グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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アヤトにフェイト、モモカにルーテシア、更にはアオイまで出場しているタッグバトル大会。

一筋縄には行かないけど、必ず勝ち進んでみせるぜ!!


第63話 〜開幕、強豪揃いのタッグバトル大会!!〜1

『――さあ、いよいよ始まります。イルミナ学園主催、ポケモンタッグバトル大会!!

 現在、バトルフィールドは既に観客の興奮に包まれております』

「うはぁ……本当に凄い雰囲気だな」

人混みを掻き分けながら、俺とカレンは座れる席を探す。

本当にポケモンリーグみたいだ、周りにいるのは一般人が多い。

 

「グリードくん、こっちこっち!」

「ん……?」

呼ばれたので視線を向けると、手を振っているソラネの姿が。

ぎゅうぎゅうと押されながらも、どうにかソラネの元に到着。そこは一番前の席。

 

「ラッキー、これなら試合が観戦しやすいな」

「悪いわね、ソラネ」

「うぅん。気にしないで」

「あれ、そういえばサクラは?」

「サクラちゃんは、他の四天王の人達と一緒に別の席に座ってるよ。

 でもグリードくん、試合は?」

「俺とカレンは第4試合なんだよ、だから第一試合のアヤト達を――」

 

『それでは早速まいりましょう、一回戦第一試合を戦うトレーナー達の入場です!!』

 

始まるみたいだ、会話を中断させてバトルフィールドに視線を向ける。

入口からアヤトとフェイトがバトルフィールドに向かって歩いてくる。

相手は……って、上級生かよ!!

 

「あれ三年ね、アヤト達いきなり強敵に当たったみたい」

「だ、大丈夫かな?」

「なーに、アヤトとフェイトなら大丈夫さ。

 フェイトも夏休みで成長してるはずだし、なによりアヤトの実力は……夏休みの間に見てきたんだからよ」

 

そうこう話しているうちに、相手がポケモンを出してきた。

フシギバナに……げっ、カイリュー!!

さすが三年生、どっちも凄く強そうだ。

 

「サーナイト、バトルスタンバイ!!」

「――サーナ!!」

「フライゴン、お願い出てきて!!」

「――ライゴォン!!」

「あ、フライゴンだ」

夏休み前には手持ちに加えてなかったポケモンだ、どうやら夏休みの間にゲットしたらしい。

 

「あら、サーナイトはもう大丈夫みたいね」

「ああ。凄く強くなってるぜ、サーナイト、フライゴン、頑張れー!!」

「サナ……?」

俺の声が聞こえたのか、サーナイトがキョロキョロと周りに視線を向け、遠く離れた俺と視線を合わせた。

 

「サーナ♪」

ほっぺを赤く染め、にこやかに手を振ってくるサーナイト。

おいおい、余裕だな。

しかし、サーナイトの表情もすぐさま引き締まる。

……バトルが、始まるのか。

自然と、身体に力が入っていく。

 

緊迫する空気。

そして――タッグバトル大会最初の戦いが、幕を開いた。

 

…………。

 

「フシギバナ、はっぱカッター!!」

「カイリュー、フライゴンにりゅうのいぶき!」

先攻は相手から、それぞれのポケモンに攻撃技の指示を告げた。

「サーナイト、かわしてカイリューに接近しろ!」

「フライゴン、かえんほうしゃ!!」

「サナッ!!」

「ラィィッ!!」

対するアヤト達も同時に動く、サーナイトは迫るはっぱカッターを華麗に避けながらフシギバナとの間合いを詰め、フライゴンは迫るりゅうのいぶきをかえんほうしゃで相殺する。

 

「れいとうパンチ!!」

「サ、ナッ!!」

サーナイトの氷に包まれた右腕が、フシギバナの身体に突き刺さった。

「バ、ナ……!」

「ちっ、つるのムチで捕まえろ!!」

指示を聞き、フシギバナは攻撃に移ろうとするものの……既にサーナイトはテレポートで離れている。

 

「カイリュー、はかいこうせん!!」

「リュァァァ………!」

口を開くカイリュー、数秒後にはその口から凄まじい破壊力が込められた攻撃が飛び出すのだが。

その前に、アヤト達はすぐさま適切な指示を告げた。

 

「10まんボルト!!」

「りゅうのはどう!!

