でも、バトルはまだまだ始まったばかりだ。
2人とも、頑張れよ!!
……あ〜、俺もバトルしてえなぁ。
「次はこの子よ……出てきて、エーフィ!!」
「エー、フィ!」
『マイ選手、二体目はエーフィだ!!』
「――戻れ、アブソル」
アブソルをボールに戻すアヤト。
「あれ? なんでアブソルを戻しちゃったんでしょうか……」
あくタイプのアブソルは、エスパータイプのエーフィには有利なはず、だというのに何故。
「もうアブソルの体力は残り少ないからね、少しでも休ませようと思ったんじゃない?」
「なる程……」
「ガブリアス、バトルスタンバイ!!」
「ガブァァァッ!!」
『アヤト選手はアブソルを戻し、ガブリアスを繰り出してきました!!』
(……強いわね、あのガブリアス)
一気に流れを自分のものにしようという魂胆なのだろう、だが……そうはさせない。
「エーフィ、あまごいよ!!」
「フィィィ……」
小さく鳴き声を発するエーフィ。
すると、フィールドを包み込むような雨雲が現れ……雨が降り始めた。
『これは……エーフィがあまごいを繰り出したようですが、みずタイプの技を覚えていないエーフィには効果がないぞー?』
(……何を考えている?)
まったくもって無意味でしかない指示、だが……マイが何の考えもなしにこんな事をするとは思えない以上、油断するわけにはいかない。
「ガブリアス、りゅうのはどう!!」
「ガッ、ブァァッ!!」
右手にエメラルドの光球を生み出し、エーフィに向かって投げつけるガブリアス。
「まもる!!」
「フィッ!」
しかし、攻撃はエーフィのまもるによって完全に防がれてしまい。
「リフレクター!!」
「フィィ!!」
更に、エーフィを包むような壁が展開される。
「ちっ……厄介な技を」
「戻りなさい、エーフィ」
「何……?」
リフレクターを張り終えた瞬間、エーフィを戻すマイ。
そして。
「スターミー、あなたの出番よ!!」
「―――――」
言葉を発する事なく現れるスターミー。
「こいつ……!?」
そこでようやく、アヤトはマイの行動の意味に気が付いた。
「スターミー、ハイドロポンプ!!」
「―――――」
無言のまま、身体から水流を撃ち出すスターミー。
しかしその威力は並のものではなく、まるで鉄砲水のような勢いでガブリアスに迫る。
「はかいこうせん!!」
「グァァァ、ガブァァァァッ!!」
迫るハイドロポンプを相殺させる為、ガブリアスの口から放たれるはかいこうせん。
両者の技は空中でぶつかり合い――水流が、はかいこうせんを弾き飛ばした。
「なっ!?」
「グァァァァッ!!?」
『ガブリアスのはかいこうせんが敗れたー!! なんというパワーでしょうか!!』
「くっ………!」
いくらあまごいによってみずタイプの技の威力が増してるとはいえ、ガブリアスのはかいこうせんが破られるとは思わなかった。
更に、はかいこうせんの反動でガブリアスは動けず。
「サイコキネシス!!」
「―――――」
スターミーの中心にある水晶が輝き、動けないガブリアスの身体が浮き上がる。
「スターミー、そのまま地面に叩きつけなさい!!」
「―――――」
指示通り、浮かび上がらせたガブリアスを地面に落とすスターミー。
しかし、サイコキネシスのパワーは凄まじく、ただ叩きつけただけでガブリアスの周囲のフィールドが陥没してしまった。
『ガブリアス、これはかなりのダメージを負ってしまったぞー!?』
「ガ、ァ……」
しかし、めり込んだ自身の身体を無理矢理起き上がらせ、健在を周りに知らしめるガブリアス。
「―――戻れ」
だがダメージが大きい、そう判断したアヤトはガブリアスをボールに戻した。
「……やっぱり強い」
これが、イルミナ学園の四天王の実力か。
モモカ達の表情から余裕は消え、緊迫した雰囲気で試合を観戦していた。
