ウルトラマンGATE 超人 彼の地にて、斯く戦えり 作:AGIの素
後書きで答え合わせするけど、それまでは名を明かさないから読者方で考えてみてね!
その日、帝国第一皇子たるゾルザル・エル・カエサルは、攻め滅ぼし、同胞を助けるなどと騙して愛玩奴隷にしたヴォーリアバニーの族長たるテューレを慰み者として扱っていた。
そんな中現れたマルクス伯により齎された情報。
それは元老院議員達に不穏な動きが見られたというものだった。
それも密会をしているのはアルヌスを占領した者であるとのこと。
ゾルザルはそれを戦時下であるとはいえ使節の往来や交渉をするのは外交や戦争からして当然と切り捨てるも、議員の多くが買収されているとなると話は変わる。
捕虜となった身内の身柄と引き換えに何某らの譲歩を迫られているのだろうとマルクス伯は説き、ゾルザルもまたそれを卑怯な真似だと憤った。
それぞれの思惑はあれど、こうしてゾルザルは部屋の外にいた取り巻きの若い青年貴族達を引き連れて密会の現場へと出立したのであった。
そうして取り巻き連中と共に帝都郊外の森林公園まであと一歩といったところで、遥かな空から
未だ目にしたことのない脅威に馬は恐慌状態に陥り、貴族らもその恐ろしい姿に顔を引きつらせる。
「ひ、ひいいぃっ!?」
「お、落ち着け…。このっ、言うことを聞けっ!」
「ば、化け物……」
「ええいっ!落ち着け!あんなもの、まやかしに決まっている!誉れある帝国貴族の末席に名を連ねる者が怯えるなど情けないっ!」
途端に無様を晒す取り巻きどもを一喝し、ゾルザルは己の常識にない遥かな脅威を、幻か何かだと決めつける。
しかしてその顔は驚愕に彩られ、歯の根も揺れているが、そう信じ込むことによって平静を保っていた。
「お、おお…!流石はゾルザル殿下…」
「た、確かにあのような怪物などいようものなら伝わらぬ筈がない。思えばあのような翼のない生物が空を飛ぶ筈もない」
「あれほどの虚像…。恐らくとてつもない精神力を要するであろうことは間違いない。それほどまでして隠したい何かがあるのでは…?」
ゾルザルの一喝により気を取り直した取り巻きは口々に自らの尺度に当てはめて納得できる理由を上げ連ねる。未だ頬は引き攣っているのがその証左とも言えよう。
だが、そんな儚い思い込みをも目の前の巨影は打ち砕く。
彼らの頭の中でどれだけ理屈を捏ねようと、ケルビムの実体がなくなる訳では無い。
空気を震わせる恐ろしい咆哮。動く度にその質量を実感させる地響き。無残に荒れ果てていく木々。
その全てが虚像などではないことを切に表していた。
放たれたケルビムの火球の勢いは彼らにも及び、激しい衝撃と炎熱に彼らは再び恐慌状態に陥った。
「ひいっ!ま、幻ではないっ!?」
「か、神の怒りが姿を現したとでもいうのか!?」
「で、殿下!ゾルザル殿下っ!あれは一体っ!?」
「ええいっ!俺が知るかっ!とにかく、ここを離れるぞっ!ここに居ては焼け死んでしまう!」
ゾルザルは叱責するが、どうにもこの取り巻きどもは動きの悪い。武官の出でもなく、上の顔色を伺い甘い汁を吸い、その立場に胡座をかいてきた者らであるからだ。
そのことに青筋を立てながらも炎に巻かれないようにとしたところで、大きな光が人の形となって現れる。
ウルトラマンノヴァだ。
無から現れたかのように見える巨大な人型に、先ほどから驚いてばかりの取り巻きも一瞬言葉を失う。
「あ、あれは…?」
「青と銀の、巨人…?」
彼らが呆然とする中、巨人と怪物の戦闘が始まる。
火球をいとも容易く防ぎ、肉弾戦を行う様は、彼らからしても圧倒的に見えた。
そして何より、その所作は同じヒトガタでも小鬼やジャイアントオーガーなど比ではない知性に溢れていた。
その姿と圧倒的な脅威を打倒せんとする外見に、彼らは口々に物を言う。
「きっと先の怪物は神敵の化身であり、あの巨人は帝国を守るために現れた守護神である」
