グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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出番ほしいよー。

でもあらすじはやらないとな……うん。

マイから四天王継承バトルを申し込まれたアヤトだけど、何だか迷いを見せてるんだよ。

一体どうしたのかな……?


第88話 〜絆を胸に、そして始まる継承バトル〜

「凄いじゃないアヤト、四天王継承バトルに挑戦できるなんて……凄く名誉な事よ」

「うん、やっぱりアヤトは凄いよ!」

マイとの話が終わり、アヤト達は部屋に戻り継承バトルの事をルーテシアとフェイトに話した所……予想通りの反応を返された。

 

「アヤト、私達にできる事があればなんだって協力しますからね!!」

モモカも興奮を隠す事ができず、それが口調に現れている。

だが無理もない、四天王に継承バトルを申し込まれるというのは、イルミナ学園の生徒にとって名誉な事なのだ。

それを、想い人が挑戦されたのだから、こうなってしまうのはある意味当然とも言えよう。

 

「ポケモンの編成はどうするの?」

「遠慮なく私達に相談してくださいね? 可能な限り力になりますから」

ぐっと握り拳を作り、やる気になるモモカ達。

しかし……。

 

「…………」

「……あのー、アヤト?」

やる気満々なモモカ達とは対照的に、アヤトは先程から一言も発さずに何か思い悩んでいるような表情のまま、動こうとしない。

どうしたのだろう、彼の反応に少女達は首を傾げずにはいられなかった。

 

「アヤト、明日は継承バトルなのよ? そんな調子で大丈夫なの?」

「…………ああ」

反応を返すアヤトだが、その態度はとてもじゃないが大丈夫なものではなかった。

本当にどうしたのか、少女達は「具合が悪いんですか?」とか「何を悩んでいるんですか?」とか訊いてみるが、アヤトは「大丈夫だから心配するな」の一点張り。

これには、少女達も納得できるわけがない。

 

「アヤト、悩んでるのに大丈夫なんていうのはおかしいわよ?」

「そうです。一体どうしたんですか?」

「……私達じゃ、力になれないかな?」

「いや、そうではなく……本当に大丈夫だ。心配しないでくれ」

何故か慌てながらそんな事を言い、アヤトは急ぎその場を離れる。

その態度に、少女達は当然ながら不満そうに唇を尖らせるものの、追いかけてもはぐらかされると思ったのか、追いかけはしなかった。

さて、なんだか様子のおかしいアヤトはというと……そのままポケモンセンターへと足を運んだ。

 

「………はぁ」

着いた瞬間、おもわずため息が出た。

(心配を掛けるつもりはなかったのだが……)

先程の彼女達の表情を思い出し、自分の情けなさにまたため息が出た。

しかし、自分の迷いは彼女達だけには知られたくはないのだ。

すまん、とここに居ない彼女達に謝罪しながら、アヤトは自分のライブキャスターをポケモンセンター内にあるテレビ電話に繋げ、ある人物に連絡を取る。

待つ事僅か五秒足らずで、目的の人物が画面に映された。

 

『アヤト、どうした?』

画面に映し出されたのは、いつも変わらぬ笑みを見せたグリードだった。

彼の両隣には、ティアとツタージャが居座っており、若干アヤトを睨んでいるのはきっと気のせいではないだろう。

 

「すまんなグリード、旅行中に」

『いいよいいよ。でもあまり時間は掛けられないんだ。今売り子をやってるから』

「売り子?」

『今さ、ソラネの故郷のアケミヤシティに来てるんだけど、ちょうど祭りをしててその手伝いをしてるんだよ。

 って、ティアもツタージャもくっつきすぎだってば』

ぎゅうぎゅうとグリードにくっつく二匹に注意するグリード、だが本気で嫌がっているわけではないようだ。

相変わらずな彼に、アヤトもおもわず苦笑を浮かべる。

 

『それでアヤト、一体どうしたんだ?』

「…………」

『なんか悩んでるというか……迷ってる?』

「お前はエスパーか?」

『違うよ。けど友達なんだから自ずと気づくさ』

そう言い放つグリードだが、普通は気づかないだろとツッコミを入れてやりたい。

だが、そういう事なら話は早い、アヤトはすぐさま……自分の迷いを彼に打ち明けた。

 

「情けない話をする、もし聞きたくないなら言ってくれ。実は、マイから四天王継承バトルを申し込まれた」

『四天王継承バトルって……凄いじゃんアヤト、さすがだな!!』

「……だが、オレは今迷っているんだ。万が一勝ったとして……本当に自分は四天王になるべき器なのか」

『…………』

グリードの表情が真顔になる。それに気づかないままアヤトは言葉を続けた。

 