(……まだ、あまごいの効果は残っているか)
おそらく、あともう少しで効果が切れるだろう、ならば。
「エレキブル、バトルスタンバイ!!」
「レキブルゥゥゥッ!!」
『アヤト選手の三体目はエレキブルだー!!』
(やっぱりエレキブルを出してきたわね……)
このあまごい状態ならば、かみなりは必ず相手に命中する。
しかもスターミーはみずタイプ、でんきタイプのエレキブルとの相性だって良い。
良い判断だ、だが……。
「……そう上手くいくかしらね?」
「エレキブル、かみなり!!」
「レェェキブルゥゥゥッ!!」
エレキブルの身体から迸る凄まじい電撃。
それは空の雨雲に吸い込まれ――まるでスターミーを避雷針にしたかのように突き刺さった。
『スターミーに凄まじい威力のかみなりが命中ー!! これは耐えきれないかー!?』
「スターミー、じこさいせい!!」
「なに!?」
かみなりに打たれながらも、スターミーはじこさいせいを行い……ダメージを回復させていく。
やがてかみなりが収まると……そこには、殆どダメージを受けていないスターミーが。
「電撃対策の為に、わたしのスターミーは限界まで防御力を上げているのよ。
それに、技を受けてる最中でもじこさいせいができるように訓練させてるの」
「…………」
雨雲が晴れていく。
あまごいの効果が、切れてしまったようだ。
「スターミー、コスモパワー!!」
「―――――」
スターミーの身体が淡黄色に輝く。
これ以上強化はさせられない、アヤトはすぐさまエレキブルに指示を出す。
「かみなりパンチ!!」
「レキブルゥゥッ!!」
右の拳に雷を込め、スターミーに接近するエレキブル。
「かわしてサイコキネシス!!」
「―――――」
エレキブルの拳が地面に突き刺さる。
ギリギリまでエレキブルを引きつけ、スターミーは寸前で跳躍。
すかさず水晶を輝かせ、エレキブルを空中へ。
『あーっと、再び捕まってしまいました!!』
「くっ……!」
「安易な行動だったわねアヤト。スターミー、叩きつけなさい!!」
――エレキブルの巨体が地面に沈む
『スターミーのサイコキネシスが、エレキブルを地面に沈ませました!! これは戦闘不能かー!?』
「………フッ」
「………?」
アヤトの口元が、僅かに吊り上がる。
その意味を理解するよりも早く。
「捕まえろ!!」
アヤトのそんな声が響き、スターミーを拘束する二本の尻尾が現れた。
「なっ―――」
その尻尾の出所は、当然ながらエレキブルである。
(っ、かみなりパンチはフェイク……!)
「かみなり!!」
「レェェキブルゥゥァァァァッ!!」
最大パワーで放たれるかみなりが、スターミーを包み込む。
そして、かみなりが収まり尻尾から解放されたスターミーは……。
「スターミー戦闘不能、エレキブルの勝ち!!」
『スターミー倒れたー!! なんと四天王のポケモンが連続で敗れてしまいました!!』
(………やるわね、アヤト)
サイコキネシスを使わせる為に、避けやすいようかみなりパンチを放った。
しかし攻撃を受ける事を前提としたこの指示は、おいそれとできるものではない。
エレキブルの頑丈さ、そして……そんな指示を素直に行える信頼、そのどちらも欠けては行えないだろう。
ますます面白い、マイはおもわず口元に笑みを浮かべた。
「す、凄い凄い!! アヤトが完全にリードしてますよ!!」
「うん、このままリードを続ければアヤトが勝てるよ!!」
アヤトのリードに、モモカとフェイトは興奮を隠せない。
だが……ルーテシアだけは、ただジッとバトルを見つめていた。
「? ルーちゃん、何でそんな険しそうな顔をしてるんですか?」
「うん……ちょっと、ね。リードしてるのはわたしも嬉しいんだけど……ちょっと、上手く行き過ぎてるのよね」
「いいじゃないですか、このままいけばアヤトの勝ちなんですから」
