グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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シロナさんとのバトルを終え、また1つ勉強になった。

さーて、今日はどんな1日になるのかな?


第56話 〜ゴチム誕生、カンナギ遺跡の宝物!〜

「タジャ、タージャ!」

「ん〜……?」

ツタージャの大声で、目を醒ます。

 

ここはカンナギの近くにある森の中、今日もいい天気の朝を迎えられた。

どうして外で野宿しているのかというと……ちょっとした旅を続ける内に野宿が好きになったからである。

アヤトは自分の家に泊まっても構わない、と言ってくれたのだが丁重に断った。

っとと、それよりツタージャの奴どうしたんだろう。

起き上がり、ツタージャへと視線を向けると。

 

「あ………!」

タマゴが、光ってる!!

「タージャ」

俺を呼びながら、じっとタマゴを見つめてるツタージャ。

「ありがとなツタージャ、起こしてくれて。――遂に生まれるぞ」

「タジャタジャ!」

ワクワクした俺と同じように、ツタージャの表情もどこか楽しげだ。

そして、タマゴの光が一段と強くなり……。

光が収まった時には、俺達の新しい家族であるポケモンがすやすやと眠っていた。

黒い身体に白いリボンのような触角、早速ポケモン図鑑を開いてみる。

 

『ゴチム、ぎょうしポケモン。

 リボンのような触角でサイコパワーを増幅させる、何かをじっと見つめている。

 対象は主にトレーナーやポケモンであり、ゴチムにしか見えない何かを見つめていると言われている』

「へぇ……」

ゴチムか……たしかイッシュ地方のポケモンだよな。

何だか孵るのが長かったような短かったような……そういえば、ソラネのタマゴはどんなポケモンなんだろ?

 

「………チム?」

そんな事を考えていたら、ゴチムが目を醒まし俺達に視線を合わせてきた。

図鑑の説明通り、じっと見つめてきてるけど……とりあえず自己紹介しないと。

 

「はじめましてゴチム、俺はグリード、こいつはツタージャ。これから家族として、一緒に頑張ろうな?」

よろしくー、と右手を差し出す。

ゴチムはキョトンとしながら俺と右手を交互に見比べ……。

 

「―――チム!」

害がないと判断したのか、にぱっと笑顔を見せてくれた。

か、可愛い……生まれたばかりだから普通のゴチムより小さいし、なんて可愛いんだ!!

ゴチムを抱きかかえ、朝食の準備を始める。

暫く観察していたいが、今日はシロナさん達にカンナギ遺跡を案内してもらう約束があるんだ。

急がないとな。

 

…………。

 

「――おはよう、グリード君」

「おはようございます、シロナさん、サイトさん」

数十分後、場所は変わってカンナギに在る博物館前へ。

既にシロナさんとサイトさんは待っており、更に1人見慣れない人が。

白衣を来たおばあさん、けどどことなくシロナさんに似てるような……。

 

「お前さんかい? グリードというのは」

「え、あ、はい……」

そのおばあさんにいきなり話しかけられ、少しどもりながらも答えると、まるで品定めするようにジロジロ見つめられ。

「……あまり利口そうには見えないね、それに後先考えずに行動しそうだよ」

と、的を射るような事を言ってきた。

 

「おばあちゃん、初対面なのに失礼じゃない」

「おばあちゃん……?」

「紹介するわグリード君、この人はわたしの祖母でカンナギの遺跡と博物館を管理してるカラシナ博士よ」

「宜しく、グリード」

「ど、どうも……」

 

どことなく似てると思ったら、シロナさんのおばあちゃんだったのか。

しかし、こう言っては何だが確かにちょっと失礼な人だ。

いや、別にその通りだから反論のしようがないんだけど。

 

「ほぅ、ツタージャにゴチムか。シンオウには居ないなかなか珍しいポケモンを連れてるな」

「タージャ」

珍しいと言われて嬉しかったのか、胸を張るツタージャ。

しかしゴチムは答えない、その理由は人見知りをしているというわけではなく。

 

――只今懸命にミルクを飲んでる最中なんです

 

生まれたばかりの赤ちゃんポケモンは、まだポケモンフーズを食べられない。

それに気づいた俺は、すぐさまポケモン用の哺乳瓶とモーモーミルクを買ってゴチムに与えているというわけだ。

でも……端から見ると子育てしてるお父さんみたいで、ちょっと変な感じだ。

「そのゴチム、もしやタマゴから孵ったのか?」

「はい。今朝生まれたばかりなんです」

「そうか。大事にしてあげるんだぞ?」

もちろん、言われるまでもなく大事にする。この子は俺達の大事な家族なのだから。

 

「では行こうかの」

「あの……アヤト達は?」

「アヤトは今日は来ないんだと、なんでも考えたい事があるらしい。

 あれぐらいの年頃はナーバスになりやすいからなぁ」

「はあ……」

 

そっか、アヤトは来ないのか……残念。

モモカやルーテシアは、当然アヤトが来ないから自分達も行かないなんて言い出したんだろうな。

まあいいか、残念だけどアヤトはアヤトで考えたい事もあるだろうし。

そう自分を納得させ、先に歩くカラシナ博士達の後に続き、博物館の中へ。

 

「わぁ………!」

入った瞬間、俺はおもわずそんな声を漏らしてしまった。

俺の目には、博物館の中はまるで遊園地のように映った。

沢山のポケモンの化石、古くからポケモンと交流をしていた歴史が書かれた文献。

人とポケモンの生活が描かれた壁画、どれを見ても心が踊る。

 

「お主、トランペットを眺める子供みたいな目になっておるぞ」

あちらこちらに忙しなく視線を移動させる俺に、カラシナ博士が呆れたように言う。

「だって、こんなにもポケモンに関する物があるのに、興奮しない方がおかしいですよ!

