神の都の大決戦!!〜2

「えっ?」

「―――――」

俺は驚き、ヤツは眉を潜めながらまったくの同時に視線を向ける。

 

「グリード、大丈夫かい?」

「サクラ!!」

「事情は聞こえたよ、この子がラティアス……なんだね?」

自分と瓜二つのラティアスを見て驚いたのか、サクラは一度言葉を途切らせるものの、すぐさま冷静さを取り戻しヤツと対峙する。

「運がいいと思ったが……それは間違いだったらしい」

サクラの登場にも、ヤツは動じずラティアスに狙いを定めている。

 

「……まさか、こんな有名人に会うとはね。尤も、会いたくもない類の人間だけど」

珍しいサクラの怒気を孕んだ声。

「サクラ、コイツを知ってるのか?」

「うん。この人はセシル……ポケモンハンターの中でも醜悪さは間違いなく一、二を争う程の犯罪者さ」

「嫌われたものだ。だが……邪魔立てするなら子供でも容赦せんぞ?」

「ふざけないでくれるかな? この子はあなたの勝手な我欲に巻き込まれる筋合いはない。

 ――このまま、警察に突き出してあげるよ」

「…………」

セシルの顔に、あきらかな怒りの色が現れる。

……バトルになろうとも、ラティアスは必ず守ってやる!!

 

そう意気込む俺だったが―――サクラはバトルをする気はないらしい。

 

「ドレディア、リーフストーム!!」

「ディアァァァッ!!」

身体を回転させ、リーフストームを発動させるドレディア。

だが、標的は相手ではなく――その前の地面だ。

 

「何っ!!?」

セシルのすぐ前で、地面が削られレンガや砂が舞い上がる。

「グリード!!」

叫ぶサクラ、俺も意図を察してミロカロスをボールに戻しツタージャを肩に乗せてから、ラティアスの手を取って走り出す。

バカ正直にバトルをするのは得策ではない、サクラはそう思ったのだろう。

 

「はっ、はっ………」

走る、走る、走る。

後ろには振り向かない、ただ前を見て全速力で走り続ける。

追っ手がすぐそこにまで来ているかもしれないという恐怖感を感じながらも、ラティアスの手を掴んで地を駆けた。

「人通りの多い場所まで止まらないで!!」

「人通りの多い場所って……そんな所まで逃げるのか?」

「一般人が沢山居れば向こうも迂闊に手は出せなくなるから!」

「む、無差別に襲いかかってくるとかは……?」

「それはありえない、プロである程冷静に事を運ぼうとするはずだ。

 一般人を大勢巻き込めば、迂闊に動けないと相手もわかっているはずだからね!!」

言いながらも、サクラは俺と同じくらいのスピードで走っている。

よくもまあそこまで頭が回るものだと、感心してしまった。

 

「タジャ!!」

「っ、ツタージャ!?」

肩に乗っているツタージャが鳴き始める、その声は焦りと警告のものだ。

後ろには振り向けないが、追っ手が来ているのはわかった。

「ポケモンだけか?」

「タージャ!」

頷くツタージャ、すると後ろからカサカサという音が聞こえる。

……どうやら、追っ手の正体はアリアドスのようだ。

 

「だったら――ムクバード、君に決めた!!」

「――ムクバー!!」

ムクバードをボールから出すと同時に、ラティアスをサクラに渡し立ち止まる。

「かぜおこしだ!!」

「ムクゥゥゥ!!」

両の翼を激しく羽ばたかせ、突風を巻き起こすムクバード。

 

「ア、アリィ……」

壁を這うように移動していたアリアドスの動きが止まった。

「つばめがえし!!」

「ムクゥゥゥ……ムクバー!!」

「アリィィィッ!?」

急加速による突進を仕掛けるムクバード、かぜおこしによって動きを止めていたアリアドスは避けられず、そのまま川の中へ落ちていった。

 

「ムクバード、戻れ!!サクラ、ラティアス、急ぐぞ!!」

「わかった!」

 

………。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

「ふぅ……サクラ、ラティアス、大丈夫か?」

大通りに来るまで本当に休みなしで走ったから、2人ともすっかり息が上がっている。

大丈夫、と手で合図するサクラだけど、そんな様子では全然大丈夫そうには見えない。

 