「……それは、そうなんだけどね」
何だろう、この違和感は。
マイの力は、まだまだこんなものではない気がする。
「レキ、ブル……」
肩で大きく息をするエレキブル、やはりサイコキネシスによるダメージは決して小さなものではなかったようだ。
一度戻そう、そう思いアヤトはエレキブルにボールを翳し。
「フワライド、あなたの出番よ!!」
「フワワ〜……」
「……フワライド」
ゴーストとひこうタイプのポケモンだ、エレキブルには相性的に有利である。
「エレキブル、このまま続けるぞ」
「レキブルゥ!」
「…………」
やはり、このままエレキブルで続けるらしい。
(でも……こっちとしては好都合なのよ)
「かみなりパンチ!!」
「レキブルッ!!」
すぐに終わらせる、そんな勢いで踏み込むエレキブル。
――振るわれる雷の拳
「フワ〜」
「レキィッ!?」
しかし、まるで風に流されるようにフワライドはエレキブルの攻撃を回避していく。
『出ましたフワライドの舞い!! この動きに翻弄された挑戦者は数知らず!!』
「ちっ――エレキブル、かみなり!!」
「レェェキブルゥゥァァァァッ!!」
近距離が当たらないなら、遠距離攻撃を広範囲で展開する。
その判断は間違いではない、間違いではないが……。
「さいみんじゅつ」
「フワッ!!」
ガシッと、フワライドの両手がエレキブルの顔を掴む。
瞬間、不可視のエネルギーがエレキブルへと流れていき……。
「レ、キ……」
『エレキブル、フワライドのさいみんじゅつを受けてしまいました!!』
「しまった!?」
「めいそう!!」
「フワ〜……」
目を閉じ、その場に漂うフワライド。
「エレキブル、起きろ!!」
このまま強化を続けられると拙い、焦りを含んだ口調でアヤトはエレキブルを呼ぶが……まだ起き上がる事はできないでいた。
「もう一度めいそう!」
「フワ〜……」
「くっ……エレキブル、起きろーっ!!」
「………レキィ………」
アヤトの声が届いたのか、エレキブルが目を醒ます。
しかし………少しばかり遅すぎた。
「シャドーボール!!」
「フワ〜、フワッ!!」
放たれるシャドーボール、しかしその威力は先程のゲンガーの比ではなく、巨体のエレキブルを容易くフィールドの外まで吹き飛ばした。
「……レキィ〜……」
「エレキブル戦闘不能、フワライドの勝ち!!」
『遂にアヤト選手のポケモンも倒れたー!! やはりマイ選手のフワライドは強い!!』
「……あのフワライド、凄い動きね」
まさしく風に流される風船のように軌道が定まらず、それによりこちらの攻撃が当たらない。
そして、足りないパワーを補う為のめいそうやさいみんじゅつによるサポート。
おそらく、彼女の中ではエース級のポケモンなのだろう。これでアヤトの流れが消えてしまった。
「リース、バトルスタンバイ!!」
「ミロォォッ!!」
『アヤト選手の四体目は、ミロカロスです!!』
(………やっぱりね)
予想通りリースを出してきたか、とマイは内心ほくそ笑む。
「ふぶき!!」
「ミロォォォッ!!」
広範囲に渡って放たれるふぶき、ひこうタイプのフワライドが受ければただでは済まないが。
またもフワライドは不規則な動きで飛び、天井ギリギリまで飛翔する。
「めいそうよ!!」
「フワ〜……」
「逃がすな!!」
「ミィッ!!」
ふぶきの軌道を変え、天井に向かって放つ。
「フワ〜!!?」
天井を凍り付かせながら、確実にフワライドにもダメージが行き渡っていく。
「よし、アクアテールでトドメを――」
「甘いわね、アヤト」
「なんだと……?」
視線をマイに向けるアヤト、見ると……彼女は勝ち誇ったかのように笑みを浮かべていた。
「アヤト、わたしがただフワライドのパワーを増させる為だけに、めいそうを積ませていたと思う?