「前のオレならば、迷う事なくこの挑戦を受け勝って四天王になっていたと思う。

 だが、お前に会って……オレはトレーナーにとって大切な『ポケモンとの絆』を忘れていた事を思い知らされた。

 だから思うんだ、半人前なオレに……果たして四天王が務まるのかどうか、とな」

だから、アヤトはマイとバトルをする事を迷っている。

まだ勝ってもいない、けど勝ったとして……自分は四天王に相応しいのだろうか。

それ故に、アヤトは迷い答えを出せず……自分でも情けないと思いながらも、グリードに相談する事にしたのだ。

 

『なる程なぁ……確かにそういう事なら迷っちゃうよな。もし俺がアヤトなら、同じように迷うかもしれないし』

「勝手な愚痴を言ってすまないと思ってる、だが……お前の意見を聞かせてくれないか?」

『いや、そんな事気にしなくてもいいけど……うーん、そうだなぁ……』

腕を組み、うんうんと考え込むグリード。

ティアも真似して考え込むフリをするが、その実何も考えていないのは余談である。

 

「……グリード、無理して考えなくてもいいぞ?」

『いやいや、そういう訳にはいかないさ』

「…………」

変な所で真面目な奴だな、いまだ悩むグリードを見て、アヤトはおもわず苦笑を浮かべてしまう。

そうして――たっぷり五分は経った頃。

 

『―――うん、やっぱり俺ならこうするな』

ようやく答えが出たのか、そんな呟きを漏らしながら、グリードはアヤトへと視線を向けた。

 

『待たせてごめんな、それとこれはあくまで俺の意見だから、参考にならないかも』

「構わないさ。こっちこそ急にこんな質問をして申し訳ないと思ってる」

気にすんなよ、そう言ってからグリードは。

 

 

『俺なら、必ず勝って新しい四天王になるよ』

はっきりと、己の考えを口にした。

 

 

「……その理由は、何故だ?」

『まず第一に、俺自身がもっともっと上を目指したいから』

「しかし、四天王は学園の模範にならなければならない存在だ、お前はそれなのに迷いはないのか?」

『そりゃああるよ、下手すると全然模範的な生徒じゃないかもしれないからね。

 でも、自分だけじゃなくポケモン達の為にもなるから』

「ポケモン達の、為?」

『だってさ、四天王になればポケモン達が今まで頑張ってきた事全部が認められるだろ?

 自分が歩んできた軌跡も、努力も、周りに認められる。

 俺1人だけが認められるなら、そんな肩書きなんて微塵も興味ないけど、一緒に頑張ってきたポケモン達も認められるなら、なりたいって思わないか?』

「―――――」

 

おもわず、目を見開いてしまう。

そんな考えなど、思いもしなかった。

なんともグリードらしく……それでいて、明確な言葉。

そうだ、四天王になるのは自分だけではない。

共に戦い、支え合い、互いに強くなっていくポケモン達もまた、「四天王のポケモン」として周りに認められる。

 

(………本当に、情けないものだな)

自分本位な考え方に、恥ずかしくなってくる。

……彼の方が、よっぽど四天王に相応しいではないか。

 

「……そうだな。お前の言う通りかもしれん」

『でもさ。モモカ達には相談しなかったのか?』

「ああ、していない」

『なんでさ? 俺としては真っ先に相談すると思ったのに……』

「…………」

 

確かに、彼女達ならば自分に協力してくれるだろう。それはアヤトとてよくわかっている。

しかし――やはり彼女達には自分の迷いを知られたくはないのだ。

 

『なあアヤト、喧嘩してるのか?』

「そういうわけじゃない、ただ……」

『ただ?』

「…………」

拙い、顔が熱くなってきた。

グリードは首を傾げ、黙って彼の言葉を待つ。

すると、アヤトはすっかり赤くなった顔を隠すように俯き。

 

 

「――あいつらには、情けない姿を見せたくないんだ。単なる男の意地だけどな……」

ぽつりと、心底躊躇いがちに呟きを漏らした。

 

 

『…………』

その言葉で、さすがのグリードもなんとなく理解する。

なる程、つまり彼は……自分に好意を抱いてくれている彼女達に、弱さを見せたくないと強がっているわけで。

『なんだよなんだよ、なんだかんだでみんなの事大好きなんだな、アヤトは』

「………うるさいぞ」

言わなければよかった、今更ながらに後悔するがもう遅い。

 