「神が直々に成敗しに顕現した姿だ」
「どこぞの神の寵愛を受けた亜神の一種だ」
などなど。
しかして、その圧倒的な力を見せている巨人にゾルザルは、羨望と恐ろしいまでの嫉妬を抱いた。
――彼の力があれば小細工など弄さずとも、帝国は無敵だ。
――炎龍や亜神などという脅威すら、あれの前では些事と化す。
――何故、そのような力が世界の支配者たる帝国の次期皇帝である自分ではないものにある。
――あの力さえあれば、この世界全ての…いや、門の先の蛮族の国家全てが己に恭順するに違いないのに。
――何故、何故、何故。
歯を食いしばりながらそのような考えを巡らせていたからだろうか。ゾルザルは取り巻きの騒ぐ声に反応するのが一歩遅れた。
「ゾルザル殿下っ!」
「何だ鬱陶しい!俺は今考え事を――」
ゾルザルが顔を上げれば、目の前にはへし折れた樹木が吹き飛んできていた。
ケルビムが遮二無二放った火球がたまたま近くの木々に激突したのだろう。
吹き飛ぶ質量。馬上のゾルザル。既に回避は間に合わない。
眼前に迫る木の幹を最後に、ゾルザルの意識は闇に沈んだ。
●●●
講話のために開かれた園遊会がケルビムに襲撃を受けたと同時期。
アルヌスの丘ではGGUの新兵器の演習が行われ、前線で戦う自衛官らの士気を高めていた所だ。
一通りの演習項目も終え、各地系や行動時のデータ収集なども今回分を終えたあたりで
最初に気づいたのはデータリンクと並行して基地周辺のレーダーを確認していた第1分遣隊の中村三等特尉が接近しつつある熱源をキャッチした。
『GGU司令部より警告。地下より巨大な熱源反応接近。繰り返す。地下より巨大な熱源反応接近。Kシグナルと認定。対象は時速50kmで浮上中。進路計算、出現予測地点…アルヌスの街から南西に1500。交戦距離侵入まで凡そ3:20』
その指令に全員の表情が険しいものに変わる。
それも当然だ。何せこのKシグナルというのは、怪獣が現れた場合に用いるコード。これまでに散々辛酸を舐めさせられてきた相手だ。
補給と備えに不安を抱える特地派遣部隊は特にその思いが強いだろう。
「またしても怪獣か…」
「アルヌスの街から1500…。危ない位置に出ますね」
「そうだが、やることは変わらん。アルヌスの街にも勧告を出しておけ」
「はっ。語学班に放送を任せます」
自衛隊も予備部隊の戦車隊や戦闘ヘリ、戦闘機などの発進準備を進め、GGUは出現予測地点を取り囲むように陣形を構築していく。
固唾を飲んで見守る中、アルヌスの丘が揺れた。
「グギャオオオォォッ……!」
大地を引き裂いて現れたのは、四足歩行の黒い巨体。
ずっしりとした体型に、長い尻尾。
大まかなシルエットはかつてこの地に現れたマグラーと似ている。
頭部から鼻先、そして下顎部にかけて硬質な組織で覆われているのが特徴的な怪獣だ。
黒い体の表面には大小さまざまな粒が煌めきを放っており、何かの鉱物を纏っているのだと推測できる。
背中はひだ状の組織が瘤のように連なっており、そちらにもまた光を反射する組織がラメのように散らばっていた。
その怪獣は周囲をキョロキョロと見回すや、鼻をスンスンと鳴らすや目の色を変えたように進撃を開始する。
「あの怪獣は?」
「少なくとも手持ちの資料には……ないですね」
「外見から予想できる攻撃手段は乏しそうですが…」
「油断するな。怪獣は何が起こるか分からん。光線はもとより超能力の類も警戒しろ」
「警戒しろ。って…」
「動じるなと言うことだ。交戦距離に入るぞ」
電磁特車部隊と共に地上部隊の展開も進んでいく。
電磁特車の後列には、従来の自衛隊の装備群が迫っており、着々と迎撃態勢は整っていた。
『こちらCP、自衛隊駐留部隊は半数が待機に入った。これより作戦行動をGGUへと委任する』
『GGU了解。特科含む地上部隊は距離を保ちつつ待機。航空部隊は遠距離攻撃の有無が確認出来るまでは配置距離を縮めるな。送れ』