 あっ、あれはラティアスとラティオスの壁画!」

天に存在するラティオスとラティアスが、地上の人々に光を与えている、といった内容の壁画だ。

……そういえば、ティアのやつ元気かな。

もう暫く学園に帰ってないし、多分めちゃくちゃ拗ねてるだろうなぁ。

宥めるのが大変そうだ、そう思っていたら……カラシナ博士がある提案を俺に告げてきた。

 

「そんなにポケモンが好きなら、ディアルガとパルキアの壁画も見てみるか?」

「えっ、ディアルガとパルキア!?」

俺だって名前くらいは知っている、シンオウ時空伝説に出てくる伝説のポケモンだ。

でも、俺はあまりいい印象は持ってないポケモンである。

何故かって? だってディアルガ達のせいで友達のフィルが大変な目に遭ったから。

まあ、フィル自身諦めというか……半ば納得せざるおえないといった感じだから、俺がそう思うのは筋違いかもしれないけど。

 

「見てみるか?」

もう一度尋ねるカラシナ博士。

せっかくだ、見させてもらう事にしよう。そう思い俺は頷きを返すのだった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「………はへぇ」

「タージャ……」

 

博物館のちょうど裏手に、カンナギ遺跡は存在する。

建てられて何百年、それ以上の年月が経っているであろうここは、ところどころの柱は折れており建物としての機能を果たしてはいない。

折れた柱が幾つも建ち並ぶ中、一番奥には祠のような建物が見える。

誰も口を開く事なく、その祠へ。

中は広くなく、天井に至っては完全に吹き抜け状態、おまけに埃っぽいし……ゴチムが咳しないか心配だ。

そんな事を考えつつ、一番奥へ。

そこで俺は――ディアルガとパルキアが描かれた古い壁画を視界に映す。

 

「………すげ」

おもわず、そんな事を口走っていた。

ただの壁画、それなのに確かな迫力というか……力のようなものが感じれる。

「………?」

「チム……?」

俺とゴチムの視線が、壁画の少し下に移動する。

……あれ?

 

「どうしたグリード君、目など擦って……埃でも入ったのか?」

「いえ………んー?」

おかしいな、目を擦っても変わらない。

どうしていきなり、こんなわけのわからない事をしているのかというと。

 

――壁画のすぐ下の地面に、黄色いモヤが見えるのだ

 

モヤというか、線香の煙みたいに小さなもの。

火の煙でもないし……何だろうと、おもむろにモヤが出てる地面を触れてみた。

 

「うぉっ!?」

「タジャ!?」

「チム!?」

瞬間、触れた地面が光り輝き……ボロボロと削れていくように無くなっていく。

そしてその中から出てきたのは、金色に輝くサッカーボール並の大きさの宝玉。

それは光を放ちながらゆっくりと地面に落ち、やがて発した光も消えていった。

 

「これは……!?」

暫し茫然としていた俺達だったが、一番始めに我に返ったカラシナ博士によって、目の前の現実に思考を戻す。

「こいつは……もしかして『はっきんだま』か?」

「はっきんだま……?」

「……伝説のポケモン、ギラティナの力を増幅させる力を持つ、国宝級の代物よ」

「ギラティナ……」

「でも、それがカンナギ遺跡にあるなんて……」

「……お主、一体何者じゃ?」

訝しげな視線をカラシナ博士に向けられる。

 

「そんな事言われても、俺だってどうして見つけれたのか――」

そこまで言いかけ、俺はある考えが頭に浮かぶ。

……モヤは、まだはっきんだまから見える

黄色い、というか黄金色のモヤ。

もしかして、これって……。

 

「グリード君、どうした?」

「あ、いえ……その、なんでもないです」

「そんな事よりシロナ、サイト、これが本物かどうか調べるぞ。もし本物なら、歴史的発見じゃ!!」

興奮した口調で一気にそうまくし立て、さっさと遺跡から出て行ってしまうカラシナ博士。

そんな姿に苦笑しながらも、シロナさん達は後に続く。

 

「…………」

もう、黄金色のモヤは見えない。

当たり前だ、あのモヤははっきんだまから発せられたものなのだから。

……でも、もしあのモヤが俺の考えてる通りだとしたら。

「……確かめないとな」

でも、それを確かめる術はたった1つ。

前に友達になり、不思議な力を持つ優しき少年。

 

――フィルに、話をしてみないと

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

『――やあグリード、久しぶりだね!』

場所は変わって、ポケモンセンターのテレビ電話の前。

あの後、そのまま俺はセンターへと直行し、早速フィルに連絡を取ってみたのだが……。

「……あれ?」

前と同じように彼の傍らに居るトナ達。

その中で――ルカリオのリコだけ、蒼いモヤのようが見えるのだ。

 

〈? グリード、私の顔に何かついてますか?〉

「えっ?」

今の声……フィルじゃないな、女の子の。

〈………グリード?〉

「………ま、まさか」

この声、頭の中に響く声の正体は――リコ!?