「サーナァッ!!」

「ライゴォォォン!!」

サーナイトはカイリューに、フライゴンはフシギバナにそれぞれ狙いを定め攻撃する。

それを避ける事なく、カイリュー達は攻撃を受け地面に倒れ込んだ。

「は、速い!?」

驚きの声は、ソラネの口から放たれる。

 

『なんと素早い攻撃でしょうか、後に放ったというのにサーナイト達の方が速い!!』

実況の声も、どこか驚きを含んでいる。

しかし、さすがにそれだけではカイリュー達は倒れない。すぐさま立ち上がり反撃に移った。

 

「サーナイトにかみなり!!」

「フライゴンにヘドロばくだん!!」

「リュァァァ!!」

「バーナッ!!」

迫る攻撃、しかしアヤト達は動じない。

 

「フライゴン、右に移動してかみなりを受け止めてからりゅうのはどう!!」

「サーナイト、左に移動してエナジーボールで相殺しろ!!」

指示は同時に、そしてサーナイト達も同時に動きを見せる。

フライゴンは自らの身体でカイリューのかみなりを受け止める。

じめんタイプには、もちろん効果はなく、平然としたままカイリューにりゅうのはどうを叩き込んだ――!

 

「リュァァッ!?」

『カイリュー吹き飛んだー、効果は抜群だ!!』

「サーナァッ!!」

向かってくるヘドロばくだんに真っ向から迎え撃ち、胸の前で手を合わせエナジーボールを形成。

そのまま撃ち出し、ヘドロばくだんを空中で相殺させた。

 

「サイコキネシス!!」

「サーナ……」

サーナイトの瞳が蒼く輝き、同時にフシギバナの巨体が浮かび上がった。

そのまま、倒れているカイリューへと吹き飛ばしそして。

 

「フェイト!!」

「うん!!」

顔を見合わせるアヤトとフェイト。

「サーナイト!!」

「フライゴン!!」

そして……勝負を決めた。

 

「10まんボルト!!」

「りゅうのいぶき!!」

 

再び同時に指示を告げるアヤトとフェイト。

「サーナァァァッ!!」

「ライゴォォォン!!」

身体から黄色い雷を放つサーナイト、口からエメラルドの息吹を吐き出すフライゴン。

それは迷う事なく、並んで倒れているフシギバナ達に向かっていき……攻撃に包まれていった。

文句などつけようのない見事な連携は、彼等に勝利をもたらす。

 

「フシギバナ、カイリュー、戦闘不能!!

 サーナイト、フライゴンの勝ち。よって勝者、アヤト・フェイトチーム!!」

『決まったー、第一試合から見事な連携を見せたアヤト・フェイトチームの勝利だー!!

 いきなり一年生が三年生を破るという事態が起こりました、今大会は初めから目が離せません!!』

会場からは、割れんばかりの歓声が響き渡り、勝利した2人に惜しみない賞賛を送っていた。

 

「……強いわね、相手だって決して弱くない……というより、強いわ。

 それなのに比較的余裕をもって勝利した……この夏休みの間で、格段にレベルアップをしたみたいね」

「そ、それに2人の連携も凄く綺麗だったよ、互いに信頼し合ってる何よりの証拠だよ」

「…………」

「タジャ……?」

 

グリードの身体が震えているのに気づき、ツタージャが顔を上げた。

けれど、彼が浮かべているのは……楽しげな笑みだ。

 

「……タージャ」

ああ、また始まったのかと、ツタージャは呆れながらも嬉しそうに元の位置に戻る。

何てことはない、また彼の発作のようなものが始まったのだ。

 

――早くバトルしたい、という発作が

 

「く〜、早く俺達の番にならないかな〜!!」

「はいはい、わかったから少し落ち着きなさい、暑苦しいから」

「ふふっ、グリードくんってば変わらないね」

「だってさ、あんなに熱いバトルを見せられたら燃えるだろ!?」

「はいはい」

気持ちはわかるが、そこまで興奮する事じゃないと、カレンはグリードを軽くあしらう。

 

