次はモモカとルーテシアチームだけど、ちゃんと勝てるよな……?
「メガニウム、はっぱカッター!!」
「ポッタイシ、ハイドロポンプ!!」
「ガーニゥ!!」
「ポッター!!」
先制攻撃を仕掛けるメガニウムとポッタイシ、葉の刃と水流がカメックス達を襲う。
「カメックス、ハイドロポンプ!!」
「ハクリュー、りゅうのいぶき!!」
「ガ、メーッ!!」
「リュゥァァァッ!!」
対するカメックスも背中のキャノン砲から水流を撃ち出し、ハクリューもエメラルド色の息吹を吐き出す。
ぶつかり合う攻撃、しかし……カメックスの攻撃はポッタイシのハイドロポンプを押し戻し、ハクリューの攻撃はメガニウムのはっぱカッターを破壊しながら両者へと攻撃した。
「ガニゥー!?」
「ポターッ!?」
吹き飛ばされるメガニウムとポッタイシ。
「相手のポケモン、すげえパワーだ……」
「ポッタイシは進化前、メガニウムはパワータイプじゃないけど……それを差し引いても、相手のパワーは凄いわね」
さすが上級生というべきか、よく育てられたポケモン達だ。
「さすがです……メガニウム、にほんばれ!!」
「ガニゥ!!」
顔を上にあげるメガニウム、すると天井近くに眩い光が現れた。
「にほんばれ……でも、これはポッタイシの攻撃力も下がっちまうぞ」
カメックスのパワーも下がったが、同時にポッタイシのみず技も威力が下がる。
……だが、モモカがそんな初歩的なミスをするはずがない。
と、思いきや……。
「ちょっとモモカ、何でここでにほんばれなんか使うのよ!?」
「カメックスのアホみたいに強いパワーを抑える為ですよ!!」
「ワタシのポッタイシもパワーダウンしちゃうじゃない!!」
「みず技以外で攻めればいいじゃないですか!!」
「……おいおい、喧嘩してんぞ」
「え、えっと……」
呆れ顔のグリード、ソラネですら呆れに似た苦笑を浮かべている。
「はぁ……あの2人、仲が良いのか悪いのか」
「あはは……」
「………ガニゥ」
「ポタ……」
バトルの最中だというのに喧嘩をしている主人達を、メガニウムとポッタイシは顔を見合わせため息をつく。
「れいとうビーム!!」
「かみなり!!」
『あっ!?』
同時に気づくモモカとルーテシアだが、時既に遅し。
「ガニュー!?」
「ポターッ!?」
当然ながら避けられず、まともに弱点の攻撃を受けてしまうメガニウム達。
「何やってんだよ、あいつら!!」
大事なバトルの最中だというのに喧嘩とは、呆れる事しかできない。
「…………」
「あっ……」
アヤトを見て短く声を上げ、彼から離れるフェイト。
「……フェイト、どうかした?」
「その……アヤト、怒ってるから」
怒ってる、そう言ったフェイトの言葉でグリードはアヤトへと視線を向けてみると。
(うわ……)
フェイトの言葉通り、アヤトは怒っていた。そりゃあもうこれでもかってくらい。
まあ、無理もないと肩を竦めるグリード。
バトルの最中に喧嘩などしているのだ、アヤトにとってふざけているようにしか見えないのだろう。
モモカとルーテシアにとっては日常茶飯事みたいなものだが、何もこんな時にやらなくてもいいというのに……。
「あいつら………!」
「大丈夫だよアヤト、落ち着けって」
立ち上がろうとするアヤトを、グリードは手で制す。
「だがな……!」
「大丈夫だって、最初にモモカ達に負ける要素がないって言ったの、アヤトだろ?」
「むぅ……」
「それによ、あの2人はなんだかんだで仲が良いし……ようやくスイッチが入ったみたいだぜ」
ほら、とモモカ達を指差すグリード。
「……どうやら、今は喧嘩なんかしてる場合じゃないみたいですね」
「そうね……とりあえず今は、後回しにしましょう」
対戦相手を睨みながら、モモカとルーテシアは同時に頷き――反撃に出た。
「メガニウム、ソーラービーム!!」
「ガニゥー!!」
メガニウムの首付近にある花に、光が収束していく。
「カメックス――」
攻撃を中断させようとする相手トレーナーだが、指示を出すのが遅過ぎる。
「ガーニゥゥゥッ!!」
口から、極太のビームを吐き出すメガニウム。
まるで全てを薙ぎ払うようなそれは、カメックスだけでなくハクリューまで呑み込んだ。
