グリードくんのイルミナ学園奮闘日誌【完結】   作:マイマイ

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平和な毎日が続いていく。

さて、今日はどんな1日になるのかね。


第96話 〜バシャーモ、ルカリオ、大喧嘩!?〜

「ワカシャモ、スカイアッパー!!」

「シャモシャモシャモ………!」

「リオル、きあいパンチで迎え撃って!!」

「ガゥッ!!」

互いに右手で拳を作り、踏み込むワカシャモとリオル。

「シャモシャーッ!!」

「ゥガゥッ!!」

攻撃も同時に繰り出し、ぶつかり合う。

パワーは………互角か。

 

「いいですよー、ワカシャモ」

「シャアモ!!」

「リオル、その調子だよ」

「ガゥッ」

……只今、練習バトルをしているモモカとフェイト。

俺達は観戦中、さて……どっちが勝つのかな?

 

「ほのおのうず!!」

「シャモーッ!!」

ワカシャモの口からほのおのうずが放たれ、リオルを閉じ込める。

「ガ、ガゥ……」

「リオル、はどうだんでほのおのうずを破壊して!!」

「ッ、ウガァァ……ガゥゥッ!!」

リオルの声と共に、ほのおのうずが破壊されそこから蒼色の光球がワカシャモに向かっていく。

 

「かわしてメガトンキック!!」

「シャモッ、シャァァァモォォッ!!」

右に跳んではどうだんを回避し、リオルの姿を確認した瞬間、ワカシャモは渾身の蹴りを繰り出した。

「リオル、とびひざげり!!」

「ガァゥッ!!」

跳躍し、左膝を折り曲げるリオル。そのまま蹴りを繰り出したワカシャモとぶつかり合う!

両者の技がぶつかって、暫し空中で鍔迫り合いになるが……再び相殺され互いに地面へと着地した。

 

「いいバトルね」

アヤトの隣で座るルーテシアが、賞賛の言葉を口にする。

でも確かにいいバトルだ、お互い一歩を譲ってない。

「……ハァ…ハァ……」

けど、やはり体格差かリオルが肩で息をするのに対し、ワカシャモはまだまだ余裕そうだ。

「シャモ……」

そればかりか「もう終わりなのか?」とばかりにくいくいと指を手前に引いて挑発する始末。

あ、リオルが怒ってる。当たり前か。

 

――すると

 

「ガァゥゥッ!!」

リオルの身体が、白い光に包まれていく。

「これは………!」

「進化だ!!」

ということは、フェイトのリオルがルカリオに進化するって事か!!

これはめでたいな、そう思った矢先のこと。

 

「シャモォォォッ!!」

ワカシャモの身体も、白い光に包まれていった。

 

「はぁっ!?」

「おいおい、まさか……」

「マジかよ……」

ワカシャモも、進化するなんて……こんな事あるんだなぁ。と、変な感心をしていると……進化が終了した。

 

「バシャァァァッ!!」

「ルガァァウゥッ!!」

モモカのワカシャモはバシャーモに、フェイトのリオルはルカリオに、それぞれ進化を果たした。

トレーナーの2人も、それぞれのポケモン達に嬉しそうに向かって――行こうとしたのだが。

 

「…………」

「…………」

なにやら、バシャーモ達の様子がおかしい。

互いに互いを睨み合い、まさしく一触即発といった雰囲気だ。

……なんだろう、なんだか嫌な予感がするんだけど。

 

「バシャーモ、どうしました?」

「ルカリオ?」

「………シャモ」

「ウゥゥゥ……!」

バシャーモが何か言って、それに反応したルカリオが何故か表情を強ばらせた。何か、怒ってる?

 

「ティア、ちょっと出てきてくれ」

「――クォゥ?」

「ティア、悪いけどバシャーモ達の言葉を翻訳してくれないか?」

「クゥ」

こくりと頷き、人間形態になるティア。しかし。

 

「ガァァァッ!!」

「バシャァァァッ!!」

「えっ………?」

二匹の、そんな叫び声が聞こえたと思った瞬間。

『きゃっ!?』

モモカとフェイトの悲鳴も聞こえ――バシャーモとルカリオが取っ組み合いを始めてしまった。

 

「な、何!?」

「おいおい……!」

いきなり喧嘩をし始めるバシャーモとルカリオに、俺達は揃って驚きを隠せない。

互いに拳を突き出し、蹴りを放ち、見事な格闘戦を演じている……じゃなくて!!

 

「バシャーモもルカリオもやめろ!! なにしてるんだよ!?」

二匹の喧嘩をやめさせる為に声を荒げるが、そんな事で止まるバシャーモ達ではなく、ますます戦闘は激しさを増していく。

ああっ、もう。こんな状態じゃバトルは中断させるしかないな!!