「…幸い、というべきですかね。GGUの兵装の演習があればこその即応態勢。ケツァルコアトルとティタノザウラ…。村崎二尉のお墨付きですが……」
『特派隊了解』
『電磁特車部隊はティタノザウラと連携し砲撃を開始せよ。目標を頭部と胴体部に指定。粒子砲車は特科と連携し発射準備を構築。指示を待て。ケツァルコアトルは遊撃と牽制を一任する』
『ブロント1了解』
『ブロント2了解』
『ケツァルコアトル同じく了解。発進する』
『作戦行動を開始する!』
同時、ガシャリと音を立ててティタノザウラから分離したケツァルコアトルが上空へ飛来する。
『ってぇー!』
居並んだ電磁特車から一定の間隔を置いて電磁砲が放たれる。
マッハ7にも及ぶ速度の特殊弾が怪獣へと炸裂する。
火薬を用いずローレンツ力により加速されたその砲弾は見事怪獣の表皮へと直撃。火薬の大砲と異なり煙は上がらず視認性が高い。
だからこそその成果や目標の反応などが遮られることなく伝えられる。
『全弾命中、しかし目視による損傷確認出来ず』
『……僅かに動きを止めました。効果あり。引き続き射撃を要請します』
『了解。第二射よぉーい!……ってぇ!』
再度放たれた電磁砲が怪獣の頭部を襲う。
直撃した怪獣は驚いたように後退るも、生物の弱点である頭部に当てたにしては反応が薄い。
『報告。第二射による後退を確認。しかし頭部への効果は想定を遥かに下回ります』
『HQ了解。解析班に急がせる。頭部の突起は外皮以上の硬度の装甲を有する。ケツァルコアトルは背部を攻撃し反応を見よ』
指示を飛ばすと同時、ケツァルコアトルからの弾幕が怪獣を襲う。
『頼むぞ…!こいつが俺たちの希望なんだ…!』
操縦席の真樹が独り言ながら目標を入れてスイッチを押す。
降下しながら放たれる弾丸。否、砲弾。機関銃並みの速度で放たれたそれは怪獣の背中で火花を散らす。
「グギャゥゥッ!?」
僅かな交差。吐き出された砲弾を受けた怪獣は明確に声を上げて驚き痛がる素振りを見せた。
『効果確認!攻撃を続行せよ!』
そんな様子を眺めていた自衛隊特地派遣隊の本部からも少なくないどよめきと興奮が湧き起こる。
「通じた…!」
「明確にダメージを与えた!」
「航空機に搭載可能な機銃であの威力か…!?」
「いや、口径が明らかに違う。戦車砲級をあのレートで…!?」
皆が口々に感想を吐き出す中、見守っていた狭間陸将は静かに息を吐く。
「……流石はGGU肝入りの新兵器というだけはある、か…。全く、電磁特車といい粒子砲車といい、一体この一年足らずでどれだけフィクションに追いつくのやら…。この齢になって転換期が訪れすぎだ。全く…人生ってやつは何が起こるか分かったもんじゃないな」
狭間陸将の呟いた言葉は興奮と困惑の中に溶けていく。
しかしそれも無理はないだろう。
対怪獣に特化させた特殊弾を用い、既存の同口径砲と比べても装甲貫通能力、及び衝撃力に秀でている。
材質は当初ティタノザウラやケツァルコアトルの部品として採用テスト中だった超過密度タングステン合金を採用し、その性能は厚さ2mの鋼板をも突き破るほどの貫通力を有しながら榴弾としての性能も戦車砲としての性能も落としていない特殊弾だ。
それが1門あたり発射速度7発毎秒で放たれるのだ。
これは自衛隊においても採用されている重機関銃、ブローニングM2の対地戦闘用にも匹敵する数値だ。
つまり、ティタノザウラとは実質的に戦車砲級の徹甲榴弾を機関銃並みの速度で放ちながら、マッハ6.6で戦闘機動が可能な超高性能の特機であるのだ。
期待を込めて見守る中、ケツァルコアトルは上空で機首を跳ね上げると瞬く間に高度を上げていき、続いて淀むことなく怪獣の直上から降下。
「クルビットからのスプリットS!」
「機種転換間もないというのに実戦で成功させるか…!」