そう思っているなら……あなたはまだまだ認識が甘いわよ!!」
そうアヤトに告げ――マイは、フワライドに指示を出した。
「――バトンタッチ!!」
「フワ〜……」
フワライドが、自動的にボールの中へと戻っていく。
それと入れ替わるように現れたのは……。
「エー、フィ」
エーフィだ、しかし……その身に纏うパワーは凄まじいの一言に尽き、先程対峙した時とは比べものにならない。
「バトンタッチって……」
「自分の能力変化を残したまま、他のポケモンに交代する技よ」
だが、これはかなり拙い状況だ。
エーフィは直接攻撃が苦手だが、特殊攻撃はポケモンの中でもかなり高い部類に入る。
それを、あれだけのめいそうでパワーアップされては……芳しくない。
「……バトンタッチが使えるのか、お前のフワライドは」
「そうよ。さてと……このままエーフィだけであなたのポケモン、全部倒しちゃおうかしら」
「っ、やれるものならやってみせろ!! リース、ハイドロポンプ!!」
「ミィィロォォッ!!」
撃ち出される水流。
しかし、エーフィは自分からリースの攻撃に当たりに行く。
「ひかりのかべ!!」
ハイドロポンプがエーフィに当たりそうになった瞬間、ひかりのかべが展開されリースの攻撃を完全に遮断してしまった。
「なに!?」
「うそ、ノーダメージですか!?」
「めいそうは特殊攻撃に対する防御力まで上げるから………!」
「フィィ」
「ミロッ!?」
リースの眼前まで迫り、ニヤリと笑みを見せるエーフィ。
その瞬間。
「でんじほう!!」
「フィィィァァァッ!!」
至近距離からのでんじほうが、まるで大砲を撃ったような爆音を鳴らしながら、リースをスタジアムの壁に吹き飛ばしてしまった。
「……ミロ〜……」
「ミロカロス戦闘不能、エーフィの勝ち!!」
『ミロカロス、なんと一撃でダウンー!! バトンタッチによるパワーアップがあるとはいえ、凄まじいパワーです!!』
「…………」
馬鹿な、そんな言葉すら出てこない。
「どうしたのかしら? まさか……もう諦めたの?」
「っ、まだだ……まだ、終わったわけじゃない!!」
「そうよアヤト、そうこなくちゃ面白くないんだから!!」
To.Be.Continued...
【ツタージャ】♀ 【ムクホーク】♂ 【ミロカロス】♀
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・つるのムチ ・はがねのつばさ ・たつまき
・リーフブレード ・かぜおこし ・アイアンテール
・リーンフォースブレード ・でんこうせっか ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん ・つばさでうつ ・れいとうビーム
・へびにらみ ・つばめがえし ・じこさいせい
・リーフストーム ・ブレイブバード ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り ・インファイト ・アクアリング
・エナジーボール ・かげぶんしん ・アクアテール
・はかいこうせん ・みずのはどう
【オノノクス】♂ 【コジョンド】♀ 【グライオン】♂
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・ダブルチョップ ・みきり ・シザークロス
・シャドークロー ・はっけい ・れんぞくぎり
・りゅうのいかり ・とびひざげり ・ほのおのキバ
・ドラゴンクロー ・はどうだん ・クロスポイズン
・りゅうのいぶき ・おうふくビンタ ・ギガインパクト
・りゅうせいぐん ・ギガインパクト ・はがねのつばさ
・あなをほる ・ドレインパンチ
・りゅうのはどう ・ストーンエッジ
・はかいこうせん ・きあいパンチ
・かみなりパンチ
【クチート】♀ 【ラティアス(ティア)】♀ 【ゴチミル】♀
【使えるわざ】 【使えるわざ】 【使えるわざ】
・てっぺき ・ラスターカノン ・ねんりき
・アイアンヘッド ・じこさいせい ・ひかりのかべ
・かえんほうしゃ ・はかいこうせん ・サイケこうせん
・ねごと ・りゅうのはどう
・ラスターカノン ・りゅうせいぐん
・かみくだく ・れいとうビーム
・ドラゴンクロー
・はがねのつばさ