『でもさ、ちょっと遅かったかもな』

「は………?」

どういう意味だろうか、そう訊く前に。

『それじゃあ“みんな”、後は宜しく』

そう言って、一方的に電話を切ってしまった。

 

「…………」

嫌な汗が頬を伝う。

まさか……ある予感がよぎり、ゆっくりと振り返ると。

 

「アヤトってば……可愛いですね♪」

「こんな意外な一面があるなんて、凄く意外だけど……役得だったわ♪」

「う、うん……こういうアヤトも、素敵だよ」

「―――――」

最悪だ、もう何か色々と最悪である。

見せたくない相手に自分の情けなく迷う姿を見られた、しかもおそらく彼女達の様子からして最初から見られていたのだろう。

おもわず頭を抱えそうになるアヤトだが。

 

「アヤト、どんどん情けない姿を見せてください」

「えっ……」

「私達は、カッコいいアヤトも好きですが、こうやって迷うアヤトも同じくらい好きなんです。

 大好きな人だから、強い所も弱い所も全部見たい……ですから、次からはまず私達にその弱さを見せてくださいね?」

「モモカ……」

「好きな人の事だったら何だって知りたいと思うのが普通よ。

 だからアヤト、次はまずわたし達に相談してね?」

「ルーテシア……」

「アヤトの為なら、私達いくらでも頑張れるから……だから、力を貸してほしい時はなんでも言ってね?」

「フェイト……」

 

……おもわず、目頭が熱くなりそうになった

支えてくれる人が居るという事実が、こんなにも嬉しく……また、自分に力を与えてくれる。

本当に……本当に嬉しい。

 

「………みんな、オレはマイに勝ちたい。

 その為に……ポケモンの編成を、手伝ってくれないか?」

「任せてください!!」

「当然ね」

「うん、わかったよアヤト」

快く頷きを返す彼女達に、アヤトもありがとうと言葉を返す。

 

――決意は、既に胸の中に刻まれた

 

後は、明日のバトルに向けて準備を進めるのみ。

自分を支えてくれる彼女達、そして親友である彼の為に。

そして、自分自身と共に戦うポケモン達の為に。

 

(明日は、必ず勝つ!!)

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

『――さあ、ここイルミナ学園内にあるイルミナスタジアムにて、本日四天王継承バトルが行われようとしています!!』

「…………」

継承バトル当日、空は快晴で絶好のバトル日和といった所だろうか。

それはいい、しかし……何故こんな観客が大勢居るような中で、バトルをしなければならないのか。

 

「す、凄い人だね……」

フェイトも、沢山の観客に目を見開いて驚いている。

「でも、殆ど学園の生徒みたいね。コーディネーター科やポケモンドクター科の生徒も居るみたい」

「きっと、継承バトルはそれだけ見応えがあると理解したんですよ、きっと」

まあ確かに、四天王と四天王が選んだトレーナーとのバトルなのだ、見応えはあるのかもしれない。

 

「アヤト、準備はできた?」

そんな中、彼等の元にマイがやってきた。

相変わらずその表情には余裕の色が見えるが……その中に、確かな力強さと真剣さが垣間見える。

「…………」

黙って立ち上がり、マイを見据えるアヤト。

 

「……いい目ね、バトルを楽しみにしているわ」

短く言い残し、彼等の横を通り過ぎるマイ。

「…………」

二、三度、大きく深呼吸を繰り返すアヤト。

……よし、大丈夫だ。

 

「行ってくる」

「はい、頑張ってくださいねアヤト!!」

「負けないでよ?」

「応援、してるから」

ありがとう、そう返しアヤトはバトルフィールドへと向かって歩き出し。

 

 

「………お前は」

彼の前に、一匹のポケモンが現れた。

 

……。

 

…………。

 

『いよいよ始まります四天王継承バトル、挑戦者は一年のスギウラアヤト選手。

 僅か一年ながらこの継承バトルの挑戦者に選ばれたその実力、果たしてマイ選手に通じるのでしょうか!!』

実況の声と、観客の喧騒がスタジアムを取り囲む。

その中で、アヤトとマイは静かにフィールド内で対峙していた。

 

「アヤト、こうしてバトルするのも久しぶりね」

「ああ。あの時は手も足も出なかったが……今度は勝つ」

「ふふっ……たいした自信ね、そういうのは嫌いじゃないけど……油断しないでよ。

 ――本気でバトルしたいんだから、わたしは」

 

マイの表情が変わる。

その顔にはいつもの明るく少し軽いような表情は微塵もなく、まるで射るような視線をアヤトに送ってきていた。

――本気で戦うと、彼女は言った

まさしく全力で、お遊びも何もない全身全霊を込めて、彼女は今この場に居る。

 

(……ならば、こちらもますます負けるわけにはいかなくなった!)