「うわ、早いな……」
「にほんばれを使ったからね、ソーラービームはチャージが必要な技だけど、にほんばれを使った後ならすぐに使えるようになるから」
「くっ、ハクリュー、メガニウムにれいとうビーム!!」
「リュ、リュァ……」
ソーラービームの直撃を受けたものの、カメックスと違い効果が薄いハクリューが、反撃に移ろうとするが……。
「ドリルくちばし!!」
「ポタァァァッ!!」
そうはさせまいと、ポッタイシのクチバシがハクリューを吹き飛ばす。
「リゥァァァッ!?」
「やれやれ……最初からああやって攻めればいいのに」
主にアヤトを巡って喧嘩ばかりするモモカとルーテシアだが、その実彼女達の仲はかなり良い。
コンビネーションもバッチリだし、このタッグバトルでもかなりの上位である事は間違いないだろう。
尤も、日常茶飯事のように繰り返される口論のせいで、先程のようにピンチになったりもしたが……これなら大丈夫だ。
「ようやく安心して見られるな」
「……まったく、あいつらはバトルをなんだと思っているんだ……」
「あはは……」
いまだ不機嫌なアヤトに、フェイトは乾いた笑みを見せる事しかできない。
だがまあ、アヤトの口元に安心したような笑みが浮かんでいるのだから、本気で怒っているわけではないというのがわかるのだが。
「やっぱり、アヤトはツンデレだな」
「……アンタ、意味分かって言ってるの?」
そんなやりとりを繰り返している間も、バトルは続く。
「カメックス、ふぶき!」
「ガーメッ!!」
カメックスの口から、猛烈な勢いの吹雪が放たれる。
「ポッタイシ、メガニウムの前に立ってまもる!」
「ポターッ!!」
メガニウムのすぐ前に立ち、エメラルド色の膜を展開するポッタイシ。
それにより、ふぶきを完全に防いでしまった。
「ソーラービーム!!」
「ガーニゥゥゥッ!!」
その隙に、メガニウムは再びソーラービームを撃ち出すが。
「れいとうビーム!!」
「リュゥァァァッ!!」
何度も同じ手が通用する相手ではない、向かってくるソーラービームを真っ向かられいとうビームで相殺してしまった。
――天井の眩い光が消える
「にほんばれの効果が切れた!?」
「これじゃあ、もうソーラービームを連射する事はできないな……」
「カメックス、もう一度ふぶき!!」
「ガーメッ!!」
「ハクリュー、かみなりだ!!」
「リュゥゥゥッ!!」
すかさず、カメックス達は大技を繰り出す。
ソーラービームが使えない以上、攻撃技で相殺する事はできない。
そう思っての攻撃だが……モモカ達は、してやったりとばかりに笑みを見せた。
そして、モモカはメガニウムに指示を出す。
「メガニウム、特訓の成果を見せる時です!!
――必殺の“ハードプラント”!!」
「ハードプラント!?」
「ガァァァニゥゥゥゥゥッ!!!」
雄叫びを上げ、地面をおもいっきり踏みつけるメガニウム。
瞬間――凄まじい数の棘が付いた蔦が地面から現れ、向かってくる攻撃を相殺した。
「なっ!?」
「バカな、一年のポケモンが究極技を使うだと!?」
『こ、これは……なんとくさタイプの究極技、ハードプラントだ!!』
これには、相手や実況も驚きを隠せない。
ハードプラント、ブラストバーン、ハイドロカノン。
これらは究極技と呼ばれる技で、威力だけならば間違いなく各タイプでの最強技だ。
しかし、それらを習得するにはポケモンのレベルはもちろんのこと、真にトレーナーとの信頼関係を結ばねば、成せない技である。
ハードプラントの蔦は、迫り来るふぶきとかみなりを相殺する。
結果は相討ち、しかし……モモカ達のチームにはまだ動けるポケモンが居た。
「後はお願いします、ルーちゃん!!」
「任せなさい、ポッタイシ、ハクリューにれいとうビーム!!」
「ポタァァァッ!!」
ハクリューに放たれる、ポッタイシのれいとうビーム。
それは迷う事なくハクリューへと向かっていき。
「リュゥゥゥッ!!?」
瞬く間にハクリューを、氷の中へと閉じ込めてしまった。
「ハクリュー!!」
「ハクリュー戦闘不能、メガニウム・ポッタイシの勝ち!!」
『ハクリュー、メガニウム達の前に敗れたー!!