「ちょうどいい、あそこで休んでこうぜ」

言いながら指差した先には、小さな喫茶店が。

「そ、そうだ、ね…す、少し…はぁ…休んで、いこうか」

「………大丈夫か?」

「はは……僕、運動はあまり、得意じゃ、ない、から……」

「……タージャ」

呆れたようにため息をつくツタージャ、とりあえずまずは休むとしよう。

息を整えてから、俺達は店の中へ。

他のお客もちらほらと見えるが、ゆとりを持って座る事ができた。

 

「僕はダージリンを。グリードは?」

「じゃあサイコソーダ、ラティ……お前はモーモーミルクでいいか?」

俺の問いに、ラティアスはこくこくと頷きを返す。

注文を受け、ウェイトレスさんは「畏まりました」と告げて、奥へと消えていった。

 

「……さてと、早速君には訊きたい事があるんだ」

ラティアスに視線を向けるサクラ、端から見てると鏡を見ている人にしか見えない。

「君は僕達が知っているあのラティアスだね?」

「………(こくり)」

「えっ……じゃあ、お前は……」

「僕と瓜二つに姿を変えているんだ、すなわちこのラティアスは僕の事を知っている。グリード、少し考えればわかることだよ」

「うっ……」

呆れたようにそう告げるサクラに、居心地が悪くなって視線を逸らす。

そんな俺を弄るのは止めて、サクラは再び質問を続けた。

 

「どうしてここに来たんだい?」

「…………」

「おっ……?」

サクラの問いに、ラティアスは俺の服をくいくいと引っ張り出した。

……何だよ?

「なる程、どうやらラティアスは君と一緒に居たいが故に追いかけてきたようだ」

「………(こくこく)」

「えぇー……なんでそんな事したんだよ……」

「ラティアスは君が好きなんだよ、だから離れたくなかったのさ」

「………(こくこく)」

「…………」

そう言われると、何も言えなくなってしまう。

ったく、怒ろうと思ってたのに……そんな態度を見せられたら怒れるわけないだろうが。

 

「まあラティアスの事はひとまず置いておくとして……厄介な人物に目を付けられてしまったね」

「………ポケモンハンター、か」

あのセシルという女性、なんていうか……同じ人間なのかと疑ってしまった。

ポケモンに対して、あんなにも冷たい瞳を向けられるなんて……正気とは思えない。

「ラティアスを泉に帰してやれば一番いいんだけど……」

「っ」

サクラがそう言った瞬間、ラティアスが俺の腕に抱きついてくる。

 

「……ラティアスがこの調子じゃ、無理みたいだね」

「じゃあさ、ラティアスが違う人物に変わればいいんじゃねえか?

 たとえば、この場に居ないカレンとかモモカとかに……」

「………(ふるふる)」

「えっ? お前……もしかして、サクラ以外の人間にはなれないのか?」

「………(こくこく)」

マジか……。

 

「………仕方ないね、危ないかもしれないけど、ジュンサーさん達に報告して厳戒態勢を敷いてもらって、人通りの少ない場所に行かなければ、危険も少ないさ」

「大丈夫か……?」

「ラティアスは意外と頑固なんだよ、少なくとも君がここに居る以上はラティアスもこの島から出る気はないみたいだからね」

「はぁ……」

好いてくれるのは素直に嬉しいけど、こういう状況だと複雑だ。

と、ウェイトレスさんが注文した飲み物を持ってきてくれた。

それで喉を潤してから、俺は気になっていた事を口にした。

 

「ところでよ、あのセシルとかいうポケモンハンターは、どうしてこの都に居るんだろうな?」

ポケモンハンターはその名の通り、ポケモンを捕まえて依頼主に売り渡す者達だ。

けど、ラティアスがここに来たのは完全な偶然、初めから狙っていたとは思えない。

「いい所に気がついたねグリード、確かに普通のポケモンハンターならポケモンだけを狙う。

 でもね、セシルは違う。彼女はハンターであると同時に美術品を狙う窃盗のプロでもあるんだ。

 多分、ここに来た本来の理由はこの都にある秘宝が目当てだ。ラティアスの事はその過程で偶然見つけて手に入れようとしたんだと思う」

「秘宝?」

この島には、宝があるのか……。

 

「グリードはさっき言った伝説の事は覚えているかな?」

「ああ。大昔に海の守り神がこの島を災いから救ったってやつだろ?」

「よくできました。それでね……島を救った守り神というのが……ルギアというポケモンなんだ」

「ルギア!?」

サクラが口にした単語に、俺はつい大声を上げてしまった。

それにより周りの視線を集めてしまうがすぐに元の喧騒に戻る。

 