どちらも熟練の戦闘機パイロットならば平然と成功させるであろう技だが、ことケツァルコアトルともなると既存の戦闘機などとはあらゆる面で勝手が違う。
同じ目標の延長線上で作られた戦闘機ですら機種転換と習熟訓練には時間と飲み込みの速さを要する。
それで言えばようやく模擬戦での運用が開始されたばかりの機体で行うのは並大抵のものではない。
急降下するケツァルコアトルは120mm機関榴弾砲を撃たない。
この様な機動で戦車砲並みの弾を連射すれば、重量の変化による操作感の違いが出ると踏んだのだろう。
上空からケツァルコアトルのもう一つの武装が解き放たれた。
赤色の残光がパチパチと弾けては鋭い針の雨なようになって押し寄せる。
「曳光弾…じゃない」
「噂のビーム速射砲か!」
『省エネルギー単装速射ビーム砲』
実用化に成功したビーム兵器の一種で、リアクターによる莫大なエネルギーにより完成した速射砲である。
元は小型の怪獣やドラゴン、ワイバーンといった大型怪獣未満の目標や砲弾が尽きた場合や使用不可の際に備えた取り回しのいい副砲だ。
実体弾と異なり、ビーム砲ならば弾薬の格納庫や機体重量、バランスを崩さぬままに搭載を可能としている。
本命には劣る副砲と侮るなかれ、ビーム速射砲は伊達ではない。
仮想敵となる小型、中型怪獣のサンプルとして入手した翼竜の鱗を一瞬で溶断し、火に強い耐性を持つ炎龍の鱗ですら瞬く間に削り取られる程。
物理的な衝撃力や質量エネルギーという点では及ばないが、それでも並みの装甲ならば1秒と経たない間にドロドロの溶鉄と成り得るだろう。
『効果は薄いか…。顔なら牽制にはなったか?』
とはいえ、流石に巨大怪獣相手には主力と成り得ない。
背中に放たれたビーム速射砲はその頑強な表皮を貫くことは叶わず火花となって霧散する。
多少の痛みを与えられたとして、肉体の損傷には繋がらない程度、ということだろう。
スレスレで離脱したケツァルコアトルに注意を向けた怪獣へと、電磁特車が次々に砲火を与えていく。
次々放たれる電磁砲に怪獣の身体は晒される。ここに展開が間にあった自衛隊戦車の支援砲撃もその動きを押し留める助けとなる。
ティタノザウラの火力と機動力。そして戦車隊らの圧倒的な火力の雨に晒され続けた怪獣は決して無視できないダメージを蓄積させていった。
しかしそれでいよいよ身の危険を感じたのか、怪獣は鼻息荒く進撃の歩調を早めた。
『目標、行動を活発化!』
『効いてるぞ…!』
『…ケツァルコアトルは一時離脱、粒子砲車発射用意!』
この成果にこれまでにない手応えを感じた一同は浮き足立つ気持ちを抑え込みながら続けて指示を下す。
「出番が来たぞ。こいつの次弾は5分後だ。外すなよ…」
『斉射用意………撃てっ!』
3機の粒子砲車。そしてティタノザウラからの粒子砲弾が怪獣目掛けて炸裂する。
放たれた3つの粒子砲弾は怪獣を大きく怯ませ、その巨体による進撃を食い止めながら後退させる。
怒りを滲ませ進んでいた巨体は、しかして衝撃で持ち上がる。
そこへ、ティタノザウラの粒子主砲が柔らかな腹へと突き刺さった。
「グギャオオォォッッ!!?」
腹に打ち込まれた高火力の一撃にもんどりを打った怪獣は、着弾地点の甲殻はひび割れ、泡を吹いて倒れ伏した。
『目標沈黙!確認急げ!』
「倒した……のか?」
「いや、油断するな。死亡が確認出来るまでは……」
「ティタノザウラが近づいていくぞ…」
本来ならば普通科や歩兵などが確認をすべきであるが、相手は常識外れの怪獣。仮にこの状態から復活した場合でも対処可能な防御力と対応力を有しているティタノザウラが優先して行った。
恐る恐る距離を詰めていくティタノザウラと、その背後から近づく電磁特車。
しかしその巨体が災いしたのだろうか。
巨大な何かが迫る音に、怪獣は目を覚ましてしまった。
『対象生存!特車部隊は即座に後退!』
『援護射撃は可能か!』
『カレとの距離が近い!友軍誤射になります!』