 

「モモカ、フェイト、バシャーモとルカリオをボールに戻せ!!」

俺と同じ事を考えていたのか、アヤトがモモカ達にそう指示を出す。

それに頷きを返し、モモカ達はボールを翳しそれぞれのポケモンを戻そうとするのだが。

「シャモォォォッ!!」

「ルガァァァウゥッ!!」

拳の応酬をしながら、バシャーモとルカリオはバトルフィールドを飛び出し外へ――って。

 

「わーっ、拙い!!」

あんな状態のバシャーモ達が外で暴れ回ったら、他の人の迷惑どころか建物が壊れちまう。

「追うぞ!!」

アヤトの声に、全員がバシャーモ達の後を追う。

……それにしても、何でいきなりバシャーモ達は喧嘩をし出したんだ?

とは思いつつ、まずは止めるのが先だと思考を切り替え外に。

幸いにも、バシャーモ達は建物のすぐ外で暴れ回っていたので、すぐに追いつけた。

 

「モモカ、フェイト、今度こそ戻せ!!」

「は、はい。バシャーモ戻ってください!!」

「ルカリオも!!」

そう言って、ボールから赤い光が発射され……見事に空振りした。

 

「速すぎてボールに戻せませんよ!!」

「ちっ………!」

「こうなったら……コジョンド、君に決めた!!」

「――コジョ」

「コジョンド、あの二匹を止めてくれ!!」

「コジョコジョ」

こくりと頷き、コジョンドはバシャーモ達に向かっていく。

 

「コジョー、コジョコジョ!!」

「喧嘩なんて今すぐにやめなさい!!」とバシャーモ達を説得するコジョンド。

ちなみに、何故コジョンドの言葉がわかるかというと、ティアが片っ端から翻訳してくれているから。

「ガゥゥ、ルガァッ!!」

しかし、ルカリオは「邪魔をするな、引っ込んでいろ!!」と返し。

「シャモ、バシャァッ!!!」

バシャーモは「今いい所なんだから邪魔すんな、ババア!!」と返す……。

 

………あれ?

 

ちょっと待て、今バシャーモの奴……コジョンドに何て言った?

「…………」

あっ、コジョンドの身体がプルプルと震えてる……これは拙い。

「お、落ち着けコジョンド。こういう時は素数を数えるんだ!!」

「お前も落ち着け!!」

横からアヤトのツッコミが入った瞬間。

 

「――コジョォォォォッ!!」

「誰がババアだコラァァァァァッ!!」と叫びながら、コジョンドもバシャーモ達の喧嘩に参戦してしまった。

「…………」

あるぇー? もしかして俺、事態をややこしくしちゃったりした?

「………グリード、お前のせいじゃないからな?」

アヤトが少し躊躇いがちに慰めの言葉を送ってくれたのが、余計に辛く思えました。

ってかマジでヤバい、二匹……いや三匹による格闘戦の影響で、周りの地面は陥没し木々は折れ、はどうだんやらブレイズキックやらの影響が凄まじい。

 

「……このままじゃ、停学処分じゃ済まされんかもしれん」

「ええっ!?」

「そ、そんなの嫌ですよ!! アヤトと離れたら生きていけません!!」

「そんな事言ってる場合か!!」

さてどうしよう、手持ちを全て投入すれば止められるけど……被害がますます大きくなるのは明白だ。

とはいえ、このまま傍観してても同じ結末……本当にどうしよう!!

 

「…………」

くいくいと、ティアに服の裾を引っ張られた。何かと思って視線をそちらに向けると、スケッチブックを見せられる。

「『あれを止めればいいの』って……まあ、確かにその通りなんだけどさ」

「…………」

またもカリカリと文章を書くティア。

「『止めたら、グリード褒めてくれる?』……ああ、もちろん褒めるよ」

 

というか、止められる方法があるならなんとかしてくださいお願いしますマジで。

そう思っていると、ティアは再びポケモンの姿に戻り――口元に、笑みを張り付かせた。

……あれ? この笑み、どこかで見た事があるような気が。

思考を巡らせる、すると………割とすぐに思い出せた。

ああそうだ、あの笑みは俺がサクラ達のファンクラブに追いかけられて絶体絶命になった時に、ティアが見せた……。

 

「…………」

おい、まさか……。

「ティア、待っ――」

「クォォォォゥッ!!」

裂帛の声と共に、空中に撃ち出される凄まじいパワーが込められた光球。

無論、それは言うまでもなく――りゅうせいぐんである。

 

「またこのパターンかよぉぉぉぉっ!!!?」

分裂したりゅうせいぐんが、無差別に落ちまくり喧嘩中のバシャーモ達に襲いかかる。

もうもうと上がる煙、おい……大丈夫なのか?