まさかハードプラントが使えるポケモンが出てくるとは……今大会は凄まじいレベルです!!』
実況も興奮を抑えられないのか、白熱する会場に負けないくらいの音量で叫んでいる。
だが無理もない、まだ一年で究極技を使える生徒など、数える程も居ないのだから。
ハクリューがボールに戻されると同時に、メガニウムも反動が解け動けるようになった。
「く、くそっ……一年生に、しかも女なんかにこんな………!」
「むっ、男女差別ですよその言い方!」
「大体、二年生の女子でも四天王が居るじゃない、そういう台詞は四天王クラスになってから言うのね」
「ぐっ……カメックス、ハイドロポンプ!!」
「ガメーッ!!」
焦りを含んだ声で、カメックスに指示を出す相手トレーナーだが……それは、最後の無駄な足掻きでしかない。
「ルーちゃん、一撃で仕留めます!!」
「頼むわよモモカ。ポッタイシ、まもる!!」
「ポタッ!」
先程のように再びメガニウムの前に立ち、まもるでハイドロポンプを完全に防ぐポッタイシ。
そして――このバトル最後の指示を、モモカはメガニウムに告げた。
「メガニウム、ハードプラント!!」
「ガァァァニゥゥゥゥゥッ!!」
地面を脚で踏み鳴らし、再び巨大な蔦を出現させるメガニウム。
技を放った直後で、カメックスは動けず。
「ガメーッ!!?」
メガニウムのハードプラントをまともに受け、フィールドを飛び出し壁にめり込んでいった。
「うへぇ……メガニウムもすげえパワーだ」
さすが究極技と言うべきか、あんなものをまともに受ければひとたまりもないだろう。
そして、グリードの思った通り――カメックスは壁にめり込んだまま出てくる事はなく。
「カメックス戦闘不能、メガニウム・ポッタイシの勝ち!!
よって勝者、モモカ・ルーテシアチームの勝利!!」
第二試合も一年が上級生を破るという、予想外の展開となった。
『決まったー!! なんという事でしょうか、またしても一年が上級生を破るというまさかの展開になりました!!』
「………すげぇ」
おもわず、そう呟かずにはいられない。
それ程までに、メガニウムが繰り出したハードプラントは驚愕に値するものだったのだ。
もちろん、ルーテシアのポッタイシもかなりレベルが高く、最終進化前とは思えないほど。
「……みんな、凄く強くなってるんだな」
頂点を目指す、その志は皆同じ。
もちろん、グリードもできる事ならどこまでも高みを目指していきたい。
「大丈夫よ、自分と自分のポケモンを信じなさい」
「カレン……」
「グリードくんとグリードくんのポケモン達なら、きっと大丈夫だよ。
だって、誰にも負けないくらい強い絆で結ばれてるんだから」
「ソラネ……」
柔らかな笑みを見せ、カレンとソラネはグリードに優しく告げた。
……そうだ、みんなと一緒なら絶対に大丈夫。
「タージャ」
「……ああ、そうだなツタージャ。俺達なら……きっと大丈夫だ!!」
絶対に負けたくないという気持ちは、こっちにだってちゃんと存在してる。
だからこそ、強くなっていくのだから。
「よーし、やってやろうぜツタージャ、カレン!」
「タジャタジャ!」
「ええ、もちろんよ。グリード!!」
「グリードくん、カレンちゃん、頑張ってね!!」
To.Be.Continued...
【ツタージャ】♀ 【ムクホーク】♂ 【ミロカロス】♀
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・つるのムチ ・はがねのつばさ ・たつまき
・リーフブレード ・かぜおこし ・アイアンテール
・リーンフォースブレード ・でんこうせっか ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん ・つばさでうつ ・れいとうビーム
・へびにらみ ・つばめがえし ・じこさいせい
・リーフストーム ・ブレイブバード ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り ・インファイト ・アクアリング
・エナジーボール ・かげぶんしん ・アクアテール
・はかいこうせん ・みずのはどう
【オノンド】♂ 【コジョンド】♀ 【グライオン】♂
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・ダブルチョップ ・みきり ・シザークロス
・シャドークロー ・はっけい ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり ・とびひざげり ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー ・はどうだん ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき ・おうふくビンタ ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん ・ギガインパクト
・あなをほる ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう ・ストーンエッジ
・きあいパンチ
【ゴチム】♀
【使えるわざ】
・なし