『進んでいくぞ…!』
怪獣はこれまでよりも必死に、血走った目と荒い鼻息でアルヌスの街へと爆進する。
命の危機を身近に感じ取ったが故の火事場の馬鹿力だろうか。
ティタノザウラの省エネルギー速射ビーム砲と電磁砲が攻撃を加えるが、我を失った様子の怪獣はそれを無視して一直線に駆ける。
その先はアルヌスの街。
迫る脅威と爆走により揺れる大地。
時速80kmで突き進む巨体はみるみる距離を縮め、その外壁まで僅か600mを切っていた。
このままではアルヌスの街に被害が及ぶと誰もが思ったその時だ。
『こいつなら、やれる!そこを通すわけにいくかぁっ!』
空に走る鋼の翼竜。
ケツァルコアトルが怪獣へと追い縋る。
急降下しながらの機関砲の掃射。叩きつけられる砲弾の勢いに怪獣が動きを鈍らせる。
ヒビの入った側面部の甲殻を打ち砕くと、真木はティタノザウラもう一つの主力武装を解禁した。
『こいつで、終わりだ!』
機体上部から放たれる赤色の光。
『ショットレーザー』
ティタノザウラに内蔵されたジェネレーター直結式のレーザー砲だ。
砲身と出力の関係から長時間の照射は出来ないが、単発の威力としてはティタノザウラの武装としては随一だ。
レーザー砲は砕けた甲殻の隙間を違わず照射し、柔らかい肉体を灼いていった。
「ギャオオォォォッッッ………!」
尋常でないタフネスを見せた怪獣だが、流石にこれには耐えられず、その巨体を地面に投げ出して沈黙する。
離脱したケツァルコアトルもその姿を視界に収めると、一連の行動で電力を使ったためかティタノザウラの上部へと合体する。
誰もが固唾を呑んで見守る中確認が行われた。
「反応、ありません…!この怪獣は完全に生命活動を停止しています…!」
『……HQ了解。展開中の全隊、及び駐屯地隊員に次ぐ。目標、完全に沈黙。現時刻を持って、作戦を終了する!』
その言葉が通達されると同時、堰を切ったように各地から歓声が上がった。
「ぃよぉーしっ!!」「倒した、倒したぞ…!俺たちの力だけで!」「うおおおおおお!!!」「本当にやったのか…!」「よぉし!見たか怪獣!」「待て、だがまだ他の怪獣に通じるとは…」「わかってるよ。でもいいだろ?今くらいは素直に喜んどこうぜ」「…それもそうだな」「祝杯だ!いや、祝砲もやるか!?」「馬鹿、死体の隔離と処理がまだ残ってるぞ」
みなが敵わぬ脅威に鬱屈とした思いを抱いていたのだろう。
一様に破顔し、叫びながら喜びを分かつものに、静かに息を吐き成果を噛み締めるもの。
それぞれが思いを抱えながら、けれど此度の勝利に万雷の喝采を上げたのだった。
祝!初勝利!
描写はされてませんが、ちゃんと一部のミサイルや砲弾、果てには歩兵の長距離射撃用のレールガンなんかも撃たれてました。
怪獣の正体が分かった方はいるかな?いたらすごいので感想でお知らせください。
『地底怪獣(地熱怪獣) ゴロモス』
今となっては遊ぶ機会も動画もほぼない、ウルトラQとウルトラマンの間を描いたパソコンゲーム「ウルトラ作戦 科特隊出撃せよ!」より第3話「闇への招待状」に登場した地底怪獣。
石炭を主食としており、普段は大人しいが空腹時と発情期は凶暴化する性質を持つ。
食べた石炭が体内器官でダイヤモンドに作り替えられ、それが体表面の至る所に大量に浮き出ている。
特に頭部、背中の突起や牙、そして爪は全てダイヤモンドの結晶で出来ているとされている。
パゴスのスーツの改造という補完設定があり、これらの特徴から、マグラーなどとも近縁種。
また、原典ではパゴスと同じく30mだが、再登場時に大きくなる令和の定番を適用し、今回のは50m級の個体。
何故アルヌスの街を一直線に目指したのか。
発情期に、地上に現れた天然には滅多にない巨大ダイヤモンド結晶を同種の雌と勘違いしたか、はたまたそのサイズから己の子と勘違いして襲ってきたのか……。それは今は亡きゴロモスにしか分からない。