「でもルギアって……」

………幻のポケモンと呼ばれる存在、ルギア

図鑑ではたしかに海の守り神という説明がされているけど、まさかこの島の伝説にそのルギアが関わってるとは思わなかった。

「そのルギアがこの都を救った際、数多の宝石すら霞むほどに美しい涙を流した。

 それがこの島の秘宝である『ルギアの涙』と呼ばれる鉱石さ、おそらくセシルがこの島に来たのはそれを手に入れる為だと思うよ」

「ははぁ……なる程」

「とにかく、この事をジュンサーさん達に伝えた後は、首を突っ込まずに観光を楽しもう」

「…………そう、だな」

正直、あいつを止めたいという気持ちはある。

けれど、子供である俺にできる事なんて、それこそたかが知れてるものだ。

サクラの言う通り、これ以上首を突っ込むのは止めておこう。

 

………それに。

またポケモンハンターであるヤツを見たら、あの時の事が……。

 

「――――」

忘れる事なんか、できない。

 

――檻に閉じ込められ、啜り泣く声達

 

悲しみ、怒り、苦しみ、そんな負の感情に溢れた世界で……。

 

「………グリード?」

「っ、あ……な、なんだよ?」

「………いや、なんでもないよ」

「何だ、言いたい事があるなら……」

「たしかに言いたい事はある、でも……この問いは君に対して不快な思いをさせる可能性がある。今は、止めておくよ」

「…………」

そんな言い方をされたら余計に気になるが、サクラはもうこれ以上話すつもりはないらしい。

……思い出すな

思い出した所で、意味なんてないのだから。

 

………。

 

喫茶店を後にし、俺達はすぐさまアヤト達と合流した。

「――とまあ、そんな事があったわけだ」

「ポケモンハンター……セシルという名は聞いた事があるが、まさかこの島に現れるとは……」

「それに……この子がラティアスなのも、驚きだね……」

俺にしがみついてるラティアスに視線を送るフェイト。

 

「サクラの奴、結構時間が掛かってるな……」

「仕方ないよ。ラティアスの事を隠しながら事情を説明しないといけないんだし……」

「それにしても、このままではサクラと見分けがつかないな。

 それに人前でラティアスと呼ぶのもどうかと思うが……」

「そうだよなぁ……」

でも、見分け方を考えるというのも、なかなかに難しい。

何かいい方法は……。

 

「あ………」

ふと、あるものが視界に入った。

それは、一件の小さな露店。

…………そうだ。

「2人とも、ちょっとラティアスを頼む」

そう言い残し、俺は露店へと足を運んだ。

 

――そして、あるものを購入しみんなの下へと戻る

 

「悪い悪い、っと……」

すぐさま戻ると、ラティアスが抱きついてきた。

うっ……ラティアスだとわかっているけど、姿形はサクラだから変な感じだ。

「ラティアス、僕の姿であまり変な事はしないでくれないか?」

「あ、サクラ」

「お疲れ様」

「ふぅ……ラティアスの事を隠しながら状況を説明するのは、なかなかに疲れるよ。

 それなのに、この子は自分の立場をまるでわかってないね……」

また俺にしがみついてるラティアスを、サクラはジト目で睨む。

っと、忘れるところだった。

 

「ラティアス、ちょっといいか?」

「………?」

ラティアスを前に立たせてから、俺は露店で買ってきたあるものを取り出す。

それは、星を象った髪飾り、それをラティアスに着けてあげた。

「これなら、サクラとお前の区別がつきやすいだろ?」

「なる程、お前にしては気が利くじゃないか」

「お前にしては、は余計だ。それとさ、ティアって名前はどうかな?」

「………?」

「名前だよ。今のお前、人間だから人間の名前で呼んだ方がいいだろ?