互いに、一体目のポケモンが入ったモンスターボールを手に取り、フィールドに投げつけた。

 

「出てきてゲンガー!!」

「――アブソル、バトルスタンバイ!!」

「ゲンゲン〜、ガー♪」

「…………」

ふよふよと浮遊しながら陽気な様子で現れるゲンガー、しかしアブソルは対照的に静かに現れ相手を見据えている。

 

「あら……そのアブソル、結局ゲットしたの?」

「ああ。と言ってもつい先程にだけどな」

「えっ?」

「オレがフィールドに向かおうとしたら、急に現れたんだ。

 相変わらず寡黙だったが……どうしても、オレと一緒に戦いたいように見えてな、急遽メンバーに加えさせたんだ」

こくこくと頷くアブソル、どうやらアヤトと一緒に戦いたいというのは本当らしい。

 

「ふーん……でも、ゲットしたばかりのポケモンで、わたしのポケモンに勝てるかしら?」

「やってみればわかるさ。アブソル、相手は強敵だ、気をつけろ」

顔だけアヤトに向け頷きを返し、キッとゲンガーを睨むアブソル。

そして、中央に立つ審判が両手に持つ旗を上げ。

 

「先攻はチャレンジャーであるアヤト選手から、それでは――試合開始!!」

それを振り下ろすと同時に、遂にフルバトルが始まりを告げた。

 

「ふぶき!!」

「っ」

口を開き、猛烈な勢いの吹雪を放つアブソル。

「かわして後ろに!」

「ゲンッ!!」

迫るふぶき、それをふわりと回避しアブソルの後ろに移動するゲンガー。

 

(速い………!)

「シャドーボール!!」

「ゲン〜、ガッ!!」

両手で生み出したシャドーボールを、アブソルに向けて放つゲンガー。

背後からの奇襲にアブソルは反応が遅れ、まともに背中に攻撃を受け吹き飛ばされてしまう。

 

「かみなり!!」

「っ、―――っ!!」

しかし、飛ばされた自身の身体を四本の脚で地面を使い支えながら、青白い雷を放ちゲンガーを包み込む。

『これは凄い、どちらも一歩も引かない攻防です!!』

 

「シャドーボール!!」

「っ」

再び口を開き、今度は漆黒の光球をアブソルは撃ち放つ。しかし……。

「シャドーパンチ!!」

「ゲンガーッ!!」

ひらりとシャドーボールを回避、すぐさま両手をアブソルに向かって翳す。

瞬間、ゲンガーの両手から漆黒の拳がアブソルに向かって放たれた。

跳躍し、回避するアブソルだが……。

 

「グ、ゥ……!?」

まるで誘導弾のようにおかしな曲がり方をして、アブソルの腹部にシャドーパンチが突き刺さった。

『シャドーパンチ命中ー!!』

「ちっ………!」

 

「あ、あれ? なんで回避したのに……」

観客席に座り、バトルを観戦していたモモカが、驚愕の声を上げる。

「シャドーパンチは必ず命中する技だからね……」

「で、でもあくタイプのアブソルなら効果は今一つだよね?」

(確かにそうだけど……)

あれでは、決定的なダメージにはならない。

それはマイとてわかっているはずだ、だとすると……。

 

「したでなめる攻撃!」

「ゲ〜ンガ〜♪」

何故か楽しそうな声を上げ、ゲンガーは長い舌を口から出しアブソルの身体を舐め回していく。

『おーっと、ゲンガーのしたでなめるがアブソルの動きを封じています!!」

 

「うわ……」

おもわず、モモカ達はその場でのけぞってしまう。

実際に自分達が体験しているわけではないが、やはり見ていると気持ち悪く見える。

やがて攻撃が収まり、ゲンガーはアブソルから離れるが……。

 

「あーっと、アブソル足元がおぼつきません! これはかなり効いているようです!!」

「シャドークロー!!」

「っ、ゥ……」

アヤトの指示が聞こえるが、アブソルはその場から動けない。

 

「まひしてる……!?」

「わーっ、拙いですよこれ!!」

 

「一気に叩かせてもらうわよアヤト!! ゲンガー、ナイトヘッド!!」

「ゲンゲン、ガーッ!!」

ゲンガーの瞳が怪しく輝き、紫色の衝撃波が放たれアブソルを襲う!!!