「そう言ってもらえると、悪くはないな」

「アヤト、それにフェイトもお疲れさん!!」

勝利したアヤト達がやってきたので、グリードは笑顔で彼等を迎え入れた。

「サーナ」

「あれ? サーナイト、どうしたんだ?」

ボールに入らず、アヤトの隣に立つサーナイト。

すると、スカートのような下半身の端を両手でちょこんと摘み、恭しくグリードにお辞儀をしてきた。

何となく、サーナイトがお礼を言っている事は理解できたが、どうして礼を言われたのか当然ながら理解できないグリードは、首を傾げる。

 

「多分、応援をしてくれた事に対して礼を言ってるんじゃないか?」

「サーナ」

アヤトの言葉に、その通りと頷くサーナイト。

「そんな事で? お前って律儀だなサーナイト」

こっちこそ、あんなに楽しいバトルを見せてくれてありがとう。

そう言って、サーナイトの頭を優しく撫でるグリード。

 

嬉しそうに、頬を赤く染め恥ずかしがりながらもサーナイトは逃げたりしない。

当たり前だ、彼に触れられるのは好きだから。

その様子はまさしく人間の少女の様で、可愛らしい。

仲睦まじく、微笑ましい光景……なのだが。

それを気に入らないポケモンが一匹、先程からジト目で彼等を睨みつけている。

 

「タジャ!!」

「あてっ!?」

そのポケモンとは言うまでもなくツタージャ、つるのムチでぺちぺちとグリードの頬を叩く。

まあ、彼女の態度は単なる嫉妬なので、この攻撃もあまり痛くはないのだが。

 

「……サーナ」

「タージャ……」

睨み合うツタージャとサーナイト、間に挟まれたグリードは何故2人が睨み合っているのかわからず軽く混乱中。

「……グリードくんって、ポケモンにまでモテるんだね」

静かに、けれどその口調には確かな怒りを含みながら、皮肉たっぷりに呟くソラネ。

「ソラネ、ポケモンに嫉妬してどうするの?」

「……カレンちゃん、握り拳を解いてから言わないと、説得力ないよ?」

「っ」

 

瞬時に顔を赤く染め、慌てて拳を解くカレン。

ポケモンに嫉妬なんて……とは言いつつも、やはり我慢できない乙女心。

でも、そんな事を口にするのは何となく悔しいしできないから。

せめてもの抵抗とばかりに、カレンとソラネはグリードの足を踏んでやった。

 

「いでっ!? な、なにすんだ!!」

「別に」

「なんでもないわよ」

これくらいやっても罰は当たるまい、ぷいとそっぽを向く2人に、グリードはますます首を傾げた。

 

「……モモカ達の試合が始まるぞ」

『えっ!!?』

ぽつりと呟いたアヤトの言葉に、全員が視線をバトルフィールドへと向けた。

本当だ、既に両チーム共にポケモンを出している。

 

「あれは……メガニウムだ」

モモカがフィールドに出したのは、ベイリーフの進化系メガニウム。

どうやら夏休み中に進化させたらしい、そしてルーテシアは……ポッタイシだ。

「げっ、モモカ達も上級生が相手みたいだ」

相手のポケモンはカメックスにハクリュー、どちらも強敵である。

ツタージャもサーナイトもいがみ合うのを止め、試合を観戦し始めた。

 

「……どっちが勝つと思う?」

「さてな」

グリードの問いに、アヤトの答えは予想通り素っ気ない。

しかし……。

「だが少なくともモモカ達に負ける要素が見当たらない以上、負けはしないだろうさ」

そう言って、アヤトは口元に軽く笑みを浮かべていた。

 

「……アヤトって、今噂のツンデレなのか?」

「……グリード、試合に集中してくれ」

グリードのズレた解釈に脱力しながらもアヤトはそう告げ、再び意識を試合に集中させる。

 

――審判の声が響く

 

いよいよ始まるのだ、第二試合が。

固唾を呑んで、見守る中。

 

 

……タッグバトルは、モモカ達の先制で幕を開いた。

 

 

 

 

To.Be.Continued...




【ツタージャ】♀        【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】         【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ         ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード       ・かぜおこし         ・アイアンテール
・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん        ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ         ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム        ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール      ・かげぶんしん       ・アクアテール
                ・はかいこうせん      ・みずのはどう


【オノンド】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり         ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト
・あなをほる     ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう   ・ストーンエッジ 
            ・きあいパンチ

【ゴチム】♀
【使えるわざ】
・なし
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