 ラティアスからとってティア、女の子の名前らしくて俺はいいと思うんだけど……」

「……っ(こくこく)」

勢いよく頷くラティアス、どうやら気に入ってくれたようだ。

 

「なんだか、グリードがお兄ちゃんみたい」

「そうかぁ?」

「うん。面倒見のいいお兄ちゃんって感じかな」

「むぅ……」

そう言われると、なんだかちょっと照れくさい。

 

「…………複雑、だな」

「? サクラ、何が複雑なんだ?」

「なんでもないよ、僕がただこの感情を許容できてないだけさ」

「???」

なんだかよくわからない事を言いつつ、サクラは気を紛らわせるように少し大きな声で話し出した。

 

「それで、これからどうしようか?」

「そうだなぁ……」

陽も傾き始めてきた、夜になるまでにはホテルに帰りたいので、あまり遠くにはいけない。

「特に行きたいところがなければ、大聖堂に行ってみない?」

「大聖堂?」

「この島の中央にある建物さ、一度行ってみたいと思っていたから」

ほら、と指差す先にはここからでもわかるくらい大きな建物が。

この島にはビルなどの高い建造物はない、だから余計目立っている。

 

「俺はいいよ」

「オレも構わない」

「私も」

揃って頷く、するとサクラは嬉しそうに笑い「じゃあ行こう」と言って先頭を歩き出した。

その後をついていく俺達、だが……。

「なあ、ラティ……ティア」

「………?」

「せめて手を繋ぐにしてくれないか? 腕に抱きついたままだと歩きにくいんだ」

そう言うと、ティアは少し残念そうにしながらも俺から離れ、俺の右手と自分の左手を繋いだ。

……これはこれで気恥ずかしいが、抱きついたままよりはマシだ。

 

「タージャ……」

少し拗ねたようなツタージャの声、「どうしたんだよ?」と訊いてもそっぽを向かれてしまい真意を聞き出す事はできなかった。

サクラといいツタージャといい、一体どうしたんだろうな……?

 

………。

 

「―――わぁ」

という声は、誰が出したのか。

おもわず、感嘆の声が出てしまう程……大聖堂は綺麗だった。

天井は高く、八メートルはあるだろうか。

周りには、美術館のように幾つか絵が飾られている。

いつもは礼拝が行われているのか、木造の椅子に……その奥には司祭が立つ祭壇が。

どうやら二階もあるようだ、上を見上げると確認できる。

どれもこれも、神秘的で美しい。

けれど、なにより心惹かれたのは……大聖堂の一番奥に描かれている、壁画だった。

俺だけではなく、4人全員でその壁画の元へ。

 

「……この壁画を見たくて、僕はここに来たんだ」

壁画を見ながら、サクラは言う。

これは、おそらく大昔にあったという大いなる災いの時を描いたものだろう。

具体的にどんなものかは読み取れなかったが、そこに描かれた人々は揃って上を見上げていた。

そこに描かれているのは、光と共に現れた―――海の守り神。

 

「これ……」

フェイトが若干驚きを含んだ声を漏らす。

「そうだよフェイト、この壁画に描かれているのは、幻のポケモンであるルギアだ。

 この島の伝説に出てくる海の守り神とは、ルギアの事なんだよ」

「へぇ……そうなんだ」

「しかし、さすが守り神と呼ばれるだけはあるな、災いとやらが何なのかわからないが少なくとも人間では到底太刀打ちできない何かだったのだろう。

 それを防ぐとは、人智などとうに超えた存在なのだろうな、ルギアとは」

「…………」

人智を超えた存在。

その言葉に、俺はふとある疑問が浮かび上がった。

 

「……ポケモンって、どうして人間の味方をしてくれるのかな?」

「えっ?」

「だってそうだろ? 身体が小さいツタージャだって、本当に本気になれば大の大人でも適わないくらい強いじゃないか。

 アヤトのガバイトなんか、本気になったら人間なんか一溜まりもない。

 人間なんかよりよっぽど強いのに、どうしてポケモンは味方をしてくれるんだろう……」

もし、人間とポケモンの立場が逆だったら……今頃、この世界はポケモンによって支配されているはずだ。

それなのに、ポケモンはそんな事はせずに人間に対して好意的に接してくれる。

もちろん一概には言えない部分もあるけど、少なくとも深刻な事態にまでなったという話も聞いた事がない。

それがふと、俺の中で疑問へと変わった。

 

「そういえば……そんな事、考えたこともなかった……」

「ああ。オレ達にとって一緒に居るのが当たり前だと思っていたから……」

「……なあツタージャ、お前はどうして俺達人間の味方をしてくれるんだ?」

人など遥かに超えた存在であるルギアは、自分にとって関係のない人間達を救った。

それが不思議に思って、気がついたら俺は肩に乗っているツタージャに問いかけていた。

 

「タジャ……?」

しかし、ツタージャは困ったような表情を浮かべてしまう。

質問の意図がわからなかったわけではない、どう答えればいいのかわからないのだろう。

と、俺の疑問に対する返答は、まったく違う所から放たれた。

 