「ガッ………!?」

まひしているアブソルは避けられず、ナイトヘッドをまともに受け地面を削りながら吹き飛んでいく。

暫く吹き飛び、ようやく止まった時には……アブソルは立ち上がれず地面にうずくまっていた。

 

「トドメよ!! もう一度ナイトヘッド!!」

「ゲンゲン、ガーッ!!」

再び瞳を怪しく輝かせ、衝撃波を放つゲンガー。

決まったか、そう思った瞬間。

 

「しねんのずつき!!」

「ッ―――!!」

四本の脚をバネのように使い、瞬時に衝撃波を回避するアブソル。

それと同時にアブソルの頭部が白い光に包まれ、そのままゲンガーに突撃した―――!

 

「ゲンー、ガー!?」

『ゲンガーにしねんのずつき命中ー、効果は抜群だー!!』

「つるぎのまい!!」

「っ」

その場で跳躍し、空中でくるりと一回転。

 

『アブソル、つるぎのまいで高い攻撃力を更に上げました!!』

(拙いわね……)

攻撃力を増したアブソルの一撃を受ければ、間違いなく戦闘不能になるだろう。

ここはなるべく近寄らずに、遠距離から攻撃を仕掛けた方が……。

 

「かみなり、フィールドに撃て!!」

「えっ!?」

右腕を地面に突き刺し、青白い雷を身体から放つアブソル。

すると、かみなりはフィールドを駆け巡り地面を粉砕、破片がゲンガーに襲いかかった。

 

「ゲンッ、ゲンガー!?」

ゴーストタイプだからか、破片によるダメージはないものの、同時に舞い上がった粉塵によりアブソルの姿を見失ってしまう。

「ゲンガー、早くアブソルを」

「もう遅い、しねんのずつき!!」

「っ!!」

粉塵を突き抜け、ゲンガーに突撃するアブソル。

 

「ゲンガァァァッ!?」

まともに受け、地面に叩きつけられるゲンガー、そして。

「……ゲンガ〜……」

「ゲンガー戦闘不能、アブソルの勝ち!!」

『ゲンガー倒れたー!! なんと先制はアヤト選手から、先に四天王のポケモンが倒れてしまいました!!』

予想外の展開だったのか、実況や観客席からは驚愕の声が。

 

「やった、まずアヤトが先制ですよ!!」

「つるぎのまいにしねんのずつき……ゲンガーにはかなりキツい一撃だったわね」

「戻りなさいゲンガー、……やるわねアヤト、まさかしねんのずつきを覚えているとは思わなかったわ」

「予め、アブソルの技構成はポケモン図鑑で把握済みだったんでな。――だが、まだこれからだろう?」

わざと挑発めいた物言いに、マイはニヤリと笑みを見せわざと乗せられたように口を開く。

 

「当たり前じゃない、まだまだバトルは始まったばかりなんだから!!」

楽しそうに、本当に楽しそうに彼女はそう返しながら、二体目のポケモンを場に繰り出した―――

 

 

 

 

To.Be.Continued...




【ツタージャ】♀        【ムクホーク】♂      【ミロカロス】♀
【使えるわざ】         【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ         ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード       ・かぜおこし         ・アイアンテール
・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん        ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ         ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム        ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール      ・かげぶんしん       ・アクアテール
                ・はかいこうせん      ・みずのはどう


【オノノクス】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
・ダブルチョップ   ・みきり         ・シザークロス
・シャドークロー   ・はっけい       ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり   ・とびひざげり     ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー   ・はどうだん      ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき   ・おうふくビンタ    ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト    ・はがねのつばさ
・あなをほる     ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう   ・ストーンエッジ 
・はかいこうせん   ・きあいパンチ
・かみなりパンチ

【クチート】♀    【ラティアス(ティア)】♀    【ゴチミル】♀
【使えるわざ】    【使えるわざ】         【使えるわざ】
・てっぺき      ・ラスターカノン          ・ねんりき
・アイアンヘッド   ・じこさいせい          ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ  ・はかいこうせん         ・サイケこうせん
・ねごと       ・りゅうのはどう
・ラスターカノン   ・りゅうせいぐん
・かみくだく     ・れいとうビーム
            ・ドラゴンクロー
            ・はがねのつばさ
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