 

「な、なぁ……リコって喋れたっけ?」

『はあ……?』

「いや、リコから声が聞こえて……」

〈……なる程、何だか前と違うと思いましたが……グリード、波導の力が強まってますよ〉

「えっ?」

波導の力が強まってる?

じゃあ、リコから発せられてるこのモヤは……。

 

〈私の声が聞こえるようになったのも、貴方の波導の力が強まったからですよ〉

「へぇ……」

やっぱり、このモヤは波導のものなのか。

……だとすると、はっきんだまから発せられていたのは、波導か?

『もしかして、今回電話してきたのも波導の件かな?』

「まあね。それで――」

とりあえず、カンナギ遺跡であった出来事をフィルに話してみた。

すると、予想通りフィルは驚いた表情を浮かべ、トナ達も少なからず驚いている。

 

『ギラティナの力を増幅させるはっきんだまか……凄い物を見つけたんだね、グリード』

「本物ならな。でも俺も少しは波導遣いとして成長したのかな?」

もしかしたら、この間のレシラムとゼクロムの喧嘩に巻き込まれた時、波導の力が強くなったのかも。

『そういえばグリード、学校はどうしたの?』

「今は夏休み中。……そうだフィル、お前暇か?」

『暇だけど……どうかしたの?』

「いや、夏休みはもうすこしあるからさ、久しぶりに会わないか?」

 

前に会う約束はしたけど、あれから結局会えないじまいだったし。

それに、直接会いたい理由もできたし。

 

『いいよ。それでいつにする?』

「そうだな、明日にでも出発するから……3日後くらいかな」

『わかった、じゃあ3日後にクチバで落ち合おうか?』

「ああ、約束だぜ」

勿論、そう言って笑みを見せるフィル。

最後は手を振り、電話を切った。

 

「チム〜」

「どうしたゴチム?」

「チム、チムム〜」

何かを欲しがるように俺の服を掴むゴチム。

「もしかして、お腹が空いてるのか?」

「チムチム!」

何度も頷くゴチム、さっきあれだけモーモーミルクを飲んだのに……食欲旺盛だな。

仕方ない買いに行くか、そう思いゴチムを抱きかかえ立ち上がる。

さてと、ゴチムにごはんをあげた後は……トレーニングでもするか。

 

「グリード」

「おっ……アヤト」

ポケモンセンターを出ると、ちょうどアヤトと鉢合わせに。

けど、なんだか様子が違うというか……迫力があるな。

そんなアヤトに首を傾げていると。

 

「―――グリード、オレとバトルしてくれないか?」

 

有無を言わせない口調で、俺にバトルを申し込んできた。

「バトル?」

「ああ、6対6のフルバトルをしてもらいたい。できるか?」

「いいけど……何かあったのか?」

アヤトらしくない、性急な態度。

今すぐにもバトルをしなければ、そんな風に感じられる。

 

「いや、ただ……早くお前とバトルがしてみたくてな。

 今まで、お前とは本気でバトルした事はなかった。それはきっと、心のどこかでお前を自分より弱いと思っていたからだと思う。

 だが今は違う、お前とオレは殆ど互角だ。ポケモンの力量も、トレーナーとしての実力も。

 だからこそ、お前への非礼を込めて……全力で相手したい」

「アヤト……」

要するに、アヤトは俺を見下してたって事か?

うーむ、俺としてはちっともそんな風に思ってなかったんだけど。

でも、そんな事どうでもいいさ。バトルを申し込まれて断るなんて、男じゃない!!

 

「いいぜアヤト、バトルしようぜ!!」

「……ありがとう、グリード」

「よっしゃ、じゃあ早速バトルフィールドに行くぞ!!」

「ああ!」

 

 

 

アヤトと、初めて本気で戦うフルバトル。

負けられない、負けてたまるもんか!!

 

 

 

 

To.Be.Continued...




【ツタージャ】♀        【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】         【使えるわざ】       【使えるわざ】
・つるのムチ         ・はがねのつばさ      ・たつまき
・リーフブレード       ・かぜおこし        ・アイアンテール
・たいあたり         ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん       ・つばさでうつ       ・れいとうビーム
・へびにらみ         ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム      ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り   ・インファイト
・エナジーボール       ・かげぶんしん
・リーンフォースブレード

【キバゴ】♂      【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり        ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
           ・ギガインパクト
           ・ドレインパンチ
           ・ストーンエッジ 

【ゴチム】♀
【使えるわざ】
・なし
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