 

「ポケモンには人間みたいな損得勘定の考えがないんだよ。

 純粋な心を持つ者が多いから、味方をしてくれるんじゃないかな?」

 

 

「え?」

その声に、全員がそちらへと視線を向ける。

そこには、女の子が好感の持てる笑みを浮かべて立っていた。

茶髪をポニーテールにした、活発そうな雰囲気を持つ少女。

「あの……あなたは?」

「ごめんごめん。あたしはミヨ、この島で移動用のボートを貸してるんだ」

「俺はグリード、こっちはツタージャ」

「タジャタジャ」

「僕はサクラといいます」

「アヤトです」

「フェイトっていいます」

「宜しくね」

「よろしく、それでさっきのは……」

 

「ああ……君の疑問の内容が興味深くてね、ついつい口を出しちゃった。

 でも、あたしはポケモンには人間と違って純粋な心を持つ者が多いから、強いポケモンでも味方をしてくれると思ってる」

「純粋な心……」

言われて、なる程と思った。

人間はすぐに自分にとって得になるか損になるかを考えて行動する。

もちろんそうじゃない人も居るかもしれないけど、それこそごく少数だ。

でも、ポケモンにはそんな考えがないから……そう思うと、納得できる。

純粋で、そんな事を考える者がいないから……だから、ポケモンは人間に反旗を翻さない。

 

「……ポケモンって、凄いよなぁ」

「そうだね。あたし達はポケモンに見える所も見えない所もいっぱい支えられてる。

 だから、その事をあたし達人間は感謝して忘れないようにしないといけないんだ」

「うん、俺もそう思うよ」

「気が合うね。気に入ったよ」

ニカッと笑うミヨ、いい人そうだ。

 

「ねえ、あんた達まだ夕食食べてないよね?」

「食べてないけど……」

「じゃあさ、夕食をご馳走するよ。見たところ観光客みたいだし」

「いいのか?」

「もっちろん! あんたの事気に入ったし。あっ、でもあんまり豪勢なものは出ないけど……」

「それでも助かるよ。みんなはいいか?」

「うん、僕は凄く嬉しいな」

「オレも構わない、むしろ助かるさ」

「私も、賛成かな」

決まりだね、そう言うとさっさと大聖堂から出ようとするミヨ。

せっかちな奴だなー、と思いつつ、後を追った。

 

「大聖堂の見学は、また明日にするか?」

「そうだね。まだ時間はあるし……ここはご厚意に甘えておこう」

まだ陽は完全に沈んだわけではないけど、仕方ないよな。

ミヨのせっかちさに苦笑しながら、俺達は早くおいでよーと手を振っている彼女の元へと向かったのだった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

【セシルside】

 

「―――見つかりました」

人が居ないはずの空き家の中で、男の声が響く。

「そうか。それで、『ルギアの涙』は?」

「大聖堂に」

そうか、と短く言葉を返し、セシルはすぐさま準備を始める。

 

「三時間後に決行する、準備はしておけ」

「はっ。それでラティアスは……」

「ワタシが捕らえる、作戦決行の合図を始めたら、お前は大聖堂にまっすぐ向かえ。

 『ルギアの涙』を回収する事だけを考えろ」

「はっ!」

「――ワタシは休む」

そう言い残し、セシルは二階に向かいベッドに身体を預けた。

 

(あと三時間……ラティアス、必ずワタシのものにしてやるさ)

しかし、もしまたあの子ども達が邪魔をしてくるなら……容赦などしない。

「始末するか……」

はっきりとした殺意を口にしつつ、セシルは瞳を閉じた。

 

 

――口元に、残虐な笑みを浮かべながら

 

 

 

 

 

 

To.Be.Continued...




【ツタージャ】♀     【ムクバード】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】      【使えるわざ】       【使えるわざ】
・つるのムチ       ・たいあたり       ・たつまき
・リーフブレード     ・かぜおこし       ・アイアンテール
・たいあたり       ・でんこうせっか     ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん     ・つばさでうつ      ・れいとうビーム
・へびにらみ       ・つばめがえし
・リーフストーム    ・ブレイブバード(未完成)
・リーフブレード二段斬り

【キバゴ】♂
【使えるわざ】
・ダブルチョップ
・シャドークロー
・りゅうのいかり
・ドラゴンクロー
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