本気で心配をしてしまったが、煙が晴れ……どうにか無事であるバシャーモ達の姿を確認できて、ほっと一息……したのも、束の間

 

「………ティア、何を食べてるんだ?」

見ると、ティアがもぐもぐと何かを食べているのが見え……それが何なのかわかった瞬間、全員の表情が固まった。

ティアが食べていたもの、それは……しろいハーブ。

これを食すと、下がった能力を元に戻す効果が得られる。りゅうせいぐんは使えば使うほどにパワーが下がっていくため、通常ならばフルパワー使用は一度しか使えない。

しかし、このしろいハーブを食べればもう一回フルパワーりゅうせいぐんを放てるのだ、勉強になったね!

………って、そんな事言ってる場合じゃないだろうがぁぁぁぁっ!!?

 

「クォォォォゥッ!!」

あれ、これ何てデジャヴ?

やめてぇぇぇっ、バシャーモ達のライフはとっくに0よぉぉぉっ!!!

という俺の願いも虚しく、もう一度放たれるフルパワーりゅうせいぐん。

その瞬間、俺はある悟りを開いた。

 

「伝説のポケモンって、伝説のままにしておいた方がいいのかもしれないなぁ」

 

…………。

 

――その後

 

地獄絵図と化してしまった中、とりあえずバシャーモ達の治療の為にポケモンセンターに直行。

さすがにティアも手加減してくれていたらしく、またバシャーモ達の体力の高さも相まってすぐに元気になってくれた。

そして、何故喧嘩になったのか問いただしてみると……原因は、バシャーモの挑発。

ワカシャモとリオルだった時のバトルから、ワカシャモは「身体が小さい」だの何だの言ってリオルを挑発していたらしく。

バシャーモもルカリオになってからも「進化しても小さいままだな」と言った結果、喧嘩になった。

ルカリオは主人のフェイトと同じく温厚な性格なのだが、さすがにそこまで言われては我慢できなかったらしい。身体が小さいのも密かに気にしていたようだし。

 

「フェイトちゃん、どうもすみませんでした」

バシャーモと一緒にフェイトとルカリオに頭を下げるモモカ。

「別に気にしなくてもいいよ、ルカリオも気にしてないって言ってるから」

挑発に乗ってしまったのが恥ずかしいと思ったのか、ルカリオは頷きながらも頬を僅かに赤く染め視線を逸らす。

まあ、何はともあれ一件落着………になれば良かったんだけど。

 

「………ティア〜、あれどうするんだよ?」

「…………クゥ」

しょんぼりと頭を下げ、おとなしくなるティア。

りゅうせいぐん二連発による被害は凄まじく、今日一日はバトルフィールドがある建物の中には入れなくなったらしく、俺はこれから迷惑を掛けた人達に謝りに行かなくてはならない。

ティアも自分がやりすぎたと自覚したのか、おとなしく俺の説教を受けている。

 

「とにかく、今後一切俺の指示なしでりゅうせいぐんを使うのは禁止な。

 それと、はかいこうせんみたいな明らかに周りに被害が及ぶような技も禁止、わかった?」

「クゥゥ……」

こくりと頷くティア、さて……行くとするか。

「じゃあな……ちょっと行ってくるよ。

 それとモモカにフェイト、バシャーモとルカリオに進化してよかったな」

 

「待てグリード、オレも行く」

「えっ?」

「お前だけのせいじゃない、ここに居る全員の責任だからな。ちゃんと、全員で謝ろう」

「アヤト……」

「そうですね。というか一番の原因は私のバシャーモなんですし」

 

そう言って、モモカも立ち上がる。他の面々も立ち上がって……一緒にポケモンセンターを後にした。

そして、俺達は事の次第を説明してこっぴどく叱られたのだった。

怒られたのは堪えたけど、バシャーモとルカリオの進化に立ち会えたから……プラマイゼロかな?

 

 

 

 

To.Be.Continued...




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【使えるわざ】         【使えるわざ】        【使えるわざ】
・つるのムチ         ・はがねのつばさ     ・たつまき
・リーフブレード       ・かぜおこし         ・アイアンテール
・リーンフォースブレード  ・でんこうせっか      ・ハイドロポンプ
・かげぶんしん        ・つばさでうつ        ・れいとうビーム
・へびにらみ         ・つばめがえし       ・じこさいせい
・リーフストーム        ・ブレイブバード      ・ふぶき
・リーフブレード二段斬り ・インファイト        ・アクアリング
・エナジーボール      ・かげぶんしん       ・アクアテール
                ・はかいこうせん      ・みずのはどう


【オノノクス】♂     【コジョンド】♀    【グライオン】♂
【使えるわざ】     【使えるわざ】     【使えるわざ】
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・りゅうせいぐん   ・ギガインパクト    ・はがねのつばさ
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【クチート】♀    【ラティアス(ティア)】♀    【ゴチミル】♀
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